中国が沖縄に仕掛ける「超限戦」の正体
◆中国が沖縄に仕掛ける「超限戦」
「超限戦」(ちょうげんせん)とは、1999年に中国軍大佐・喬良と王湘穂が発表した新しい形態の戦争です。
具体的には、弾が飛び交う「通常戦」のみならず、「情報戦」「心理戦」「思想戦」等に重きを置き、戦時と平時との区別がないことが特徴です。
「超限戦」が仕掛ける戦争には25種類にも及ぶ戦闘方法があり、諜報戦、外交戦、法律戦、経済・金融戦から、メディア戦、文化・映画・芸術によるプロパガンダ、対人工作(買収、脅迫、ハニートラップ、スキャンダル等)、サイバー戦、テロに至るまで、あらゆる分野に亘っています。
中国が「歴史認識」で、韓国やアメリカを巻き込んで、日本包囲網を形成しているのも「超限戦」の一種です。
いわば、孫子の兵法「戦わずして勝つ」を地で行く戦い方です。
例えば、左翼マスコミや日教組等を使った「反日・反米・親中」世論誘導や、経済的利益や外交、観光等を通じた、日本の政治家、企業等のコントロールなど、既に日本国民の日常生活レベルに達しています。
今回は、「超限戦」を使った、中国による「沖縄自治区化」の実態を紹介致します。
◆日本本土と沖縄の分断
「沖縄自治区化」に向けた具体的戦略の第一は、「日本本土と沖縄の分断」です。
中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』の国際版である「環球時報」は、2010年11月、「1945年の終戦間際に日本軍は沖縄県民の皆殺しを命じ、米軍占領の直前に26万人を殺し、虐殺の規模は南京大虐殺に次ぐものとなった」「今沖繩では琉球独立運動が激化し、中国はそれを支援するべきである」と主張。
そして2011年、中国に「琉球自治区設立準備委員会」が設立されました。(2011/3/3 産経「中国画策、沖縄を琉球自治区に」)
その流れを汲み、今年5月15日、沖縄に「琉球独立学会」が設立されました。(詳細:HRPニュースファイル「中国が『琉球(沖縄)は中国の属国』と主張」⇒http://hrp-newsfile.jp/2013/720/)
また、中国は沖縄マスコミや左翼団体を使って、沖縄県民に「反日」「反米」を植え付け、「沖縄独立」「反米・米軍基地撤去」の県民世論を形成しています。
そして、反日感情を煽って沖縄を日本から切り離し、「道州制」導入後は「沖縄州」として独立させ、「地域主権」によって、米軍基地を追い出そうとしているのです。
そうなれば、チベットのように、中国は軍隊を含む漢民族の大量流入を“友好理に”進め、戦わずして「自治区化」を進めることができます。
◆沖縄の心理的属国化
さらに、第二には「沖縄の心理的属国化」が進められています。
昨年10月28日、首里城祭で「琉球王国絵巻行列」仮装パレートが那覇市の国際通りで行われました。
そこでは、沖縄県民が「琉球の国王」「琉球の皇后」に扮し、中国皇帝の使者「冊封使」を歓迎する様子が演じられました。(10/29 中国網「沖縄で『首里城祭』開催中国皇帝の使者『冊封使』を歓迎」)
この模様は日本全国のテレビでも報道され、観光を通じて、沖縄県民や日本国民に「沖縄は中国の冊封国(属国)であった」ことを刷り込む意図があります。
また現在、那覇市に新たな観光資源として中国王朝のシンボルである15メートルの巨大「龍柱」を2本建立する計画が持ち上がっています。(7/2 琉球新報「『龍柱』設置に2.5億円 那覇市議、効果を疑問視」)
これが完成すれば、沖縄に観光に来た旅行者や沖縄県民は「龍柱」を見る度に、「沖縄は中国の一部だった」と洗脳することができます。
「龍柱」の工事は「一括交付金」という日本国民の血税2.5億円を使い、中国に発注され、早ければ今年9月にも着工する予定となっています。
ちなみに那覇市と福州市は、友好都市提携を結んでおり、友好20周年の2001年、那覇市長の翁長雄志氏を団長とする一行約160人が福州市へ訪問、交流祝賀会に参加しています。
翁長雄志氏は、中国・福州市から栄誉市民賞を授与されており、「親中派議員」として知られています。
那覇市の「龍柱」建設計画は、「心理面での属国化計画」の一環として、沖縄の中国属国化の道に繋がるものであり、大量の税金を使った「龍柱」建設計画は見直されるべきです。
沖縄を中国から守るためにも、多くの日本国民、沖縄県民の皆様に、この事実を知って頂きたいと願います。(文責・政務調査会・佐々木勝浩)