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「東京裁判史観」からの脱却を!――「A級戦犯」の名誉回復は既に終わっている

今回、安倍首相は靖国参拝を見送りましたが、それは中国や韓国による「A級戦犯を祀る靖国神社への参拝は軍国主義の復活だ」という批判に配慮したためだと言われています。

「自虐史観」の淵源には、「東京裁判史観」「コミンテルン史観」「中華帝国主義史観」等がありますが、特に影響力が大きいのが「東京裁判史観」です。

靖国参拝でも、「A級戦犯の合祀(ごうし)」が、左翼マスコミや中国、韓国からの批判論点となってきました。しかし、その批判は全く正当性がありません。

◆「東京裁判」は「捏造復讐裁判」

大東亜戦争は、「欧米列強から、アジアの植民地を解放し、白人優位の人種差別政策を打ち砕くとともに、わが国の正当な自衛権の行使としてなされたもの」(「大川談話―私案―」より)と考えるのが、正当な歴史認識です。

日本は「ABCD包囲網による経済封鎖」「絶対的排日移民法」等に象徴される人種差別、共産主義者の工作等によって追い込まれた末、正義を貫く「自衛のための戦争」に踏み切らざるを得なかったのです。

「東京裁判」では「侵略戦争の共同謀議」「南京大虐殺」等について証拠もなく裁かれましたが、それらは、そもそも事実無根の内容でした。

日本を「侵略戦争した悪い国家」と決めつけ、米国の原爆投下(原爆死没者名簿登載者数 広島26万人、長崎15万人)や東京大空襲(8万4千人死亡、4万9千人負傷)等の民間人大量虐殺を正当化し、日本の復活阻止を図る「捏造復讐裁判」こそが、「東京裁判」の本質であったのです。

実際、日本の占領のために進駐したマッカーサー元帥本人が、後にアメリカ上院の軍事外交合同委員会で、「日本が戦争に入った目的は、主として自衛によるものであった」(Their purpose, therefore, in going to war was largely dictated by security.)と全く逆の証言をするに至っています。

◆無効な「東京裁判」

「東京裁判」は、手続きとしても公正さとはかけ離れたものでした。裁判には、(1)裁く根拠となる法律の存在、(2)裁判官の公平性、(3)被告に対する弁護人と検事の存在、という3つの要件が必要です。「東京裁判」で満たされた要件は(3)だけでした。

(1)「東京裁判」は、「極東国際軍事裁判」と言いますが、国際法上の法的根拠はありません。「管轄権(裁判を行う権限)」の根拠を問う意義申し立てをウェッブ裁判長は却下し、管轄権も明らかにできずに裁判を進めました。

すなわち、「東京裁判」は、裁く権限が示されないままに行われた裁判だったのです。

管轄権のない裁判は無効です。結局、マッカーサー司令官の命令でつくられた「極東国際軍事裁判所条例」が根拠ということでしたが、これは「事後法」ですから、裁判は本来成り立ちません。

「事後法の禁止」「法の不遡及の禁止」は文明国の大原則です。「後出しジャンケン」を使えば、誰をも有罪にできるからです。GHQはこの大原則を破ったのです。

(2)裁判長と判事は全て戦勝国側の人間でした。全員を中立国から出すか、半分を敗戦国から出す常識的なルールは適用されませんでした。

こうした裁判であったがゆえに、11人の判事の中でただ一人の国際法専門家だったパール判事は「各被告はすべて起訴状中の各起訴事実全部につき無罪」との判決を下したのです。

◆既に名誉回復された「A級戦犯」

東京裁判における「A級戦犯」の「A級」とは、戦争を始めること(=「平和に対する罪」)に関係した大物という分類です。しかし、戦争を計画し、準備し、始める「平和に対する罪」は、国際法のどこにもありません。

日本が受諾した「ポツダム宣言」には、「戦争犯罪人(注:捕虜虐待や略奪、強姦、民間人殺害等の戦争法規に違反した犯罪者)」を裁くという条項はありましたが、「平和に対する罪」は「戦争犯罪人」の対象に入っていません。

結局、根拠のない罪を事後法をでっち上げ、捏造された「侵略戦争のための全面的共同謀議」で裁いたわけです。(現在でも、戦争を始めたことを戦争犯罪とする規定は国際法には無く、いかなる文明国にもその概念は無い。)

A級戦犯で死刑になった人は、東條英機、廣田弘毅などの7人ですが、「平和に対する罪」(侵略戦争の共同謀議)のでっち上げだけでは、さすがに死刑にできず、「通常の戦争犯罪および人道に対する罪」とセットで死刑になっています。

これも、捏造された捕虜虐待に対する「監督不行き届け」という名目で、強引に罪を問われたわけですから、話になりません。

つまり、「A級戦犯」とは国際法的根拠もなく判決が出た「濡れ衣」であり、本来、誰も該当しないのです。
 
さらに、手続き上でも、赦免され、名誉回復は終わっています。サンフランシスコ講和条約第11条で「日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国犯罪法廷の諸判決を受諾」したため、「裁判所に代表者を出した政府の過半数の決定および日本国の勧告」を忠実に行いました。

国会決議を経て関係11カ国の同意を得、A級戦犯とされた人たちを釈放し、さらに国会決議で恩給や遺族年金が支払われることになりました。正式な手続き上でも、A級戦犯はいなくなったのです。

その証拠に、A級戦犯として終身刑になった賀屋興宣(かやおきのり)氏は、池田内閣の法務大臣を務め、禁固7年だった重光葵(しげみつまもる)氏は、鳩山内閣の副首相兼外務大臣に就任しました。

1956年日本の国連加盟の際には、重光は日本を代表して国連で演説を行い、「日本は東西の架け橋になる」と言って、満場の拍手を浴びています。日本の国会も国際社会も、「A級戦犯は無くなった」と認めているのです。

「靖国神社にはA級戦犯が合祀されているから、首相が参拝するのはけしからん」といった批判に対しては、「A級戦犯などいない。昭和殉難者など、命を投げ出して国に尽くした人々が眠っているだけだ。そもそも東京裁判に国際法的根拠はない」と、正面から反論すれば良いのです。

◆日本の誇りを取り戻し、平和と正義の守護神となれ!

今こそ、「東京裁判史観」等の「自虐史観」を一掃し、日本の誇りを取り戻すべき時です。

幸福実現党は、日本が今後、「いかなる国であれ、不当な侵略主義により、他国を侵略・植民地化させないための平和と正義の守護神」となり、「世界の恒久平和のために尽くす」ことができるよう、政治を推進して参ります。(文責・幸福実現党茨城県本部 中村幸樹)

中村こうき

執筆者:中村こうき

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