サラリーマンの平均給料を20%上げる方法【前編】
本日は、「サラリーマンの平均給料を20%上げる方法【前編】」をお送りいたします。
サラリーマンの平均給料を20%上げる方法
https://www.youtube.com/watch?v=bLpG02fywNM
幸福実現党外務局長 及川幸久
※下記は要約したものです。詳しくは上記の映像をご覧下さい。
◆機関投資家として大きな影響力を持つ「政府系ファンド」
今まで「減税の必要性」を繰り返しお伝えしてきましたが、それは私自身が国際金融の中心地のひとつであるロンドン・シティの歴史ある金融機関において、機関投資家として働いていた経験が大きいと言えます。
機関投資家というのは、個人投資家が拠出した資金を有価証券等で運用管理する法人のことで、具体的には銀行や証券会社、年金を運用している年金基金や財団、チャリティ団体等がありますが、今回は「政府系ファンド(ソブリンファンド)」を中心に考えてみたいと思います。
政府系ファンドとは、政府の資金を元手に投資を行っているファンド・基金のことで、例えば外貨準備高や、アラブの産油国などが多く持つ石油等の余剰金、政府予算の余剰金、または公的年金などが挙げられます。
ロンドン・シティでの経験から、政府系ファンドが機関投資家として、非常に大きな影響力を持っていることを私自身、体感してきました。
◆典型的な対立軸としての「保守」と「リベラル」
以前にも何度か触れましたが、ここで「保守」と「リベラル」という政治における2つの典型的な対立軸について、改めてまとめてみたいと思います。
アメリカでは保守にあたるのが共和党、リベラルにあたるのが民主党になりますし、先日総選挙があったばかりのイギリスを例に取れば、保守にあたるのが保守党、リベラルにあたるのが労働党となるでしょう。
政策における違いで考えると、保守は経済成長を目指す考え方で、主に減税政策を採りますが、一方のリベラルは社会保障・福祉を充実させようとするため、主に増税政策を行います。
その結果、減税を行う保守は「小さな政府」を、増税をかけるリベラルは「大きな政府」を、それぞれが志向するようになるわけです。
◆国会に保守政党がない日本の異常性
しかし、この政治的な典型的な対立軸を日本に当てはめると少し異なります。
保守だと考えられている自民党は実は保守ではなく、リベラルのカテゴリーに入ることになり、そして立憲民主党、共産党などの野党はリベラルでもなく、社会主義政党に入るわけです。
確かに「消費税を減税しよう」「消費税をなくそう」と訴える一部の野党もありますが、彼らは「その代わりに法人税を大幅にあげよう」「所得税で金持ちから税金をもっと取るべきだ」と言っており、結局増税政党だと言えます。
結局、自民党も野党も、増税を推進する政党のみで、日本の国会には減税政策を打ち出す保守政党は皆無なのです。
◆「フラットタックス」によって景気回復と税収増加を両立したロシア
減税をより推し進めた形として「フラットタックス」があり、これを2001年にロシアで導入したのがプーチン大統領です。
プーチン大統領は一律13%というフラットタックスを導入しましたが、その結果、ロシア経済はV字回復し税収がかえって増えていきました。
国家が赤字になった時、普通は増税すべきだと考えそうですが、それでは逆にうまくいきません。
日本でも「国家が赤字の時こそ減税をすべきだ」と日本を代表する大実業家・松下幸之助氏の言葉があります。
◆松下幸之助氏の「無税国家」は可能なのか?
更には、13%という本当に低い税率でのフラットタックスを超えて、松下幸之助氏が生前に唱えていた「無税国家」を考えてみたいと思います。
無税国家とは、まさに「税金が要らない国家」であり、所得税・法人税・消費税・相続税等が全てなくなるなんて、「絵空事だ」と普通は考えられるでしょう。
しかし無税国家自体、結構現実味のある話であって、特に松下幸之助氏が指摘していたのが、日本の財政制度における「単年度予算主義」についてでした。
単年度予算主義とは、1回決めた予算を年度内に使い切るという考え方で、確かに財政の支出を余分に増やさない面はあるのですが、結局、大きな無駄が生じてしまうわけです。
要するに「大きな政府」になるだけで、言葉を換えれば「税金を無駄遣いする政府」ということです。
そうではなく、政府の仕事を民間企業のように効率化・合理化する仕組みがあれば、余剰金が出ます。
この余剰金を節約・積立・投資運用することで生まれた運用利益を、政府予算に組み込むことが出来れば、その分税金が必要なくなるので減税になるというのが、無税国家に向かっていく減税の流れなのです。
(つづく)
執筆者:及川幸久