Home/ 経済 経済 TPP:日本は「自由貿易」を推し進め、「世界経済の牽引役」を果たせ! 2011.12.09 幸福実現党の機関紙「幸福実現News」第27号(党員限定版、PDF⇒http://p.tl/UTAp)が発行されました。 1面の特集では「TPP参加で大国の責任を果たせ」と題し、「企業同士の競争では『ゼロサム・ゲーム』のような弱肉強食的競争が起こりますが、国家間の自由貿易は『勝つか、負けるか』ではなく、国際分業によるwin-winの関係をもたらします」と述べられています。 では、なぜ、国家間の自由貿易は、企業の競争と違って、互いの国に利益をもたらす「プラスサム・ゲーム」になるのでしょうか? これは、経済学の最初期から論じられてきた重大なテーマです。 「経済学の祖」であるアダム・スミスは「重商主義」を徹底的に批判し、自由貿易によって経済が活性化し、国富が増大することを明らかにしました。 「重商主義(貿易差額主義)」とは、輸出増大を図る一方、「関税」によって輸入を制限することにより、国内産業を保護育成しようとする保護貿易政策です(「輸出-輸入」の差額を最大化させる政策)。 これは輸出を「善(利得)」、輸入を「悪(損失)」と見る考え方で、TPP批判論者の多くがこの間違いに陥っています。 アダム・スミスは、輸出が「得」で、輸入が「損失」と考えるのは「重商主義が『富は貨幣あるいは金銀に存する』という通俗的な見解に立っている」からだと批判しています。(鈴木真実哉教授著「『重商主義』再考」(聖学院大学論叢第18巻第2号2006.3)⇒http://p.tl/xgsh) このアダム・スミスの重商主義批判を理論化したのが、リカードの「比較優位論」です。 これは簡単に言えば、自由貿易が進めば「国際分業」が進み、互いの国が最も得意とする分野(生産性の高い分野)に、資源(労働力、資金等)を集中することで、各国の生産性が高まり、国富が増大し、世界全体の生産性も高まるという理論です。 「比較優位の原則」とは、例えば、会社の社長がその秘書よりもタイピングが上手かったとしても、社長はタイピングを秘書に任せて経営に専念し、秘書は経営ではなくタイピングに専念した方がトータルの生産性が高まることは数学的にも明らかです。 幸福実現党が、TPPによって安い輸入品を入れると共に「日本経済は、もう一段の高付加価値産業へのシフトを成し遂げるべき」と提言しているのは「比較優位論」にも則っています。 では、こうした「自由貿易が経済を活性化させる」という経済学の理論は、現実の経済にあてはまるのでしょうか? 大戦後、発展途上国や社会主義国の多くは、先進国経済に席巻される恐れから「貿易の自由化」を拒み、高関税、非関税障壁などの保護貿易政策を取ってきました。 しかし、保護貿易政策を行った国家で急速な発展を遂げた国は一つも生まれませんでした。 その中で、韓国、台湾、香港、シンガポールといった「アジアの四小龍」が貿易自由化を推し進め、急速な経済成長を遂げました。 有名な事例として、米国から台湾に戻ってきた著名な経済学者が、貿易自由化や資本を誘致することが台湾の経済に大きく貢献するはずだと政策転換を迫り、それが台湾の成功に繋がったと言われています。(伊藤元重著『ゼミナール・現代経済入門』日経新聞社刊) こうした国々の経済成長を見て、中国、タイ、マレーシア、インドネシアなども保護貿易から「開放路線」に政策転換し、急速な成長軌道に入りました。 「自由貿易が、国の経済に活力をもたらす」というアダム・スミスの理論は、歴史的にも実証されています。 TPPは「アジア太平洋自由貿易圏 (FTAAP)」 の構築に向けた一過程であり、TPPを道筋として、将来的にはWTOが目指している世界的な自由貿易圏の構築を目指すべきです。 日本はTPPを通じ、より一層の貿易の自由化を推し進め、もう一段の経済成長を成し遂げると共に、「世界経済の牽引役」を目指すべきです。(文責・黒川白雲) 東証と大証の経営統合を日本経済再建に繋げよ 2011.11.26 東京証券取引所と大阪証券取引所が、2013年1月1日に「日本取引所グループ」として経営統合することを発表しました。 統合後の新会社に上場する企業の株式時価総額は3億6000ドル(役277兆円)と「ロンドン証券取引所」を抜き、「NYSEユーロネクスト」と「ナスダックOMX」に次ぐ世界第3位の規模となります(国際取引所連合10月末公表データ)。 現物株式の取引で国内シェア9割以上を占める東証と、デリバティブ(金融派生商品)など先物取引を強みとする大証が統合することで相互に補完することとなり、市場規模の拡大と金融商品の多様化を実現し、魅力ある市場となります。 また、取引を支える高度なコンピューターシステムへの投資や運営コストを年間70億円程度削減することができ、グローバル競争力の強化と利便性を提供することとなります。 日本においては、2007年には1日平均3兆円を超えていた売買代金の市場が、現在では1兆円規模と極端に縮小しており、地盤沈下に対する危機感をもって経営統合の判断が下されました。 しかし、市場が経営統合により財務が強化されるだけで、日本市場が活況を呈することはありません。実際、経営統合が発表された後、11月24日には、日経平均株価は年初以来の最安値8100円台を更新しています。 幸福実現党は日経平均株価株価2万円台を政策目標と掲げていますが、株式市場の活性化は、日本経済再建の原動力となります。そのためには、政府としても株式市場活性化に向けた支援政策が必要です。 市場統合を日本経済の再建につなげるためには、まずは、大胆な金融緩和によって、「貧血状態」とも言えるデフレから脱却し、マイルドなインフレ・トレンドに乗せなければ経済活動の体温は上がりません。 また、証券税制の軽減税率撤廃により、来年2012年1月より上場株式等の配当および譲渡益の課税が10%から20%に増税されます。「軽減税率撤廃」によって、多くの投資家の撤退と株式市場の低迷が懸念されています。 中国、韓国、香港、シンガポールなど、株の譲渡益課税は原則非課税であり、日本だけが世界の潮流に逆行しています。幸福実現党は株の配当課税、譲渡益課税の廃止を掲げていますが、今こそ政府は「株式減税」を断行すべきです。 同時に、法人税の減免、金融商品課税の減免も大胆に行い、企業活動の重荷を無くし、企業が積極的に設備投資・金融投資を行う意欲を高めていくべきです。 特に、法人税の足枷は国際競争力を削ぐだけでなく、日本企業の海外流出を促し産業の空洞化を拡大させ、外国企業の投資や誘致を阻害することにもなっています。実際、東証に上場する外国企業の数は、1991年に127社ありましたが、現在はわずか12社しかありません。 また、日本の「縦割り行政」に代表される「経済障壁」を排除していく規制緩和が必要です。株式や金利は金融庁、石油は経済産業省、農産物は農林水産省といった「縦割り行政」が元凶となって、商品相場に連動する金融商品の開発が遅れていることは問題です。 さらに「新産業の振興」の育成も必要です。カネ余りが続く中、資金は新たな「成長株」を求めています。政府は大胆な規制緩和と金融政策、インフラ整備投資によって、企業家精神を促す経済環境を形成し、「新産業の振興策」を進めていくべきです。 株式市場は日本経済の活力の源泉です。政府は、東証と大証の経営統合を梃子として、株式市場の活性化を強力に支援し、「日本経済再建」「新高度経済成長」を実現すべきです。(文責・小川俊介) TPPは本当にデフレを加速するのか 2011.11.23 最近なにかと話題の多いTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)。 野田首相のTPP参加表明に際しても、与党内でも賛成派と反対派に二分されるなど、党内の連携が困難を極めました。一方、経団連などの財界は概ね賛成を、農協や日本医師会などは明確に反対を表明しています。 保守系団体はほとんどが反対を表明しており、現在でも各地でデモや集会、インターネット番組を通じてTPPの反対の論陣を張っています。 中には、TPPは「亡国最終兵器」だと主張されている方や、アメリカ陰謀論、農業や公的医療制度の崩壊を懸念する声も出ています。議論をすることは結構ですが、いささか感情論に走っていると見えなくもありません。 さて、TPPが懸念されている最大の問題は、「例外なき自由化」にあります。 TPPは、世界貿易機構(WTO)や自由貿易協定(FTA)や経済連携協定(EPA)などの国際貿易の専門機関や貿易協定よりも強く自由化の促進を要求しています。 参加国内では、10年ほどの歳月をかけて関税を撤廃し、各国特有の商慣行や法律で貿易や投資の妨げとなる非関税障壁も見直すという意味では、「過激な自由化論」だという意見もあります。 よって、国内での職や市場シェアを外国勢に奪われることを懸念される方が声高に反対を表明しているのは一定の理解はできます。 さらに言えば、遺伝子組み換え食品や労働条件の悪化を懸念する声もあり、国民の生活を脅かす可能性があるとのことですが、いたずらに国民の不安を煽ることは賢明ではありません。 そのためには、参加国には約10年の時間があることや参加国全体で意見調整をして懸念を一つひとつつぶしていくことで対応するべきでしょう。 今やるべきは国民の不安を煽るのではなく、冷静な分析です。 このように、TPPの論点は多岐にわたっていますが、本日は貿易(自由化)がデフレを悪化させるのか否かについて絞って議論します。というのも、TPP反対派が盛んに主張しているのがこの論点だからです。 実は、貿易がデフレを悪化させるという論点は、最近も似た事例がありました。 現在、昇竜のごとく高成長を維持している中国からの輸入です。日本がデフレとなっているのは、中国からの安い商品が大量に入ってきているとする説です。 いわゆる「輸入デフレ説」です。貿易自由化とは異なりますが、参考までに取り上げてみましょう。 「輸入デフレ説」に従えば、全世界がデフレとなっているはずですが、現実はそうなっていません。 名目成長率を実質成長率で割ったGDPデフレター(インフレの程度を表す物価指数とも言える。これがプラスならばインフレ、マイナスならばデフレ)を見れば、日本は90年の「バブルつぶし」からずっと低下しています。 一方、アメリカ、イギリス、ドイツの先進国はずっと上昇トレンドを描いています。つまり、日本だけがデフレに陥っているのです。 デフレの原因は通貨供給量を絞っているからであって、輸入が原因ではないのです(IMFのデータ参照。1980年から2010年の期間の計測)。 実際、貿易自由化ならびに自由貿易を促進することによって国内価格よりも安い輸入財が入ってくることは事実です。 そうすれば、国内製品は輸入財と比較して割高となりますので、価格の引き下げをしなければなりません。場合によっては市場から撤退することもあります。いわゆる、貿易のデメリットです。 同時に、輸出価格と輸入価格の比率を示す交易条件も変化します。輸入財価格の低下は、交易条件を改善させます。 言い換えれば、より多くの製品を海外から購入できるとことを意味していますので、消費者にもメリットをもたらします。 加えて、消費者は安い輸入財が入ってきても、浮いたお金で他の製品を購入できるので、総需要は大きく変わることはありません。つまり、変化するのは相対価格であって一般物価ではありません。 最後に、景気との関連について述べておきましょう。 まず、輸入は国内の所得水準と密接に関連しています。現在の日本経済はデフレ不況です。国産品にせよ、輸入品にせよ、所得が低下している状況では消費は伸びません。 ましてや、日本の輸入依存度(輸入額対GDP比)を見ると、10.8%にしか過ぎません(総務省統計局2009年のデータ参照)。 つまり、日本人は、所得の中で輸入財に使う割合は、わずか1割程度だということです。貿易自由化によって多少増えるとしても、「デフレが深刻化する」というレベルでないことは明らかです。 一方、輸出にしても、現在のところ元気な国はありませんので、日本からの輸出が大きく伸びる可能性は低いと言えましょう。 貿易と景気は関連していますが、わが国では生活に影響を及ぼすほど大きなものではないのです。やはり、一般物価水準に影響を与えるのは金融政策です。 TPP反対派も認めているように、まずはデフレを脱却しなければなりません。デフレ対策は金融政策で対応するべきです。また、デフレ対策は円高対策にもなります。 国内の主要企業が輸出企業であることを考慮すれば、行き過ぎた円高ではTPPによる輸出増加というメリットを十分に活かすことはできません。 また、円高で交易条件が良くなっていても、国内が不況であれば、輸入すらも伸びません。その意味で、財政出動も行って景気回復を進めることも大事になります。 現政府は、復興増税や消費税増税を模索していますが、デフレ不況下の増税は景気悪化を招きます。政府が本気でTPPの効果を最大化したいならば、増税は引っ込め、金融緩和と財政出動を発動するべきです。 このように、TPP参加を表明したことで、かえってマクロ経済政策の重要性が高まったと言えます。だからこそ、政府は増税を急いではいけないのです。(文責・中野雄太) 過去の増税と今回の増税の違い 2011.11.09 与党の民主党と野党の自民党・公明党の3党の幹事長が会談し、第三次補正予算に関連する復興債の償還期限を10年から25年に延長したことを正式合意しました。 これにあわせて、たばこ税導入を見送る案も出ていますが、財源確保法案の早期成立に向けた動きが加速することは間違いありません。 補正予算に絡めた増税法案である以上、国民の声が届かず、このままいけば、今月中には復興増税が正式に決定してしまいます。 さて、今回の増税と過去20年間に実施された増税と比較検討してみたいと思います。例として、1989年の消費税導入と97年の消費税増税を取り上げます。 まずは、竹下登内閣時の1989年の消費税導入は難航を極め、ようやく誕生しました。 そして、翌年の1990年には、日銀による金融引き締めや大蔵省(現財務省)による不動産などの総量規制を設けて、いわゆる「バブルつぶし」が行われました。 当時は、東京23区の不動産価格でアメリカ全土が購入できるとも言われ、株式市場では、1989年12月29日に最高値の38,915円を記録したほどです。 ただ、「バブルつぶし」によって、わずか9カ月後には2万円割れとなるまで経済は落ち込み、税収も1990年の60兆円をピークに下がり続けました。 急激な経済の引き締めが行われたことで、以後は日本経済が回復の足並みは遅く、「失われた20年」という低空飛行が続くことになります。 アメリカのFRBのバーナンキ議長や中国人民銀行は日本の「バブルつぶし」から「加熱した経済を急激に引き締めてはならない」という教訓を得たとも言われています。 次は1997年のケースです。当時は、1995年の阪神・淡路大震災から日本経済は復興をなし、名目経済成長率は2%台まで回復していた時期です。 橋本龍太郎首相(当時)は、六大改革(「行政改革」「財政構造改革」「経済構造改革」「金融システム改革」「社会保障構造改革」「教育改革」を指す)という壮大なプランを掲げ、97年には財政再建の一環として財政構造改革法を成立させました。 具体的には、消費税の増税と特別減税の廃止、医療費の値上げなどです。その結果、国民負担は9兆円にのぼりました。 しかしながら、政策当局の予想に反して、アジア通貨危機や山一証券などの金融危機なども加わり、翌98年には日本経済はマイナス1.9%へ転落。失業率も高くなり、自殺者は同年から3万人台に突入したことは周知の事実です。 上記2つの増税は、経済がまだまだ上向きの時に実施されています。 2つとも不況を招いたという点では同罪ですが、デフレ不況時に実施しようとする今回の復興増税と消費税増税とは意味合いが大きく異なるという点は見逃すことはできません。 現在の日本経済は、デフレと円高、震災被害の深刻化、原発事故による放射能汚染問題や電力不足問題と、経済にマイナス要素がいくつもあります。すでに、内閣府をはじめ、IMFなどの国際機関も日本のマイナス成長を予測しています。 明らかに経済が落ち込んでいる時に、増税を強行することは自殺行為です。もし、復興増税と消費税の増税がダブルパンチで実施されたならば、日本経済は97年以上の被害が出ることは必至です。 私が懸念するのは、増税によってさらなる景気の悪化を招き、失業や倒産が増加するだけではなく、自殺者も増える可能性すらあることです。これは決して大げさでもなく、実際に97年以降に起きていることなのです。 過去20年間の歴史を見ると、わが国は人為的に不況を作り出したことが明らかです。 そして、今回が三回目となるかどうかの瀬戸際です。過去二回と異なって、デフレ不況+震災被害+原発事故+行き過ぎた円高が加わっています。普通の神経の持ち主ならば、増税を行うことはあり得ません。 「痛みを分かち合う」という美しい言葉で国民を欺き、日本財政の真実を伝えようとしないマスコミにも大きな罪があります。 増税が税収増ではないことは明らかなのですから、いい加減に増税礼賛一本の論調は慎むべきでしょう。 政府は、財源確保法案の成立を急ぐ必要性はありません。政府保有株の売却や国債整理基金の定率繰り入れから12兆円など、11.2兆円規模の財源はすぐにでも用意できます。また、復興債の日銀直接引受という手段も残されています。 増税によらない震災復興は可能なのです。(文責・中野雄太) TPP交渉参加問題と日本政治の機能不全 2011.11.08 [HRPニュースファイル084] TPP交渉参加問題と日本政治の機能不全 G20を終えて、次なる政治課題として「TPP交渉参加問題」が突き付けられており、連日、是非を問う報道が熱を帯びています。 野田首相は、今週末(11/12~13)開催されるAPEC首脳会議において、TPPへの参加表明を目指しています。 民主党は6日にプロジェクトチームの役員会を開き、9日までに意見集約する方針を決めました。7日にも主な論点を整理、8日から9日で役員会・総会を開き提言として取りまとめ、10日には参加表明の記者会見を予定しています。 11日に衆参予算委員会でTPP集中審議をして、12日からのAPECで参加表明をする方針です。 東日本大震災の発生により、3月30日に米国通商代表部ロナルド・カーク代表が「震災復興に専念するため、6月迄にTPPに参加するかどうかの基本方針決定の先送りを容認する」と述べたことで猶予を与えられはしました。 しかし、民主党は今ごろ、論点整理をし、一週間で結論を出そうとしているドタバタぶりは、政権を預かる政府与党として不適格であり、機能不全に陥っていると言わざるを得ません。 昨年のAPEC首脳会議を前に、菅元首相は「包括的経済連携に関する基本方針」(2010/11/9閣議決定)において、「『歴史の分水嶺』とも呼ぶべき大きな変化に直面しており、政府を挙げて取り組む」と、議長国として「経済連携の推進」への決意を述べました。しかし、政府や民主党はこの一年間、一体何をしていたのでしょうか? そのような中で、各社が世論調査を行いました。11月7日付の毎日新聞によれば、TPP交渉参加問題について「関心がある」との回答が70%を占め、「関心がない」28%を大きく上回っています。関心が高い一方で、参加の是非は「わからない」39%との回答が多く、政府が十分情報を提供できていない現状がうかがえます。 共同通信が5、6両日に実施した全国電話世論調査でも、TPP参加問題をめぐり「参加した方がよい」は38.7%、「参加しない方がよい」は36.1%と賛否が拮抗しています。 参加した場合の影響を政府が「説明していない」との回答は計78.2%に達し、「説明している」の計17.1%を大きく上回り、政府の姿勢に強い不満をうかがわせています。(東京11/7) 世論調査の結果を見る限り、TPP参加表明を目前に控えながら、全く国民への理解が得られていない状態が明らかになりました。賛否が拮抗していることの背景には、政府が国民に判断材料を示せていないことが挙げられます。 本年2月に開催された「開国フォーラム」においても、質疑応答に対応できず、情報不足が露呈していましたが、この期に及んで、与党・民主党議員でさえも「情報が不十分である」との声を上げており、国会審議の場でも、情報開示を求める声が相次いでいます。 ※アメリカ政府は、各州の産業へのTPPの影響をホームページで情報開示しています。http://www.ustr.gov/trade-agreements/free-trade-agreements/trans-pacific-partnership/state-benefits-tpp また、「交渉に参加していないから情報が無い」という政府側の弁明も、政府の機能不全の言い訳に過ぎません。 日本を含めると、参加10カ国のGDPを比較すると、日米で91%を占めるため、実質的には日米FTA(自由貿易協定)であるとも言われています。主導権を握るアメリカに対して、もっと率直に交渉参加を判断するための意見交換や情報収集をなすべきでした。 そのような自主外交の姿勢が無いからこそ、「アメリカの食い物になる」との疑念や不安を増幅させているのです。 更に「普天間基地移設問題の早期解決」「米国産牛肉輸入規制の緩和」「南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)への陸上自衛隊派遣」などの外交判断においても、独立国家としての主体的な国家戦略や外交における構想力が見えず、唯々諾々とアメリカの意向を強いられているという印象を国民は感じています。 国政選挙において、まるで地方選かと思うほど、国内問題ばかりが争点となり、外交・国防・経済戦略は議論されません。外圧に対して、単に受身的に反応しているだけの日本政治に、国民は不信感と危機感を強く感じているのです。 TPPは一年前、横浜で開かれたAPEC首脳会議で実現に向けた合意がなされたFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の実現に向けた取り組みの一環であり、中国主導ではなく、日米主導の自由経済圏にアジア、太平洋圏を統合していく過程として重要なステップです。 政府は関連する行政諸機関をフル稼働させて、情報収集を万全に行い、24分野における基本方針を明確にし、日本のグランドデザインとしてメリット・デメリットを具体的に国民に開示し、その上でデメリットを克服するための戦略を取りまとめ、国民に提示すべきです。 (文責・小川俊介) 為替介入をどうみるか 2011.11.02 日本政府は10月30日、今年に入って3回目の為替介入を行いました(介入規模は7兆円規模と推定される。WSJを参照)。 安住淳財務相は、「納得いくまで介入する」と発言していることから、政府の「本気さ」を評価する向きもあります。腰の重い日銀も、5兆円規模の追加金融緩和を行い、一時は円・ドルレートは79円まで下がりました。 日本経済には、大企業から中小企業まで輸出企業が多いため、行き過ぎた円高は短期的に企業収益を圧迫します。業界にもよりますが、自動車業界では1円の円高が数十億円の損失につながるとも言われ、為替相場が高くなることに相当の神経を使っているのは事実です。震災や原発事故に加えて円高が追い打ちをかけている以上、為替介入をすることによって企業を救うという気持ちは十分に理解できます。 さて、今回の為替介入に関しては、世界の投資家や金融関係者はどのようにみているのでしょうか。残念ながら、今回のように日本単独で行う為替介入は評価されていません。為替介入は、よほどの経済的混乱が生じない限り行われません。実施するとしたら、協調介入が定石です。 その証拠に、日本政府の為替介入に関して、世界銀行のゼーリック総裁は、協調介入を原則とする旨を強調し、今回の日本政府の対応に「失望した」と批判しています。また、米財務省のブレイナード次官は、「為替相場は無秩序な状況と過度な変動がない場合においては、市場で決定するべきだ」と言及しており、やはり為替介入に否定的です。 アメリカのWSJでは、一部の投資家は為替介入の効果を疑問視して円を買戻したことと過去2回の為替介入後に円相場が円高に振れていることを指摘。介入の効果がいまいちだということは市場の動向をみてもわかります。 もう一点、為替介入に関する問題点を挙げておきましょう。 実は、為替介入は国民からの借金によって行われています。償還が半年以下の政府短期証券を発行して資金調達し、円を売ってドルを買うわけです。これが為替介入のメカニズムです。政府短期証券は、為替介入を繰り返したために60兆円も増え、171兆円を超えました。震災以降続いている円高を阻止するために、1年分の税収を超える借金をして為替介入をしていたのですが、効果は全く現れずに円高が継続しました。 金融緩和を怠るとすぐに為替は元の水準に戻るか一層円高が進みかねません。そうなれば、購入したドル建て債券は目減りしてしまいます。だからこそ、金融緩和をして円が高くならないようにする必要があるのです。為替相場が下落したことをもって安心してはいけないのです。 為替介入の効果が限定的である以上、根本原因であるデフレの脱却をしないかぎり、同じことが起こり続けます。政府が本当に円高対策をしたいのなら、日銀を動かして金融緩和を迫ることが先決です。(文責:中野雄太) 復興財源――なぜ、復興債の日銀直接引受か 2011.10.12 幸福実現党は、東日本大震災の復興には、増税ではなく復興債の発行と日銀の直接引受を主張しています。理由は、迅速に財源が確保できることにつきるでしょう。そして、早急に復興支援対策として財政出動ができることが主な理由です。 確かに、野放図に直接引き受けを行えば、インフレとなる可能性はありますが、現時点は被災地の被害総額とデフレギャップを加味した金額は20兆円強だと推計されています。裏を返せば、20兆円程度までならインフレは起きないことを意味しているのです。 また、同じような金融政策に、日銀による国債買い切りオペというのがあります。言葉は難しいですが、既に発行されている国債を金融機関などから購入することを指します。つまり、既発国債の購入を買い切りオペ、新発国債の購入を直接引受と言って区別しています。 両者の違いをもう一点付け加えるとすれば、買い切りオペは日銀が金融市場から調達するのに対して、直接引受は財政法5条の例外規定によって政府が日銀に指示ができます。買い切りオペの場合は、政府が日銀に指示できるものではない点、実効性は不明だと言えるでしょう。 しかしながら、日銀はどちらの政策にも否定的な見解を示しており、このままでは政府と財務省主導の増税路線が先鋭化してしまいます。 政府は、復興対策として増税を検討しています。特別会計から財源を確保して、できる限り増税額を圧縮しようとする努力は見られますが、デフレと震災不況が蔓延しており日本経済で増税をかけるのはあまりにもリスクが高すぎます。 加えて、増税の場合は税収が確定するのが来年度以降となりますので、それだけ復興財源が確保するのが遅くなることを意味します。被災地の復興を考慮すれば、国債を発行して日銀に直接引受をしてもらい、一日も早く財源を確保するのが第一の任務です。 「復興には数年を要するので、増税によって獲得した財源を来年度以降に使うからよいではないか」というご意見もありますが、この議論の弱点は、増税による経済へのマイナス効果を過小評価していることです。 消費税のような間接税(税金を支払う主体と納める主体が違うケース)であろうが、所得税や法人税のような直接税(税金の支払いと納める主体が一致しているケース)であろうが、増税によって国民の可処分所得(税引き後の所得のこと)は確実に減ります。 実際、1990年以降の日本経済では、増税によって税収が増えているとは言えません。かえって、トータルの税収は減っています。 一番顕著な例は、1997年です。消費税、特別減税の廃止、医療費上昇などの総額は9兆円にも上り、97年までは2%台の成長率だったものが、98年にはマイナス1.9%まで低下しました。一般税収もわずか1年で54兆円から49兆円強まで落ち込んでいます。 97年には、東アジアで通貨危機や山一證券の破綻といった金融危機も起こったことも強く影響しているのは言うまでもありません。 このように、90年の「バブル崩壊」から少しづつ回復していた日本経済が、増税路線によって見事にマイナス成長となった事例を忘れるべきではありません。同じ過ちをわざわざ繰り返す必要などないのです(実際、橋本首相は当時の政策が誤りであったことを国民に謝罪した)。 当時は、まだ成長段階でしたが、現在は震災と原発事故による経済的損失も加わっています。財政法5条には、「特別な事由」がある限り、国会の議決を経た範囲内で日銀の直接引受を行うことができます。 「千年に一度」と言われる未曾有の震災と言われている以上、日銀の直接引受を行う正当性は法的にも担保されているのです。 財政学の原則でも、人災の被害を最小化するには、増税ではなく国債の発行です。原理原則に即して考えても、増税が復興支援になるとは言えないのです。 以上、幸福実現党が復興増税ではなく東日本復興債(破壊されたインフラ整備をする以上、建設国債が妥当)の発行と日銀直接引受を主張する理由を述べました。 日銀の直接引受と聞いただけで拒否反応を起こすような論調が目立ちますが、私たち幸福実現党は、理論と関連法案、経済史などを考慮して日銀直接引受を主張しています。 震災復興という特殊な環境下での政策ですので、永久に実施するものではありません。今、必要なのは「非常事態の経済学」なのです。日銀の直接引受は、その最たるものなのです。(文責・中野雄太) 【追悼】未来を創ったスティーブ・ジョブズ氏――企業家が元気になれる日本に! 2011.10.10 10月5日に亡くなられた米アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏の葬儀が7日に行われました。この場をお借りして、尊敬するスティーブ・ジョブズ氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 まだまだ働き盛りの年齢であったジョブス氏の死は世界中から惜しまれています。日本でもアップル社の熱狂的なファンは数多く、都内のアップルストア店頭には、ジョブズ氏の死を惜しむたくさんの花束が置かれていました。 ジョブズ氏は、自らが創業したアップル社から解雇された苦い挫折の経験を持ちながらも、再起して今日のアップルを築きあげることができた理由として、以下のように語っています。 「人生には頭をレンガで殴られる時があります。しかし信念を失わないこと。私がここまで続けてこられたのは、自分がやってきたことを愛しているからということに他なりません」 ※05年の米スタンフォード大学卒業式で行われたスティーブ・ジョブズ氏のスピーチより ⇒http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=qQDBaTIjY3s ジョブズ氏は「宇宙に衝撃を与えることが僕らの仕事だ」と語っていました。ジョブズ氏は、ITを通じて世界の人々に利便性、快適性を提供し、それが新たな文化となる程の大変革をもたらしました。 アップル社発展の原動力には、ガレージ発の企業が世界を変えようとする、一種の「狂気」があり、その「狂気」を受け容れる器がアメリカのシリコンバレーにあったからです。 シリコンバレーからはアップルのように、「ガレージ創業」から未来の産業を担う多くのIT企業群が育っています。最近ではHewlett Packard(HP)やGoogleなどが有名です。 一つの企業の発展は数千、数万、時には数十万の雇用を生み出し、国をも潤します。それが国民生活の安定をもたらし、米国経済の基幹産業ともなっています。 そこで生み出された企業価値は、世界の人々まで魅了し、大きな文化となって波及し、さらには世界の平和にも貢献していくことがあります。 一方、日本では民主党政権になって、ますます日本経済の見通しは暗くなり、起業家精神が大幅に低下しています。実際、国内の上場社数は3年連続で減少。2010年末時点で東京や大阪など5つの証券取引所に上場する企業数は3,646社で、前年より93社減っています。(日経新聞2011年1月20日) 野田政権は真っ先に大増税を打ち出していますが、まだ具体的な経済成長戦略や雇用政策は打ち出されていません。 「一に雇用、二に雇用、三に雇用」と言った菅前首相が行ったのは、雇用を行った企業への補助金のバラマキでした。自由な環境の中で、厳しい切磋琢磨がなされてこそ、世界に飛翔する企業が誕生します。優しいバラマキ政策では企業は決して育ちません。 本来は、減税や規制緩和、金融緩和を通じて、企業努力を発揮しやすい経済環境を整備したり、政府が先頭に立って、莫大な投資が必要となる未来産業の創出を行わなければ、中長期的な経済成長は不可能です。 特に、この不況下での増税はナンセンスです。消費者マインドを冷え込ませ、より一層、企業の収益を圧迫するからです。 日本企業を元気にするためには、世界一高い法人税率を下げ、法人税は現行の半分程度に減税すべきです。現在のように世界一高い税率が続けば、国内の企業家は海外に逃亡し、海外の企業も日本への投資を回避します。 民主党政権は、そうした戦略的な経済成長戦略に欠けているばかりか、国家としての経済成長の努力を怠り、税収が足りないからと言って、国民や企業から増税して私有財産を巻き上げようとしています。 日本経済にとって、民主党政権の存在は「百害あって一利なし」です。 今、必要な政策は、企業家の活躍の後押しして景気を良くし、国民を豊かにしていくことです。景気が良くなれば、それに伴って税収が自然に増えるのは自明の理です。(文責・佐々木勝浩) ウォール街デモ報道――時代遅れの「マルクスの亡霊」に取り憑かれた朝日社説 2011.10.09 10月9日(日)の朝日新聞社説の「ウォール街デモ『99%』を政治の力に」では「ニューヨーク・ウオール街デモが勢いを増している」と強調しています。 社説では「『金持ちは1%、われわれは99%』『富める者に税金を、貧しい者に食べ物を』――失業者、銀行の貸し渋りで経営難の中小事業者、学資ローンが返せないなど、リーマン・ショック後の不況で生活が暗転したままの人々が声を上げた」と記述。 「国民の間で格差が広がっている。日本や欧州にも共通する構図だ」と述べ、日本も同様の問題があると指摘しています。 そして、「優勝劣敗を旨とする茶会の極端な主張には疑問がある」と、保守層を基盤とした「小さな政府」「増税反対」を主張するティーパーティーを批判しています。 これは「不満を煽れば売り上げが伸びる」というマスコミの習性があぶり出された社説であり、資本主義の行き詰まりを起こし、自由主義の時代を終わらせたい左翼思想家と、政権維持を図りたい民主党の安保闘争世代の願いを代弁した朝日新聞らしい社説です。 1990年代に冷戦の終結で、自由主義陣営が勝利しました。しかし、日本では左翼系マスコミが滅亡せず、不況の中で、「蟹工船ブーム」など「格差批判」を展開して息を吹き返し、「マルクスの亡霊」に取り憑かれた時代遅れの種族が生き延びています。 ウォール街のデモの根本には、オバマ大統領自身の「考え方」自体にも原因があります。 オバマ大統領は同デモに理解を示し、大企業批判を行い、金融規制を進めようとしていますが、「アメリカン・ドリーム的な考え方は間違いだ」「ウォール街で一攫千金の儲け方は間違いだ」との思想があり、金融界や経済的富裕者に対して、あまり良い感情を持っていません。 ウォールストリートのデモは、オバマ大統領の潜在意識の投影でもあります。 しかし、アメリカが世界最強なのは「金融」「軍事」ですが、オバマ大統領は世界最強の部分に否定的です。 もはや約半数の米国民が「アメリカン・ドリーム」を信じていないと報道されていますが、「自由の大国」アメリカには是非、繁栄を求め、人々が「アメリカンドリーム」を信じ、富める者を祝福できる世界一の誇り、プライドを失ってほしくはありません。 ウォール街のデモは、失業やリストラ、経営難などの解消を求めていますが、これは「貧しさの平等」をもたらす「格差是正」政策では解決せず、「米国経済の力強い復活」こそ必要なのです。 リーマン・ショック後、信用バブルが弾けた米国は今、バブル崩壊後の日本の「失われた10年」を後追いしているだけのことです。 米国も欧州も、深い経済的混迷の中にあって、今、世界は日本の力を求めています。 「坂の上の雲」を目指して、戦後の焼け野原から世界の大国になった日本が、M9.0の大震災を乗り越えられないはずはありません。 不況や震災は過去何度も起きましたが、日本の先人の方々は、汗を流し、知恵を振り絞って幾度も試練を乗り越えました。 問題は、アメリカやヨーロッパが、もはや教師ではなく、手本ではなくなったということです。 日本こそ、新たな世界のモデル国家です。なぜなら、中国の脅威に怯えるアジア諸国も、「アラブの春」で民主化を実現したい中東諸国も、日本の力に大きな期待をかけています。 世界の希望のために、日本は自ら道を切り拓き、「世界のリーダー」とならなくてはなりません! そのためには、「左翼貧乏神」を信奉する左翼マスコミの扇動に流されてはなりません。 朝日の社説を見れば分かりますが、旧ソ連が崩壊した時点で引退すべき人々がいまだ中核にいて世論を作り出し、小説「蟹工船」に描かれる貧しさ、年越し村の配給の風景、泥沼にまみれたドジョウを愛する民主党政権と一体となって、日本に「貧乏神」を呼び込んでいるのです。 こんな「時代の逆流現象」と闘いましょう!いまさらマルクスの亡霊に取り憑かれてはなりません! 時代の川は下って、一路、大海原へと向かっています! 世界は日本の力を待っています!「未来は明るい、日本の繁栄は絶対に揺るがない」と信じ、「日本再建」を果たしてまいりましょう!(文責・竜の口法子) 2012年、中国経済バブル崩壊の危機 2011.09.29 近年の中国経済の膨張は、バブル絶頂期の日本と極めて酷似しており、いつ中国経済が崩壊するか分からない状態にあります。 北京オフィスビルの空室率50%に達しているとの報道もありますが、マネーゲームに狂奔し、実体経済との乖離が大きくなればなるほど、急激にバブルがはじけることは歴史の必然です。 中国は、国内のバブル崩壊の不安を払拭させるため、中国紙『証券日報』を通じて「不動産バブル崩壊説」に反論し、「中国は日本のように不動産バブルが弾ける可能性は極めて少ない」と弁明しています。(2010年3月30日レコードチャイナより) しかし、今年に入って米国の『ニューヨークタイムス』が「中国のインフレが世界経済の脅威をもたらしつつある」と報じ、また米有力雑誌『アトランティック』は特集「中国不動産バブル」を組んでいます。 中国政府のバブル崩壊の否定の陰で、中国経済のバブル崩壊の兆しは、着実に始まっています。 その証拠に、中国銀行の周小川行長(日銀総裁に相当)は2010年10月22日、経済関係のフォーラムで「中国経済はインフレのリスクが高まっており、我々は、厳しい局面に直面している」(2010年11月4日産経)と重大発言を行っています。 2007年に日本帰化し、中国問題に取り組んでいる石平(せきへい)氏は、「過去30年、中国の高度成長は通貨の過剰供給(この31年間で供給されたおカネの量は702倍)によって支えられてきた。その結果、今や中国では深刻なインフレ、物価の暴騰が起きている。 これをこのまま放置することは出来ず、いずれ中国はインフレ対策として、金融引き締めに方向転換せざるを得ない。それによって引き起こされるのが、不動産バブルの崩壊。中国は社会的大混乱を避けられない」と指摘しています。 中国の経済バブル崩壊は、中国経済との結びつきの強い日本経済にも大きな及ぼすことは間違いありません。 しかし、もう一つ重要なことは、「バブル崩壊」がもたらす人民の不満や憤りの矛先が、中国政府によって意図的に「反日運動」に転嫁される可能性があることです。 中国政府は、これまでも人民の不満が自分たちに及ばないよう、人民の関心を「反日運動」に向けさせ、人民のガス抜きをして来ました。 今後、尖閣諸島などを材料にして反日感情に火をつけ、人民の不満を日本へ向けていく情報操作を行ってくることは十分予測されます。 しかし、野田首相は、中国から聞かれてもいないにも関わらず、「靖国参拝」を自ら否定し、中国を刺激しない外交姿勢を示すなど、ひたすら中国におもねる低姿勢を貫いています。 このままでは、日本はドジョウ総理によって「大増税不況」のみならず、外交・国防面においても、中国の強権的な強行外交に揺さぶられ、深い水底の泥沼に引きずり込まれてしまいます。 各国の利害が衝突する国際社会で相手国におもねっていては足元を見られるだけです。特に、中国に対しては毅然とした態度で外交交渉を行い、その矜持を示すことができなければ首相としては失格です。(文責・やない筆勝) すべてを表示する « Previous 1 … 75 76 77 78 Next »