Home/ その他の時事問題 その他の時事問題 EUでの難民問題から考える日本の難民対策 2015.09.18 幸福実現党 兵庫県本部副代表 みなと 侑子 ◆流入する大量の難民と、EU諸国の問題点 先日のHRPニュースにもありました通り、(http://hrp-newsfile.jp/2015/2402/) シリアを中心とした難民問題が、ギリシャ財政危機以上にヨーロッパを揺るがす大問題となっています。 ワシントンポスト紙によれば、今年9月までに欧州に到着している難民の数は30万人。 EU各国は難民申請者ら12万人の追加受け入れ負担を分担するため22日に緊急理事会を行う予定です。 ドイツは今年80万人を受け入れると言っていますが、ポーランド・チェコ・ハンガリー・スロバキアは受け入れ義務化に反対しています。 イタリア・ギリシャは、すでに地中海経由での難民が流入しているため割り当て対象から外されており、イギリス・デンマーク・アイルランドはEU条約上の権利によりこの割り当てには参加していません(ただイギリスは2020年までに2万人を受け入れると発表しています)。 難民問題に関してひと括りにEUとして結論を出すことは、経済成長率や財政状況、過去の歴史があまりに違うため、無理があるように思います。 しかし、アフリカや中東をケーキのように切り取り、植民地にして利益をむさぼり、その後の内戦や独裁を引き起こす原因を作った旧主国には、その結果として生まれた難民をある程度引き受ける義務があります。 EU内国家の財政破綻問題、さらにはこの難民問題を通して、EUの不都合と旧主国による植民地主義への反省が明らかになってくるのではないでしょうか。 ◆世界の認識――秩序維持のために必要な軍事力 難民問題に関しては、世界の警察を辞めたアメリカのオバマ大統領を批判する声が多く聞かれます。 アメリカがシリアのアサド大統領を止めるために介入しておけば、これほどの難民は生まれることがなかったはずだと。 正義とは、世界の秩序を維持することであり、そのために時に軍事力も必要となる。これが難民問題から導き出された一つの答えです。 このような議論が世界中で行われている同時期に、国会前や国会内において安全保障法案成立阻止を求める運動が行われ、自衛隊員のリスクが問題となる日本は、世界の人たちからどのように見られているのでしょうか。 世界第三位の経済大国日本であるならば、世界の秩序維持の責任も感じるべきでしょう。 ◆日本が行うべき難民対策支援 現在、シリアから逃げ出した避難民は400万人。そのうち、隣国のトルコに190万、レバノンに110万、ヨルダンに60万人以上が押し寄せている状態です。 これら三カ国への負担は莫大である反面、彼らの基本的需要を満たす国連からの資金提供支援は33%しか満たされていません。 日本人としてはなじみが薄い難民問題ですが、人道支援の側面からやはり数千人単位の難民を受け入れるべきではないでしょうか。 さらに、中国の崩壊や北朝鮮・韓国戦争が起きて難民が発生した際のシュミレーションをするべきでしょう。 現在、地中海ルートを使ってイタリアやギリシャに難民を運ぶ業者は、EUの海上国境警備ができていないことを知っています。 ウォールストリートジャーナル紙では、欧州全体の防衛支出はかなりの額が削減されており、長年の海軍・沿岸警備隊への必要な投資をしなかったツケだと指摘する専門家もいます。 同じことが、東アジアで難民が発生した際、日本海側の問題になるはずです。混乱と無秩序を引き起こさないためにも、難民問題に備えて防衛費の確保が必要です。 それでもやはり、東南アジアで難民が発生した際には、大東亜共栄圏を目指した日本が中心となって難民受け入れを行わなければならなくなるでしょう。 難民の受け入れ方法や人数、受け入れ場所、受け入れ後のプランを考えていなければ、場当たり的な対処となり、国内・海外からの批判にさらされることになりかねません。 また、その間に尊い命が失われることにもなります。 欧州での難民問題を他人事ととらえず、近い将来の自分たちの姿を想定した具体的な難民対策支援が求められています。 新国立競技場問題の本質 2015.08.06 文/逗子市政を考える会 彦川太志 ◆新国立競技場をめぐる問題の整理 2020年に開幕する東京五輪に向けて、新国立競技場の整備問題が難航しています。問題となった新国立競技場のデザイン案は、2012年にコンペで選ばれたイラク出身のザハ・ハディド氏のプランでした。 日本スポーツ振興センター(JSC)の公式HPによると、収容人数は8万人、開閉式の屋根(後に白紙)、可動式の観客席といった設備を備えるほか、コンサートなど文化事業の開催をも想定したり、附属施設としてジムや商業施設、博物館等が一体となった「日本の文化、経済、科学技術、スポーツを世界中に発信する中枢」(森元首相)としての機能を担うことが期待されていたことがわかります。 しかしながら、当初予算の大幅なオーバーに直面して計画の縮小・変更を重ねるという混乱の中、国と都の予算負担が決裂して下村文科省の責任問題に発展したことが重なり、7月17日、安倍首相から新国立競技場の整備計画を白紙とし、構想をゼロベースで見直すことが発表されました。 その後、7月28日には文科省傘下のスポーツ・青少年局長である久保公人氏が責任を押し付けられる形で事実上の更迭人事が行われ、9月に新整備計画を策定する方針だけが決まっています。 ◆総工費倍増の原因はザハ氏のデザインではなく、そもそもの要求基準 様々な報道記事に接してまず目に付くことは、二本のアーチが特徴的なザハ・ハディド氏のデザインに対する批判が多く、「妙な外国人が奇抜なデザインを持ってきたのが原因だ」とでも言わんばかりの空気が広がっていることです。 しかしながら、ザハ氏のデザインは依頼主であるJSCの要望に応えたから採用されたわけで、そもそもの要求基準に触れずに、建築家を悪者に仕立て上げようとする報道には、憤りを感じざるを得ません。 依頼主の要望とは、「8万人の収容人数、開閉式の屋根、可動式の客席」と言った要求のほか、「博物館や商業施設、ジム」まで入っている“高度な総合施設”を、「2019年のプレオリンピックまでに間に合わせる」ということでした。 ザハ氏のデザインは、このような要望をクリアするために「スタンドの建設と並行して屋根の建設を進めることが可能」で、「重要な建設期間を短縮できる」構造として、二本のアーチ構造(工費230億円)をもつプランを提案したのです。ですから、「アーチ構造をもってきたから、予算が膨らんだ」というJSCの指摘は当たらないと言えます。 ◆火に油を注いで大火にした文科大臣 それでは、新国立競技場問題の核心はどこにあるのでしょうか。新国立競技場の予算増が本格的に政治問題と化してきたのは、2015年5月に行われた、下村文科大臣と舛添都知事の記者会見からでした。 5月18日、新国立競技場の建設費500億の負担依頼に舛添都知事を訪問したわけですが、 その直後から、新国立競技場の建設をめぐってJSCや文科省に対する舛添都知事の批判がヒートアップしています。 詳しい発言は都知事の定例記者会見(5月26日)をご覧いただければと思いますが、ゼネコンの見積もりを元に安易に費用負担を求める下村大臣に対して、「本当にそれで間に合うのかどうか、単に難しい工法だからと言って値段を吊り上げているだけでないのかどうか」を厳しく問い詰めた様子が伺えます。 コストを抑えつつ品質を確保して工期を間に合わせる。そのような当たり前の経営能力を問われた下村大臣は、なんと「建設費の一部を都に負担させる根拠法を作る」という暴論で応酬し、あっさりと論破されています(6月9日)。 ◆国際協約通りザハ氏に再度設計を依頼すべき 結局、この新国立競技場問題の核心とは何だったのでしょうか。 私見ではありますが、舛添都知事に経営能力の無さを露呈され、新国立競技場を政治問題として「炎上」させられてしまった文科大臣が、自分が追求から逃れるためにザハ案を葬ろうとしただけのことではないのでしょうか。 ザハ・ハディド氏は著書の中で、自身の建築プランが実現しない場合は2つしかないと語っていました。 ひとつは「テクノロジーの問題」、二つ目は「政治的問題」です。世界的アーティストが日本にレガシーとなる建築を残すことの意義について、ぜひ多くの方にその価値を知っていただければと思います。 また、安倍首相においては、重要法案の成立と支持率の両睨みを続ける中、野党に攻撃材料は与えたくないものと推察しますが、構想実現のために厳しくある姿勢が、国民の支持を呼ぶこともあると思います。 2020年東京五輪成功に向けて、文科大臣の責任を明確にし、経営センスのあるリーダーを据えていただき、国際協約通りザハ氏に再度新国立競技場を依頼するのが最良の選択肢だと提案させていただきたいと思います。 次世代の子どもたちに希望を与えるために 2015.08.05 文/幸福実現党・兵庫県本部副代表 みなと 侑子 ◆どうして若者が左翼勢力に取り込まれるのか 安全保障関連法案成立に反対するマスコミが、自分たちの意見の反映として大々的に取り上げているのが若者の活動です。 代表的な大学生団体の「SEALs(シールズ)」は、毎週金曜日に首相官邸前に集結。学者の会や高校生団体とコラボレーションしながら、安全保障関連法案の成立反対運動を行っています。 この流れに乗って、今までは政治運動に関心がなかった人たちも、活動に参画しはじめています。 「安保関連法案に反対するママの会」企画の母親たちのデモが7月にありました。 今回の「誰のこどもも ころさせない」というメッセージ性とマスコミの煽る不安感により、はじめてのママが多数参加。渋谷の街を1500人ほどがベビーカーなどを押しながらのデモだったようです。 このデモにも参加した一団体、ママデモのHP(http://happymamademo.jimdo.com/)には、「反原発、脱被爆、反TPP、秘密保護法反対、集団的自衛権・基地いらない、NO WAR…」「参議院議員 山本太郎さんを応援しています」とあります。 ここだけであれば偏った感じを受けますが、テーマカラーのピンク色とやわらかい文字書体、マイクを持って涙ながらに訴える一般ママたちの姿により、中和されました。 このメッセージに共感して集まってきたママや若者たちが仲間になっていくのです。 ◆他人を認める寛容さこそが日本の美点 タレントのつるの剛司さんがツイッターで「『賛成』の意見も聞きたいなぁ。」「賛成派も反対派も平和への想い、戦争反対への想いは同じ。」とつぶやけば、「ばかじゃないのか」「戦争賛成か」とのコメントが続き、炎上しました。 自民党の武藤議員が、「法案が成立しても戦争に行くことはなく、扇動とか間違った情報に基づいて若い人が誤解し、だまされている」と語ったことには、マスコミが大きく反発しました。 安保法制に対して賛成もしくは中立公平な意見を述べると、こぞって攻撃する姿は異様です。自分にとって“正しい事実”であることが、他人にとっても“事実”であり“真実”であるとは限りません。 自民党政治を独裁と批判し、民主主義を求めるマスコミや左翼陣営ですが、自分と違う意見を持つ人に対して感情的に執拗に攻撃をする姿こそ、自由や民主主義から最も遠い姿のように思います。 ◆若者の目を、世界に!次世代に! 安保法制反対運動は、おしゃれでかっこいいものを身につけながら、スマートな活動の中で意見を発信している、という若者の心を満たしています。 ただ、一歩外に出て、海外事情を見るとどうでしょうか。安全保障法制が閣議決定後、東アジア各国は日本に大きな称賛をしました。 フィリピンのアキノ大統領は日本の衆参両院合同会議の中において、「本国会で行われている審議に最大限の関心と強い尊敬の念をもって注目しています」と述べております。 ベトナムのズン首相は、日本の地域及び国際社会における平和と安定のための貢献を高く評価しました。 フィリピンのデルロサリオ外相は、アメリカが関係各国に提案中の南シナ海での埋め立てや建設行為の禁止について「全面的に支持する」との独自の声明を発表しています。 しかし、多くの若者はこの事実を知りません。 国会の審議の中でさえも、中国の南シナ海と東シナ海における脅威、周辺諸国の現状と日本に対する期待をきちんと国民に説明をしてこなかったことこそ、日本政府の失態であります。 わが子のことを心配するお母さんたちが望んでいる平和の実現は、東アジアの安定なくしては成り立ちません。 東アジアの安定がいかほど重要かは、先の大戦で亡くなっていかれた先輩たちが、一番良く分かっておられたのではないでしょうか。 今の日本があるのは、間違いなく先人の方々のおかげです。私たちも後世の人々のために働きたいと思います。 安全保障関連法案の早期成立、そして正しい歴史と世界の期待に基づいた安倍談話発表、を訴えてまいります。 選挙権年齢が18歳に!大人こそ政治参加の意義を考え直すべきだ 2015.07.09 選挙権年齢が18歳に!大人こそ政治参加の意義を考え直すべきだ 文/幸福実現党・兵庫第12選挙区支部長 和田みな ◆選挙権が「18歳以上に」 先月17日、公職選挙法が改正され70年ぶりに、選挙権年齢を現行の「20歳以上」から高校生を含む「18歳以上」に引き下げられます。 海外の主流である18歳選挙権に合わせる形となり、対象となるのは全有権者の2%、約240万人。来夏の参議院選挙から適用される予定です。 先月行われた読売新聞調査では、18歳選挙権について賛成54%、反対39%と賛成が過半数を超えているものの、反対する声も少なくありません。「まだ十分な判断力がない」、「引き下げても投票に行く若者が増えるとは思えない」というのが反対の理由です。 一方で、政治・選挙情報サイト「政治山」による17~19歳への意識調査では、64.3%が投票に行く意欲があるという結果がでました。新聞の世論調査の心配とは裏腹に、10代の若者は選挙に高い関心を持っています。 ◆教員への罰則の強化 各党からは若者の政治参加に期待する声が上がると同時に、若者への「主権者教育」について提言がまとめられつつあります。 自民党の文部科学部会では関係法令の早期の改正を目指しており、その一つは、教員の政治活動の制限を強化し、違反者に罰則を科すというものです。 改正により高校生も投票に行くことになるため、「学校教育に政治的なイデオロギーが持ち込まれることがあってはならない」と、教育公務員特例法を改正し地方公務員法の改正も盛り込まれました。 一方で、現場からはこのような厳しい罰則規制には「教育現場が委縮する」との批判も上がっています。 そのため、密室で行われる学校教育の現場において、どこまで政治的中立性が確保されるかは非常に難しい問題を含んでおり、まだまだ議論が必要でしょう。 ◆新科目「公共」の創設 自民党の提言のもう一つの柱として、新科目「公共(仮称)」の創設があります。この創設の目的は、政治参加への意欲を高めることにあります。模擬選挙や模擬議会を実施し、高校生に投票の意識付けさせることが話し合われました。 一方で、昨年末の衆議院選挙の投票率は、小選挙区では過去最低の52.66%、比例区でも52.65%と、約半数の国民が棄権している現状があります。冒頭の若者への調査では64.3%が投票に行く意欲があるという結果が出たことからも、政治参加の意欲を高める必要があるのは、高校生よりも大人にこそ必要であると言えます。 まずは、大人が政治参加の見本を示すこと、国民全体として選挙の意義を高めることが最大の意識付けになることは明らかです。 ◆政治家は未来のための政策立案を 昨年末の衆議院選挙における年齢別の投票率をみると、60代が最も多く68.28%。一方で40代以下は50%を切っており、20代に至っては32.58%と、60代と20代の間には倍以上の投票率の開きがあります。 人口比率が多い60代の方々の投票率が高く、人口の少ない若い世代の投票率が低いということは、政治家側からみると若者政策は後回しにしてでも、高齢者世代の政策の充実を図ることで、選挙に勝利することができるということを意味しています。 しかし、高齢者の政策を考えると福祉優先の考え方にならざるを得ず、日本の未来に投資し、若い世代に投資する政策は後回しにされてしまいます。 このような政治が、若者世代の政治離れを加速し、更なる票率の低下を招いているのです。 真に国の発展を考えるのであれば、政治家は若者世代の政策、更にその先の未来に対する政策をこそ国民に提示するべきです。 ◆民主主義に必要な「愛国心」 それと同時に有権者である私たち一人ひとりも、今一度「政治参加」の意味を考えなければなりません。 民主主義の発祥といわれる古代ギリシャの「ポリス」では愛国心は「祖国への愛情と奉仕」を意味しました。故に、民主主義に参加するということは、愛国心の顕現でした。 また、フランスの政治思想家トクヴィルも、アメリカの民主主義が繁栄した要因について「愛国心」を挙げています。著書の中で以下のように述べています。 「アメリカの公共心はこの愛国心によって、公益と私益が混合しており、人々は『自国の繁栄に関心を持っている』ことによって、個人の繁栄と国の繁栄が思想の上で結びついていることが指摘される。そしてこの想いは、人々を国の政治に参加させることによって実現される。つまり、民主主義の政治参加の根本にあるものは『愛国心』という宗教的精神であって、これによって個人の繁栄と国の繁栄が初めて結びつくのであり、民主主義を繁栄に導くために、必要なものであることが明らかになった。」 宗教心を根本に置いた「愛国心」があって、「公」と「私」の利益が一体となることが、民主主義の政治参加の根本であるのです。 ◆民主主義の健全化に向けて 現在、第一次安倍政権で改正された教育基本法では、「我が国と郷土を愛する」という愛国心が盛り込まれました。それに伴い、公民の教科書などでも「愛国心」という文言を使って、子供たちに愛国心を教えることが可能となりました。 しかし、それもまだまだ一部の教科書のみであり、その愛国心の根本にある「宗教心」については、公立学校では全く教えられていないのが現状です。 さらに政治参加への意欲を高めるには、学校教育のみの問題と考えるのではなく、「なぜ選挙に行かなければならないのか」ということを、国民全員が深く理解しなければなりません。それが民主主義を健全に機能させる方法なのです。 今回の選挙年齢の引き下げを契機として、国民全体で「政治参加」について深く考えていくことが大切です。 「宗教立国」を目指す幸福実現党【後編】 2015.07.04 文/幸福実現党・島根県本部副代表 池田健一郎 前編で、(1)20条1項後段に「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、または政治上の権力を行使してはならない」について考察を加えました。今回は、日本国憲法【(2)20条3項】と【 (3)89条】について考察を加えて参ります。 ◆日本国憲法20条3項について (2)「国およびその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」という規定についてです。 公立の高校などでは倫理の時間があり、キリスト教、イスラム教、仏教のいわゆる世界三大宗教や、ギリシャ哲学などの概要を学ぶ時間があります。 つまり「公立学校が一つの宗教だけを教え込んだり、儀式をしたりするのはよくない」という、ただそれだけの意味です。 これに対して、私立学校はそもそも「国およびその機関」ではありませんので、宗教教育を自由に行えることは言うまでもありません。 ◆日本国憲法89条について (3)公金や公の財産は「宗教上の組織もしくは団体の使用、便益もしくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育もしくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない」と規定されています。 たとえば、政府は様々な事業に対して補助金を出すことがあります。しかし、政府はただで補助金を出してくれるわけではありません。 「補助金を出すかわりに、ああしろ、こうしろ、定期的にこれこれの報告をしろ」等々、様々な条件をつけてくるのが普通です。実際に補助金を受けたことのある方はお分かりになるのではないかと思います。 もし、宗教団体にこれが適用されたらどうなるでしょうか?政府から「あなたの宗教の教えは、この部分が問題だから変えなさい、でなければ補助金は出さないよ」ということになりかねません。こんなことがまかり通ったら大問題です。 以上のことをまとめて言うならば「私的な事業への不当な公権力の支配が及ぶことを防止するための規定である」ということになります。 つまり、「宗教団体に公金を出すと、宗教団体の助けになるどころか、かえってその独立性が失われて、宗教団体が国家のいいなりになってしまう」、それを防止するための規定なのです。 ですからこれも「宗教の側から」「政治に対して」関わってはいけないということとは無関係です。「政治の側から」「宗教に対して」公金を出してはいけない、というだけの意味です。 以上、日本における政教分離の根拠は煎じ詰めればこの三つしかありません。 結局「政教分離」とは、「一つの宗教が国家権力を使って他の宗教を管理したり弾圧したりしてはならない、」という意味であり、また「宗教は政治に参加してはいけない」という意味ではないということです。 他にあえて挙げるとするなら、マスコミなどによって作られている「空気」、これだけです。 以上私が述べてきたことが、少しでもこの「宗教が政治に介入するのはよくない」という「空気」に「水を差す」ことができれば幸いです。 今後も幸福実現党は、日本国民の皆様の幸福を実現する政治を目指して頑張って参ります! 「宗教立国」を目指す幸福実現党【前編】 2015.07.03 文/幸福実現党・島根県本部副代表 池田健一郎 ◆政教分離をどう考えるべきか 私たち幸福実現党は、大きな理念の柱として「宗教立国」を掲げて活動しております。 しかしながら、わが日本国においては「戦前、国家神道によって戦争が引き起こされた」などの誤解に基づき、「宗教が政治に介入するのはよくない」という「空気」が存在します。 私自身、活動の途上において、支持者の方から「宗教が政治に関わるのはなんとなく良くない感じがする」というお言葉を頂くこともあり、誤った「政教分離」の概念が「空気」のごとく蔓延しているように感じます。 今回は、「宗教立国」の前提として「政教分離をどう考えるべきか」についてお話したいと思います。 ◆「政教分離」の憲法上の根拠は三つ わが国では、「政教分離」という概念は、戦後にできたものです。GHQが「神道が国家主義や軍国主義の精神的支柱となった」と判断したため、現在の日本国憲法では以下のように規定しています。 (1) 20条1項後段に「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、または政治上の権力を行使してはならない」 (2) 20条3項に「国およびその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」 (3) 89条において、公金や公の財産は「宗教上の組織もしくは団体の使用、便益もしくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育もしくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない」 ◆日本国憲法20条1項後段について まず(1)の「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、または政治上の権力を行使してはならない」という規定に関してですが、おそらくこれが一番、皆様が引っかかりを感じる規定なのではないかと思います。 「宗教団体が政治上の権力を行使しちゃいけない、って書いてあるじゃないか」というわけです。 しかしながら、もともとこの規定は、戦前に神道が国から特権を受け優遇され、キリスト教や大本教など、多くの宗教が弾圧されたことを受けてつくられたものです。 つまりこれは「一つの宗教が国家権力を使って他の宗教を弾圧してはならない」という意味の規定なのです。 ◆参政権は「人権」である この(1)については、もう一つ考えるべきことがあります。 「政教分離」を「宗教が政治に参加してはいけない」と曲解している方は、とても重大なことを忘れています。 現在の日本国憲法においては、国民に「参政権」という権利が認められています。これは「選挙で一人一票を投じる権利」ですが、しかし「参政権」とは、これだけではありません。 「選挙で一票を投じる権利」だけでなく「自らが議員になるべく、選挙に立候補する権利」、これも「参政権」、つまり「政治に参加する権利」として保障されています。この二つとも「参政権」、つまり「人権」なのです。 ◆宗教団体が政治に参加することは正当な権利 ところで、わが国には様々な団体が存在します。経団連、医師会、日教組、自治労、共産党など。特定の考えを持ち、その実現のために活動している団体です。 それぞれの団体が、選挙のために候補者を擁立し、選挙戦を戦っていますが、それについて文句を言う方はいません。 そして、宗教団体も「特定の考えを持ち、その実現のために活動している団体」であることに変わりはありません。宗教団体が選挙のために候補者を擁立し、選挙戦を戦うことに、何か問題があるのでしょうか? あるとすればその根拠は?「経団連や共産党ならいいが、宗教団体は駄目だ」という理由が、どこにあるのでしょうか? 「ある」という方の根拠はおそらく「宗教は神を信じているから」という理由なのではないかと推測します。 「神を信じているから」というただひとつの理由で「宗教は政治に関わってはいけない」とするならば、神を信じる人間には「自らが議員になるべく、選挙に立候補する権利」がないということになります。 もっとはっきり言うと「宗教は政治に関わるな」と主張する人は「神を信じる者には人権が無い」と主張していることになります。 「神を信じる者に人権が無い」国はいくつかあります。中国や北朝鮮がその例です。 「宗教は政治に関わるな」と主張する方は、中国や北朝鮮が理想の国なのでしょうか。冷静に考えれば、そんなことは無い、ということがお分かりいただけると思います。 結論として、日本国憲法における政教分離の根拠、(1)「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、または政治上の権力を行使してはならない」という規定は、「宗教団体が政治に関わってはいけない」という理由にはならないことがお分かりいただけたのではないかと思います。 次回、日本国憲法【(2)20条3項】と【 (3)89条】について考えてみたいと思います。 (つづく) 地方創生の柱――生涯現役社会実現 2015.06.19 文/幸福実現党・奈良県本部副代表 田中孝子 ◆地方創生とは 地方創生とは、2014年9月に発足した第二次安倍内閣が掲げる重点政策の一つで、地方人口減少に歯止めをかけ、首都圏への人口集中を是正し地方の自立的な活性化を促すための取り組みを指します。 ◆地方創生の理念 「町、人、仕事と創生」のキーワードで具体化され、国内の各地域、地方がそれぞれの特徴を活かした自立的で持続的な社会を形作ること、魅力あふれる地方のあり方を築くこととあります。 主要な柱として東京一極集中の解消、地域社会の問題解決、地域における就業機会の創出等が捉えられています。 ◆全国市町村に見る高齢者の現況 総務省2011年の全国市町村対象の調査では、過疎地域等における6万4954集落のうち、限界集落と言われる65歳以上の高齢者が半数を超えている集落は、15.5%で、1999年の7.5%の2倍を超えました。 人口50万人未満の集落の割合も06年の24.4%から10年の27.9%へと上昇しています。 ◆奈良県十津川村の地方創生「村内移住」の取り組み 紀伊半島中央部にある奈良県十津川村は、東京23区とほぼ同じ面積ですが、人口は約3600人、65歳以上の高齢化率は42%に達します。 この過疎の村が人口減少に対応した「村内移住」と、雇用来を見越した「林業再生」で地方創生に乗り出しました。そのきっかけは、死者不明者13人を出した2011年秋の大水害でした。 この地域は全国有数の木材生産地でしたが、時代の流れは、林業衰退に歯止めがきかず森の荒廃は、大水害をもたらしました。 そこで地方創生策として産業の少ない奈良県を離れて都会に住む子ども達と高齢者の老後の問題を解決するため戸建の村営住宅を造り、そこへ集住してもらう取り組みを始めたのです。(3/2日経新聞 地域総合面「特集連載『地域で克つ』」) まず水害で仮設住宅に住んでいた高齢者のコミュニティーづくりと互助が始まりました。 ◆林業再生で雇用を生み出し経済活性化促進 次に林業再生を企業と協力したことで、雇用創出や、さらに地元の高校にも土木コースを入れる等によって、県内就業支援となり、地域経済の活性化に繋がっていったのです。 この村営住宅の取り組みは、人口減少に拍車がかかる地方の過疎地問題解決のヒントになります。 成功の要因は、助け合いの精神と、自然からの警鐘を村の再生に繋げた「自助努力」の精神にあると思います。 ◆最後まで村で暮らしたい、村を再生し故郷を守りたい 近年、都会で暮らす子ども達の意向で村外施設に移る高齢者が増えていますが、大部分の方が、最後まで住み慣れた村に暮らしたいと願っています。 泣く泣く村を離れるケースが増える現状を打開しようと、点在する居住を、村中で便利な集落中心部へ住み替えることが「村内移住」です。 ◆この取り組みに学ぶ「生涯現役社会」の理想 よりよく生きる「生涯現役社会」は、そうした努力と智慧の上に築かれると思います。 この事例に学び、政府に頼ることなく、各地域が、各個人がセルプヘルプの精神で、自分として何ができるか考え、一人一人の個性や才能を活かし、各人の助け合いの精神を持つことで、国をも平和と繁栄に導く繁栄主義を、故郷奈良に実現したいと思います。 奈良県では65歳以上の高齢者が人口の24.4%に達します。これは、高齢者だけでなく若い方の心配となり、今後30年「税金が増えるか」「国が潰れるか」の問題となります。 だからこそ、「自分の老後は自分で守るぞ」の精神で明るく、積極的で、建設的な生涯現役人生計画こそ本当の地方創生になるでしょう。 横田基地「オスプレイ配備反対運動」への疑問 2015.06.07 文/幸福実現党・政務調査会チーフ 小鮒将人 ◆安倍総理米議会演説に合わせ、反対運動 去る5月11日、東京都の横田基地に新型輸送機「オスプレイ」配備の検討がされている、との報道がありました。 菅官房長官、中谷防衛大臣ともに「日米同盟の抑止力を向上させる」と説明している所から、中国の太平洋進出に対しての対抗措置である事が伺えます。 特に、同じ「東京都」である小笠原諸島近辺では、中国船によるサンゴ密漁事件が多発していました。 これも尖閣諸島での事件同様に、安全保障上、注目すべき問題で、米軍も対策に乗り出している事が分かります。 このことは、日本の安全保障上、歓迎されるべきことなのですが、報道では「周辺自治体の対応はいかに」「住民たちも反対」などと言った、配備決定に対して疑問を持たせる報道が続きました。 まさに、「普天間基地の移設問題」と同じトーンでの報道で、安倍総理が米議会で歴史的な演説を行い、日米同盟にとって、さらなる強化の方向が出てきた中だけに、そうした流れに水をさすような印象を与えるものでした。 極端な形になると、普天間基地と横田基地の航空写真を並べて掲載し、「最後に被害を受けるのは、基地周辺の住民」というイメージづくりがはっきりと分かります。 ◆オスプレイ事故の一番の被害者は米兵自身 さらに、オスプレイ関係のニュースは続きます。 5月18日に、ハワイでの訓練中に事故が発生し、2人の海兵隊員が死亡しました。沖縄県は、このニュースに敏感に反応し、翁長知事及び沖縄県議団がハワイを訪問し、事故の実態を調査しています。 しかし、実際に事故が発生した場合、確実に被害者となるのは、乗っている米兵です。常識のある人間であれば、新型の航空機の安全性について、これを最大限に向上させる事を第一に考えるはずです。 特に米国は、民主主義国であり、兵隊の生死について、大変敏感に反応する国柄です。当然、軍用航空機の安全性についても最大限の配慮をするはずです。 現在、航空機の安全性は「事故率」という指標で判断されています。これは、10万飛行時間当たりの重大事故件数を示したもので、オスプレイは、1.93という数字が記録されています。 これは、米軍航空機の平均値である2.45より低い数字で、「オスプレイが危険」という報道は、正しいものではありません。 ◆なぜ、「オスプレイ」が横田基地に配備されるのか さらに、「オスプレイ」と、日米で運用されている代表的なヘリコプターであるCH-47との比較をみれば、なぜオスプレイが横田基地に配備されるのかが、分かります。 1、最大速度「オスプレイ」 565キロ/時 →「CH-47」 315キロ/時 2、航続距離「オスプレイ」 3,590キロ → 「CH-47」 2,252キロ 上記のとおり、小笠原近海で中国海軍による軍事的な紛争があったとしても、オスプレイを導入することで、より早く現地に到着することができるのです。 報道で、これらの事について全く触れていない事が、公平を欠いていると思いました。 ◆横田基地周辺の市民は本当に反対しているのか また、気になるのが「周辺自治体の住民が反対している」という話です。 報道では、市民が周辺自治体の庁舎を巡り、「オスプレイ」配備について、反対の意志表示をするよう要請している映像を流すと共に、要望を出した市民の方へインタビューを行っていました。 その中では、「なぜオスプレイ反対なのか」について合理的な理由が欠けており、やや感情的な議論になっていると感じました。 私には、基地周辺の自治体である「福生市」「瑞穂町」「武蔵村山市」に、今回のオスプレイ配備の「被害者」となる知人・友人がおります。 さらに、実際に私も、福生市へ行ったのですが、報道とは異なり、オスプレイ配備についての危機感を持っている市民はほとんど見受けられませんでした。 確かに明確な推進の意思表示をする方はいませんが、かと言って、反対の声を挙げている市民もほとんどいないのが実態です。 また、昨年、横田基地で行われたイベント(横田友好祭)で、「オスプレイ」の展示が目玉となり、多くの訪問者たちが喜んだことも事実です。 ◆日米同盟の強化を基本とした判断を このように、日本の安全保障上、オスプレイの配備は、反対すべき理由はほとんどないにも関わらず、「周辺自治体の住民」の声なるものが実態以上に報道されているのが実情です。 沖縄では、普天間基地移設問題が暗礁に乗り上げています。現時点では、米軍は日米同盟に基づき、基地を維持しておりますが、米国では、オバマ大統領の財政政策が厳しい状態にあり、軍事費についても削減の方向が打ち出されています。 このまま沖縄や、今回の横田基地での市民運動が勢いを持つようになると、在日米軍の撤退という判断もありえる事は考えておくべきです。 従いまして、中国の脅威が日に日に増している現在、日本は、日米同盟の更なる強化という方向に基づき、「オスプレイ」配備も、反対する必要はなく、本来、歓迎すべきことなのです。 皆さまのご理解を賜りますよう、お願いいたします。 家族福祉としての消費減税――少子化対策 2015.05.06 文/幸福実現党・千葉県本部副代表 古川裕三 ◆我が国の子供の数 総務省が5日の「こどもの日」にあわせて発表した「我が国のこどもの数」によると、15歳未満の子供の今年4月1日現在の人口は、昨年より16万人少ない1.617万人で、34年連続の減少で、過去最少を更新しました。 また、子供の人口の割合は12.7%であるのに対し、65歳以上人口の割合は26.4%であり、高齢者人口に比べ、子供の人口の割合が半分以下であり、少子高齢化がより進行していることがわります。 ◆「子育て支援」から「結婚支援」へ ではどうしたら、この人口減少に歯止めをかけることができるのでしょうか。今までの政府の少子化対策の中心は「子育て支援」であり、「結婚支援」ではありませんでした。 このことについて、「婚活」(就職活動ならぬ結婚活動の略称)という言葉の生みの親、家族社会学者の山田昌弘氏は、著書『婚活時代』のあとがきのなかで、以下のように述べています。 「少子化の直接の要因が「未婚化」、つまり、結婚する人の減少にあるのにもかかわらず、少子化対策として打ち出されるものは、子育て支援(保育所整備や育児休業導入や児童手当)なのです。」 政府の少子化対策の力点は、結婚支援策という本丸ではなく、「仕事と子育ての両立支援」という側面支援に置かれてきたことは否めません。 ただようやく、政府も近年、少子化対策交付金を確保し、各自治体における結婚支援を後押しするようになってきました。 例えば、広島県では職場に狙いを定めて企業内婚活サポーター制度を始めています。 これは、企業の推薦者に結婚支援とセクハラ・パワハラのボーダーラインについて注意を促す内容の研修を施し、社内婚活のサポートを行うというものです。 そのほか、大分県のある自治体では婚活サポーター制度を導入し、サポーターが成婚まで導くと一組あたり10万円の成功報酬を支給し、さらに市外居住者を結婚させ、市内に移住させたら一人につき5万円を加算するなど、各自治体もあの手この手で結婚支援に乗り出し始めています。 ◆少子化問題の本質 しかし、少子化問題の本質は、未婚・晩婚化であり、その背景には不安定雇用という経済的理由が存在します。 内閣府「少子化社会対策白書」(2014年版)によると、理想の子供数を持たない理由として、「子育てにお金がかかりすぎるから」が多くなっています。 自らの選択で結婚しないという人が増えているというわけではなく、実際は低収入や雇用が不安定なために結婚できない人が増加しているというのが現実です。 総務省の就業構造基本調査(2012年)によると、非正規労働者は5年前に比べて153万増の2043万人となり、雇用者全体に占める割合では38.2%にも上っています。 また、先の「少子化社会対策白書」によると、2013年の30〜34歳の正規労働者の57.1%は結婚できていても、非正規になるとその半分も結婚できていないという実態も明らかとなりました。 ◆若者に雇用を その意味では、経済政策としてだけではなく、若者の結婚支援策としても、雇用の安定化が極めて重要な課題といえます。 本丸は、非正規雇用の増大に歯止めをかけ、正社員化の流れをつくることですが、しかし、だからといって、政府が企業の労使問題に口をはさみ、賃上げ要求などすべきではありません。 なぜなら、政府の要請に従って賃上げするには、企業は正規雇用の数を減らして、非正規を増やして対応するしかなくなります。 つまり、デフレ脱却を焦って企業に賃上げ要求をすると、かえって非正規雇用が増えて、また不安定な若者が増大し、結婚できない人がさらに増えるという、負のスパイラルに陥ることになるからです。 ◆ボトルネックは何か 結婚支援、子育て支援の拡充策もさることながら、まず政府がやるべきは、企業が正規雇用を増やすことができない「ボトルネック」をこそ解消することです。 そのボトルネックとは何でしょうか。 それは、2017年にやってくる2度目の消費増税です。3月31日、15年度税制改正関連法が参院本会議で可決、成立しましたが、15年10月に予定していた消費税率10%への引き上げを1年半先送りし、17年4月とすることが確定してしまいました。 しかも、今回は、「景気条項」は削除されました。つまり、17年4月の段階で景気が悪化していても容赦なく、問答無用で増税されるのです。 今から約2年後に待ち受ける増税という確定事項に、企業は「備え」ざるを得ません。 増税によってさらにお客さんが減る、売上が減ることが予測されるわけですから、設備投資や求人を易々と増やすことなどできません。その結果、このままいけば、未婚化はさらに進むでしょう。 逆に、消費減税の効果は、実質可処分所得の増加、消費の拡大、企業の売上増加、給与アップというサイクルを生み出し、好景気に向かっていきます。 そして、非正規社員が正規社員へと移行する道も開け、結果として結婚に踏み出せる若者も増えるはずです。 ◆家族福祉としての減税政策 幸福実現党は、その対策の一つとして、デフレ加速策にして、少子化進行政策である、まさしく「百害あって一利なし」の消費増税法の廃止と、まずは5%への減税を強く訴えていきます。 地方創生ビジョン 2015.04.17 文/幸福実現党・埼玉県本部副代表 佐々木 まさこ ◆地方選真っ只中 只今統一地方選真っ只中です。4月12日には10都道府県知事選、41道府県議選、17政令市議選を皮切りに前半戦の投開票がありました. 全国的に自民党が圧勝しているという報道がありましたが、投票率は低く、地方政治に対しても、民意として期待感は薄いという感じがありました。 無投票の選挙区が多いのも今回の特徴です。私の住む埼玉県さいたま市北区も県議選、市議選共に無投票で、せっかくの選挙権を使わずに終りました。 全体の印象としては現職優位。新規参入は政治の世界こそ困難を極めています。 ◆地方創生について さて、今回の地方選を機に、地方創生について考えてみました。 去年7月内閣官房に地方創生本部として「まち・ひと・しごと創生本部」準備室が発足しました。地方の人口減少問題解決や地域活性化のビジョンを策定するためです。 政府は「50年後に1億人程度の安定した人口構造を保持する」という目標をかかげ、5年間の具体的施策をイメージし、地方は都道府県中心にそれぞれのビジョンをまとめます。 また、地方創生本部の基本方針として、 (1) 若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現。 (2) 「東京一極集中」の歯止め。 (3) 地域の特性に即した地域課題の解決。 などを盛り込んでいます。 ユートピア建設も家庭の幸福が基礎であるように、基本となる地方の安定した発展があってこその国家運営です。 ◆地方の過疎化と活力低迷の解決策 地方の過疎化と活力低迷の解決策として、次の3つの施策を提言します。 (1)『交通革命』と『新産業革命』を合体 経済効果の鍵は、速度をはやめること。物流の回転を速くすることです。 リニア新幹線や高速道路の整備で、人や物流がスピーディに往来できるよになることがまず必要です。しかしその先に町おこし的産業計画がないと人は定着しません。 地方に産業を興し、人を集める計画と、リニア新幹線を通すなどの交通革命を合体させて初めて相乗効果が増します。地方に優良企業があれば、優秀な若者、人材が戻ってきます。 企業や工場、学校の誘致を積極的に進めるべきです。この時に、町役場や市役所が推進するのではなく、心ある企業家が地方創生の聖なるミッションを持ち企業できれば、その地域特有の創造的産業が生まれます。 さらに大胆な企業誘致の推進するために、一定期間の法人税の優遇なども必要かもしれません。地方独自でベンチャー企業を育てることも可能です。北陸新幹線や北海道新幹線は、地域経済の弾みとなるでしょう。 (2)地域振興と「教育」の結びつきを強化 地域人材の確保として、若者に魅力的な町づくりが必要です。その地域特有の産業の振興に必要な教育機関の創設などは、更に効果的な町おこしとなります。 普通教育、総合教育というより、その産業や仕事に奉仕できるタイプの学校、専門学校や単科大学などは、地域に即した教育システムとして、ベンチャー企業とタイアップできます。 その地域でベンチャー企業群を育てる教育機関として相乗効果のある地方活性システムができるでしょう。 就職率100パーセントを誇る秋田県の国際教養大学は、英語ができるグローバル人材養成で有名となりましたが、地域創生にも一役買っていると思われます。 今年4月千葉県長生村に開校したハッピイ・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)は、将来国際的に多方面で活躍する人材を輩出する大学として大いに期待され、長生村からも地域創生の要として歓迎されています。 (3)資本主義の精神の見直し すべての基は心の在り方です。日本の資本主義の原点ともいえる二宮尊徳は、藩の赤字を次々と黒字化させ、多くの雇用も創りだしました。資本主義は、勤勉さと創意工夫が原点です。 アベノミクスは、増税路線でバラマキ傾向にありますが、大きな政府を頼っての税金頼りは、地域振興に最も必要な意欲、工夫、解決力、判断力といったものを失ってしまします。あくまでも自助努力の精神で、創造する力が大切です。 また道州制など、地方分権の落とし穴を見抜かなければいけません。 大阪都構想など道州制に意欲的な背景には、消費税の地方税化を期待する傾向がありますが、道州制は、結局行政の組織・人員の肥大化を招き、コストの増大をもたらす危険があります。 あくまで政府機関は、必要以上に大きくすべきではなく、小さな政府と企業家精神こそが民間の活性化につながります。 また今の様に防衛・外交に懸念ある時代には、道州制によって防衛の手足を縛られる危険があります。現沖縄県の様に、一県が国の防衛を左右するケースがさらに起きてくるかもしれません。その点注意が必要です。 以上、地方創生について簡単に述べましたが、来る4月26日は統一地方選の後半選挙が行われます。われら幸福実現党からも、40人以上の公認候補者、推薦候補者が出馬する予定です。 この方々が必ず、地方創生の立役者として大いにご活躍するものと信じています。必ず大勝利致しますように祈ってやみません。 【参考】 『富国創造論――公開霊言 二宮尊徳・渋沢栄一・上杉鷹山』 大川隆法著/幸福の科学出版 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=86 『政治の理想について』 大川隆法著/幸福の科学出版 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=112 『「地方創生」の背景と論点』 毎日新聞論説委員 人羅格論考 すべてを表示する « Previous 1 … 21 22 23 24 25 … 63 Next »