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日本はASEANと共同して、世界最強国となるべき

文/幸福実現党・静岡県本部副代表 江頭 俊満

 

◆ASEANの連携は、まだ明確な全容を示せないままである

東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟の10カ国首脳は 11月22日、ASEAN経済共同体(AEC)を12月31日に発足すると宣言しました。

域内の経済統合を目指すAECは2003年の構想表明以来、12年で創設を迎えることになります。

しかし、文化や政治体制の異なる加盟10カ国の連携の姿は、明確な全容が見えないままであり、経済分野においては具体的な動きが始まっているものの、政治、社会面の連帯については、まだかなり難しいものがあります。

◆ASEAN域内の結束力が問われる

1997年加盟のミャンマーに対して、民主化や野党指導者アウン・サン・スー・チー氏の軟禁解除を粘り強く要求し、2011年の民政移管に寄与した成果はあるものの、南シナ海で権益拡大を進める中国に対しては、全会一致の原則が縛りとなり、その無力さを露呈しています。

南シナ海問題は、ASEANが結束して、問題解決能力が試される事案ですが、今後、中国の外交攻勢に対してASEAN諸国は各国の立場の違いを乗り越えて結束できるのか、それとも中国による「ASEAN分断」の動きに翻弄されるのか、ASEAN域内の結束力が問われることになります。

◆日本はASEANとの共同行動を模索していくべき

安全保障に関しては、ASEAN諸国と日米中など計18カ国が参加するASEAN拡大国防相会議(ADDMプラス)が11月4日、マレーシアの首都クアラルンプール近郊で開かれました。

主要議題となった南シナ海問題では、造成した人工島周辺を「領海」と主張する中国と、「航行の自由」や「法の支配」を訴える日本や米国が対立し、共同宣言の採択が見送られる異例の結果となりました。

しかし、ASEANは域内諸国の利害調整に苦慮しながらも地域制度として発展し、東南アジアの平和と安全に寄与してきたのも事実です。

日本は、アジア地域の制度をめぐる競争が激化するなかで、国際関係で苦悩するASEANに対して、その役割と可能性と限界を見すえながら、ASEANとの共同行動を模索していくことを重要な課題として捉えなくてはなりません。

◆「大東亜共栄圏」建設の夢をもう一度

かつて、日本は「大東亜戦争」において、「アングロ・サクソン的な世界秩序」に対する挑戦として、日本を中心とした東アジアの「新秩序」を構築して、アジア諸民族の独立解放実現のために、「大東亜共栄圏」建設を目指しました。

1943年11月に、「大東亜会議」が開かれ、「大東亜宣言」が採択され、そこでは、「大東亜戦争」で独立を果たした各国が集まっていました。

時は移り、平成の日本では、自衛隊の幹部養成機関である「防衛大学校」において、「タイ・シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドネシア・モンゴル・ベトナム・韓国・ルーマニア・カンボジア・インド・東ティモール・ラオス」の13カ国の士官候補生等を留学生として受け入れ、日本の学生同様に教育訓練を行っています。

これらの留学生は、将来アジア・太平洋地域の安全保障分野での要人となることでしょう。近い将来、これらの珠玉の人材が、「日本・ASEAN連合軍」の指揮官として活躍する日が来ることを期待したいと思います。

◆日本が世界最強国となり、円を「基軸通貨」にせよ

今こそ、日本は、世界のリーダー国家としての気概を持ち、いわれのない「侵略国家」の汚名をすすがなくてはなりません。

正しい歴史認識のもと、「日本の誇り」を取り戻し、自衛隊を「国防軍」として設立させることを目指すべきです。

日本は、世界の平和と安定のために、アジア・アフリカの国を豊かに変えていく支援を行い、産業を振興させる役目を担う必要があります。

そのためには、日本が世界最強国となり、円を「基軸通貨」にすることで、全世界をさらに発展させていくという自らの使命を自覚すべきです。

江頭俊満

執筆者:江頭俊満

静岡県本部副代表

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