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日本の未来を破壊する「原発ゼロ」シナリオ――パブコメに参加し、時代の逆流を押しとどめよう!

政府は、東日本大震災及び福島第一原発の事故を踏まえ、2030年時点のエネルギー・環境に関する三つの選択肢を取りまとめ、現在国民の意見を募集しています。

三つの選択肢とは、発電電力量に占める原発の比率に応じた、(1)ゼロシナリオ(原発依存度0%)、(2)15シナリオ(原発依存度15%)、(3)20~25シナリオ(原発依存度20~25%)です。

震災前(2010年6月)に制定されたエネルギー基本計画では、2030年までに少なくとも14基以上の原発の新増設(54基→68基)を行い、原発依存度45%まで引き上げるとしていました。

これに比べると、3つのシナリオはいずれも、大幅に原発依存度を下げており、現状からも大きく原発を減らすシナリオとなっております。

これは「原発依存度を可能な限り減らす」という菅前首相の「脱原発路線」を踏襲した恣意的なシナリオです。

政府は上記3つのシナリオについて、「パブリックコメント」(パブコメ: 国民からの意見)を募集し、その意見をもとに政府が8月中に2030年までのエネルギー政策を正式決定します。

パブコメは国民投票的意味合いもあり、原発ゼロを目指す左翼勢力は「『原発ゼロ』1000万人パブコメ」作戦を展開しています。我々も、パブコメを通じ、しっかりと原発の必要性を訴えて参りましょう!

■パブリックコメント 8月12日(日)18時締切⇒http://www.npu.go.jp/policy/policy09/pdf/20120702/20120702.pdf

経団連は7月10日、上記3つの選択肢全体に反対する見解をまとめました。(7/10 産経『原発比率の議論、政府の前提おかしい』と経団連 月内に独自案作成へ」)

いずれの案も、政府の成長戦略と整合性がなく、再生可能エネルギーの普及も予定通り進むか疑問で、電力料金の値上げなど経済への悪影響を当然視していると指摘。「議論の前提条件がおかしい」と批判しています。

具体的には、昨年末に閣議決定された「日本再生の基本戦略」は2011~20年度まで名目3%、実質2%成長を目標にしているのに対し、各選択肢は実質経済成長率を2010年代に1.1%、20年代は0.8%と低く想定されており、矛盾しています。

これはエネルギー需要量を低く抑えるための悪質な数字操作であり、政府の成長シナリオが実現すれば電力が大幅に不足します。

これら3つのシナリオが実現した場合の経済への影響について、私たち国民はしっかりと認識しておく必要があります。

政府は4つの研究機関・大学が分析した試算結果を公表しましたが、いずれも実質GDPが押し下げられる結果となっています。

地球環境産業技術研究機構(RITE)は最も厳しい数値をあげています。ゼロシナリオならGDPを45兆円押し下げ、20~25%シナリオでも28兆円の減少となります。45兆円といえば名目GDPの約1割に相当し、その分、雇用が縮小し、失業が増大します。

RITEの分析は、電力コスト上昇で企業が海外に移る空洞化なども考慮し、産業界では「現実的な試算」(鉄鋼大手)との声が多く、信頼されています。(7/22 産経「原発比率の3シナリオ」⇒http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120722/biz12072208260001-n1.htm

こうした原発ゼロリスクに加え、消費税増税、復興増税などの増税ラッシュも、不況の要因となり、確実にGDPを押し下げ、失業増大の原因となります。民主党政権の政策は、日本経済を沈没に導くものです。

民主党政権の暗黒思想で日本の未来を破壊してはなりません。

ぜひとも、パブリックコメントに参加し、原発ゼロへと向かう時代の逆流現象を押しとどめようではありませんか!
(文責・加納有輝彦)

加納 有輝彦

執筆者:加納 有輝彦

岐阜県本部政調会長

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