「神国日本」の心を世界に
文/幸福実現党 福岡県本部副代表 よしとみ和枝
♦祭りに見る日本の心
今年で773年目を迎えた「博多祇園山笠」は、7月15日の早朝、フィナーレを飾る「追い山」があり、水法被に締め込み姿の男たちが博多の街を勇壮に駆け抜けました。
「博多祇園山笠」とは、福岡県福岡市の博多区で毎年7月1日から15日にかけて開催されるお祭りで、街の総鎮守である櫛田神社に祀られる「スサノオノミコト」に対して、氏子たちが行う奉納行事です。
その起源は、鎌倉時代(1241年)に疫病が流行した際に、承天寺の開祖である聖一国師が街に水を撒き清めて回り、疫病退散を祈祷したことだと伝えられています。
現在、国の重要無形民俗文化財に指定されていて、文化庁は、平成28(2016)年秋、ユネスコ無形文化遺産の登録を目指しています。
祭りは、7月1日の注連(しめ)下ろしで始まり、ご神入れ、お汐井とり、流かき、朝山笠、他流かき、追い山笠ならし、集団山見せ、流かき、追い山笠と、半月間に亘り続きます。
その間街は、祭り一色となり、仕事を休む男たちに代わって、「ごりょんさん」と呼ばれる妻たちが裏方として支えます。学校でも山笠中心の体制を組み、子ども山笠が行われます。
まさしく、この時期街全体で、神様を敬い、神様中心の時間が流れるのです。
◆日本人に根づいている信仰心
戦後我が国では、GHQ主導の教育が行われ、国民の崇高な信仰心が否定されました。
国教であった日本神道の教えが、あたかも軍国主義をかりたて、国粋主義、侵略、虐殺、慰安婦の強制にまでつながったという、間違った歴史認識を押し付けられました。
しかし、いかに否定されようとも、私たち日本人の心の中には、今なお神社仏閣を見れば、崇高な気持ちを抱き、自然に手を合わせ、初詣に行き、子どもが生まれれば、お宮参り、七五三参り、雛まつり、端午の節句を行い、そして、地域には、祭りという、神々への祈りの風習が綿々と受け継がれているのです。
そこに、日本人の高い精神性と信仰心を見ることができます。
神々によって創られた国、日本。神話の国日本。その国民性は、四季を愛で、自然を敬い、仕事に打ち込み、技と心を磨く。礼節と秩序、調和を重んじて神様の御心のままに生きる、「惟神の道」という日本神道の教えそのものなのです。
この真なる日本人の心、姿をこそ、もっと世界にアピールしていかなくてはなりません。
◆日本の祭りを世界遺産に
福岡市は、今年3月に国家戦略特区に指定され、海外から人を呼び込む準備が進んでいいます。
さらに、平成28(2016)年の秋に、「博多祇園山笠」がユネスコ無形文化遺産に登録されることが決定すれば、神を敬い、神への祈りと共に生きてきた、日本人の真の姿、「美しき日本の心」を世界の人々に発信することができます。
今、中国、韓国が仕掛ける「超限戦」、ネガティブキャンペーンにより、日本国や日本人に対する誤解が広がっています。
だからこそ、その誤解を解き、真の日本国、日本人の姿を世界に広めていかなければなりません。
経済産業省、文部科学省が進める「クールジャパン戦略」の一環としての「ユネスコ遺産登録」。是非とも成功させ、そこから、「神国日本」、「美しき日本、日本の心」を世界に発信していきたいものです。