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党首会談決裂・長引く「政治空白」は許されない!――民主党政権の早期退陣こそ、最大の景気対策

10月19日、解散時期を巡る駆け引きの中、臨時国会に向けて党首会談が行われましたが、首相から解散時期の明示はなく、特例公債法案などの処理について決裂しました。(10/19 ロイター「3党首会談が決裂、解散時期の明示なく自公反発」)

野田首相は「近いうち解散」について、「私を信じてほしい」と言い張るのみでした。まるで「トラスト・ミー」と言い放って、オバマ大統領を裏切ったルーピー鳩山氏を思い起こさせます。

自民党の安倍総裁は、野田首相の回答には「失望した」「怒りを覚える」と強い不快感をあらわにしています。

このまま特例公債法案が成立しなければ、平成24年度予算の約4割の財源に目処が立たず、政府の予算執行が止まり、GDP低下等、日本経済に甚大な悪影響をもたらします。(参考:「財政枯渇」放置は重大な責任放棄)

たとえ、年末や年初に特例公債法が成立したとしても、もはや残り数ヶ月では38兆円分の予算執行は未達に終わるでしょうし、また、数ヶ月で38兆円の赤字公債を売り切ることは難しく、国債の札割れ(売れ残り)という深刻な事態が懸念されます。

そもそも現状は、月例経済報告で景気判断が3カ月連続で下方修正されるなど、日本経済の先行き懸念が強まっています。

17日、景気の下振れを踏まえ、野田首相は臨時閣議で、景気のテコ入れのための「経済対策」を11月中に取りまとめるように指示しました。(10/17 毎日「野田首相:経済対策を指示」)

しかし、野田首相は10月1日に改造内閣を行った時点で、臨時国会開会までに準備を終えるべき重要課題を、11月中に取りまとめるよう指示するとは悠長な話です。「解散先送り」のための小細工と言わざるを得ません。

しかも緊急性の高い対策については国会の議決がいらない予備費を活用して今月中に実施するとの方針も、臨時国会の回避や選挙対策のバラマキに過ぎません。

シャープに象徴される深刻な日本企業の低迷、中国との貿易減少、円高や電気料金値上げによる産業の空洞化など、日本経済の現状を踏まえれば、本格的な景気対策を行うことは急務であり、9月以降続いている「政治空白」は許されません。

また、反捕鯨団体への対策や国立競技場の補修、沖縄の国道整備等、震災復興との関連が無い事業に復興予算が流用されている事実が次々と明るみに出ています。

復興予算審議では、蓮舫議員が「仕分けの女王」当時さながらに高圧的に追及し、注目を集めていますが、復興予算は民主党政権下で執行されたものであり、「自作自演」に過ぎません。

復興予算流用について謝罪もせず、開き直る民主党閣僚の面々には、与党としての責任感が一切感じられません。

復興増税は所得税額の2.1%が2013年1月から25年間、法人税率の2.4%が2012年4月から3年間、個人住民税上乗せが2014年6月から10年間という「長期に及ぶ大増税」ですが、このように復興予算が無駄に使われ、被災地の復興は進まない現状は大問題です。

幸福実現党は復興増税に強く反対して参りましたが、復興予算が政治家や官僚利権に堕している現況を踏まえ、復興増税は廃止すべきです。

また、「経済対策」は安全保障の側面からも重要です。

韓国の李明博大統領は、竹島上陸に際し、「国際社会での日本の影響力も以前とは違う」と述べているように、日本の威信低下が外交・安全保障の危機を招いています。

日本経済の衰退を見て、中国や韓国が日本を見下し、主権侵害の隙を与えたことを踏まえれば、その場しのぎの経済対策では、更なる国防の危機を招きかねません。

中国は経済成長が2桁成長を続けている間、軍事費も常に2桁成長を続けて来ました。「経済力こそ国防の基」です。

野田政権は「増税」を断行しただけで、今年度予算の財源さえ目処が立たず、復興予算は官僚の食い物にされている始末です。

次期総選挙で下野が決定している民主党政権が「来年度の予算編成」をするなど噴飯物です。

野田政権は国会運営さえ出来ないのであれば、「近いうちに解散する」という約束通り、潔く下野すべきです。民主党政権の早期退陣こそ、最大の景気対策です。

幸福実現党は野田政権の即刻退陣を迫ると共に、震災復興から日本経済再建の活力を生み出し、安全保障を踏まえた国際戦略を持って、日本再建を果たして参ります。
(文責・小川俊介)

小川 俊介

執筆者:小川 俊介

幸福実現党 三重県本部参議院選挙区代表

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