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トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密【前編】

本日は、「トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密【前編】」をお送りいたします。

トランポノミクスは革命的モデルとなるか?GDP5%成長を実現する経済政策の秘密

https://www.youtube.com/watch?v=P78IV4HzuyM

幸福実現党外務局長 及川幸久

※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。

◆ワシントンDCでトランプ氏当選を見抜いた数少ない人物

今回は米トランプ大統領の経済政策「トランポノミクス」をテーマにお伝えします。

トランプ氏が大統領になってから、米国内の株価が上がり続けており、一部では2020年辺りにバブルが弾けるのではないかと言われていますが、「トランポノミクス」は果たして正しいのかという事を含めて、検証してみたいと思います。

トランプ氏が大統領候補として現れた時、米国政治の中心ワシントンでは一様に「トランプ氏が大統領になるなんてありえない」という雰囲気を感じました。

しかし、その中でトランプ氏が大統領になることを明言していたのが、減税を推進している全米税制改革協議会(ATR)の会長、グローバー・ノーキストでした。

その理由は「今の米国に最も必要な経済政策は減税。法人税15%への引き下げを柱に、大型減税を公約しているトランプこそ、今の米大統領に相応しい」という内容でした。

◆小さな政府の実現が「トランポノミクス」の本質

また、リー・エドワーズという米ヘリテージ財団のベテラン研究員にお会いする機会があり、その際、「トランプ大統領のやろうとしていることは減税なのか」とお聞きしたら、「いやそれだけではない。トランプ大統領の経済政策の本質は『小さな政府』だ」と答えていたのが印象的でした。

また、「減税によって経済を発展させると同時に、規制を撤廃し、米政府の予算の無駄を省き、官僚や政治家の権限を制限し、『小さな政府』を実現することで、初めてアメリカはもう一度偉大な国として蘇るだろう」と語ってくれました。

まさにその後はその通りの展開になりましたが、減税政策を柱に「小さな政府」を志向する経済政策をパッケージとして、大統領の名前に因んで、「トランポノミクス」と呼ばれています。

◆トランプ大統領の経済政策ブレーンが書いた「トランポノミクス」

そして、トランプ大統領の経済政策をまとめて発刊されたものが、スティーブン・ムーア、アーサー・B・ラッファーという2名の著名な経済学者によって書かれた、「トランポノミクス」という書籍です。

トランプ氏は候補者として選挙に臨む際、この2人を自分の陣営に呼び、減税という公約を政策として練り込みました。

その内容が「トランポノミクス」という書籍に書かれており、日本語版を幸福の科学グループの出版部門が発刊しました。

『トランポノミクス アメリカ復活の戦いは続く』
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2300
著者:スティーブン・ムーア/アーサー・B・ラッファー/藤井幹久 訳
出版社:幸福の科学出版

この書籍に書かれている「トランポノミクス」の具体的な内容は、「大型減税」「規制撤廃」「自前のエネルギー源」「フェアな貿易協定」の4つです。

◆「トランプ減税」は中間層、低所得者のミカタ

まず、減税に関して言えば、「トランプ減税」は金持ちと大企業優遇だという風に見られがちですが、実は低所得者から中間層こそ、主な対象になっていることを多くの方が知りません。

実際に議会でも、中間層への減税が十分じゃないという事で、共和党の議員から反対が出て、更に中間層、低所得者への減税を踏み込んだ内容に修正して、法案を通したこともありました。

実際に19年度の賃金成長率を所得層毎に比較してみると、富裕層2.7%に比べて、中間層は3.4%、低所得者層では5%の賃金伸び率を見ることが出来ます。

◆「規制撤廃」による石炭産業の大復活

また、減税以上の大きな影響があったと言われるのが「規制の撤廃」で、これによって米国の石炭業界で奇跡の復活劇が今起こっています。

元来、米国は石炭の国であったにもかかわらず、オバマ前大統領が地球温暖化対策のため、CO2を多く排出する石炭を目の敵にし、石炭業へと次から次へと規制が設けられました。

この規制によって、石炭業界で雇用が減り、数万人が失職しましたが、トランプ氏が大統領になるやいなや、大統領令によって石炭業界の規制を撤廃し、一気に業界は活況を取り戻し、雇用も戻ってきました。

◆爆発的な経済浮揚効果を持つ「規制撤廃」

トランプ大統領はあらゆる領域で規制緩和に取り組んでいますが、その結果、米国のNYダウの株価はトランプ大統領就任の翌日から1本調子で現在も上がり続け、現在も史上最高値を更新し続けています。

特に、まだ減税政策が行われる前の17年の伸びが著しいのですが、それは大統領令で不要な規制を外していったため、直接的に実体経済にプラスの効果を生み出したと考えられます。

「規制撤廃が経済にとってどれだけ有効なのか」ということをAEIという米シンクタンクの研究者が「米国の過去50年間の法規制が年2%のGDPを押し下げるだけの力があった」と興味深いことを言っています。

年平均3%成長を続けてきた米国経済にとって、もしこの規制が無ければ年5%成長、現在の米経済の4倍規模にまで成長していたと推測が出来るくらい、規制というのはものすごいマイナスの力を有しているのです。

(つづく)

及川幸久

執筆者:及川幸久

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