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生活保護不正受給をなくすための解決策――努力する人が報われる国へ

文/幸福実現党・神奈川県本部副代表 HS政経塾第4期生 いき愛子

◆増え続ける生活保護不正受給者への不満の声

政治活動している際、生活保護問題に関するご意見をよく頂きます。

「生活保護者が道路で酒を呑んで酔っ払って困っている」「不正受給者の話を聞くたびに働く気がなくなる」など受給者の使途や、受給基準に対してご不満をもっておられる方は少なくありません。

生活保護は、「憲法25条で保障された健康で文化的な最低限度の生活を守るための最後のセーフティーネット」と一般的に言われており、怪我や病気などで働くことが困難な人に適用される制度として必要な制度です。

完全に失くすことができないがゆえに、真正面から議論されることが少なく、生活保護問題は、年々深刻化しております。

◆安倍政権に入っても生活保護は増加の一途

厚生労働省の資料によると、昨年度の生活保護受給者は約217万人、2008年のリーマンショック以降増加の一途をたどっております。

当時マスコミは、日比谷の「年越し派遣村」を大々的に報道しました。実際は、野宿を続けていたのはホームレスの人であったにも関わらず、マスコミの影響力と政治的判断で次々と生活保護受給が認められてしまいました。

その後も受給者は増え続け、安倍政権に入っても悪化する一方で、2012年11月時点で約156万世帯の受給世帯が2015年8月には約162万世帯に上がっており、費用においても昨年度の予算にして、3兆8,431億円まで達しております。

◆最大の問題点は「働く意欲を失くすこと」

生活保護の最大の問題点は、「一度受給者になってしまうと、そこから復帰することが困難になってしまうこと」です。

現行制度は、働くと生活保護費が減らされる仕組みになっており、社会復帰しようと働くと、生活水準が下がってしまう可能性が高いのです。

医療費は全て無料な上に、家賃、敷金礼金まで支払われます。

このような条件が揃えば、どんなに勤勉勤労をもって働いていた人であっても、一度生活保護者になってしまえば、抜け出すことができなくなってしまい、いわゆる“貧困の罠”に嵌まっていく危険性があるのです。

◆生きがいをもって働ける喜びある人生を

セーフティーネットは最低限度の生活を守るために必要という前提の上で、人間の労働意欲を根本から壊している現行の制度を改革していかなければなりません。

現状の受給者に関しては、自立支援プログラムを促しながら、期限を設置し、働ける人は、生活保護を抜け出せる仕組みをつくることが必要です。

また、生活保護を受ける前の政策として、生活保護を全額支給するのではなく、給付金を払うなどして、生きがいを失わせない方向に導いていくことが重要です。

自立や能力を生み出し、働く生きがいをつかむ人が増える社会をつくっていくことこそ日本のこれからの社会保障を解決する道です。

幸福実現党は、社会に貢献できる仕事をすることを喜びとする人を増やし、努力した人が報われる国家をこれからも目指してまいります。

壹岐 愛子

執筆者:壹岐 愛子

幸福実現党政調会エネルギー部会長 神奈川統括支部長 HS政経塾第4期生

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