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「リニア四国新幹線」の整備で四国をゴールデン・アイランドに

http://hrp-newsfile.jp/2017/3160/

幸福実現党・徳島県本部代表代行兼徳島第2選挙区支部長 福山まさとし

◆誘致運動が進む四国の新幹線

九州新幹線、北陸新幹線、北海道新幹線など、いわゆる「整備新幹線」の建設が進み、新幹線が開業した地域では経済の活性化や交流人口の増加が起きている中で、四国でも新幹線の誘致運動が行われています。

これまでにも、四国4県、四国経済連合会、四国商工会議所連合会等が誘致運動を進めてきましたが(※1)、鉄道のない沖縄を除き、四国は日本で唯一、新幹線のない地方になってしまったことから、危機感を抱く地元の青年会議所等が中心となり、新幹線の誘致のための署名活動を進めています(※2)。

また、衆議院決算行政監視委員会において、四国新幹線に関する質疑が行われました(※3)。

九州の大分市でも、愛媛県と大分県を隔てる豊予海峡を海底トンネルで結ぶ構想について、四国との間に単線の新幹線を通すことが最も費用対効果が高いとする調査報告書をまとめました(※4)。

 

◆四国における新幹線の基本計画

四国ではもともと、全国新幹線鉄道整備法に基づく1973年の告示により、四国新幹線(大阪市・大分市間)と四国横断新幹線(岡山市・高知市間)の基本計画が定められています。

このため、淡路島と徳島県鳴門市を結ぶ大鳴門橋、岡山県倉敷市と香川県坂出市を結ぶ瀬戸大橋は、高速道路の下に新幹線を通す2層構造で建設されています。

一方、神戸市と淡路島を結ぶ明石海峡大橋は、当初は高速道路と新幹線の併用橋として計画されていましたが、建設費の削減のため道路専用橋に変更され、新幹線を通すことは不可能になりました。

 

◆四国に閉じた誘致運動の限界

現在、四国で行われている誘致運動では、瀬戸大橋経由で岡山と高知を結ぶ四国横断新幹線と、四国新幹線の徳島から松山までの区間を、整備計画に格上げすることが要望されており、海峡を横断し大阪と大分に至るルートは半ば諦められているようです。

しかし、大阪・大分と直結しない新幹線を整備しても、四国を起終点とする利用に限られ、費用対効果は大きくありません(※5)。

「四国のこれ以上の地盤沈下を防ぐ」、「四国と他の地方との格差を縮小する」という発想だけでは、誘致運動への共感を得ることは難しいかもしれません。

◆Think Big! リニア新幹線で四国を通る第二国土軸を形成せよ

幸福実現党は、リニア新幹線の全国整備による「第二国土軸」の形成、すなわち、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・四国・大分・福岡をリニア新幹線で結び、ヒトとモノの移動時間を縮める「交通革命」を起こすとともに、現在の新幹線のルートを多重化して災害に強い国土をつくることを提案しています(※6)。

これにより、東京と札幌・福岡の各都心は2時間~2時間半程度で移動できるようになり、日本の各都市が強力に結び付いて、高い経済成長を遂げることが期待されます。

幸福実現党 新幹線網改定案

【図】幸福実現党 新幹線網改定案

このうち「リニア四国新幹線」は、中央新幹線を新大阪駅から関西国際空港方面に延伸し、紀淡海峡と鳴門海峡をトンネルで抜け、徳島市、三好市、松山市を経由し、豊予海峡をトンネルで抜けて大分市に至るものです。

大分市では「リニア東九州新幹線」に乗り入れ、博多駅に至ります。

三好市では鉄道方式の四国横断新幹線と接続し、高知市、高松市、岡山駅方面と結ぶ計画です。

現行の基本計画における四国新幹線は徳島市・高松市・松山市を結ぶルートとされていますが、幸福実現党の改定案では、四国新幹線をリニア方式で建設することで大幅な時間短縮が図れることから、三好市での四国横断新幹線への乗り換えにより、高松市へのアクセスを確保します。

これらの計画が実現すれば、徳島市、高松市、松山市、高知市から新大阪駅までの所要時間は、それぞれ25分、50分、53分、55分程度となります(※7)。

幸福実現党 四国新幹線・四国横断新幹線(改定案)

【図】幸福実現党 四国新幹線・四国横断新幹線(改定案)

なお、「リニア四国新幹線」(新大阪・大分市間)と「リニア東九州新幹線」(大分市・博多駅間)を合わせた建設費は約8兆円と試算されます(※8)。

詳細な費用便益分析は別途行うとしても、建設による経済波及効果、時間短縮効果、新産業創出効果等を合わせれば、少なく見積もっても20兆円を超えると考えられるため、国家プロジェクトとして実現する意義は非常に大きいといえます。

 

◆四国を無限の富を生み出すゴールデン・アイランドに

四国はこれまで、交通の便の悪さが原因となって、他の地方に比べて発展が遅れてきたことは否めません。

しかし、幸福実現党が提唱する「リニア四国新幹線」を整備すれば、四国は交通至便の地となり、付加価値の高い産業が多数進出することが可能になります。

これには、幸福実現党が提唱する減税・規制緩和、エネルギーコストの削減などを同時に進める必要がありますが、条件が整えば四国ほど環境のよい場所はありません。

「リニア四国新幹線」の整備によって、四国は無限の富を生み出すゴールデン・アイランドになります。

幸福実現党は、日本の「交通革命」と国土強靭化を目指す国家プロジェクトとして、「リニア四国新幹線」および四国横断新幹線の整備計画への格上げと、速やかな建設開始を訴えていきます。

 

※1 四国鉄道活性化促進期成会 四国の新幹線実現を目指して(http://www.pref.kagawa.jp/kotsu/shikoku_shinkansen/

※2 2017年1月28日付 産経新聞

※3 衆議院決算行政監視委員会 議事録 2017年4月17日(http://kokkai.ndl.go.jp/

※4 2016年12月 大分市 「大分市豊予海峡ルート調査業務」の結果についてお知らせします(http://www.city.oita.oita.jp/www/contents/1485078675058/

※5 四国鉄道活性化促進期成会 四国の新幹線実現を目指して 調査結果の概要(http://www.pref.kagawa.jp/kotsu/shikoku_shinkansen/result/)によれば、費用便益比(B/C)は1.03となる。なお、新幹線(鉄道方式)で大阪・四国・大分を結んだ場合のB/Cは0.31と、さらに低い。

※6 幸福実現党 『日本ファースト123の政策』(新幹線網改定案23頁)(http://publications.hr-party.jp/files/policy/2017/002/origin/all.pdf

※7 中央新幹線の計画に基づき幸福実現党が試算。

※8 想定ルート・延長と中央新幹線の設計断面より幸福実現党が試算。車両費を除く。

福山正敏

執筆者:福山正敏

徳島県本部代表代行 兼 徳島第2選挙区支部長

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