Home/ その他の時事問題 その他の時事問題 戦勝国史観という壁を破るために必要な努力 2014.05.08 文/HS政経塾第2期卒塾生 曽我周作 ◆日米首脳会談の成果 先日、日米首脳会談が行われました。その会談で尖閣諸島についても日米安全保障条約が適用されることがオバマ大統領自身から明言されました。これについては日本国内外から賞賛の声が多く上がっています。安全保障の問題に関しては、非常に大きな成果を上げた会談であったと思います。 日米関係の強化が東アジアの安全保障にとって必要であり、アメリカ国内の言論等にも会談を評価し、日米のパートナーシップの重要性を強調するものも目にします。 ◆日本の「自虐的歴史観」と欧米の「戦勝国史観」 ただ、アメリカやイギリスの言論の中で気になるのは、安倍首相について「修正主義的歴史観を持つ」とか、「国粋主義」などのレッテルを貼る言論もやはり見受けられることです。 また、いわゆる「従軍」慰安婦の問題について、河野談話作成の過程を検証するということについて非常に強い批判があり、安倍首相が「河野談話を見直さない」としたことについて評価の声が上がるといった状況があります。 日本に「自虐的歴史観」が蔓延しているのと同時に、欧米の戦勝国には「戦勝国史観」というべきものが厳然として存在し続けています。 「どうして、日本だけが欧米の植民地を侵略したことを、謝罪しなければならないのか。東京裁判では、『世界で侵略戦争をしたのは、どちらだったか』いうことに目を瞑って、日本を裁いた。それは侵略戦争が悪いからではなく、「有色人種が白人様の領地を侵略した。」 「白人が有色人種を侵略するのは『文明化』で、劣っている有色人種が白人を侵略するのは『犯罪』であり、神の意向に逆らう『罪』であると、正当化した。」 これは元フィナンシャル・タイムズの東京支局長等を歴任したヘンリー・ストークス氏が著書『英国人記者が見た 連合国戦勝史観の虚妄』の中で語られている、西洋の戦勝国がもつ歴史観です。 私たちにすれば、彼らこそ極端で誤った歴史観をもっていると感じざるを得ません。 ◆「戦勝国史観」を教える日本の教育 しかし、例えば現在私が住む世田谷区内の中学校で使用されている教科書にも、「日本の敗戦は、第二次世界大戦における反ファシズム勢力である連合国側の最終的な勝利」(清水書院 『新中学校 歴史 日本の歴史と世界』)だったと記載されているなど、戦勝国史観そのままを子どもたちに教え込んでいる状況が続いており、日本の子どもたちから祖国に対する誇りを奪い続けていますし、先人達の誇りを傷つけ続けています。 つまり、日本は「戦勝国史観」と戦わなければなりませんが、同時に日本国内との「自虐史観」の払拭という大きな課題もあります。 ◆日本の大義を主張すべき 確かに歴史観というものは、全ての国で同様のものを持てるものではないでしょう。しかし、少なくとも日本国として主張すべきは主張しなければなりません。 先の大戦における日本の大義は何であったのかを主張し、西洋諸国の問題点も指摘すべきだと思います。 また、特に、現在問題になっている「河野談話」の問題点については、しっかりと検証し、「真実」を白日の下にさらすべきです。河野洋平氏の国会招致も含めて政府・与党は対応すべきですし、日本国民がいわれのない罪を着せられ続けた汚名、先人たちの無念を晴らさなければなりません。 たとえ「歴史観」は違えども、真実は真実であり、「歴史認識」云々以前の問題であります。 ◆しかし日米関係の悪化は避けよ ただ、だからといって日本にとって一番重要な同盟関係である、アメリカとの関係を悪化させるべきではありません。非常に粘り強い努力や智慧が必要ですし、本当に大変な仕事になるでしょう。 だからこそ、広報外交や民間レベルでの広報活動等が非常に重要になると思います。 中国や韓国などは反日的な外交姿勢を続け、諸外国において日本を執拗に非難し、事実に基づかない一方的な主張を繰り返しています。これに対して適切な反論を粘り強く日本側からも発信し続けなければなりません。 反論しなければ、それは国際社会では事実であると認めたことになります。 今こそ日本は戦後レジームを脱して、自らの国の誇りを守るため、そして自らの国の安全・平和を守るために立ち上がらなければなりません。 そして、アメリカが誤った歴史観の元で中国・韓国と組み、日本包囲網を築くというような最悪のシナリオをなんとしても回避し、「自由」や「神のもとの正義」を大切にする国同士の同盟関係として、世界の平和と繁栄を作る「世界の希望」になれる日米両国関係を築いていくべきであると思います。 沖縄振興策にもう一段の未来志向を――現地調査レポート 2014.05.07 文/HS政経塾第2期卒塾生 川辺賢一 ◆沖縄振興策の現状 「この地域を発展させる方法を考えてほしい」――。ゴールデン・ウィーク、観光客で賑わう沖縄を訪れて筆者が最も印象を受けたのが、現地で働く知人から言われたこの言葉でした。 安倍政権の成長戦略では国家戦略特区として「国際観光拠点」に指定され、昨年末には基地問題解決の見返りというかたちで毎年3000億円の補助金が7年間支給されることが決定しましたが、果たしてこれまで行われてきた「沖縄振興策」はどのように評価されるべきでしょうか。 例えば沖縄本島における経済流通の動脈であり、観光する上でも欠かせないのが沖縄自動車道です。その沖縄自動車道は混雑(需要)の割りに料金が安いことで知られ、首都高速道路等と比べると距離に対して2分の1から3分の1の安さです。 むろん高速道路の料金は安いに越したことはなく、経済流通を活発化させるという観点からは無料化こそ理想であることは言うまでもありません。 しかし地方行財政を一つの経営体とみて、高速道路を流通サービスにおける付加価値として捉えるならば、需要に応じた利益をしっかり上げることで、中央から支給される補助金の額を減らすことが可能だと考えることもできます。 また全国チェーンを展開するファースト・フード店等を見ても、本土と比べて価格帯が安く設定されているところがみられました。むろん物価が安いことは生活者の視点からは良いことですが、それは付加価値・利益がのせられていないこと、所得水準が低いことの裏表でもあります。 どれだけ巨額の補助金がばらまかれても、「高い付加価値を付けて利益を出す」という資本主義的な発想がなければ、県民所得が向上し、本当の意味で繁栄することはできません。 ◆経済問題と政治問題 さて、これまで自民党も民主党も沖縄振興策を続けてきましたが、沖縄の地域振興策は単なる経済問題を超えて政治的な意味を持ちます。 例えば、国会をデモ隊が取り囲み、革命前夜とも言われた安保闘争や学生運動も1960年代の高度経済成長後は下火となりました。この事実は泥沼化していく政治的信条における対立や闘争も、経済的繁栄が享受されることで解決されていくということを示しております。 経営学者として有名なP・F・ドラッカーも政治信条や宗教、イデオロギーの異なる移民が一つの国家を創り出したアメリカ合衆国を例に出し、このように述べております。 「経済はそれ自体の問題領域をはるかに超えた政治的な役割を果たす」「歴史上、アメリカは政治問題を経済化することによって亀裂を避けてきた。経済化した問題は、金の問題として妥協が可能である」「政治家たる者は政治的目的のための経済的な手段の使い方を知らなければならない」(参照『すでに起こった未来』) 沖縄の地域経済を真に繁栄させ、県民所得を向上させることこそ、基地問題や安保問題など、政治的・イデオロギー上の問題を解決し、日本を一つにしていく重要な手段であるということができます。 ◆沖縄振興策にもう一段の未来発想を! では沖縄経済を繁栄させるためにどのような施策が考えられるでしょうか。 沖縄は中国が虎視眈々と狙っていることからも地政学的に要衝の地であることがわかります。地政学的な要衝の地であるならば、本来、政策次第では経済的・商業的に要衝の地として、シンガポールや香港等と同じ程度に繁栄させていくこともできるはずです。 まず沖縄を経済特区として法人税をシンガポール並みの10%台に実験的に引き下げ、日本だけでなく、アジアや世界の企業や企業の保養地を誘致していくべきです。 所得税の減税や相続税の撤廃を実験的に進めると同時に、カジノ誘致や那覇港の整備、さらなるリゾート開発をアジアや世界からお金を集めて行い、中国や台湾、欧米の富豪にリゾートを所有させることができれば、中国政府も国際世論の反発を恐れて手を出せないでしょう。 自民党・民主党型の単なるバラマキ予算から脱却し、未来の繁栄につながる投資を行っていくことで、沖縄の経済問題、そして政治的な問題を解決していくべきです。 台湾の「脱原発」事情 ――日本は原発推進で日台関係を強化せよ! 2014.05.06 文/HS政経塾3期生 森國 英和 ◆台湾で盛り上がる「脱原発」の運動 中台サービス貿易協定の交渉に反対する学生の立法院の占拠で話題になった台湾で、「脱原発」の動きが加速しています。 台湾は、石炭40%、天然ガス30%、原子力18%の発電割合で国民の電力消費を賄う島国。金山・国聖・馬鞍山の3か所6基の原子力発電所を稼働させています。 福島第一原発事故をきっかけに再燃した「脱原発」は現在、国内4か所目となる第4原発「龍門発電所」の是非に焦点を当てている。完成間近の龍門発電所を巡り、建設停止を強く求めています。 今年に入り、3月8日には台北市を中心に、10万人以上(主催者発表)が参加したデモが行われました。また、4月22日からは、民進党の林義雄・元主席が、ハンガーストライキを行って、馬英九政権の原発政策に異を唱えています。 さらには、「原発反対のために立法院に戻るべき」という声が学生の中でも大きくなり、立法院の再包囲に向かう動きも見られたようです。 それに対して、馬英九総統(国民党)は、「龍門発電所が完成するまで、国民投票はしない」として、建設停止を許すまいと踏ん張っています しかし27日、脱原発の世論に押し切られる形で、「国民投票の結果が出るまで、当発電所の建設を停止する」との方針を決定しました。「脱原発」の世論を押し返そうにも、台湾内の政権支持率は10%前後に留まっており、政権の「足場」は不安定なのです。 ◆脱原発に傾けば傾くほど、エネルギー・リスクは高まる 台湾は、日本同様、エネルギーの輸入依存度が非常に高く、エネルギー自給率は1%を切っています。「龍門発電所の建設を中止すれば、台湾はエネルギー不足に陥る」という馬政権の説得は、至極全うな意見です。 台湾政府経済部(日本の経産省)は、先日、「全ての原発が稼働停止になれば、電気料金が約40%上昇する」との予測を発表しています。もし脱原発に傾けば、原発稼働停止後の日本のように、電力価格の度重なる引き上げ、貿易赤字の拡大に直面するでしょう。 さらには、中国海軍によるシーレーン封鎖で「ガス欠」になるリスクも、日に日に増しています。中国・人民解放軍が、今年に入ってから、台湾や日本向けの商船が通過する海域に進出して、軍事演習や周辺諸国への威嚇行為等を行っていたことを思い出すべきです。 ◆日本は台湾の脱原発を説得せよ 台湾の脱原発の盛り上がりには、福島第一原発事故の後の、事故原因や放射能被害の不十分な説明、不適切な避難措置も影響していますが、それ以外にも、日本が台湾の脱原発に拍車をかけた要因があると思われます。 例えば、昨年9月の菅直人・元首相の台湾訪問です。菅元首相は脱原発・反原発イベントに参加し、事故の経過やその後の取り組み、原発の悲惨さについて講演をしました。福島第一原発事故当時の日本のトップからの「脱原発」の訴えは、間違いなく、龍門発電所の即時建設停止の世論に追い風となりました。 また、今年4月11日に安倍内閣が閣議決定した「エネルギー基本計画」。原発再稼働や「もんじゅ」の継続に転換したものの、与党内での審議を通過する中で、「原発推進」の色が薄められてしまいました。 今年の夏場に向けた再稼働も、昨年の申請以来滞ったままです。馬総統としては、「福島の原発事故を経た日本が、再度原発推進に舵を切った」と言いたいところですが、日本国内のこの状況では、台湾内の「脱原発」を押し切る力にはなりにくいと言えます。 やはり日本は、原発の早期再稼働などを通して、台湾の「脱原発」の流れに歯止めをかけるべきです。特に、建設中の龍門発電所の原子炉や発電機は、三菱重工業、日立製作所や東芝が製造しています。日本として、自国の原発技術の信頼を高めることで、台湾住民の説得に寄与することはできるのではないでしょうか。 ◆日本と台湾の「絆」を深めよ 地方選を今年11月末に控える台湾では、国論が割れることを恐れ、原発利用政策に舵を切ることが難しい状況です。 2012年1月の台湾総統選挙の際、世論の流れの影響を受け、現在稼働中の原発の稼働年限の延長を認めず、期間終了と共に廃炉する方針を発表したように、馬政権が、今年もさらに「脱原発」に譲歩することになれば、台湾のエネルギー危機は現実化するでしょう。 同時に中台が、台湾海峡にパイプラインを建設し、天然ガスを中国から輸入するように動いたならば、台湾は中国に、安全保障上の弱みを握られることにもなりかねず、将来的に、中国による台湾併合が起こる可能性も高まると推測されます。そうすれば、日本の国防上の危険も増すことになります。 安倍政権は、国内のエネルギー事情、世論にだけ注視していてはなりません。日本に対して非常に高い好感度を抱いている台湾との間で、「原発推進」を柱として、日台関係を強化することを考えるべきです。 なぜ日本は負けたのか?――戦史に学ぶ、未来への舵取りと提言《第9回》 2014.05.05 文/岐阜県本部副代表 河田成治 ◆素晴らしき日本人の道徳観 日本人は世界を見渡しても、賞賛すべき道徳観を持っています。 東日本大震災は不幸な出来事でしたが、この中にあって、世界のマスコミは、日本人の驚嘆すべき道徳観を報じています。例えば、アメリカのマスコミは、次のようでした。 「東日本大震災で、多くの金庫が海岸に打ち上げられたが、日本人はこの金庫のほとんど(約5700個!)を警察に届け、その合計は約37億900万円に達した。また、その内の85パーセントにあたる約31億円が持ち主に帰った」(「The Huffington post」 2011.8.11) このニュースを見たアメリカ人は「もしアメリカ人なら、絶対に金庫をこじ開ける。日本人は信じられないくらい誠実で、倫理観が高い」と言っていました。 また、「おもてなし」は流行語にもなりましたが、すでに英語の単語になっている「omotenashi」を、ニューヨーク・タイムズ(1997.4.20)は、次のように説明しています。 「日本人の「おもてなし」は、単純に英訳できない、心遣いや献身、きめ細やかな心配りである」このような、誠実で他人を思いやる美しい心が、日本文明ではないでしょうか。 私の前回の論考「零戦と日本人」でも論じましたが、誇り高き武士道を持っていたのが日本人でもありました。 私は、日本こそがリーダーシップを発揮して、世界の平和・繁栄に貢献すべきだと思っています。日本はそろそろ自虐的な歴史観から脱皮し、世界に責任を負うリーダー国へと、自己認識を変えるべき時なのではないでしょうか。 そのためにこそ、国家戦略は必要です。 ◆大きな国家戦略を 大東亜戦争では、戦略がなかった事をお話ししましたが、現代にも拡大するならば、“国家の志”とも言うべき、世界のリーダーを目指す国家戦略を持ちたいものです。 ただ、国家戦略は、国家防衛を切り離して考える事はできません。 他国の侵略に備えて、我が国の「集団的自衛権」と憲法九条“適用除外”による国防の強化は、待ったなしです。日本を取り巻く状況はたいへん切迫しています。 しかし、国防の強化だけでは不十分で、周辺国の動向を考えねばなりません。 ◆国防戦略と指針の策定 以下は一例ですが、さまざまな対策を策定しておくべきです。 第一には、我が国の島嶼部への侵攻と、それに続く「日本降伏計画」ですが、この最悪の事態は、検討を排除すべきではありません。このポイントは、日米同盟の未来だと思います。 かつて日英同盟が破棄され、換わって日米英仏の四ヵ国条約(1921年)になったことが、大東亜戦争の根本原因でした。 同盟が意味を持つのは、2ヵ国間の場合のみです。連帯責任は無責任と言われるように、多国間の同盟は無責任同盟になると国防論では教わります。 この同盟の原則に立つならば、最も恐るべきことは、日米中(韓)同盟の締結です。アメリカの経済的後退と、中国の資金力を背景とした米中の歩み寄りが、万が一にも日米中(韓)同盟となるならば、最悪のシナリオです。 なお、「日本降伏計画」シミュレーションは、膨大なレポートになるので、別の機会に譲ります。 次回はそれに関連する、我が国周辺の事態に触れるに留めます。(つづく) STAP論文撤回は、果たして妥当なのか? 2014.05.04 文/幸福実現党山口県本部 政務調査部長 石橋昇 過熱したSTAP報道も最近になって沈静化しつつあります。STAP論文を撤回すべきかという話もありますが、果たしてそれが妥当なのかを考えてみたいと思います。 ◆引用が、即捏造・盗作とは限らない 理系の大学で学ばれて、科学の論文等を読まれた方なら分かると思いますが、おおよそすべての論文で他者の文献や論文からの引用があります。 特に論文の序論の部分では、過去の研究事例や知見が多く引用されております。論文では、その内容が他者に引用されてこそ、価値があるものだとみなされることもあります。 引用を自分の見解や発見と偽れば捏造や盗作です。引用部分が自分の書いた文章の多くを占めない限り(私も法律家ではないので、どれだけの分量まで占めてもいいかは分かりませんが)、引用と比較しながら自分自身のオリジナルな見解や発見を述べているのであれば、正当な主張になると思われます。(もちろん、引用にあたっては著作権等の法令順守や社会ルールを守った正当な引用であることは言うまでもありません) 論文に限らず、文筆一般で引用は許されています。不正な引用はいけませんが、細かな引用の不手際をもって、その内容や結論全体を捏造と即断定することに、違和感がありました。 STAPの投稿論文には不適切な引用があったかも知れませんが、STAPの研究成果は彼女らの研究グループのオリジナルで発表したものです。小保方博士も、引用不備が発端で起こった騒動については、謝罪しております。 ◆多くの科学の理論や発見には、その検証に多く時間がかかっている いま正しいと受け入れられている科学の理論や発見の多くは、発表当初は仮説だったものが多くあります。実験で検証され、理論と現象が整合して初めて受け入れられます。 逆に、得られたデータや現象を突き詰めていくと、このような仮説を設けることによって上手に説明できるということもあります。このようにして見つかった発見や発明も数多くあります。 STAPの共著者である理化学研究所副センター長の笹井先生の記者会見では、下記のように述べています。 「この現象を存在しないと思っていたらならば、共著者に加わっていなかったかもしれない。STAPとして僕らが呼んでいる細胞は、今まで知られていない細胞であることは確か。有望であるかも知れないが、論文を撤回し検証すべきである」 ただ、投稿した論文を撤回することは、国際的にはその結論が間違いであったとみなされます。STAPの検証にはさらなる時間が必要であり、より高いレベルの検証を目指して、撤回はしないで、不適切箇所の修正や、追検証の論文や投稿を出してもいい話かとも感じました。 ◆研究者たちが静かに研究に没頭できる環境を STAPを巡る騒動について関係者の会見も済みました。騒動を収束させ、小保方博士や共同研究者の先生方に、落ち着いてしっかりと研究に没頭できる時間を戻してあげたいのです。 STAPは、生物学の常識を根底から打ち破る画期的な発見であるかもしれず、そのもたらす恩恵は計り知れません。この素晴らしい卵を育み、世界に誇る科学技術が、我が国から発信されることを強く祈念いたします。 ロシアとの関係強化に日本、北海道の未来あり 2014.05.03 文/幸福実現党・北海道本部副代表 森山よしのり ◆ウクライナ問題 現在、ウクライナ問題が勃発して以来、世界の世論とマスコミのほとんどは、「ロシア制裁」に動いています。 しかし、これをやってしまうと、世界が最悪の方向に流れていく危険が近づいていることに、世界の世論、マスコミの大半は気づいておりません。 クリミア併合などのウクライナ問題は、ロシア、EUなどの「経済的救済力競争」、つまり、経済的に厳しいウクライナをどこが救えるのかという問題ですので、これを、二十年以上も前の、東西の冷戦構造として捉えるのは、間違いです。 ここで、ロシアに、米欧から、厳しい経済制裁をかけ、そこに日本も参加することになれば、ロシアは中国と結びつかざるを得なくなります。 その中露に、イスラム諸国も入れば、新たな冷戦構造が確定してしまいます。米欧を中心とする西側先進諸国と中国・ロシア・イスラム諸国・北朝鮮(韓国)という図式です。 ◆対米追従一辺倒思考からの脱却 今、世界で覇権拡大侵略主義を掲げるのは、中国のみです。この中国が『進撃の巨人』『遅れてきた帝国主義』として、世界に悪をなすのを、押しとどめるために、外交的には、中国包囲網を構築することが急務です。 日米欧露に、インド、アジア・アフリカ諸国、オーストラリアなどが結びついて、中国封じ込めを行うことが、日本および世界の平和を実現する基本的な方向です。 であるのに、アメリカのオバマ大統領のやろうとしていることは、新たな冷戦構造に、世界を逆戻りさせ、アメリカの没落と中国の台頭を一層進めてしまうことになってしまうのです。日本は、どこも護るところがなく、中国の覇権下に入っていく流れができようとしているのです。 このままでは、日本の未来は暗澹たるものしかありませんので、もう、戦後70年続いた対米追従路線を捨て、新たな国際新秩序形成に向けて、日本独自の世界戦略を構築し、普通の主権国家としての立場を取り戻さなければなりません。 そして、国際社会における正論を、堂々と他国とディベートを展開しながら、世界各国に向けて、大きな影響力を持っていくような大国へと脱皮していくことが急務です。アジアの盟主としての日本の立場を高めていかなくてはなりません。 そのためにも、国として、自虐的歴史観を見直し、また、アメリカにも、日本に対する歴史観の誤りを糺させ、また、先の第二次世界大戦における、日本の戦いの正当性、逆にアメリカや欧州の人種差別、植民地主義をなくさせるという非常に先進的な人道主義が根底にあって、自国の防衛と、アジア諸国民の解放という正当な理念のもと、戦ったという事実を認めさせる必要があります。 (1)対米追従路線を捨て、戦後レジームからの脱却、新たな国際新秩序形成への国論の確立 (2)経済の成長 (3)防衛力の強化。 こうした施策が急務であります。そうでないと、現在、ウイグルで中国政府の抑圧に苦しんでいる方々の暴動が頻繁に起きておりますが、その姿は、明日の日本の姿であるという恐ろしい未来が待っています。 ◆日本とロシアの関係強化で新秩序形成を まずは、ロシアと平和条約など、関係を強化する方向に、日本の外交の舵を取っていくことが必要です。今の、ロシアとの関係強化は、日本にとって数多くの問題の解決、国益の増強をもたらします。 そして領土問題。ロシアは、侵略主義ではないのかという国際社会からの疑念を晴らすべく、それと反対のことをやって、この苦境を打開しようと考えています。ここで、極東シベリア開発への相応の投資と引き換えに、北方領土返還を引きだせる可能性があります。 北方領土返還を実現し、シベリア方面に対する投資、それに付随して、今の、EU並みに、日本とロシアの国境の往来を自由にして、日本の企業も自由に経済活動ができるようにしていくことです。 また本土からサハリンに橋をかけ、さらに日本へのトンネルを通じさせ、海道経由で、東京、モスクワ間をリニア新幹線で結ぶようにすれば、新たな巨大経済圏が生まれて参ります。 このロシアとの平和条約締結と、交通革命を進めれば、日本、そして、北海道の繁栄の道もまた拓けて参ります。 そして、ロシアとの関係強化は、中国との尖閣諸島・沖縄本島への侵略行為、また、韓国による竹島不法占拠の問題、北朝鮮による日本人拉致問題も解決していくことができる可能性があるのです。 中国・朝鮮半島に対して、北方方面から軍事的圧力がかかることは、日本にとって、こうした諸問題を解決していく大きな影響力を持ち来たらす可能性があります。 戦後70年続いた対米追従の一辺倒の思考では、日本の未来は見えて参りません。日本国民は、勇気を持って、世界に対して、どのように貢献をしていくのかということを、真正面から捉えなおす必要がある時期に来たのではないでしょうか。 もう、戦後を終わらせ、新しい思考でもって、国際社会の新秩序形成に向けて動きだしていく時であると考えます。 「憲法9条」は「ノーベル賞」ものか? 2014.05.02 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆憲法記念日 5月3日は、憲法記念日。今年も全国で、護憲派、改憲派がそれぞれ集会、街宣活動、デモ行進を計画しています。(弊党に於いても全国において街宣活動を計画しています。最後に5/3弊党役員の街宣予定を紹介) 憲法の最大の論点は、やはり「憲法9条」の「戦争放棄」をめぐる問題です。先日、一人の主婦が思いついたもので、「戦争の放棄を定めた『憲法9条』をノーベル平和賞に」(4/11 朝日)という報道がなされました。 しかし本当に「憲法9条」はノーベル賞をもらえるほど素晴らしいものなのでしょうか? ◆「憲法前文」と「憲法9条」 「日本国憲法」の前文――「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」 「第9条」――「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」 ◆平和憲法とはかけ離れた現実 もともと日本国憲法は、米国占領軍が一週間でつくり、日本語に翻訳したものであることは、ご存知の方の多いと思います。それでも護憲派は、日本国憲法は、戦争を放棄し、軍隊を持たないことを宣言した平和憲法だからいいじゃないかと言います。 しかしミサイルの発射、核実験で日本を脅し、日本人を拉致しながら平然としている北朝鮮、そして尖閣諸島での領海侵犯、西太平洋での海洋軍事訓練と、近年尖閣のみならず、沖縄までも自分のものだと主張し始めた中国が日本の近隣に存在しています。 日本が、このような悪意に満ちた諸国に囲まれていることを考えれば、憲法前文にあるような「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意」できるわけがありません。 さらに「憲法9条」には、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とあります。 この「憲法9条」を北朝鮮や中国からみたらどうみえるか考えたことはあるでしょうか。 「憲法第9条を永久に守ってくれれば、絶対に日本から先に武力で手を出してくることはない」、このように考えているから、中国は以前に尖閣諸島で起きた自衛隊に対して戦争一歩手前の「ロック・オン」(銃を相手に向けて、いつでも攻撃できる状態)ができるのです。他国であれば宣戦布告と捉えられ攻撃されても一切文句は言えません。 もしアメリカは拉致されたら、自国民の生命を守るために、軍隊を派遣し即奪還に向かうことでしょう。それは1980年に起きたイランでの米国人質救出作戦が証明しています。 だから、アメリカには、簡単に攻撃できない、という抑止力が働くのです。抑止力があったら、北朝鮮は日本人を簡単には拉致できません。中国も「ロック・オン」したら撃たれると思えば、無謀な冒険は出来ないのです。 日本国憲法前文は言葉を変えるとこうなります。「日本の平和を自分で守る必要はなく、周辺国には日本を侵略しようとしている悪い国なんか一切存在しない。それを固く信じていれば、日本は永遠に平和でいられる。」――これが日本国憲法の前文の主張です。 自分の国を守る気概もなく、「平和主義者」がよく言う「戦争が起きたら白旗を掲げればよい」という意識を持った国民が増えることを喜ぶのはどこでしょうか。北朝鮮や中国からすれば一発の弾を撃つことなく日本を手に入れることができます。 つまり、逆説ですが「平和主義」こそが、侵略者を増長させるです。これは、国民の中で「平和主義運動」が盛んになった後にドイツに侵略されたフランスがよい例です。 ◆自立していない子供の国 最後に「第9条」の「国の交戦権は、これを認めない」 についてですが、「認めない」とは、誰が誰に対して認めないのでしょうか。日本国が自ら認めないのでしょうか?だとしたら自国民が危機にさらされたら誰が助けるのでしょうか? この「日本国憲法」は、国民の生命は自国が守るのでなく、他国の「公正と信義」に依存していれば日本は安全で、まぁ危なくなってもアメリカが守ってくれますよ――と言っているような子供の宣言です。 弊党が、「憲法9条改正」を掲げる一つの理由もここにあります。それは他国に戦争を仕掛けるためではなく、「自分の国は自分で守る自立した国家になりましょう。逆にそうした国防意識を憲法に表すことが戦争を抑止する力になるのですよ」ということです! ぜひ5月3日は、日本の憲法はこれでいいのか、考えてみましょう。本稿が考える一つのきっかけになれば幸いです。 【5月3日憲法街宣予定】 ※場所および弁士は、状況により変更になる場合があります。 10:00 渋谷ハチ公前 【弁士】加藤文康幹事長 12:00 明治神宮前 【弁士】加藤文康幹事長、及川幸久外務局長 14:00 新宿駅西口 【弁士】及川幸久外務局長 16:00 中野駅南口 【弁士】及川幸久外務局長 消費増税をあおる報道――不可解な前提に基づく財務省の試算 2014.05.01 文/HS政経塾部長 兼 政務本部部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆財務省の「財政に関する長期推計」 次の記事を読んで、どのような印象を抱きますか? 財務大臣の諮問機関である、財政制度等審議会の分科会で財政再建に取り組まず、当面の目標である基礎的財政収支の黒字化が達成できなかった場合、2060年度の国の借金は、GDP比で約5.6倍の約1京1400兆円に膨らむとの試算が示されました(産経4/29)。 さまざまな感じ方があると思いますが、「大変な債務を日本政府は抱えているんだな」という漠然とした不安を抱かせるのではないでしょうか。不安を持たせて「政府の財政は大変だ。このままでは持たない、じゃあ消費増税は仕方がないのでは…」と誘導する、財務省のお得意のやり方です。 そこで、今回示されている「我が国の財政に関する長期推計」 http://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia260428/08.pdf 上記で示されたシミュレーションの不可解なポイントを押さえて、消費増税を煽動する報道への免疫を高めておきましょう。 (1)現状:政府が掲げる財政健全化の目標 財政の健全化を示す指標として、基礎的財政収支(プライマリー・バランス)という言葉があります。 これは、公共事業や社会保障など政策にかかる費用と、税収等の収入の差額のことです。この差額を、日本政府は2020年までに黒字化することを目指しています。 (2)高すぎる名目長期金利の想定 今回のシミュレーションの前提として、10年国債の金利が0.623%(4/30現在)であるにもかかわらず、名目長期金利は3.7%と高めに設定されています。 一方、日銀が2%インフレターゲットを掲げているのに、物価上昇率は1%と低めに設定されています。物価上昇率が低めに抑えられることで、名目経済成長率も低くなります(名目経済成長率=物価上昇率+実質経済成長率)。 財政の健全化に道筋を示す「ドーマー条件」という考え方によると、名目経済成長率に比べて名目金利が高くなれば、財政は悪化します。複利計算なので、今回のような50年程度の長期推計で計算すれば、前提条件を少し変えると大きく結果は変わります。 不自然に高い金利と不自然に低いインフレ率から考えると、嘉悦大学の高橋洋一教授も指摘するように、今回のシミュレーションで「財政危機」が演出されていることが読み取れます。(“答えありき”が疑われる財政の長期推計・「詠み人知らず」の報告書を出す財政審の実態 http://diamond.jp/articles/-/52341) 財政危機を示すために演出された統計をもとに、50年後に、国の借金1京円を超えるなど、負債額の大きさをセンセーショナルに宣伝して、不安感を煽動する報道が、今後も出てくると考えられますが、冷静に以下の3点を確認しましょう。 1)統計の前提となる金利水準は高すぎるのではないか。 2)インフレ率は妥当か。 3)実質経済成長率が低すぎるのではないか。 これらに引っかかる場合は、要注意です。さらにいえば、そもそも50年間も想定しているモデルが当てはまるのか?という疑問も持つべき視点といえます(ちなみに、EUの「Fiscal Sustainability Report2012」の試算期間は20年)。 ◆2004年のときは、100年安心だった年金プラン このような長期統計には、本当に注意が必要です。なぜなら、2004年のときには、100年安心プランと銘打って、年金改革がおこなわれました。 そのときのカラクリは何か。それは、あまりに楽観的な経済見通しです。 2009年には財政検証結果では、年金積立金の運用利回りを4.1%に設定していました(厚生労働白書H22年度版http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/10-2/kousei-data/PDF/22011104.pdf)。 現在、約128兆円の年金積立金があり、その約55%が国内債券で運用されています。先ほども挙げたように、10年国債の利回りは0.62%程度であり4.1%の高い運用利回りを達成できるのでしょうか。 以前の記事(元気な経済あっての年金制度――消費増税は年金破たんへの道 http://hrp-newsfile.jp/2013/883/)でも指摘させていただいた通り、好調な経済でなければ、本当に安心な社会保障の実現はできないのです。 ◆詐欺まがいの議論はもうやめるべき 消費増税したいために経済成長率を低く見積もる。しかし、年金は安心と見せるために経済成長を前提とする。国民不在のアベコベ議論が続いています。これを詐欺という以外に、何と言えるでしょうか。 今後も増税をあたかも必要とさせる不安煽動記事が出てくると思われますが、想定条件に要注意です。財政再建するにも、社会保障を安心にするにも、消費増税している暇はないのです。ノーモア・タックス。答えは「いかに経済を元気にさせるか」に見出すべきです。 ―――――――― ◇お知らせ:You Tubeチャンネル「HS政経塾オピニオン」について HS政経塾生の研究をいかして、踏み込んだ視点でニュースの裏の裏を解説します。 ご覧いただければ幸いです。 HS政経塾オピニオンはこちらから →https://www.youtube.com/user/HSSeikeijukuOpinion 改めて日本の自衛力強化を目指す ~自公から自幸へ~ 2014.04.30 文/HS政経塾第二期生 幸福実現党徳島県本部副代表 小松由佳 ◆一定の支持を得たオバマ大統領のアジア歴訪 オバマ米大統領は、29日、アジア4カ国の歴訪を終え、帰国しました。日本、韓国、マレーシア、フィリピンを訪れ、中国牽制を念頭に置いたアジア重視のリバランス戦略をアピールし、各国首脳から一定の支持を得たと言えます。 日本では、米大統領として初めて、尖閣諸島が米国による日本防衛義務を定めた日米安保保障条約第5条の適用対象であることを公式に述べ、日本の集団的自衛権行使容認の検討についても、共同声明に「歓迎し、支持する」と明記しました。 韓国でも、北朝鮮の核開発を批判し、「我々は同盟国を守るためには、軍事力の行使をためらわない」と述べました。 その後、中国が昨年秋に設定した防空識別圏を通過するルートでマレーシアに向かい、現職米大統領として半世紀ぶりの同国訪問を実現し、中国を念頭に、海洋安全保障を含む包括的な協力強化で合意しました。 最後に、フィリピンでは、米軍の展開強化を柱とする新軍事協定に署名し、事実上、22年ぶりの米軍再駐留を決めました。 ◆不安なアメリカと強気の中国 しかし、不安要素も残りました。オバマ大統領は、韓国において、慰安婦問題で韓国の主張を認め、「甚だしい人権侵害だ」などと批判。TPP交渉については、日本で合意に至らず、マレーシアでも、米国が求める国営企業や政府調達の改革への反発が続いています。 また、フィリピンでは、憲法で外国軍の駐留を禁じていることから、同国の上院議員の一部が、米軍駐留は憲法違反だと反発。さらに、日本において、集団的自衛権の行使容認に弾みをつけたい安倍首相に対し、公明党が慎重姿勢を崩さず、議論が停滞しています。 こうした中で、中国では、政府高官がオバマ大統領への反発を示すと共に、政府系シンクタンクの関係者が、オバマ大統領の言動を「リップサービスにしかすぎず、米国の財政状況を考えれば、中国と本気で対決するゆとりはない」と述べるなど、余裕も見せています。 確かに、アメリカは、国内経済に困難を抱え、中国に多くの国債を握られています。10年間にわたり米連邦予算は毎年10%ずつ強制削減され、軍事関連予算も10年で1兆ドル(約100兆円)以上削られます。 2016年には、アジアにおける地上兵力の中心である在韓米陸軍を米本土に引き上げ、現在20万人弱のアメリカ海兵隊も半分近くに減らす方針です。 オバマ大統領は、28日、フィリピンでの会見で、「米軍と財政に巨大な負担をかけた10年間の戦争を経験したばかりなのに、なぜ軍事力をそんなに使いたいのか分からない」と述べてもいます。やはり、アメリカがアジア防衛を放棄する可能性は否定できず、少なくとも日本が自衛力を確立しない限り、協力は望めません。 関係筋によると、米当局者は日本側に「集団的自衛権を含めた安全保障法制の大きな絵を示してほしい」と要求しています。 ◆自衛強化の足かせとなっている公明党 こうした事情を鑑み、安倍首相は、党幹部に公明党との協議を急ぐよう指示し、29日、「(安保法制懇の)結論によって憲法解釈を変更する必要があれば、閣議決定を行い、国会で議論していきたい」と述べた上で、さらなる国際社会の理解を得るべく、欧州へ発ちました。 しかし、公明党との協議は難航しています。政府は、安保法制懇による5月中旬の報告書提出後、集団的自衛権の行使容認に関する5法案を先行改正することを決めましたが、本来、行使容認に必要な法改正や新規立法は計11法案あり、臨時国会での一括処理を目指していたにも関わらず、公明党への配慮から5法案に絞り込まざるを得ませんでした。 自民党は、これらの法改正に先立ち、夏頃に解釈変更を閣議決定することを目指していますが、公明党は議論を秋以降に先延ばしし、今秋の沖縄県知事選や来春の統一地方選で集票力を見せつけ、閣議決定をさらに先送りしようとしていると考えられます。 1964年に「平和の党」を理念に立党し、10年以上にわたって自民党と連立を組み、「中道」「安定」をアピールしてきた公明党ですが、その役割は結局、「戦後レジームの維持」に過ぎず、日本の自立にとって、いよいよ足かせとなってきた感が否めません。 ◆未来を担う新たな宗教政党が必要 これは国民共通の感覚とも言え、産経新聞社とFNNの26・27日の合同世論調査で、集団的自衛権について、「必要最小限度で使えるようにすべきだ」(64.1%)、「全面的に使えるようにすべきだ」(7.3%)とする賛成派が計7割を超えただけでなく、この問題について自民党と公明党が決裂した場合、「連立解消」を支持するとした人が59.9%に達しました。 一方、憲法改正については、公明党への配慮から安倍首相が発言を控えるようになったため、昨年4月には賛成61.3%が反対26.4%を引き離していたにも関わらず、上記の世論調査で、昨年4月以来はじめて、反対派が47.0%と、賛成派38.8%を上回ってしまいました。 幸福実現党は、日本の真の独立を回復し、平和を守るために、憲法解釈変更はもちろん、憲法改正、さらには新憲法の制定が必要と考えています。5月3日に憲法記念日を迎えるにあたっても、憲法のあるべき姿について、再び議論を喚起する必要があります。 公明党は、創価学会と実質上一体であるにも関わらず、1970年には「政教分離」を宣言してもいますが、これは欺瞞であると言わざるを得ません。そもそも、戦後の神道指令に続く現憲法の政教分離規定は、日本弱体化のための占領政策の一環でした。こうした戦後体制の弊害を、そのまま党是として掲げる政党に、日本の未来を託すことはできません。 幸福実現党は、広い国際的視野を持った宗教政党として、真なる「平和」や「中道」を守るための政策を提案しています。日本はアジア諸国に対し、リーダーとして改革のモデルを示す必要もあります。日本の未来を担える政党はどこなのか、国民の皆様に、冷静に見極めていただきたいと願うものです。 中東で見た国際政治の新たな展開 2014.04.29 文/幸福実現党山形県本部副代表 城取良太 ◆エジプトで感じた「アメリカの本格的な退潮の始まり」 4月中旬、私はドバイを拠点に、エジプト・トルコの両国を訪問し、アラブの春から3年たった中東・イスラム圏の現状を取材して参りました。 現地の人々やメディアの声、雰囲気などから、多くのことを実感することができましたが、ここでは2つに絞ってご紹介したいと思います。 まず、エジプトにおいて実感したことの一つとして、「アメリカの本格的な退潮が始まっている」ということでした。 サダト政権の下、1970年代半ばからエジプトはアメリカとの関係強化を強め、エジプト・イスラエルとの平和条約が締結された1979年からアメリカからエジプトに対して巨額の軍事支援が行われてきました。 このようにエジプトは中東随一の親米国として、長らくアメリカにとってのイスラエル安全保障の要となってきた歴史があります。 しかし、「アラブの春」が起こった際、アメリカはエジプト政変の最終局面でムバラク政権を見捨て、民主化によって誕生した反米色の強いイスラム政権を支持したことにより、アメリカはかつての親米派からの「信」も失い、その後も変転し続ける外交姿勢によって、自ら反米感情を高めてしまったといえます。 実際、カイロに長く在住するアメリカ人に取材をしたところ、「(ここ数十年で)アメリカ人にとっていまカイロが最も住みづらい時代になってきた。」と悲しそうに語ってくれました。 一方で、「いまエジプトで影響力を高めているのはロシアと中国、…ただ歴史的にも、国力的にも、国民感情としても、エジプトで最も潜在的な力を発揮できる最良の立ち位置にいるのは、日本なんじゃないか」とも語ってくれました。 ◆トルコで感じた「欧米型価値観の逆流の始まり」 もう一点は、アタチュルクによるトルコ革命以降、中東・イスラム圏で最も欧米型民主主義・世俗主義の色の強いトルコにおいて、「ある種の価値観の逆流が本格的に始まっている」と実感したことです。 その主体にあるのが、「強いトルコ」復活を目指したリーダーシップの発揮で知られるエルドアン首相であります。 その強権ぶりが世界的に一躍注目されたのが、先月の「ネット規制の強化」に関する一連の騒動です。 統一地方選の直前にエルドアン首相の汚職疑惑などがツイッターで連日投稿されたことに対し、「プライバシーの侵害や国家機密の暴露」を理由に、ツイッターのみならず、youtubeなども遮断し、「国際社会はいろいろ言うだろうが、全く気にしない」という開き直りを見せました。 それに対し、EU側からは「トルコがヨーロッパの価値観や基準を守るという姿勢に疑問を抱かせるものだ」として、3年半ぶりに再開が始まった加盟交渉への悪影響を示唆されております。 また、2013年5月末からしばらく続いた「トルコの春」と呼ばれるエルドアン首相の強権に反対する大規模デモを皮切りに、ここ1年間で同様のデモが頻発しているように、長らく欧米的価値観に慣れ親しんだ多くのトルコ国民にとって、敬虔なイスラム教徒で徐々にイスラム色を強めようとするエルドアン首相が、プーチン大統領と同様、「独裁者」のように感じられているように思います。 ◆エルドアン首相はただの「独裁者」なのか、トルコとイスラム世界の「解放者」なのか しかし一方で、そうした逆風をはねのけ、3月末に行われた統一地方選挙ではエルドアン首相が党首を務める公正発展党(AKP)が全面的な勝利を得ており、今後も長期的なエルドアン体制が見込まれております。 この原動力になっているのが、エルドアン首相の経済的手腕であります。 AKPの単独政権が成立した2002年以降、基本的にはトルコ経済は好調を維持し続けており、1人当たりGDPは2002年の約3500ドルから08年には1万ドルを超え、5年余りで3倍近くに増えております。 また、それまでEU偏重型だった外交姿勢から、中東・イスラム圏への回帰を成し遂げ、経済的には中東・イスラム市場を新規開拓し、イスラム政党として同じ価値観を持つイスラム諸国に対するプレゼンスを飛躍的に向上させております。 更に、ウクライナ危機に関して、建前上はロシアによるクリミア編入は「容認できない」と述べておりますが、エルドアン首相はロシア・プーチン大統領と個人的に良好な関係を築いており、制裁に加わるというよりも、独自外交で解決するスタンスを採っているように思います。 世論の批判に負けず、強権を振るい、トルコを強国にしようというリーダーとしての強い意志は、ロシアのプーチン大統領をほうふつさせるものがあります。 はたしてエルドアン首相がトルコ国民を不幸に陥れる「独裁者」なのか、結果的にトルコとイスラム世界の自由と繁栄を実現する「解放者」なのか、歴史が証明していくことになるでしょう。 ◆岐路に立たされる日本が採るべき外交とは 国際政治における新しい時代の幕開けを肌で実感することが出来た取材となりましたが、日本もまさにその岐路に立たされていると言えるでしょう。 国際的道義に基づいた協調主義も大事ですが、それ以上に自国の国益を最優先に考え、国民の自由と安全をしっかりと守ることこそが宰相の使命であると考えます。 日本の国益にとって最も危険性を孕んだものは、中国の覇権主義の拡大でありましょう。 もし今回のウクライナ危機で欧米側に加担した場合、待っている最悪なシナリオが「中国・ロシア・イスラム圏」という危険な繋がりだと知らなくてはなりません。 その最悪なシナリオを回避するためにも、全世界での退潮傾向にあるアメリカへの依存に危険信号が灯っている今、近隣同士で真に中国の危険性を分かち合えるロシアとの協調は日本にとって必要不可欠な選択であります。 また、中東・イスラム圏を良く理解し、同じ目線に立ちながらも、軸のぶれない「信」のある中東外交を行うことが、中国の世界戦略を食い止め、日本を世界のリーダー国家に押し上げる力になるはずです。 そして今こそ、世論や戦後培われた間違った歴史観、憲法観に迎合せず、日本を真なる自立国家とするために、憲法改正を断行できる強いリーダーシップを持った宰相が求められているのです。 すべてを表示する « Previous 1 … 31 32 33 34 35 … 63 Next »