翁長沖縄県知事の危険な国連行脚【後編】
※月曜日、HPRニュースファイルは休みの曜日ですが、昨日のつづきを配信させていただきます。明日は、HPRニュースファイルはお休みです。
文/幸福実現党・沖縄県本部副代表 金城竜郎
◆琉球新報の誇大な報道
ところで、5月に始まった普遍的・定期的審査(UPR)による米国の審査内容について、琉球新報の記事では、「在沖米軍基地に改善勧告 国連審査報告書 人権侵害など指摘」とあります。
国連加盟国のうち数か国が、米国の人権状況について改善を勧告した、ということであり、特別沖縄の米軍基地について審査したわけではありません。
この記事は国際社会で沖縄のことが大きく取り上げられているかのような印象と誤解を与えるものです。
◆国連特別報告者の間違った意見が報告される
人権理事会には30名の特別報告者が任命されています。
そのうちの一人、ビクトリア・コープス氏(フィリピン)が「島ぐるみ会議」の要請を受けて来沖、沖縄大学の講演を行いました。
この中でコープス氏は「沖縄は独自の文化、言語を持っていることから先住民族と言える」と指摘し、その上で辺野古基地建設に反対する先住民の権利を述べております。
しかし、沖縄県民は、「先住民」と確定しておりません。また、辺野古で違法な座り込み、ボーリング調査の妨害を続けている人たちの多くは県外からの参加者であり、沖縄県民ですらありません。
そして何よりも、辺野古区商店街の人たちが区長に対し、座り込みを続ける住民の退去を陳情しているのです。コープス氏は、本当に辺野古区民と対話をされたのでしょうか。
このような誤った認識のままコープス氏は、9月14日からの国連人権理事会で報告書を提出します。
それが米国に対する本会合採択に影響を与えるため、米国政府の沖縄県民に対する悪印象を与えることは間違いないでしょう。
むしろコープス氏は、フィリピンから米軍が撤退した後、中国によって七つの新基地を周辺海上に建設され、南シナ海最大の脅威となっている現実を沖縄県民に伝えるべきだったのではないでしょうか。
◆県民の代表として行くことは許さない
翁長知事の国連行脚について、正しい理解が必要です。なぜなら、その背景に、琉球民族独立運動があり、また近年中国国内で政府系メディアによる琉球独立支援報道が多発しているからです。
2013年5月15日、沖縄県の本土復帰の日に琉球民族独立総合研究学会が設立されました。共同代表は龍谷大学の松島教授です。
松島教授は琉球独立後、米軍を完全撤退させ非武装中立国として国連に加盟し、アジアの平和の中心に琉球を置くという、非現実的な理論を展開しております。
まるで連携しているかの如く翌16日、中国政府系の新聞に、琉球独立を支援する記事が掲載されています。
人権理事会本会合で沖縄県民を代表して意見を述べる、ということは、先住民族のリーダーが日本国からの自決権をめぐって陳情しにきたとしか思われません。
しかも発言枠を譲った「市民外交センター」は先住民族の権利のために活動している団体です。
知事はその後英国へ飛び、スコットランド担当大臣と面会したい、と外務省に打診しています。このような行動は日本からの独立運動の一環だとしか認識されません。
現在、日本政府は沖縄県民を先住民族と認めておりませんが、翁長知事の行動の結果、政府も国連からの圧力に屈してしまうかもしれません。
沖縄県民の先住民族化は、米軍撤退、中国編入への道です。そうなってしまったならば、日本本土のシーレーンも確実に封鎖されます。
ですから、翁長知事の国連行脚は、我が国の危機であります。我が国の国連への分担金は米国に次いで第二位です。それも国民の税金がつぎ込まれています。
その国連を利用して日米両政府に揺さぶりをかける、ということは全国の納税者に対する最大の冒涜以外の何物でもありません。絶対に許されない行為です。
幸福実現党も可能な限り活動して参ります。ぜひ全国民の皆様も沖縄県知事の行動に対する監視の目を鋭く光らせていただきたい、と切に切に願います。