パンデミックをサバイバルする日本と世界、歴史の智慧【後編】
幸福実現党外務局長 及川幸久
◆「江戸の火消し」の知恵
今回のコロナパンデミックに対して我々はどう対処すべきなのでしょうか。それを日本の歴史から考えてみたいと思います。
「火事と喧嘩は江戸の華」という言葉があるように、江戸では人口が多く木造の建物が密集していたため火事がなくなりませんでした。
しかし、江戸の火事をなくすために、街を閉鎖したり、営業を禁止したり、自粛させたりはしていません。
完全に火事をなくすことはできないので、基本は通常の生活をして街の閉鎖や自粛はせず、火が出たら、「江戸の火消し」が風下の建物を壊すことで延焼を防ぎました。
これが江戸の知恵であり、今回のパンデミックに応用できるのではないかと思うのです。
一律の自粛はしない。現代で言えば、東京都、神奈川県、千葉、埼玉も全部緊急事態宣言で一律に自粛し、夜8時で飲食店の営業を終わりにすることはしない。
そして、若者のように免疫力の高い人にはむしろ働いてもらうことです。
◆神仏を信じる力が免疫力を高める
また、天平時代には天然痘が広がり、当時の人口の25%から35%が死亡したと言われています。
当時の都は奈良の平城京です。国政を担っていた藤原四兄弟全員が疫病で亡くなり大変な事が起きた時代です。
聖武天皇は、二度とこのような疫病が広がらないように、それを願って奈良の大仏を建立しました。
天皇は、疫病によって多くの国民が亡くなったのは、自分も含めた国の指導者の心に問題があったからだと考え、自分たちの心を正すために大仏を建立したのです。
国民の信仰が大仏に集まれば、「神仏を信じる力が免疫力になる」という考えです。この宗教パワーは日本だけでなく世界でも言われていることです。
◆免疫力を高める方法
大川隆法党総裁が、昨年出版された『コロナ不況下のサバイバル術』で、「免疫力を高める法」について重要な指摘をしています。
ウイルス感染症が人々に広がっていって感染者が増え犠牲者が増えていく。その前に広がっているものがある。先に人々の心の中に広がるのが「恐怖心」です。
「恐怖心は、恐れるものを引き寄せる癖がある。」
同じことを90年前の世界恐慌の時代にフランクリン・ルーズベルトが大統領就任式で述べています。
「我々が恐るべき唯一のものは、恐慌ではない。恐怖それ自体である。」
この言葉を言わしめたのが当時の大統領のスピーチライターだったナポレオン・ヒルです。
ナポレオン・ヒルは、「成功哲学」を体系化して世に残しましたが、本の中で強調したのも「恐怖心の克服」です。
恐怖心が恐怖そのものを引き寄せてしまう。では、恐怖心を克服するためにはどうしたらいいのでしょうか。
◆恐怖心を克服するには
デール・カーネギーが次のような言葉を残しています。
「恐怖心を克服したければ、自分のことばかり考えていてはダメだ。他人を助けるように心がければ恐怖は消え去る。」
自分を守ることばかりに「心のベクトル」を向けるのではなく、自分の心のベクトルを「他人を助けること」に向けることです。同じことを大川隆法党総裁は『コロナ不況下のサバイバル術』の中で言っています。
「世の人々に対して愛を与えていこうとする人、人々に良かれと思うことをしている人、心常に善念を持って生きている人からは、自家発電のようにポッポと光が出る感じがするのです。」
「恐怖心」や「自己保身」ではなく、他人の幸福実現に心を向けている人からオーラが出ています。
最初にご紹介した看護師がまさにそうです。コロナパンデミックの中で患者を救うために役割を果たし続けています。
コロナパンデミックの最中で、他人の幸福実現に心を向けることが自分自身のサバイバルにつながっていく。それがコロナパンデミックを克服していく力になる。
これを皆さんと共有させていただきたいと思います。
決して政府に頼ることだけでは、これを乗り越えることができません。私たちの「心の力」こそが一番頼りになる力です。
参考
『コロナ不況下のサバイバル術』幸福の科学出版/大川 隆法 著
http://ur0.work/SAzl
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執筆者:及川幸久