武漢ウイルス感染拡大。米国で高まる中国賠償責任論。
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幸福実現党広報本部長補佐 畠山元太朗
◆米国ミズーリ州が中国を提訴
アメリカでは中国発新型コロナウイルス拡大による被害が大きく、中国に責任を問う世論が高まっています。4月3日~5日に行われた米国ハリス世論調査によると、「中国政府に責任がある77%」「中国が賠償金を支払うべき54%」となっています。
4月21日には、ミズーリ州のシュミット司法長官が連邦地裁に中国を提訴しました。
これまで、中国政府の初期対応に問題があったとして、フロリダ州、テキサス州、ネバダ州で個人や企業が中国を相手取った訴えを起こしましたが、公的機関である州当局が訴えたのは初めてです。
通常、主権免除の原則があり、外国政府を相手取った訴訟を行うことはできませんが、今回の訴訟を契機に、米国議会に法整備を促し、新型コロナ犠牲者にも、中国に対する損害賠償を請求する道を拓くことも狙いとしてあります。
実際に、2016年には「テロ支援者制裁法」が成立し、主権免除の例外が認められ、9.11犠牲者がサウジアラビアを相手取った訴訟を起こしています。
◆共和党を中心に中国賠償責任論を推進
中国に責任を負わせる方法は他にもあります。
ニューメキシコ州の上院議員候補者であるGavin Clarkson氏は「トランプ大統領とムニューチン財務長官は、中国共産党が保有している1.1兆ドル(約120兆円)の米国債を賠償に充てるべきだ。財務省は今後、中国が米国債の購入・保有・売却を禁止し、適用範囲を政府高官にも広げるべきだ」と主張しています。
また、アメリカ合衆国弁護士のJohn Yoo氏は、2001年~2003年までブッシュ政権の法律顧問も務めた方ですが、国際機関の強制力の弱さを指摘した上で、関税などの経済制裁に加え、「トランプ政権は中国国有企業の資産を差し押さえるべきだ。」
「中国は一帯一路構想のもとで、アフリカや東欧、ラテンアメリカで数十億ドルの貸付を行い、払えない国の港湾や施設を収奪している。米国はこれらの資産を差し押さえ、コロナ賠償金として借金帳消しにすべきだ」と論じています。
議員の中にも、同様の考え方を持つ方々がいます。Marsha Blackburn氏(共和党・上院議員)は「米国は中国に債務免除を求めるべき」、Josh Hawley(共和党・上院議員)は「米国民が新型コロナで被った被害について、中国共産党に損害賠償請求できるようにしたい」と訴えています。
アメリカでは共和党が中心となり、中国賠償責任論を推し進めています。今後、日本は中国の顔色を伺う八方美人外交ではなく、正義に基づく、筋の通った外交を展開しなくてはなりません。