このエントリーをはてなブックマークに追加

地方創生ビジョン

文/幸福実現党・埼玉県本部副代表 佐々木 まさこ

◆地方選真っ只中

只今統一地方選真っ只中です。4月12日には10都道府県知事選、41道府県議選、17政令市議選を皮切りに前半戦の投開票がありました.

全国的に自民党が圧勝しているという報道がありましたが、投票率は低く、地方政治に対しても、民意として期待感は薄いという感じがありました。

無投票の選挙区が多いのも今回の特徴です。私の住む埼玉県さいたま市北区も県議選、市議選共に無投票で、せっかくの選挙権を使わずに終りました。

全体の印象としては現職優位。新規参入は政治の世界こそ困難を極めています。

◆地方創生について

 
さて、今回の地方選を機に、地方創生について考えてみました。

去年7月内閣官房に地方創生本部として「まち・ひと・しごと創生本部」準備室が発足しました。地方の人口減少問題解決や地域活性化のビジョンを策定するためです。

政府は「50年後に1億人程度の安定した人口構造を保持する」という目標をかかげ、5年間の具体的施策をイメージし、地方は都道府県中心にそれぞれのビジョンをまとめます。

また、地方創生本部の基本方針として、

(1) 若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現。
(2) 「東京一極集中」の歯止め。
(3) 地域の特性に即した地域課題の解決。

などを盛り込んでいます。

ユートピア建設も家庭の幸福が基礎であるように、基本となる地方の安定した発展があってこその国家運営です。

◆地方の過疎化と活力低迷の解決策

地方の過疎化と活力低迷の解決策として、次の3つの施策を提言します。

(1)『交通革命』と『新産業革命』を合体

経済効果の鍵は、速度をはやめること。物流の回転を速くすることです。

リニア新幹線や高速道路の整備で、人や物流がスピーディに往来できるよになることがまず必要です。しかしその先に町おこし的産業計画がないと人は定着しません。

地方に産業を興し、人を集める計画と、リニア新幹線を通すなどの交通革命を合体させて初めて相乗効果が増します。地方に優良企業があれば、優秀な若者、人材が戻ってきます。

企業や工場、学校の誘致を積極的に進めるべきです。この時に、町役場や市役所が推進するのではなく、心ある企業家が地方創生の聖なるミッションを持ち企業できれば、その地域特有の創造的産業が生まれます。

さらに大胆な企業誘致の推進するために、一定期間の法人税の優遇なども必要かもしれません。地方独自でベンチャー企業を育てることも可能です。北陸新幹線や北海道新幹線は、地域経済の弾みとなるでしょう。

(2)地域振興と「教育」の結びつきを強化

地域人材の確保として、若者に魅力的な町づくりが必要です。その地域特有の産業の振興に必要な教育機関の創設などは、更に効果的な町おこしとなります。

普通教育、総合教育というより、その産業や仕事に奉仕できるタイプの学校、専門学校や単科大学などは、地域に即した教育システムとして、ベンチャー企業とタイアップできます。

その地域でベンチャー企業群を育てる教育機関として相乗効果のある地方活性システムができるでしょう。

就職率100パーセントを誇る秋田県の国際教養大学は、英語ができるグローバル人材養成で有名となりましたが、地域創生にも一役買っていると思われます。

今年4月千葉県長生村に開校したハッピイ・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)は、将来国際的に多方面で活躍する人材を輩出する大学として大いに期待され、長生村からも地域創生の要として歓迎されています。

(3)資本主義の精神の見直し

すべての基は心の在り方です。日本の資本主義の原点ともいえる二宮尊徳は、藩の赤字を次々と黒字化させ、多くの雇用も創りだしました。資本主義は、勤勉さと創意工夫が原点です。

アベノミクスは、増税路線でバラマキ傾向にありますが、大きな政府を頼っての税金頼りは、地域振興に最も必要な意欲、工夫、解決力、判断力といったものを失ってしまします。あくまでも自助努力の精神で、創造する力が大切です。

また道州制など、地方分権の落とし穴を見抜かなければいけません。

大阪都構想など道州制に意欲的な背景には、消費税の地方税化を期待する傾向がありますが、道州制は、結局行政の組織・人員の肥大化を招き、コストの増大をもたらす危険があります。

あくまで政府機関は、必要以上に大きくすべきではなく、小さな政府と企業家精神こそが民間の活性化につながります。

また今の様に防衛・外交に懸念ある時代には、道州制によって防衛の手足を縛られる危険があります。現沖縄県の様に、一県が国の防衛を左右するケースがさらに起きてくるかもしれません。その点注意が必要です。

以上、地方創生について簡単に述べましたが、来る4月26日は統一地方選の後半選挙が行われます。われら幸福実現党からも、40人以上の公認候補者、推薦候補者が出馬する予定です。

この方々が必ず、地方創生の立役者として大いにご活躍するものと信じています。必ず大勝利致しますように祈ってやみません。

【参考】
『富国創造論――公開霊言 二宮尊徳・渋沢栄一・上杉鷹山』  
大川隆法著/幸福の科学出版
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=86

『政治の理想について』                  
大川隆法著/幸福の科学出版
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=112

『「地方創生」の背景と論点』 毎日新聞論説委員 人羅格論考 

佐々木正子

執筆者:佐々木正子

埼玉県本部副代表

page top