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アジア最後のフロンティア「ミャンマー」支援に向けて

注目されるミャンマーの現状

5月25、26日、安倍首相は東南アジアのミャンマーに行き、400億円の新規援助を含む大規模な経済支援を約束しました。(5/27 ウォールストリートジャーナル「安倍首相ミャンマーに大型援助と投資を提案―首脳会談」)

年初には麻生副総理もミャンマーを訪問しており、日本政府として「アジア最後のフロンティア」と称され、注目されているミャンマーとの関係を強化し、経済的互恵関係と「中国包囲網」構築につなげる狙いがあると思われます。

実際に現地を視察すると、まるで終戦直後の日本にタイムスリップしたかと思うような情景に出会います。

ミャンマーは軍事政権下で長らく実質的鎖国状態だったせいで、国民の生活は貧しく、何もかもが遅れています。

しかし、日本の戦後のように、何もないところから経済が立ち直っていく中で、多くの起業家が生まれ、活気に溢れていく予感があり、人々の希望と夢が溢れています。

加速する「脱中国依存」と日本の役割

今後の発展のボトルネックと思われるのが、長らく続いた「中国依存」からの脱却です。

ミャンマーが軍事政権下で西側諸国から経済制裁を受ける中、ほぼ唯一、関係を続けていたのが中国です。経済的にはあらゆる分野でミャンマーの基幹産業の中核を中国人が握っています。

インドとタイの間に位置し、中国と接しているミャンマーはインド洋に出るための重要な地域であり、中国にとっても地政学的に外せない地域です。

さらに国内での宗教対立(仏教勢力とイスラム勢力)、政府と少数民族の対立が絡み(または中国側がこれを利用し)、今後も安定した政権運営ができるかはまだ不透明な状況です。

しかし、中国人流の商売の仕方は多くのミャンマー人が嫌っており、ミャンマー政府が徐々に中国依存から日本や西側への依存度を高めようとする兆候が見えています。

特に日本の強みである仕事のきめ細かさ、技術の高さ、人材育成のノウハウは、ミャンマー発展の大きなカギとなっています。

ミャンマーの発展を支援するために

現在、日本国内では自虐史観によって憲法9条改正もままならず、国防を強化し、中国や北朝鮮に対する正当な抑止力を持てない状況にあります。

これでは「国民の生命・安全・財産」を守ることができないのみならず、今後、中国や北朝鮮の覇権主義によって脅威に晒されているアジア諸国を守り、支援することができません。

また今後、ミャンマーをはじめ、海外に渡航し、仕事を行う邦人が増えたとしても、有事が起こった際、邦人救出のために自衛隊機を派遣することができません。

こうした現状では、真にミャンマーとの経済的互恵関係をつくり、両国の繁栄を築くことは不可能です。

「対中国包囲網」を形成するためにも、ミャンマー支援強化は大いに勧めるべきですが、日本がアジアの平和と安定に貢献することが、両国間の力強い繁栄の基になると考えます。

現在、ミャンマーの日本語学校の生徒はインターネット経由で日本のテレビニュースを見ている人が増えています。

彼らは将来、日本で仕事をすることを夢見て、勉強の一環として日本のニュース番組を見ていますが、出てくるのは自虐的内容が多く、中国・北朝鮮に何もできない日本政府の姿に落胆しているそうです。

日本が強くなること、これこそミャンマーのみならず、中国の脅威にさらされるネパールや東南アジア諸国の繁栄を守るカギであり、日本の政治が目指すべき道となると考えます。

(文責・宮城県本部第4選挙区支部長 村上善昭)

村上 よしあき

執筆者:村上 よしあき

宮城県本部第4選挙区支部長

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