戦後70年、自虐史観を払拭し、「本物の平和教育」へ
文/幸福実現党・福岡県本部副代表 吉冨和枝
◆7万4千人の命を奪った、長崎への原爆投下
8月9日は、長崎に原子爆弾が投下された日です。
70年前の8月9日、午前11時2分、長崎に原子爆弾が投下され、約7万4千人の尊い命が奪われました。
7万4千人の御霊に、心より哀悼の意を捧げるとともに、今なお、原爆の後遺症に苦しんでおられる皆様に、お見舞い申しあげます。
戦後70年となる本年、安全保障環境が、一段と厳しさを増す中、二度とこのようなことのないように、国の平和と安全を維持し、国際社会に貢献するための、新たな法整備が、国会で審議されています。
このような時代にあって、元公立小学校の教師として、「本物の平和教育」への転換を強く求めます。
◆戦後の「自虐史観に基づく平和教育」
戦後、公教育で特に力を入れて行っているものの一つに、「平和教育」があります。
小学校でも、1年生からカリキュラムを組み、九州のほとんどの6年生は、修学旅行で、長崎の平和公園や原爆資料館を見学をしますが、それに向けて、多くの準備をする中で、原爆投下について学習します。
勿論、歴史の真実を知り、平和を愛する子どもに教育するのは、とても大切なことです。
しかし、問題なのは、戦後の平和教育が、事実に反する歴史「自虐史観」に基づいていて、それが、70年間も続いていることです。
◆「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」とは
6月8日の産経新聞に、「中今日の日本軍捕虜『洗脳』原点」と題して、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」の記事が一面で掲載されました。
「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」とは、GHQ(連合国総司令部)が、占領政策として戦争に対する罪悪感を日本人に植え付けるために行った宣伝計画のことです。
これによって、日本の歴史や文化、伝統を破壊し、日本人自身が日本人を否定して精神を改造するよう誘導し、原爆投下や大都市の無差別爆撃などを行ったアメリカの正当化を図ったのです。
新聞や雑誌、ラジオを検閲し、占領政策に合うよう書き直させたり、発禁処分にしたりしました。
昭和20年12月8日から、全国の新聞に「太平洋戦史」を掲載、翌日から、ラジオ番組「真相はこうだ」を放送させ、戦勝国史観を浸透させました。
協力した日本人は、数千人といわれ、メディアや官界、大学などで活躍をしました。
このような中、教育の場でも、「平和教育」の名の元に、日本の加害と侵略の側面をことさら強調し、戦争の悲惨さ、残忍さばかりを教えてきました。
原爆投下に関しても、「軍国・侵略主義の犯罪国家である日本に対して、正義の国アメリカが終戦させるために、やむなく落とした」「原爆は、50万人~100万人のアメリカ兵を助けるためには、仕方なかった」と、アメリカの原爆投下を正当化しました。
◆真実の歴史が明らかになり始めた
しかし、「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」の記事に先駆け、昨年1月には、河野談話が日韓の合作であったことが明らかになり、2月には、石原元官房副長官が、河野談話作成過程に関する国会証言を行いました。
8月には、朝日新聞が、「慰安婦問題」についての捏造を認めるなど、今、歴史の捏造が次々と明らかになってきているのです。
日本国民は、70年間の洗脳から、目覚め始めています。
原爆投下についても、「ソ連への威嚇のため」「原爆の威力を知るための黄色人種を使っての人体実験だった」というアメリカ側の本当の理由が明らかにされなければなりません。
◆「本物の平和教育」の実現を
これからの「平和教育」では、「日本は、残虐非道な侵略国家ではなく、世界に先駆けて「人種差別撤廃」を訴え、先の大戦では、「アジアの解放」を理想に掲げて欧米諸国と戦った」という真実の歴史を教え、自国への誇りを持たせなければなりません。
現代の日本を取り巻く国際状況を教えると共に、一国平和主義では平和は維持できない事、原爆投下については、ホロコースト以上の罪を犯したアメリカに謝罪を求められるのは、世界で唯一の被爆国である、日本しかできないことを教えるべきです。
その上で、二度と地球上で原子爆弾が使用されることのないように、日本こそが、「世界平和の守護神」となるべきであり、その主役は、国民一人ひとりであるという気概をもたせるべきです。
そのような、「本物の平和教育」の実現こそが、8月9日、自らの命をかけてこの国を守って下さった英霊への感謝と慰霊の行為となるのです。