Home/ 記事配信 記事配信 増税が万能の解決策ではない。増税を回避するミクロ政策の議論を! 2013.09.04 ◆有識者会議で増税にGOサイン? 現在の日本経済に関する最大の問題点の一つが、来年4月に消費税増税が実施されるか否かでしょう。 政府は有識者会議なるものを開き、8月31日に終了。当会議で7割に当たる44名(増税反対派は6名のみ)が予定通り来年4月に消費税8%引き上げに賛成をしたわけです。 加えて、日銀の黒田東彦総裁は、消費税増税が日本経済の成長を妨げないとの見解も示しており、財務省の増税を支持することを表明しています(7月29日 日本経済新聞参照)。 言い換えれば、増税をすることで国債市場の信任が守られること。金融緩和の効果が増税効果を打ち消すので成長を妨げることはないということです。 黒田総裁の見解は、典型的な財務省の主張ですが、同氏が元財務官僚出身であることを考慮すれば、当然の結論であります。 このように、増税包囲網が完成に近づいており、今回の有識者会議が増税へのGOサインになったと言っても過言ではありません。 増税を延期ないし中止させる最後の望みは、浜田宏一名誉教授のような「増税慎重派」の意見と安倍総理が判断する最新の経済指標しかありません。 ◆「合法的強盗」 増税問題が語られる時は、どうしても経済成長や失業率などのマクロ経済政策ばかりが議論をされますが、それ以外のミクロ的側面も触れておきましょう。 日本国憲法第30条では、納税の義務が定められています。私たちの納めた税金は、道路や港湾などのインフラや一般的な行政サービスに使用されます。国家を維持していくための税金は誰もが否定できません。 しかしながら、増税とは、合法的に国民の財産を巻き上げる「合法的略奪行為」だという側面があります。 私案の段階ではありますが、死亡消費税(東京大学の伊藤元重教授発案)や教育目的税(文科相の下村博文氏の私案)などの導入が検討されているなど、新しい税金が今後も増えていくことが予想されます。 既に、国と地方を合わせて70種類近くの税金が日本に存在します(『増税亡国論』参照)。私たち国民は、年金保険料などを含めると、相当の資金を政府に支払っています。 したがって、これ以上の税負担増は、日本国憲法第13条の「幸福追求権」と第29条の「財産権の侵害」に抵触する可能性もゼロではありません。 アメリカ第29代大統領のカルビン・クーリッジは、「必要以上の税を集めるのは合法的強盗である」という名言を残しました。同大統領の言葉を借りるならば、現在の日本政府は「合法的強盗」行為をしていることになります。 本物の強盗が、盗んだものを遊興で使い果たすように、「強盗」政府が増税で得た資金を正しく使用する保証はありません。例えば、復興税が沖縄に流用されていたように、何に使われるかは極めて怪しいと言えましょう。 ◆「税と社会保障の一体改革」に欠けている論点 2012年8月10に可決された消費税増税関連法案には、税と社会保障の一体改革が盛り込まれていました。基本的には、所得税や相続税の最高税率引き上げ、地球温暖化対策税などが盛り込まれているため、「増税ラッシュ法案」と見て間違いありません。 社会保障などの人命に関わる領域であるため、莫大な税金を使用するのが当たり前と思われています。毎年、社会保障費は一般会計予算で30兆円近く支出されており、年当たり1兆円を超えるペースで増加するとも言われていますが、ここにはカラクリがあります。 社会保障は社会保険方式と呼ばれ、本来ならば社会保険料で運営されなければなりません。年金、医療、介護はほぼ全てそうです。 しかしながら、日本では保険料収入は約7兆円に対して実際の支出は約27兆円です。つまり、不足分は税金が投入されているわけです(拙著『日本経済再建宣言』参照)。 したがって、社会保障のリストラが必要なのです。専門的には、「選択と集中」と呼ばれています。 政策パッケージとしては、保険料の引き上げ(厚生年金の保険料は引き上げられた)と拠出額の引き下げ、年金支給年齢の引き上げなどを上手に組み合わせることです。 最後の論点は、幸福実現党が主張している「生涯現役構想」そのものです。 さらに言えば、社会保障分野は、現役世代が納めた保険料をもとに、リタイア世代に拠出される賦課方式から積立方式(将来の年金給付に必要な原資を保険料で積み立てていく方式)への移行も検討課題として入れるべきでしょう。 ただ、どれも政治的に難しい課題を抱えているために、短期政権では着手できるものではないことも事実です。 要するに、増税が万能の解決策ではなく、上記の政策を上手に組み合わせて増税を回避することができるということです。 日本国憲法には、主権は国民にあると書いてあります。言い換えれば、課税権を乱用する政府を牽制できるのは、納税者である国民側にあるということを思い出すべきです。 したがって、消費税増税の反対署名や地元政治家への陳情は、消費税増税を止める最後の希望となるのです。幸福実現党は、最後まで消費税増税中止を諦めません!(文責・静岡県本部幹事長 中野 雄太) 消費増税中止を求める署名にご協力を!⇒http://info.hr-party.jp/2013/1971/ 「集団的自衛権」はなぜ重要か?(1) 2013.09.03 ◆集団的自衛権の見直しが始まった 安倍首相と石破幹事長が会談し、石破氏は、集団的自衛権の行使を巡る憲法解釈の見直しについて、今週中にも党の幹部の間で論点整理を始める考えを示しました。(9/3 NHK「自民 集団的自衛権で論点整理」) また、小野寺防衛相は3日の閣議後の記者会見で、米国のヘーゲル国防長官と会談した際、「集団的自衛権行使容認」に向けた日本政府の検討に理解を求めたことを明らかにしました。(9/3 日経「防衛相『集団的自衛権検討に理解を』米長官に求める」) 安部政権は「集団的自衛権」の行使容認に向けて、いよいよ動き始めました。早ければ、今秋の臨時国会で容認を表明する検討に入っています。 この動きは大いに歓迎すべきで、是非とも実現すべきです。しかし、「集団的自衛権の行使容認」に向けた一連の活動を阻止しようとする左翼勢力も勢いを増しています。 このような中、左翼や中国の横槍に屈せず、改めて「『集団的自衛権』とは一体何か」「左翼の批判は的を得ているのか」「この見直しで何が変わるのか」等について、シリーズで考えてみたいと思います。 ◆「集団的自衛権」とは何か 集団的自衛権とは、国連憲章第51条で、加盟国に明確に認められている自衛権のひとつです。 ※【国連憲章第51条】この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。 「集団的自衛権」とは具体的には、「自国と密接な関係にある外国に対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力を持って阻止する権利」のことです。 例えば、尖閣諸島で有事が発生し、日米共同で尖閣防衛を行う際に、中国が米軍を攻撃したら、自衛隊が米軍を守ることができる権利です。 ある意味、当然のことであり、国際法上、「集団的自衛権」を保有していることは当然に認められています。 ◆政府の摩訶不思議な憲法解釈 しかし、「集団的自衛権」に関する政府の公式見解は、「我が国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法第九条の下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであつて、憲法上許されないと考えている。」というものです。(昭和56年5月29日「憲法、国際法と集団的自衛権」に関する質問に対する答弁書) 政府は「集団的自衛権」について、「権利は保持しているが、行使できない」「保有すれども行使せず」という憲法解釈に固執し続けてきました。 これは例えば、「近くで家族や友人が強盗に襲われているのに、助ける権利は持っているが、助ける行動を起こしてはいけない」と言っているような理不尽な内容です。 したがって、現在の法解釈では、アメリカの軍艦に飛んできたミサイルは撃ち落とすことはできません。 本当に、このような状態で「日米同盟」を維持していくことができるのでしょうか? ◆米軍が自動的に日本を守ることは定められていない 中には、「日本の防衛は、米軍に任せて日本は何もしなくてもいいのだ」という方がいます。 しかしこれは暴論です。日米の防衛協力行動の指針に、「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」というものがあります。 ガイドラインの「IV 日本に対する武力攻撃に際しての対処行動等」には、「自衛隊は、主として日本の領域及びその周辺海空域において防勢作戦を行い、米軍は、自衛隊の行う作戦を支援する。」と定められています。 すなわち、諸外国からの日本に対する武力攻撃に対しては、自衛隊が主体となって防衛し、米国がこれを補完・支援することになっているのです。 まず、自衛隊が主力となって戦い、次に、米軍が極力、速やかに到着して、自衛隊の作戦を支援するということです。 あくまでも、「日本の能力を超えた部分において、米軍が支援する」というのが米軍の役割です。 しかも、これは「指針」であって、米軍の義務ではありません。つまり「必ず助けてくれる」と言う確約ではありません。これは、日米安保のもろさを示している一例です。 ◆なぜ「集団的自衛権」が重要か? 日本が侵略を受けた際、自衛隊がまず出動し、次に米軍がやって来て共同で防衛することになります。 しかし、その時に、米軍が敵から攻撃されたとして、その時に、自衛隊が米軍を護る援助ができなければどうでしょうか? 第一に、間違いなく、日米関係にヒビが入ります。 日本の「集団的自衛権」の複雑な事情など、アメリカの国民のほとんどは知りません。 米国民が「日本は米軍を見捨てた」と騒げば、それだけで日米同盟は破たんの危機に瀕します。 日米同盟が崩壊すれば、日本単独の防衛力では、中国や北朝鮮の脅威から日本を守ることは極めて難しいのが現状です。 第二に、「集団的自衛権」は「日本の防衛のために不可欠」だということです。 日本の防衛は、そもそも米軍と協力して行う事を前提にしている以上、米軍に降りかかる火の粉を追い払うことを、他人の問題と切り捨てるわけにはいかないからです。 「集団的自衛権」行使に反対の方が、「我が国は、日本を護るための必要最小限度の防衛しか認められていないから、米軍まで護るという集団的自衛権は憲法違反である」という言い方をします。 しかし、自衛隊に足りない防衛能力を補おうとして米軍は支援してくれるのですから、米軍の存在は「日本防衛の一部」であることは明白です。 したがって、「集団的自衛権」は、憲法9条の「わが国を防衛するための必要最小限度の範囲に入る」と解釈し、行使を容認すべきと考えます。(文責・岐阜県本部副代表 河田成治) シリア問題にみる、米国の影響力低下と、ロシア外交の重要性 2013.09.02 ◆シリアへの軍事介入に見る米英のきしみ 8月27日、ブルネイで米国のヘーゲル国防長官がシリアへの軍事介入について、「われわれの準備は整っている」と述べ、早ければ29日にもミサイル攻撃がなされる可能性が報道されました。 シリアへの軍事攻撃開始は「秒読み段階」と見られ、日本でもマスコミ報道が活発化して来ました。 しかし、軍事行動を共にするとみられていたイギリスでは、8月29日、軍事介入についての是非を議会に諮ったところ、反対が多数となり、キャメロン首相が「国民の意見を反映した議会が、英国の軍事行動を望まないことは明らかだ。政府はこれに従って行動する」と述べ、軍事介入不参加を表明しました。(8/30 朝日夕刊) これに対して、オバマ米大統領が8月31日に軍事介入を決断したことを発表しましたが、これに先立ち、フランスのオランド大統領とは電話会談を行ったのに対して、英国のキャメロン首相は事前に連絡を受けていなかったと言われています。 また、英国キャメロン首相は議会の同意がなくても介入を決断することも可能だっただけに、オバマ大統領とキャメロン首相の信頼関係にも疑問符が残ります。 そもそも、「キャメロン首相は本気で軍事介入に参加する気があったのだろうか」という疑問の残るところであります。 ◆オバマ大統領のシリア攻撃先送りへの批判 しかし、オバマ大統領は8月31日に突如、「軍事介入について決断した」と述べると同時に「議会の承認を求める考え」を示しました。 軍事行動を共にするとみられていたイギリスが不参加を表明し、ロシアが強硬に軍事介入に反対する中、これまで「化学兵器の使用は許さない」と言い続けたオバマ大統領としては、米国のプレゼンス維持のためにも「軍事介入の決断はせざるを得ない」と考えたものと思われます。 しかし、イギリスと同様、軍事介入を行うためには、本来は議会の承認は必要ありませんが、オバマ大統領は、米国世論の半数が軍事介入に反対する中、「議会の承認による後押し」が必要だと考えたのでしょう。 また、化学兵器使用疑惑について調査した国連調査団の報告書が約2週間後に作成される見通しであり、9月5~6日にG20首脳会合がロシアで開催されることもあり、ロシア説得のための時間稼ぎが必要だと考えたのかもしれません。 ロシアは地中海に展開する艦艇を増強する見通しや、情報収集艦1隻を地中海に派遣した事が明らかになるなど、欧米への圧力を強めており、これは米国などに対して非常に大きな「抑止力」になっているものと思われます。 ロシアはシリアのアサド政権に対して対空ミサイルの輸出が指摘されているように、シリアの防空システムの能力向上はロシアの支援で行われてきており、アサド政権とロシアは友好関係にあるため、簡単にアサド政権転覆を許すとは考えられません。 このオバマ大統領の姿勢に対して、1日付シリア政府系紙アッサウラが「米国の歴史的後退の始まりと、世界の指導的立場からの撤退」を意味すると論評するなど、今回のオバマ大統領の決断が、今後の米国の影響力低下を決定的なものにしてしまうかもしれません。(9/1 産経「『米国の歴史的後退』シリア政府系紙が論評」) 米国内でも、オバマ氏の攻撃先送りの決断に対し、共和党のキング下院議員が「軍最高司令官としての責任放棄だ」と非難。民主党関係者も「大統領がこんなにふらふらしてはならない」と述べるなど、非難が高まっています。(9/2 共同「米、シリア攻撃先送り 土壇場の迷走 重圧感じたオバマ氏」) ◆米国の影響力低下を見据えた外交・国防の再構築を! 今後、日本としては、外交・国防を考える上で、オバマ大統領の姿勢と、ロシアの影響力については非常に参考になる事例になると考えられます。 今後、いかなる推移をたどるかは不明ですが、仮に米国議会の承認が得られず、オバマ大統領が軍事介入を断念するような事態になれば、「化学兵器を使用したアサド政権に対しても軍事介入を決断できなかった」ことになり、これはイランや北朝鮮、さらには中国に対するアメリカの「抑止力低下」を意味します。 そもそも、シリアに対しては限定的で短期間のミサイル攻撃が行われるものと見られ、アサド政権を終わらせるための軍事介入は否定されてきました。 これに対して、マケイン米上院議員らが「戦闘の流れを変え、アサド大統領を権力の座から降ろし、この紛争を終わらせるべきだ」という内容の声明を発表し、オバマ大統領の戦略が不十分だと指摘されてきました。 このように、オバマ大統領の「決断力」には非常に大きな懸念を感じざるを得ない状況の中、日本は独自の抑止力強化を急ぐべきです。 また今後、対北朝鮮や、対中国防衛を強化していくにあたり、ロシアが日米の側につくか、それとも中国や北朝鮮と連携するかは、戦略的に非常に大きな影響を及ぼします。 少なくとも「ロシアが日本や米国の敵にはならない」という状況を作っておかなければ、現在のシリア情勢を見る限り、「米国が日本を護ることをためらう」という状況になることが容易に予測されます。 日露外交を活発化し、日露友好を進めていくべきだと考えます。 今後のシリア情勢については、日本の安全保障を考える上でも重要であると考えますが、サリンなどの猛毒の化学兵器などでシリア国民の方々が苦しむ姿が連日報道されております。 一刻も早く、国際社会が団結し、事態が打開されることを願うばかりですが、日本としても、もう一段高い気概を持ち、「地球的正義とは何か」を考え、行動できる国へと成長しなければなりません。(文責・HS政経塾第二期生曽我周作) 進撃の帝国――中国の「戦略的辺疆論」の正体 2013.09.01 ◆「国境」と「辺疆」の違い 世界の国々には、国の境目に「国境線」という概念があります。 しかし、中国はそうした国際ルールを無視した「辺疆」(へんきょう)という概念があります。 「国境」は「境界線(border line)」ですが、中国の「辺疆」は「面(border area)」を意味します。 つまり、国防上、中央から遠く離れた「辺疆」(エリア)を中国の傘下、影響下におくことで、外敵から中央を守る。――これが中華帝国時代から続いて来た伝統的な考え方なのです。 また、「辺疆」の考え方には、国家としての総合力(政治力・経済力・軍事力)が強ければ、どこまでも拡大できるという意味があります。 すなわち、中国のパワーが強大になれば、影響を拡大して「辺疆」を自国の傘下に組み入れても良いと考えているのです。 ですから、中国は自由に国境線を越えて自国のパワーを拡大し、どんどん他国の領土に踏み込んで来ています。 モンゴル自治区、チベット自治区、新疆ウイグル自治区(「新疆」とは、新たに手に入れた「辺疆」という意味)も、この「辺疆」の考え方に基づいて中国のパワーがその地域を支配した結果です。 元防衛研究所研究室長の平松茂雄氏は「毛沢東の中国は、『グレーゾーン』である『辺疆』に居住する非漢民族の地域までも新中国の領土に組み入れて、かつての『中華世界』を再興する意図を建国当時から持っていた」と指摘しています。(平松茂雄著『中国は日本を併合する』講談社インターナショナル) この「辺疆」を海に展開させると、尖閣諸島で起きているように大量の公船を投入し、支配海域を拡張させる行為に繋がっていくのです。 ◆「戦略的辺疆論」とは何か 「辺疆」を現代戦争の戦略として進化させたものが「戦略的辺疆論」です。 これは1987年、三略研究院高級顧問の少将・徐光裕が中国軍機関誌に発表したものです。 「戦略的辺疆論」に基づいて、陸ではなく海に展開したのが下記の「海軍発展戦略」です。 【第一段階】2000~10年:「第一列島線」(鹿児島~沖縄~尖閣諸島~台湾~フィリピン~ボルネオを結ぶ線)の内部の制海権確保。つまり「南シナ海、東シナ海」を支配する。 【第二段階】2010~20年:「第二列島線」(伊豆諸島~小笠原諸島~グアム・サイパン~パプアニューギニアを結ぶ線)の内部の制海権確保。つまり「西太平洋」を支配する。 【第三段階】2020~40年:太平洋、インド洋で米軍と制海権を競う。つまり、南シナ海、東シナ海、そして西太平洋を段階的に「中国の海」にしていく戦略です。 現在、【第二段階】の西太平洋の支配の段階に入っています。 中国は2008年より、西太平洋上の沖ノ鳥島周辺海域で海軍の軍演習を行いましたが、その回数は年々増え、中国は今後、同海域での軍事演習を定例化すると発表しています。 こうして中国は、日本を含めた西太平洋を新たな「辺疆」にしようとしているのです。 こうした戦略を実現するために、数年内に西太平洋で中国空母艦隊の軍事演習が行われることは間違いありません。 これまで中国海軍の西太平洋進出は空母艦隊の陣形を取っていることから容易に予測できます。 ◆「中国艦艇の日本一周航海」の意味 先日のHRPニュースファイル「中国艦艇が日本一周航海――中国海軍の太平洋侵出と日本列島の危機」の中で、7月に中国の海軍艦艇が日本を一周する形で航行したことをお伝え致しました。⇒http://hrp-newsfile.jp/2013/888/ 6月の米中首脳会談で習近平は、オバマ米大統領に「太平洋には米中両大国を受け入れる十分な空間がある」と語りましたが、これは「中国とアメリカとで太平洋を分割して支配しよう」とアメリカに提案した形です。 その行動の手始めとして、中国艦艇が日本一周航海をすることによって、「尖閣・沖縄のみならず、太平洋側を含む日本列島は既に中国の支配ターゲットに入っている」ことを意思表示したわけです。 日本は、これまでも沖縄近海を航行し、西太平洋・沖ノ鳥島海域で行われた中国海軍の軍事演習を「公海上であり、問題がない」として、全く抗議すらしていません。 しかし、中国の「戦略的辺疆論」を知れば、日本が抗議しなければ、日本は暗黙の内に、中国の「辺疆」に組み入れられることを了承したと受け取られかねません。 日本の独立と尊厳を守り抜くためにも、安倍政権は中国の太平洋侵出に抗議すべきです。(文責・政務調査会 佐々木勝浩) 北極海航路開拓への挑戦と北の守りの強化を! 2013.08.31 ◆新たなるフロンティア、北極海航路 北極海の夏季の氷が年々薄くなっています。 アメリカ連邦政府は3~5年後の夏季には、北極海が全く氷結しなくなる可能性があるという予測をしてます。 現在は、北極海航路が利用できるのは7月から10月までの4ヶ月前後というのが定説ですが、古い氷が積み重なった多年氷に代わり、砕きやすい一年氷が増えれば、通年の航行も可能となるとも言われています。 これにより、アジアとヨーロッパを結ぶ最短ルートが注目を集めています。 こうした地政学的変化を受け、各国はロシア沿岸の北極海を横断する「北極海航路」の重要性を位置づけ直し、新たな戦略を作成しています。 ロシアのプーチン大統領は、北極海航路をスエズ運河に比肩する世界の大動脈に発展させる方針を示し、インフラ整備に力を入れるよう、2年前から関係当局に発破をかけています。 さらに、ロシアは原子力潜水艦の建造を急いでいます。北極海の海上アクセスを活用したロシアの北方艦隊強化の動きに警戒が必要です。 また、アメリカは「融氷した北極海における海軍作戦」の立案を急いでいるようです。 ◆日本にとっても重要な北極海航路 8月16日、ナフサ(粗製ガソリン)を積んでノルウェーを出発したタンカーが水島コンビナート(岡山県)に到着しました。実際にナフサタンカーが北極海を航海したのは初めてのことです。 スエズ運河を通る南回り航路では40日かかるところ北極海航路では25日程度で、日程を4割短縮しました。 運航コストにおいて砕氷船のチャーター料金は発生しますが、「スエズ運河の通航料や海賊対策の武装コストと変わらない」(旭化成ケミカルズ)とし、運航日数が短い分、2割程度安くなっています。(8/16 日経「北極海航路資源に『近道』旭化成など、北欧からナフサ 機動的調達可能に」) 現在使われている南回り航路には、不安定要素が数多く存在します。 ソマリア沖の海賊問題をはじめ、エネルギー輸入の大部分を頼る中東の不安定な政治情勢、中国の覇権拡張主義に脅かされる南シナ海、併合へのカウントダウンが始まろうとしている台湾近海などです。 ただ、日本は現在、原発を再稼働できないことから、石油や液化天然ガスなどほぼ全てのエネルギーをタンカーで輸入せざるをえません。 中国によるシーレーン封鎖などに対するリスク分散として、北極海航路の更なる活用は当然であり、ナフサのほか、液化天然ガス輸入も検討されています。 国としては国交省が昨年8月に北極航路の利用に向けた検討会を立ち上げましたが、諸外国と比べてあまりに後れを取っている状態です。 ◆東シナ海、南シナ海に続いて北極海を狙う中国 特に中国は、自国が「北極に近い国」であると称し、北極海での権益確保にかなり積極的に乗り出しています。 北極評議会(米・露・カナダ・デンマーク・ノルウェー・アイスランド・フィンランド・スウェーデンの北極圏に関して直接的な利害を得るとされている8カ国で構成)がOKを出した会議にしか参加できないアド・ホック・オブザーバーの立場であった中国は、オブザーバーの地位を狙って外交を展開。 例えば今年4月アイスランドとFTAを締結し、自国への輸出を前年の40%以上増加させ、友好国を増やす外交を展開。 その結果、今年5月に行われた北極評議会の会合で、カナダやロシアの強い反対にもかかわらず、中国は閣僚級会議以外のすべての会議に参加できるオブザーバーの地位を得ました(日本、韓国も同様)。 現在は、世界最大の砕氷観測船「雲龍」を保有。過去5回にわたり北極観測航海を行っている他、新たな砕氷観測船を建造中です。 また、ノルウェーに観測所を設けており、アイスランドにもオーロラ観測基地をつくる計画があり、相当の先行投資を行っています。 東シナ海、南シナ海に続き、世界の未発見のガスが30%、原油が13%眠るとされる北極海を手に入れるため、着々と計画を進めているのです。 ◆今後、熱くなる北極海航路に伴う守りを十分にせよ 一方で日本には中国、韓国が持っている砕氷船すらまだありません。今後は、砕氷船の建造・取得と共に、北極海航行用船舶の整備や専門技術を持つ船員の育成の課題なども出てきます。 また、北極海航路の利用が増えるにしたがって必要となるハブ港に、中国の大連港や韓国の釜山港が名乗りを上げていますが、本来であれば、北東アジアで一番北極海航路に近い位置の日本の苫小牧港がその役割を果たすべきです。 更には「北のシーレーン」防衛の問題が発生します。中国は20年には海上貨物の最大15%を北極海経由にする計画を持つとされています。 今年7月、中国海軍の艦艇5隻が宗谷海峡を通過したのが初めて確認されましたが、宗谷海峡は中国が海運拠点として有望視する北朝鮮の豆満江(とまんこう)から北極海に向かう「北のシーレーン」上にあります。 「北極海航路の重要性が増すにつれ、日本北方海域での各国海軍の動きはますます活発になる」と日本の防衛省関係者は指摘しています。(8/28 日経「『航路の利用進む北極海』=軍事機密、共通海図阻む=」) 中国は今後日本の宗谷海峡、加えて北極海への最短ルートである津軽海峡を頻繁に通過するようになるでしょう。津軽海峡の真ん中は、現在、公海となっています。 公海を通行しても日本が何もしてこないということを知っている中国が、この海峡を重要かつ脆弱なポイントとして認識していることは明らかです。 日本は今後、これら公海を含む海峡の定義の見直しと管理を強化し、中国を牽制しつつ国防を強化すると共に、新たなフロンティアである北極海航路開拓に向けて、積極的に打って出る必要があります。(文責・湊 侑子) 財務省の「つぶれるつぶれる」詐欺 2013.08.30 ◆財務省の脅し――増税しなければ、株価・国債大暴落? 麻生財務相は30日の記者会見で「消費増税を見送れば、日本は財政再建を先送りしたとして株価や国債価格が下落する可能性がある」と懸念を表明しました。(8/30 ロイター「消費増税見送り、財政再建先送りと取られかねず=財務相」) 麻生財務相は「消費増税をしなかった場合、日本は財政再建をする気はないと取られて、株を一斉に売り浴びせられる」「国債が下がることも考えられる」と語り、消費増税しなければ「財政破たんリスク」が高まり、株価や国債が暴落する危険性があると警告しました。(同上) この「消費増税しなければ、財政破たんを懸念する海外投資家が株や国債を売り浴びせ、暴落する」というのは「悲願の消費増税」を強行しようとする財務省の常套句です。 財務官僚は、政治家やマスコミが「財政破たん」や「国債暴落」といった“脅し文句”に弱いことを熟知しているのです。 ◆財務省の「つぶれるつぶれる」詐欺 このことについて、産経新聞社特別記者・編集委員兼論説委員の田村秀男氏は、「オオカミが羊を襲いに来たぞ~!」と大声で脅す「オオカミ少年」に喩えて、財務省「オオカミ少年」論を展開しています。(田村秀男著『財務省「オオカミ少年」論』産経新聞出版) 田村氏は同著で「『増税しなければ財政破綻』は真っ赤なウソ」「経済というものは『財源がないから増税する』といった単純な“北風の論理”だけではうまくいくようにできていない。」 「経済は生き物である。増税すればその分、人々はおカネを使わなくなり、日本の産業は衰退し、企業業績は落ち込み、従業員の給料も減って、いくら増税しようが税収自体が減ってしまう」と批判しています。 そして、「税収自体を増やすために何をすべきかは明々白々である。景気をよくするしかない」「政府が税収を上げる最も効果的な方法は増税などではなく、景気を浮揚させ、名目GDPを増やすことである」と結論付けています。 田村氏の主張は、まさしく幸福実現党が立党以来、主張し続けて来た「消費増税すれば、景気が悪くなって税収が減る」「増税ではなく、経済成長を!」という経済政策と軌を一にするものであります。 ◆景気が良くなって税収が増えている! 実際、2012年度の国の税収は43兆9314億円となり、アベノミクス効果によって、見積もり額より1兆3244億円も上回りました。(7/3 産経「12年度の税収1.3兆円上ぶれ アベノミクスで法人税収増」) 税収が上ぶれた理由は、アベノミクスに伴う円安によって企業業績が改善し、法人税収が増加したことや、株高によって、所得税収が増えたこと等によります。 事実上、2012年度内で「アベノミクス効果」が影響したのは、第4四半期(2013年1~3月)の3ヶ月間のみです。年間に置き換えれば、単純計算で税収が5兆円も上ぶれる計算です。 名目GDPの伸びで税収がどれだけ増えるかを示す値として「税収弾力値」というものがあります。 元大蔵官僚で、嘉悦大学教授の高橋洋一氏は「直近の10年間の税制改正なしの税収弾性値は3.13である」と算出しています。(8/19 現代ビジネス「消費税増税の前に政府が抱える巨額な金融資産と天下り先特殊法人を処分すべきだ」) すなわち、名目GDP成長率3%を達成できれば、税収は3.13倍の9.4%、約4兆円増えると試算できます。3%成長が3年間続けば、今よりも税収は約12兆円増えます。 消費税を10%に増税すると、消費税収は約10兆円増えると見積もられていますが、消費増税せずに、3%成長を3年間、堅持した方が税収がはるかに多くなるのです。 前出の田村氏は「税収が減る恐れのある消費増税よりも、名目成長率を引き上げるアベノミクスを徹底することのほうが、財政再建見通しを確かにする」と述べています。(田村秀男著『アベノミクスを殺す消費増税』飛鳥新社) 幸福実現党は、豊かで強い日本を築くべく、増税ではなく、経済成長により、財政再建を実現して参ります。(文責・政務調査会長 黒川 白雲) 参考:「ストップ!消費増税」特設ホームページ⇒http://special.hr-party.jp/stop-tax-hike/ 中国の宇宙・サイバー戦略を分析する 2013.08.29 本日は、中国人民解放軍が発行する「解放軍報」という新聞から、中国の宇宙・サイバー戦略について分析を試みてみたいと思います。 この新聞には軍区における演習の状況や党・軍の重要人物の発言などが掲載されている他、「軍事論壇」という紙面が構成されることがあります。8月は6日、13日、20日、27日付で掲載されました。 一つの国家が将来の軍事力を整備する上では、将来どのような脅威に直面するかを予想しなければなりません。 「軍事論壇」では、中国が将来的に直面すると予想される戦争を「未来戦争」と定義し、そのあり方が議論されています。 解放軍が将来の戦争を想定するにあたって何を参考とし、どのような準備をしているかを知ることは、我が国の国防を考える上でも、大変重要だと考えます。 ◆サイバー空間での軍事的優位を確立するための宇宙進出 まず最初に、宇宙開発を取り上げます。 2013年6月、中国は有人宇宙船神舟10号を打ち上げ、宇宙ステーション「天宮1号」とのドッキングを成功させています。宇宙開発は、中国の軍事戦略において重要な位置を占めています。 8月20日付の「軍事論壇」の記事では、「空・宇宙の情報系統を確保する事が、局地戦争の勝利のカギ」であり、特に「サイバー空間での優位を確保する事は、現実での戦闘を有利に進め、戦場での主導権を握るために極めて重要」といった指摘が見られます。(8/20『解放軍報』「戦法創新的“空間”有多大」) この記事から、中国の宇宙開発が「サイバー空間における優位性の獲得」という軍事戦略と一体となっている事実が伺われます。 さらに同記事では、制海権、制空権という用語と並んで「制天権」という言葉が用いられ、「より上層の空間を制する力を獲得すること」の必要性が説かれています。 このことから、解放軍は「宇宙空間を軍事的に支配する能力」を獲得することをも視野に入れていると見るべきでしょう。 ◆サイバー空間も「辺疆」として定義された 次に、中国のサイバー戦略観です。 宇宙開発によってサイバー優位を実現しようとする解放軍ですが、驚くべきことに、彼らはサイバー空間を「無形の辺疆」として位置付けているのです。(8/6『解放軍報』「無形辺疆重在建」) 「ネットの安全は、既に『辺疆』を形成している」――これは8月6日に発行された「解放軍報」の「軍事論壇」に掲載された記事の冒頭部分です。 「辺疆」とは、国防上、他国からの侵略に対して「緩衝地帯」を形成する重要な地域を指す用語であり、陸地ではチベット、ウイグル、モンゴルが該当し、海洋においては第一列島線・第二列島線の内側が該当します。 中国はこれらの地域における軍事的・政治的な支配力を確保し、その伸長を目指しているのです。 ◆サイバー攻撃と物理的攻撃を同等とみなす解放軍 8/6付の記事では、「サイバー空間の主権意識を強烈に喚起しなければいけない」という記述がみられるほか、「主権国家に対するサイバー攻撃は、ミサイルなどの物理的な攻撃と同じである」との主張が見られ、サイバー攻撃に対しては自衛権を発動する可能性があることを示唆しています。 サイバー空間そのものを国家主権の及ぶ「辺疆」とみなしているという中国の実態について、私たち日本国民は十分な情報を与えられていないのではないでしょうか。 ◆国際政治を理解するためにも、軍事の知識は必要 その一方で、中国はサイバー空間において「公正、民主、透明な国際規制」による「安全、解放、協力の空間秩序」の樹立をも主張しています。 これは一見もっともらしい主張に聞こえますが、これを字義通りに受け取ってはいけません。 あくまで、中国の本心は「辺疆」としてのサイバー空間の支配拡大であり、サイバー空間で強い力を持つ米国に足枷をはめることにあります。 我が国の一部のメディアには、軍事を扱うこと自体を忌避する傾向がありますが、国際政治を理解するためにも、「教養の一部」として、軍事に関わる最低限の情報を知ることは必要であると考えます。(文責・HS政経塾第一期生 彦川太志) 歴史認識の譲歩が国を滅ぼす 2013.08.28 ◆憲法改正封印から始まった「譲歩行進」 安倍政権は、憲法改正問題がトーンダウンした5月中旬頃から歴史認識問題で譲歩を続けています。 最大の問題は、歴史認識問題のコアとなる「河野談話」と「村山談話」でした。総理は、両談話を撤廃することに意欲を示していたにも関わらず、最終的に両談話を踏襲してしまいました。 参考:「安倍首相の侵略容認発言が及ぼした悪影響」⇒http://hrp-newsfile.jp/2013/752/ そして、参院選で自公両党が圧勝。衆参のねじれは解消しましたが、すぐに8月15日の靖国神社参拝が注目を集めました。 結果として、総理は玉串奉納のみとなり、麻生副総理をはじめとした主要閣僚4人(外務大臣と官房長官)は、中国と韓国の反発を恐れて参拝を見送りました。 ◆歴史認識の譲歩はさらなる賠償を招く こうした一連の「配慮」は、本当に日本にとってメリットがあったのでしょうか?また、中国や韓国は、日本の態度に満足したのでしょうか? 答えは「No!」だと言わざるを得ません。 例えば、新日鐵住金への賠償請求問題。法律的には、1965年の日韓基本条約によって両国間の賠償問題は決着済です。 実は、大韓民国憲法第13条第2項において遡及立法による財産の剥奪を禁じています。 にもかかわらず、2005年には「反日民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」を制定し、親日派の財産を没収する暴挙に出ました。 これは憲法違反の可能性が高く、韓国国内でも異論が出ていたほどです(その他にも法の不遡及の原則を逸脱している特別法がいくつもある)。 新日鐵住金の賠償問題がいきなり出てきたように、韓国には法の遡及原則を無視してでも日本を貶める法案の制定は肯定されているというわけです。 もし、日本政府や企業が賠償に応じた場合、今後も様々な理屈をつけて賠償請求してくることは火を見るよりも明らかです。従って、日本政府は、絶対に賠償に応じてはなりません。 ◆国連事務総長までが歴史認識問題発言 さらに、藩基文(パン・ギムン)国連事務総長による歴史認識問題発言がありました。(8/26 読売「潘基文国連事務総長、異例の発言…安倍政権批判」) 地元韓国外務省で「正しい歴史(認識)が、良き国家関係を維持する。日本の政治指導者には深い省察と、国際的な未来を見通す展望が必要だ」と言及した藩事務総長の言動は、国連憲章100条に明記されている「国際的職員の地位を損ずる行動」に抵触している可能性があり、日本政府としても調査に乗り出しています。 元々、同事務総長には前科がいくつかあります。「台湾は中国の一部」と発言して物議を醸しました(2007/9/7 台湾の国連加盟についての答弁)。 また、従軍慰安婦問題推進の立場をとっています。 さらには、藩事務総長が主催した2007年10月24日、「国連の日」を祝うコンサートが国連本部で開催されました。 その際、韓国国連代表が作成した日本海を「東海」と記した英文パンフレットが式次第とともに配布されました。 多数の大使が集まる会場で、韓国側のみの政治的主張を掲載したパンフレットの配布は、当然、日本政府から抗議を受けました。 このように、藩事務総長は「公人としての中立性」から著しく逸脱した行動をしているわけです。 今回の発言に対しても、日本政府は、厳重な抗議と国連憲章違反の追求を徹底的に行うべきでしょう。 ◆アメリカやロシアの動きにも注意 日本が歴史認識問題で譲歩を繰り返すと、喜ぶのは中国と韓国だけではありません。 実は、アメリカの左派には、民主党のマイク・ホンダ下院議員のように、反日プロパガンダに加担している人物が多数います。 米民主党には、反日親中&親韓議員が多数おり、安易な譲歩や謝罪は、こうした左派勢力に隙を与えることになるのです。 また、ロシアはメドベージェフ前大統領時代に9月2日(日本が降伏文書を調印した日)を戦勝記念日とする国内法を2010年に改正しました。 ロシアは中国と歴史認識問題の連携を促進していることにも注意を払う必要があるでしょう。プーチン大統領が親日だからといって安心することは禁物です。 ◆本格的な情報発信と国際的啓蒙運動を 反日活動は国際的に展開されています。加えて、「反日包囲網」は国内のマスコミによっても拡大されます。 従って、歴史認識問題における譲歩は、さらなる反日プロパガンダを増長するだけであり、「百害あって一利なし」です。 その意味では、幸福実現党の大川隆法総裁による「大川談話」は、こうした国内外からの歴史認識問題に対する反論体制を作る上での最高の内容です。 もうこれ以上、日本人の誇りと日本の国際的地位を貶めることは許されません。 もし、現政権で新しい談話の発表が不可能ならば、幸福実現党が「日本の誇りを取り戻す」ために、歴史認識問題についての政策提言を続けて参ります。 この活動は、国内を超えて国際的な発信と啓蒙を含んでいるため、それだけ使命は重く、厳しい道のりだということです。(文責・静岡県本部幹事長 中野雄太) 安倍首相に「消費税増税中止」の最終決断を求める 2013.08.27 ◆消費増税の是非を問う「集中点検会合」が始まる 政府は26日から、消費税率を2014年4月から予定通り8%へ引き上げるかどうか、最終判断するための集中点検会合を開始しました。(8/27 産経「消費増税、最終判断へ賛否聴取 集中点検会合始まる」) 会合では、6日間にわたり、60人の有識者からヒアリングを行う予定となっています。 安倍首相は、クウェートで記者団に対し、「帰国したあと、報告を受ける。議論をふまえて、最終的に私が決めていく。その判断材料を提供していただく」と述べました。(8/27 FNN) 安倍首相が「集中点検会合」の開催の指示を出したこと自体、「消費増税への迷い」が現れていると言えます。 しかし、同会合の人選を見ると、官僚による「ヤラセ色」が強く、初日(26日)の「総論」の会合に出席した7人のうち、5人が予定通りの増税実施を求めたのに対し、慎重派は2名に過ぎず、財務省の「シナリオ通り」に終わりました。 ◆消費増税の是非はこの秋、最大の関心事 安倍首相は早ければ9月中にも消費税増税の是非について決断を示す見込みです。 安倍首相がどう決断するかが、マスコミの今秋の最大の関心事となっています。 このような政策の是非を問う報道は、本来、国政選挙前に行われるべきですが、選挙前は政局報道に終始していたことを残念に思います。 報道の中には増税反対論も散見されますが、どちらかと言えば、財務省の意を汲んだ報道が多い印象です。 財務省主導の典型的な増税必要論の中に、マスコミが指摘しない、おかしな点があります。 ◆論理の飛躍が見られる増税論 「増税しなければ国債の信用が低下し、長期金利が上がり、資金調達コストがかさむ企業は設備投資を抑える。運転資金に困る企業も出るだろう」という典型的な増税必要論があります。 「消費税を上げなかった場合は大変な影響がある」と語る麻生財務相はこの急先鋒であります。 しかし、「増税しなければ長期金利が上がる」という根拠が全く示されていません。この論理では、国の借金が1000兆円もあるのに、長期金利が低い水準にある現状を説明できません。 また、今夏、米連邦準備理事会(FRB)が長期国債を大規模に買い入れて長期金利を抑制したように、日銀による長期金利の抑制手法もあるにもかかわらず、「増税による長期金利の抑制」しか語らないのは、なぜでしょうか? 更に、長期金利上昇に伴う「資金調達コストの上昇」を問題にしていますが、では、なぜ、消費増税を実施した場合の「資材調達コストの上昇」には触れないのでしょうか? まさしく、財務省の主張は論理が破たんしており、「増税のための議論」に過ぎません。 ◆IMFに代弁させ、増税誘導する財務省 今夏8月5日、IFM(国際通貨基金)が、日本経済について「予定通り、消費税率を10%まで引き上げる増税を実施すべき。景気への影響は無い」とするレポートを発表しました。 高橋洋一氏は、財務省のIMFへの出向者による、「財務省の息がかかった数字」だと断言しています。(8/8 JCAST「IMF『日本の消費税15%が必要』報告 実はこれ財務省の息がかかった数字なのだ」) 田村秀男氏も産經紙上(8/26経済講座)で、安倍首相が消費税率引き上げについて問うべき相手は、「外部でなく政府内部で虚報・デマを流し続ける官僚たちである」と痛烈に批判をしています。 田村氏は「デマ」とは、「消費税率10%でも財政再建できない」「増税しても税収が増えデフレにならない」「増税しないと国債が暴落する」という3点に尽きると指摘しています。 ◆安倍首相の「勇気ある決断」を求める 27日の「集中点検会合」で、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士氏は、景気の現状は「本格回復」ではなく、消費増税すれば、2014年度の実質GDP成長率はゼロ%台と試算、対外経済が悪化した場合、「容易にマイナス成長となる」と危機感を示しました。(8/27 ロイター) 多くの民間調査機関も、消費増税をすれば、ゼロ成長、マイナス成長に陥ると予測しています。これは、幸福実現党が立党以来、主張して来た経済理論そのものです。 幸福実現党は現在、全国47都道府県で大々的な署名活動を展開しており、政府に対して「景気条項」に基づき、国民生活や日本経済に深刻なダメージを与える消費増税を中止するよう強く求めています。⇒http://info.hr-party.jp/2013/1971/ どうか、安倍首相におかれましては、「集中点検会合」の報告に際しては「財務省バイアス」を排除し、国民の声に耳を傾け、国民生活の安寧のために「消費税増税中止」を決断して頂きたく思います。(文責・岐阜県本部 加納有輝彦) 中国が沖縄に仕掛ける「超限戦」の正体 2013.08.26 ◆中国が沖縄に仕掛ける「超限戦」 「超限戦」(ちょうげんせん)とは、1999年に中国軍大佐・喬良と王湘穂が発表した新しい形態の戦争です。 具体的には、弾が飛び交う「通常戦」のみならず、「情報戦」「心理戦」「思想戦」等に重きを置き、戦時と平時との区別がないことが特徴です。 「超限戦」が仕掛ける戦争には25種類にも及ぶ戦闘方法があり、諜報戦、外交戦、法律戦、経済・金融戦から、メディア戦、文化・映画・芸術によるプロパガンダ、対人工作(買収、脅迫、ハニートラップ、スキャンダル等)、サイバー戦、テロに至るまで、あらゆる分野に亘っています。 中国が「歴史認識」で、韓国やアメリカを巻き込んで、日本包囲網を形成しているのも「超限戦」の一種です。 いわば、孫子の兵法「戦わずして勝つ」を地で行く戦い方です。 例えば、左翼マスコミや日教組等を使った「反日・反米・親中」世論誘導や、経済的利益や外交、観光等を通じた、日本の政治家、企業等のコントロールなど、既に日本国民の日常生活レベルに達しています。 今回は、「超限戦」を使った、中国による「沖縄自治区化」の実態を紹介致します。 ◆日本本土と沖縄の分断 「沖縄自治区化」に向けた具体的戦略の第一は、「日本本土と沖縄の分断」です。 中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』の国際版である「環球時報」は、2010年11月、「1945年の終戦間際に日本軍は沖縄県民の皆殺しを命じ、米軍占領の直前に26万人を殺し、虐殺の規模は南京大虐殺に次ぐものとなった」「今沖繩では琉球独立運動が激化し、中国はそれを支援するべきである」と主張。 そして2011年、中国に「琉球自治区設立準備委員会」が設立されました。(2011/3/3 産経「中国画策、沖縄を琉球自治区に」) その流れを汲み、今年5月15日、沖縄に「琉球独立学会」が設立されました。(詳細:HRPニュースファイル「中国が『琉球(沖縄)は中国の属国』と主張」⇒http://hrp-newsfile.jp/2013/720/) また、中国は沖縄マスコミや左翼団体を使って、沖縄県民に「反日」「反米」を植え付け、「沖縄独立」「反米・米軍基地撤去」の県民世論を形成しています。 そして、反日感情を煽って沖縄を日本から切り離し、「道州制」導入後は「沖縄州」として独立させ、「地域主権」によって、米軍基地を追い出そうとしているのです。 そうなれば、チベットのように、中国は軍隊を含む漢民族の大量流入を“友好理に”進め、戦わずして「自治区化」を進めることができます。 ◆沖縄の心理的属国化 さらに、第二には「沖縄の心理的属国化」が進められています。 昨年10月28日、首里城祭で「琉球王国絵巻行列」仮装パレートが那覇市の国際通りで行われました。 そこでは、沖縄県民が「琉球の国王」「琉球の皇后」に扮し、中国皇帝の使者「冊封使」を歓迎する様子が演じられました。(10/29 中国網「沖縄で『首里城祭』開催中国皇帝の使者『冊封使』を歓迎」) この模様は日本全国のテレビでも報道され、観光を通じて、沖縄県民や日本国民に「沖縄は中国の冊封国(属国)であった」ことを刷り込む意図があります。 また現在、那覇市に新たな観光資源として中国王朝のシンボルである15メートルの巨大「龍柱」を2本建立する計画が持ち上がっています。(7/2 琉球新報「『龍柱』設置に2.5億円 那覇市議、効果を疑問視」) これが完成すれば、沖縄に観光に来た旅行者や沖縄県民は「龍柱」を見る度に、「沖縄は中国の一部だった」と洗脳することができます。 「龍柱」の工事は「一括交付金」という日本国民の血税2.5億円を使い、中国に発注され、早ければ今年9月にも着工する予定となっています。 ちなみに那覇市と福州市は、友好都市提携を結んでおり、友好20周年の2001年、那覇市長の翁長雄志氏を団長とする一行約160人が福州市へ訪問、交流祝賀会に参加しています。 翁長雄志氏は、中国・福州市から栄誉市民賞を授与されており、「親中派議員」として知られています。 那覇市の「龍柱」建設計画は、「心理面での属国化計画」の一環として、沖縄の中国属国化の道に繋がるものであり、大量の税金を使った「龍柱」建設計画は見直されるべきです。 沖縄を中国から守るためにも、多くの日本国民、沖縄県民の皆様に、この事実を知って頂きたいと願います。(文責・政務調査会・佐々木勝浩) すべてを表示する « Previous 1 … 176 177 178 179 180 … 252 Next »