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尖閣諸島で中国との武力衝突の緊張が高まる――沖縄へのオスプレイ配備が急務!

尖閣諸島の領有権を主張する中国の動きが大変活発になり、武力衝突の危険性が高まっています。

7月9日、中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙、環球時報は「日本が釣魚島(尖閣諸島)問題で中国と争っても、全く勝ち目はない」とする記事を掲載しました。(7/9 レコードチャイナ「日本よ、目を覚まさせてあげよう、尖閣問題で中国と争っても勝ち目はない」

記事には「日本は尖閣諸島を国有化する方針を明らかにしたが、中国はそれに真っ向から立ち向かう。日本側が一歩すすめたら、中国は一歩半でも二歩でも多く進める。中国は実力で日本に目を覚まさせるしかない」等、武力衝突を示唆しています。

同記事発表直後、中国外務省は、中国漁船の尖閣海域進出解禁を示唆しました。(7/11 産経「中国、漁船の尖閣海域進出解禁を示唆」

今後、中国の漁船が大挙して尖閣諸島に押し寄せてくる可能性が高まっています。

中国共産党筋は「漁船の(同海域)進出の解禁はひとつの有力な措置だ。最大の利点は民間の船を使うため、米軍が介入しにくいことだ」と語っています(同上)。中国が、米軍の介入をいやがっている隠せない本心が表れています。

もし海上保安庁の巡視船が中国漁船を拿捕したら、次には、中国漁船の安全を守ることを口実に、尖閣諸島周辺海域に中国の漁業監視船や海軍艦艇が侵攻して来ます。これは実際に、南シナ海で中国が取って来たステップです。

そのステップとして、7月11日、12日と連日、中国の漁業監視船「35001」が、尖閣諸島の魚釣島沖において、日本の領海侵犯を繰り返しています。(7/12 産経「中国漁業監視船が再び領海侵犯 尖閣諸島」

翌7月13日には、中国共産党機関誌が、日本の尖閣諸島国有化方針などについて「釣魚島問題を制御できなくなる危険性がある」と武力衝突に発展する可能性を示唆しました。(7/13 共同「尖閣、武力衝突の可能性示唆 中国共産党機関紙が論評」

武力衝突を辞さない決意の中国は、7月10~16日、東中国海において中国海軍の東海艦隊が、高いステルス性、航行速度、対艦攻撃力を持つ新型ミサイル艇などによる実弾軍事演習を行いました。(7/10 レコードチャイナ「中国海軍が東シナ海で実弾演習を開始、『日本への警告』か―英メディア」

尖閣諸島を狙った実戦を想定したミサイル射撃演習と見られています。

まさに尖閣諸島をめぐる日中関係は「一触即発」の危険な状態にあります。野田首相が消費税増税に全力を挙げている隙を突いて、尖閣諸島で武力衝突が起こる危機が到来する可能性があります。

目前に迫る中国による尖閣侵略を抑止する「切り札」が、米海兵隊が普天間基地に配備しようとしているMV22オスプレイです。

沖縄から尖閣諸島までの距離は約440km。従来の海兵隊のCH46輸送ヘリコプター(作戦行動半径は約150km)では飛行できません。オスプレイの作戦行動半径は約700kmであり、尖閣諸島防衛には欠かせない存在です。

尖閣諸島には飛行場が無いため、ジェット機では着陸は不可能であり、沖縄の離島防衛には、固定翼機の飛行速度や航続距離と、ヘリコプターの垂直離着陸機能を持ち合わせたオスプレイが大きな力を発揮します。

しかしながら、オスプレイの配備に関して、日本のマスコミは、沖縄の地元紙や朝日新聞を中心として、オスプレイ事故ばかりをクローズアップし、中国からの沖縄離島防衛という観点からは、ほとんど報道されません。

まるで日本全土がオスプレイ恐怖症に罹患したかのようです。オスプレイの事故率が決して高くないことはデータが示しています(10万飛行時間あたりオスプレイの事故率は1.93、航空自衛隊も保有しているF-15戦闘機の事故率は3~4程度)。

米軍のオスプレイ普天間飛行場配備に先立ち、岩国基地(山口県)に一時搬入されたことを受け、中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は24日、沖縄県・尖閣諸島防衛が配備の目的と指摘する記事を1面全面に掲載しました。

同紙は「オスプレイは釣魚島のためか」との見出しで、元米政府関係者が日本メディアに対し、「配備の最大の目的は、日本の尖閣防衛に協力すること」と述べたと報道しました。

ある意味、中国の方がオスプレイ配備の正確な目的(尖閣諸島防衛の切り札、日米同盟強化)を報道し、日本のマスコミがオスプレイの事故だけを報道し続けているという歪な構造になっています。

中国側のオスプレイ配備への過剰反応を見れば、オスプレイの配備を最も嫌がっているのは中国であることは間違いありません。裏を返せば、日本においてオスプレイ配備反対運動が盛り上がれば、最も利益を得るのが中国です。

8月5日には沖縄で大規模な「オスプレイ配備反対県民大会」が開催されます。沖縄県民は、オスプレイ配備反対運動の背後に、いかなる勢力の狙いが隠されているのかに気づくべきです。

同大会前日には、沖縄で「迫り来る中国の脅威と、オスプレイ配備の必要性を訴える集会&パレード」が開催され、ついき秀学党首も登壇致します。(⇒沖縄・九州防衛プロジェクト

今こそ、沖縄を守り切る気概を示し、オスプレイ配備に向けた世論を大いに喚起して参りましょう!
(文責・河田成治岐阜県副代表、加納有輝彦岐阜県幹事長)

加納 有輝彦

執筆者:加納 有輝彦

岐阜県本部政調会長

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