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トランプ再始動!バイデン外交で戦争勃発!?

https://youtu.be/e7V27w_oSMc
(5月18日収録)

幸福実現党党首 釈量子

◆トランプのもとで共和党一枚岩に!

5月14日、アメリカ共和党の下院議員団はトランプ大統領と対立していた下院ナンバー3の共和党会議議長リズ・チェイニー氏に代わり、親トランプ派のエリス・ステファニク氏を選出しました。

ステファニク氏は、ハーバード大学出身のエリートで、若干30歳の時に史上最年少で選出された若手政治家です。

ステファニク氏は記者会見で、「私はトランプ大統領を支持する。彼は共和党の重要な代弁者で、一緒に仕事をするのを楽しみにしている」と話しました。

トランプ氏も、「圧倒的な大勝利だ。これで下院共和党は結束した」と歓迎する声明を発表しました。

これで、共和党がトランプ大統領のもとで一枚岩になり、2022年の中間選挙を戦うことになったわけです。

◆2024年大統領選、トランプ出馬!?

トランプの存在感を示す出来事は、他にもあります。4月10日、共和党全国委員会がフロリダ州パームビーチで春の幹部集会を開催しました。

共和党の連邦議員、州知事、有力市長、大口献金者など数百人が集まって、今後の活動方針を話し合いました。この集会にトランプ氏は特別ゲストとして招かれました。

参加者から漏れ伝わってきた内容によると、次期大統領候補のニッキ―・ヘイリー氏の発言が注目に値します。

ヘイリー氏はトランプ政権で国連大使として活躍したインド系の女性政治家ですが、次のように述べています。

「私は次回の大統領選で民主党候補と戦う意欲は十分にあるが、トランプ前大統領が出馬する場合には競争はせず、彼の支援に回ります。」

この話を聞くと、共和党の幹部たちは、2024年の次期大統領選にトランプ氏が出馬することをある程度容認していることがわかります。

◆バイデン外交で高まる戦争リスク

バイデン政権はトランプ政権の対中強硬路線を踏襲していると言われていますが、「似て非なるもの」だと言えます。

(1)対中外交

3月18日、アラスカで行われた米中会談では、中国の外交担当・楊潔篪(ようけつち)氏が自国の人権弾圧を棚に上げ、米国の「ブラック・ライブス・マター」の問題を激しく非難しました。

3月下旬、FOXテレビのインタビューを受け、トランプ氏は「米国側は交渉の場から立ち去るべきだった」「もし同じことをしていたら、私は対中関税を2倍に上げていただろう」と答えています。

トランプ政権は、オバマの対話路線が中国を助長させたと考え、巨大な軍事力を背景に相手国に譲歩させる「力による平和」を実現しようとしたわけです。

しかし、5月4日、対アジア、対中政策を決めるキーパーソン、インド太平洋調整官カート・キャンベル氏は「ウォール・ストリート・ジャーナル」が主催したシンポジウムで次のような演説を行いました。

「バイデン政権の対中政策は、オバマ大統領とトランプ大統領のそれぞれの中国に対する政策の混合形態であるが矛盾もある。私たちは、中国と共通の懸念を抱く課題について、中国と協力できる分野に関心を高めている。」

バイデン大統領をはじめ、キャンベル氏やブリンケン国務長官、サリバン大統領補佐官など、外交分野のキーパーソンは全てオバマ政権にいた方々です。

オバマとトランプの混合形態と言っていますが、オバマ時代に逆戻りしています。

(2)北朝鮮問題

トランプ氏は最近、「FROM THE DESK OF DONALD J. TRUMP」という公式サイトを立ち上げました。

4月23日、トランプ氏は、朝鮮半島問題を取り上げ、「北朝鮮の金正恩氏は韓国の文在寅大統領を全く尊敬していなかった。私が北朝鮮による韓国侵攻を止める役割を担った」と書いています。

トランプ氏が金正恩氏と会談した後は、北朝鮮のミサイル発射は一度もありません。トランプ氏による「力による平和」が実現されていたのです。

しかし、バイデン政権に代わった後、日本海に向けて弾道ミサイルを2発発射しました。

バイデン大統領は「人権外交」を掲げており、北朝鮮との折り合いをつけるのは難しいと思います。

(3)イスラエルVSハマス

現在、イスラエル軍とイスラム原理主義組織ハマスの交戦が続いています。

これについても、5月11日、トランプ氏は、「私の平和な大統領時代には、イスラエルの敵方は、もしイスラエルが攻撃を受ければ、即座に米軍の報復を受けることをわかっていた」「バイデンのイスラエルに対する支援不足が、ハマスによる新たな攻撃を許してしまった」と述べています。

バイデン政権は4月、トランプ政権が停止していたパレスチナ支援を再開しました。そのため、5月10日に始まったイスラエルとハマスの交戦が始まってからも、バイデン大統領は積極的な発言を控えてきました。

15日になって、バイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相、パレスチナ自治政府トップのアッバス議長と電話会談を続けて行ったのも、より中立的な立場から調停したいという思惑があったからだと思います。

このように、バイデン政権は対立を避け、中立的な立場からバランス外交を大事にしていますが、かえって紛争の火種を撒いています。

共和党より、民主党の時代の方が、戦争が多くなると言われますが、その通りになってきました。

台湾やウクライナにも、紛争の火種があります。

トランプの発言をチェックしていくことで、バイデン外交の弱点が見えてきますが、今後も、ウォッチしていきたいと思います。
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釈 量子

執筆者:釈 量子

幸福実現党党首

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