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慰安婦問題の終わりのはじまり

文/HS政経塾4期生 窪田 真人

◆「慰安婦問題」で日韓合意!?

日韓両政府は12月28日の外相会談で、旧日本軍の慰安婦問題の決着で合意したと、マスコミ各社が報じました。

なお日韓外相会談では、おおむね以下5点のことが合意されました。

1.当時の日本軍の関与のもとに、多数の女性の名誉と尊厳を傷つけたことに対して、日本政府は責任を痛感している。

2.安倍首相はそのことに関して、心からの反省とお詫びを表明している。

3.韓国側が設立する財団に、日本政府の予算から資金(10億円)を拠出し、心の傷を癒す措置を講じる事業を支援していく。

4.在韓日本大使館前に置かれた元慰安婦の少女像に関しては、韓国政府はそれを移動すべく関連団体と協議し、適切な解決に向けて努力する。

5.今般の合意は「最終的かつ不可逆的」で、日韓両国は今後、国連など国際社会において、互いを非難することをしない。

上記合意を通し、岸田外相は「日韓間における従軍慰安婦問題の終結」を表明し、同盟国であるアメリカもまた日韓慰安婦合意を評価することを表明しています。

では、この日韓合意について我々はどのように評価するべきなのでしょうか。

◆日本は白旗を上げた!

今回の日韓合意、その実態を踏まえると残念ながら全く評価されるものではありません。

そもそも従軍慰安婦なる存在は朝日新聞の一連の捏造報道が元になってつくられたものであり、全くのでたらめです。

韓国が外交上の切り札としてこのでたらめを使い始め、河野・村山談話を通し、日本が韓国に対して公式謝罪をしてしまった結果、世界中に「従軍慰安婦は存在した」、「日本は朝鮮の方々に悪いことをした」という認識が広まってしまいました。

また皆様ご存知の通り、1965年日韓国交正常化にあたって結ばれた日韓請求権・経済協力協定にて、日本は韓国に5億ドル(当時の韓国国家予算のほぼ2年分)の経済協力等を行い、日韓の賠償問題については完全かつ最終的に解決されています。

こうした背景があるにも関わらず、日本政府は「心の傷を癒す措置を講じる事業」に対する支援として、元慰安婦へ10億円もの財政支援を行おうとしているのです。

さらに岸田外相は共同記者発表で「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」と強調しました。

この主張は今年8月14日に出された戦後70年談話以上に、日本の戦争責任について言及した内容です。

こうした姿勢は「日本が従軍慰安婦問題を認めた」と諸外国に発信することに繋がります。

実際にこの日韓合意を受け、NYタイムズなど海外の大手メディア各社では「日本が従軍慰安婦問題を認め謝罪した」との認識のもと記事が多数書かれています。

以上をまとめると、日本は今回の日韓合意を通して、韓国のプロパガンダを認め、全く支払う必要のない10億円もの大金を国民の税金を元に韓国に支払い、さらには「日本が従軍慰安婦問題を認め謝罪した」と世界中に発信してしまったのです。

これは、従軍慰安婦問題について日本は韓国に白旗を上げたと言わざるを得ません。

◆韓国の国益優先!迷走中の安倍内閣!!

従軍慰安婦問題が日韓の間で解決されたかのように報道がなされていますが、全く以てそんなことはありません。

そもそも50年前の1965年に決着がついているはずなのに、韓国は(朝日新聞の捏造記事が出されて以降)何度も従軍慰安婦問題を蒸し返しています。

韓国政府の「蒸し返さない」という言葉は全く信用できるものではありません。韓国は近い将来、新たな謝罪や補償を求めてくるでしょう。

また韓国側の強い要望により、今回の慰安婦問題合意は前代未聞の口約束形式でなされ、合意文書作成・調印見送りがなされました。

さらにソウル日本大使館前にある慰安婦問題を象徴する少女像については市民団体の意向次第とされ、撤去が約束された状態ではありません。

このように、日韓合意の内容は韓国に大きく譲歩したものになっています。

現在韓国は、最大の輸出先である中国経済の悪化の影響を受け、大きく経済が後退しています。

2015年10月の韓国の輸出額は前年比15.8%減少しました。輸出依存度が高いことで知られる韓国にとっては大きな打撃です。

こうした状況下において韓国の視点から考えると、日本との関係を改善し、経済関係を強化することは避けて通ることはできません。

外交交渉上日本はその点を大きく利用し、最大限自国の利益を確保するべく努めるべきでした。

にも関わらず、なぜこのように韓国にとって大変優位な合意内容になるのでしょうか。全く以て日本政府の意向が理解できません。

今回の合意は、これからさらに多くの問題につながるでしょう。

◆日本と世界のあるべき発展のために

そうした中で今、我々にできることは、「従軍慰安婦問題はデタラメである」という正しい歴史観を世界に発信し続けることでしょう。

そして従軍慰安婦問題の諸悪の根源となっているのが、河野・村山両談話の存在であり、一刻も早く両談話を撤回しなくてはなりません。

幸福実現党は歴史認識を巡る日本の名誉回復に向けて、自虐史観談話の撤回をはじめ、東京裁判史観の払拭に引き続き取り組んでまいります!

真実の下に日本、そして世界の発展を実現して参ります!!

参考:【幸福実現党声明】日韓外相会談を受けて
http://shaku-ryoko.net/education/6914/

窪田真人

執筆者:窪田真人

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