Home/ 経済 経済 日銀の金融緩和から一ヶ月を総括 2012.03.14 日本銀行(以下日銀)が2月14日に発表した「中長期的な物価安定のめど」からちょうど一ヶ月が経過しました。 白川方明日銀総裁が頑なに拒み続けてきた実質上のインフレ目標導入に対して、円安と株価上昇という現象が起きています。 為替レートは82円台まで回復し、日経平均株価は1万円近くまで回復しました(2012年3月13日現在)。 為替レート以上に注目するべきは株価上昇です。短期的に見ても、一定の効果があったとみるべきです。 さて、国際金融の世界では2010年頃から「通貨戦争」という言葉が使われています。 ことの発端は、ブラジルのド・マンテアガ財務相が2010年の9月27日、サンパウロ州工業連盟のセミナーの中で各国が自国通貨を安く誘導する「通貨戦争」状態にあるとの認識を示したことから始まっています。 ブラジルは、レアル高に苦しんでいる中において、主要国が金融緩和を通じて自国通貨安を狙っていることを批判したわけです。 これまでのマクロ経済学のテキストでは、自国通貨を意図的に切り下げることは「近隣窮乏化政策」と呼ばれ、好ましくない政策だと教えられてきました。 根底には、「輸出=得、輸入=損」という考え方があり、特に1930年代には輸出促進のための通貨切り下げと輸入品に対する高率関税を課す貿易戦争が誘発されました。 その結果、国際貿易は縮小して世界不況を招く原因となったというのがこれまでの定説でした。 しかしながら、最近の研究によれば事情がだいぶ変ってきています。早稲田大学の若田部昌澄教授は、大不況に関しての研究で「国際学派」と呼ばれるグループの見解を紹介し、世界各国の通貨安戦争は「近隣富裕化政策」になると紹介しています(エコノミスト 臨時増刊11月15日号参照)。 同教授は、当分野の先駆者であるB・アイケングリーン カルフォリニア大学バークリー校教授が主張する、「経済危機を脱出するための通貨切り下げ」を推奨していることを紹介していますが、これには一定の背景説明が必要でしょう。 特に、2008年のリーマンショック以降、各国は一斉に大胆な金融緩和を行いました。例えば、他国が何もしない状態で自国が金融緩和を行えば、それだけ自国通貨安の要因となります(例:円安)。 ただし、各国が同じペースで行う場合は、ドルやユーロの一方的な通貨安は起こりません。加えて、金融政策は国内の雇用創出やGDPの押し上げにもなるので、どこの国も傷がつくことはありません。 金融緩和の協調は、自国と他国両方にプラスの効果をもたらすという意味で、「近隣富裕化」と呼ぶのです。 しかしながら、他国が行っている金融政策に歩調を合わせない場合、その国の通貨は相対的に高くなります。加えて、不況のショックを緩和することができずにデフレも誘発します。 言うまでもなく、現状の日本経済を指しています。現在の円高は、日本の円が強いのではなく、むしろ通貨供給量が足りないために相対的に価値が高くなっていることが原因です。 要するに、日本は「為替戦争」に乗り遅れていたために、デフレ不況が慢性化しているのです。 実際に日銀は金融緩和を行ってはいますが、08年以降にバランスシートを一気に二倍にしたアメリカやイギリスと違って、二割程度しか増やしませんでした。 日銀は、金融緩和をやっているのですが、規模が不十分だということが問題なのです。 これまで一般的に信じられていた「為替戦争」は、金融緩和を伴わない為替介入や為替操作でした。 この場合、教科書が教えている通りの「近隣窮乏化政策」となるのは言うまでもありませんし、為替介入には一時的な効果しかありません。⇒為替介入をどうみるか 一方、金融緩和を通じた為替切り下げ競争は、デフレ不況から日本経済を救う回復手段としても有効だとも言えるのです。 なぜなら、金融緩和自体は一円も借金することなく、日銀の自由裁量によって行えるからです。 加えて、世界では不況打開のために金融緩和を容認しているのですから、日本が大胆な金融緩和をすることで困ることは一つもありません。 幸福実現党は、昨年から日銀の国債直接引受をはじめとする金融緩和とインフレ目標の提言をしてきました。 本年になってからは、『日銀総裁のスピリチュアル診断』発刊後に日銀の金融緩和と「事実上のインフレ目標導入」がありました。 これまでの一ヶ月を見てわかる通り、日銀が動くことによって為替レートと株式市場に好影響が出ています。 日銀は、成長分野への特別融資も発表しました。この一ヶ月でだいぶ積極的な行動に出ているのは評価できますが、まだまだ世界の「為替戦争」=「金融緩和の協調」から見たら不十分です。 幸福実現党は、引き続き日銀の金融緩和に対して提言をし続けていきます。(文責・中野雄太) 3.11の大きな教訓~明確な国家ビジョンの下でのインフラ強化を 2012.03.08 3.11の東日本大震災から1年を迎えるに当たり、改めてインフラの重要性を考えてみたいと思います。 3月6日付の朝日新聞は「首都高速道路で2002年度以降見つかった損傷は累計で約26万、うち09年度末時点で9万7千件が補修できずにいた」と報道。中でも損傷が激しいのは築40年以上の部分で、約7万件存在。橋脚の亀裂などで通行止めにつながりかねない重大な損傷も存在していたとのことです。 首都高の内、「都心環状線」や「羽田線」など全体の3割の90キロは築40年以上経っています。また、日本の物流を支える大動脈である名神高速・東名高速も、それぞれ開通して40年以上経過しています。道路も橋も50年で寿命を迎えると言われており、まさに補修しなければならない時期に来ています。 日本は地震大国です。『ザ・リバティ』2012年4月号で、遠田晋次・京都大学防災研究所地震予知研究センター准教授は「東京の下ではいくつものプレートが重なり合っていて、M7.5クラスの首都直下型地震がいつ起きてもおかしくない状況」と指摘しています。 中央防災会議は、東京湾北部地震が発生した場合の経済被害の損失額を、直接被害額66.6兆円(建物・インフラ被害)、間接費用45.2兆円の112兆円としています。東南海・南海地震は57兆円、東海地震は37兆円の損失とし、この3地域だけで計200兆円の損失が予想されています。⇒http://goo.gl/oqis8 高速道路が地震で崩れた場合、建物被害に加えて多くの人命が犠牲になります。また、道路を寸断して緊急車両が通れなくなった場合、二次被害につながります。大惨事につながる前に手を打たなければなりません。 2月23日の朝日新聞は、昨年末の時点で、東日本大震災の復旧費として第一・二次補正予算でつけられた道路や堤防、下水道に関しては、予算の3.8%しか執行されていないと報道(本格復興策を盛り込んだ第三次補正は昨年11月に成立したばかりなので除く)しています。 民主党の「コンクリートから人へ」のスローガンが間違いであったことは、今回の震災を通じて、私たち国民は痛いほどよくわかりました。しかし、民主党からはこの間違いを認め、謝罪をする姿勢は一切見せません。 それどころか、“4年間消費税増税は行わない”と言っていた約束を破り、被災地の方々にものしかかる“社会保障のための増税”を成し遂げようと血眼になっています。 復興を言い訳にして、財源がないから増税すると民主党は言っていますが、ここに嘘があります。 国債整理基金の余剰金の活用、日銀の国債引き受けによる建設国債の発行など、財源確保の方法は存在します。むしろ今足りないのは「国家のあるべき姿」の提示です。 被災地の状況からも復興のビジョンがないために、智慧・人手・資材を集めることができず、復興を進められないのは明らかです。まずは将来への備えとして、適切な首都圏・東南海・東海地震への耐震対策を行うことが必要です。 『公共事業が日本を救う』の藤井聡氏は「被害予想総額の10分の1である20兆円あれば、被害を半減(100兆円)できる」と指摘しています。確かに20兆円は大きな金額です。しかし、将来を考えるならば今、絶対に投資しなければならない金額です。 また、日本にはデフレギャップが20兆円以上存在しています。20兆円分の需要を創り出すことは、不況に苦しんでいる日本経済にとっても、今まさにやらねばならないことなのです。 それを行わず、日本を大地震が襲い200兆円近い損失が出て、国が機能しなくなってしまってからでは、どうすることもできなくなってしまいます。 公共事業でつくられたインフラが将来に残すものは、“不安”でもなければ、“子供たちに対するツケ”でもありません。“日本国民の財産・資産”であり、“世界の国々を支え、繁栄に向けて力強く引っ張っていくための発展の土台”なのです。 日本全国の未来ビジョンを示し、民間に仕事を回すことで、被災地は復興し、日本は必ず景気回復するのです。 3.11を大きな教訓として、明確な国家ビジョンの下にインフラを強化し、本当の意味での「国民の生活が第一」を一日も早く、成し遂げていかなければなりません!(文責・湊侑子(みなと・ゆうこ) 貿易赤字に一喜一憂する愚かさ 2012.02.29 貿易赤字が48年ぶりに赤字を記録 2月8日、財務省は平成23年度の国際収支統計を発表しました。 経常収支(貿易収支+所得収支+経常移転収支の合計)は9兆6289億円の黒字を計上していますが、黒字は対前年度比43%減、経常収支の中で最も有名な貿易収支を見ると、1兆6089億円の赤字となり、48年ぶりの貿易赤字への転落です。 信州大学の真壁昭夫教授の分析によれば、今回の貿易赤字転落の原因は二点に集約されます。⇒http://bit.ly/xxEAg8 第一は、昨年の東日本大震災によって主に東北地方の生産拠点とサプライチェーンが破壊された影響で、輸出は対前年度比で1.9%の62兆円余りに減少したことです。 さらに、原発停止などにより、液化天然ガス(LNG)などの輸入が増加し、対前年度比15%プラスの約64兆円強となり、輸入総額を押し上げました。 第二は、主力輸出品の国際競争力の低下です。しかしながら、真壁教授は、国際競争力の定義を明記していません。国際競争力を企業に適用される場合は、製品の品質や世界的なシェア、製品コストが安いことなどが挙げられます。 実際、製品コストとシェアが中国などに奪われたと考えれば説明はつきますが、国際競争力には、製品のイノベーションや商標、特許などの知的財産権まで含めて議論するものです。 よって、一概に日本企業の国際競争力の低下が貿易赤字の原因だとは言えません。 経常収支黒字をもたらす所得収支黒字 日本の経常収支黒字は、所得収支が大幅な黒字(14兆円)でもたらされています。所得収支とは、海外からの利子や配当の受け取りから、日本企業が海外への利子や配当を支払った差額です。 黒字ということは受け取りの方が大きいことを意味していますが、近年の円高で海外でのM&Aや現地生産、直接投資や証券投資を通じて、「日本企業が海外で稼いでいる」ことが主な原因です。 よって、経常収支は、貿易赤字となっても巨額の所得収支黒字があるため、当面は赤字に転落することはありません。 ただし、今後は経常収支が赤字となる可能性は高いでしょう。なぜなら、経常収支は、国内貯蓄と投資の差で決まるからです。 少子高齢化に直面する日本では、高齢者による貯蓄の取り崩しが始まり、次第に経常収支黒字幅を縮小させます。 国内での貯蓄が吸収できなくなれば、当然海外からの資金でファイナンスする必要があります(専門的には、経常収支の赤字化=資本収支の黒字化と呼ぶ)。 経常収支赤字化は問題なのか ところが、経常収支が赤字化することで国内外の投資家が日本国債を売却=金利が上がると煽る記事が一定数あるのも事実です。 金利が上昇すると、国債の利払い費が増えるために財政が破綻する。そのために、消費税増税が必要であると。関連記事⇒http://bit.ly/xr9YSN しかしながら、データを見る限り、たとえ日本が経常収支赤字に陥ったとしても、必ずしも国家の衰退や財政破綻を意味しません。 なぜなら、アメリカ、イギリス、カナダは経常収支赤字国です。特にカナダは、100年間、ほとんどが経常収支赤字でも十分発展しています。 嘉悦大学の高橋洋一教授によれば、赤字国であっても高金利と低成長とはなっていない事実を指摘しています。 つまり、政府によるマクロ経済運営が安定していれば、経常収支が赤字でも問題は小さいというのが結論です。詳細はこちら⇒http://bit.ly/xwdpte 財団法人国際貿易投資研究所の研究によれば、日本の所得収支額は世界五位です。 対外資産負債残高だけ見れば、日本は世界第一の債権国ですが、対直接投資に占める投資収益率をみると米英の約半分の4.6%にしか過ぎません。 経常収支が黒字を計上している間に、対外資産を効率的な直接投資に振り向けることができれば、所得収支をさらに大きくできます。 貿易赤字で一喜一憂するのは愚か 要するに、問題の本質は経常収支(より正確には、資本収支を加えた国際収支)全体で考えるべきであり、貿易赤字で一喜一憂するのは愚かです。ましてや、将来の経常収支赤字を盾に取った増税論議など論外です。 むしろ、今必要なのは「投資大国・日本」を目指して、国民の富を大きくすることです。(文責・中野雄太) 日銀のデフレ脱却政策は本物か 2012.02.15 日本銀行こと、日銀が14日の金融政策決定会合で追加金融政策を発表しました。実質上のインフレ目標1%と資産買い入れなどの基金を10兆円積み増しました。 具体的な骨子として、当面は消費者物価指数の上昇率1%を目指すこと。1年ごとに物価が安定しているかどうかを点検すること。ゼロ金利を当面維持し、デフレ脱却に向けて政府、民間企業、民間金融機関が協力していく旨が述べられています(日本銀行「金融緩和について」)。 デフレ脱却と追加金融緩和という姿勢を強く打ち出したことは、これまでの消極的な日銀からすれば大いなる進歩と言えるでしょう。 また、インフレ目標の導入をかたくなに拒否していた白川方明日銀総裁の「豹変」も大いに注目されることです。 この裏では、先月インフレ目標を決定した米連邦準備理事会(FRB)の動向があるのは間違いありません。同時に、10月から12月のGDPが2期ぶりのマイナス成長となったことへの緩和措置もあります。 もう一点、特筆するべき点があります。1月末に発売となった『日銀総裁とのスピリチュアル対話』の発刊、幸福実現党の党員や学生によるビラまきが徹底して行われていた事実を無視することはできません。 もちろん、かねてから日銀の金融政策を批判してきた嘉悦大学の高橋洋一教授や学習院大学の岩田規久男教授のような学者の存在、デフレ脱却を政府に進めてきた評論家の活動もあります。 こうした地道な活動が日銀を動かしてきたことは事実であり、ある意味一定の成果につながっているのは間違いないのです。 日銀の政策が発表されたことで外国為替市場も反応しています。14日午後の円相場は円売りドル買いが進み、一時は1ドル78円を超えました。それまでは、77円付近だった水準から円安が進んだことになります。 東京市場で78円を記録したのは昨年末の12月27日以来です。加えて、海外の外国為替市場でも1ドル78円台を記録、ユーロに対しても103円台まで円安が進んでいます。 今後、日銀が徹底した金融政策を断行するならば、さらに為替相場に影響を与え、次は株式市場へも影響を及ぼすと考えられます。 ただし、今回の日銀の金融政策を手放しで喜ぶことは慎むべきです。まず、デフレ基調は1998年から始まっており、まだ改善されていません。さらに、昨年は東日本大震災や原発事故、円高の高進、失業率の上昇などが明確になっています。 雇用が24万人創造され、失業率が下がったアメリカ経済でも、まだまだ回復の途次にあります。欧州は、ギリシャ債務危機によって揺れており、内外の経済情勢が厳しさをます昨今、今回の日銀の決定は遅すぎたと言っても過言ではありません。 もう一点、資産の買い取り基金として10兆円を積み増したわけですが、これでは物足りないということです。現在、デフレギャップは20兆円以上あるとの試算があるわけですから、日本経済を震災復興から回復させるためには、10兆円では少なすぎます。 また、実際に10年物などの長期国債を購入するかどうかも甚だ疑問です。これまでの日銀の行動を見る限り、基金は積み上げたが実際に購入するかどうかは極めて未知数なのです(同様の内容をクレディ・スイス証券の白川浩道チーフエコノミストも指摘している)。 さらに、FRBのようにいつまで金融緩和を続けるのかという時期が設定されていないこと。そして、政策としての拘束力がないことを指摘することができます。日銀には、イングランド銀行のように、目標を達成できなかった場合の責任問題がありません。 これは、1998年に日銀法が改正されて、日銀が政治圧力から独立しているとう法律の問題とも関連があります。 本格的に日銀のデフレ脱却を推し進めるならば、日銀法の改正を見据えた目標設定権限を強化するべきでしょう。⇒白川総裁のデフレ独裁――政府は日銀法を改正し、金融政策の目標設定権限を確保すべき とまれ、腰の重い日銀が動き出したことはよいことです。課題は政策のタイミングが遅いこと、資金提供の規模が小さいこと、政策の拘束がないために責任問題が曖昧なことです。 要するに、「日銀がデフレ脱却に本気かどうか」を判断するのは時期尚早だということです。 引き続き、日銀をウォッチしていく必要があるのは言うまでもありません。(文責・中野雄太) 白川総裁のデフレ独裁――政府は日銀法を改正し、金融政策の目標設定権限を確保すべき 2012.02.10 米連邦準備制度理事会(FRB)が2%の「インフレ目標」を導入してから、日本の国会においても、デフレを放置している日銀の責任を問う声が高まっています。 ※FRBはの表現は“a longer-run goal for inflation”(インフレに対する長期的なゴール)という表現であり、「インフレ目標」と言っても差し支えないと考えます。 日銀の白川総裁は、国会予算委員会の答弁で、今回のFRBの「インフレ目標」の導入について「日銀に近づいてきた」と強弁しましたが果たしてそうでしょうか? 日銀は「インフレ率を2%以下のプラス領域、中心は1%程度を中長期的な物価安定の理解とする」としています。 よく意味が分からない「理解」が、FRBの「インフレ目標」と同じというのでしょうか? 嘉悦大学教授の高橋洋一氏は「1998年の新日銀法施行以降、日本で前年同月比のインフレ率が0~2%に収まっていたのはわずか1割6分。一方、FRBが1~3%に収めたのは実に7割以上」であるとして、落第生日銀の「理解」と優等生FRBの「目標」は全く違うことを指摘しています。⇒http://goo.gl/8tpkF 「インフレ目標」を導入している各国は数値目標だけでなく、達成期間、説明責任などを明確に定めています。 例えばニュージーランドは、インフレ目標を達成できなかった時には、政府は中央銀行総裁を罷免することができます。イギリスは、目標2%の上下1%を超えると、中央銀行総裁の財務大臣に対する説明責任が生じます。 日本は2011年度まで3年連続で消費者物価の上昇率はマイナスです。しかし、日銀総裁は何ら責任をとる必要はありません。 内閣府の試算によると、2011~2020年の物価上昇率の平均が、成長シナリオで1.7%、慎重シナリオで1.1%です。⇒http://goo.gl/RSW4z 古川経済財政担当相は10日午前の衆院予算委員会で、政府の財政政策と日銀の金融政策の両面から「2%程度の緩やかなインフレの達成に向けて、全力で(成長シナリオを)行っていきたい」と発言しています。 しかし、日銀は中心を「1%」としているため、政府の「2%」とはあまりに離れています。 白川総裁が「これをどう説明するのか」と同委員会で問われても、「ピンポイントで定めるのは難しい」と曖昧な答弁に終始し、「2%を達成する」という強い意志は全く示されませんでした。 1998月4月1日に施行された新日銀法では「金融政策の目標の設定」と「それを達成する手段」の両方に関して、日銀に政府からの独立を認めてしまいました。 「インフレ目標」を採用している諸外国では「金融政策の目標は政府が最終的に決定する権限を持ち、それを達成する手段は、中央銀行が政府から独立に決める」という「手段の独立性」を認めているに過ぎません。 現在の日銀法の下では、たとえ政府が「成長シナリオ」を進めたくとも、金融政策に関しては日銀が主導権を持っているため、政府に決定権はありません。 白川総裁は「デフレは潜在的成長力、生産性が低下しているのが原因であって、日銀がいくら流動性を供給(貨幣供給)しても脱却できない」と、開き直りとも思える発言を繰り返しています。(経済成長戦略や規制緩和等によって「潜在成長率」を高める努力を怠って来た民主党政権も問題ではありますが。) 学習院大学教授の岩田規久男氏は、白川日銀の「物価の安定」とは「デフレの安定」である。言いかえれば、日銀の金融政策の目標は「安定的なデフレ」という「デフレ・ターゲッティング」に他ならないと指摘しています。(『WiLL』3月号「デフレ・超円高の元凶は日銀だ」) 白川総裁は、文藝春秋3月号にて、インタビューを受けていますが、その中でも、現在は、積み上がった債務を正常なレベルに戻していくことが優先され、その間は、支出が切り詰められるため、成長率は低下すると、デフレを容認しています。 もはや白川日銀総裁は「疫病神」と言われてもいたしかたありません。すみやかに国会は日銀法を改正し、政府が金融政策の目標を決定する権限を持つべきです。(文責・加納有輝彦) 日本政府よ ギリシャのデフォルト危機を救出せよ 2012.02.08 再びギリシャのデフォルト(債務不履行)が取りざたされています。 理由としては、ギリシャ政府の財政赤字削減計画が予想以上に遅れていることと、3月20日には144億ユーロ(約1兆4100億円)にのぼる国債償還日が近づいていることが主な原因です。 ギリシャは、「トロイカ」と呼ばれる欧州委員会、欧州中央銀行、国際通貨基金との債務削減交渉が合意に達しないと融資が受けられず、国債の返済もできなくなる恐れがあるのです。いわゆるデフォルトが現実感を増しているわけです。 昨年9月に実施する予定だった融資は三カ月後に先送りされました。こうした影響で、昨年末に予定されていた50億ユーロ(4900億円)の融資は再度3月に延期され、3月に予定されていた100億ユーロ(約9800億円)の融資も6月にずれ込むことが発表されています。 加えて、難航している交渉状況を鑑みると、上記の融資が実行されるかも依然不透明です。 欧州でギリシャ支援を積極的にリードするフランスのサルコジ大統領とドイツのメルケル首相は、ギリシャのユーロ存続を望みながらも、ギリシャ政府が債務削減交渉に合意する件に関しては、「もはや猶予はない」という発言をしており、いら立ちを示し始めています。 ただし、ギリシャ政府にとっても交渉をすんなり受け入れられない事情があります。労働者の最低賃金20%カット、年金削減、公的部門の整理による1万5千人のリストラ策に対して、労働組合が激しく反発。7日には、首都アテネでは労働組合による1万3000人が集まり、緊縮財政への抗議集会とストライキを敢行しています。 ギリシャ議会は、民衆の激しい抗議や経済状況もあり、債務削減に関する会合を結局延期しました。その結果、ユーロ圏の首脳たちを不安に陥らせています。 ギリシャは、融資を受ける代わりに厳しい財政削減を義務付けられていますが、これで問題が本当に解決できるのかは極めて疑問です。 ギリシャのシンクタンクIOBEのヤニス・ストウナラス氏によれば、ギリシャ経済は対前年度比でGDPは6%以上低下することが必至だと分析しています。 確かに、失業率も2011年の段階で19%と高く、このまま債務削減が継続されれば、一層高くなるでしょう。 ギリシャ経済が低調であれば、税収も減ります。同時に、支援しなければいけない国は、イタリアやポルトガルスペインと多数にのぼっており、ユーロ圏の経済に足枷をかけています。全体的にもユーロ圏経済が一層冷え込めば、ギリシャ支援どころの話ではなくなります。 「トロイカ」が求める財政赤字削減案は厳し過ぎるとの意見もあり、欧州から世界不況を起こす懸念があることを指摘する投資家もいます。実際、その可能性は否定できません。 さらに、経済学者の中には、ユーロの構造的欠陥を指摘しているハーバード大学のJ・フランケル教授がいますが、同教授は、ユーロ離脱ということも十分考えられるべきだと述べています。詳細はこちら→ 「EU離脱なし」のギリシャ救済は本当に可能か 日本政府は、国内の消費税増税法案に熱心ですが、欧州発の世界不況を回避するためにも、ギリシャ政府に対して直接融資をすることも検討するべきでしょう。 国際通貨基金(IMF)を通すことなく、直接融資することが大事です。金額は、「トロイカ」との交渉によって決めていく柔軟な外交を展開することも考えるべきでしょう。 少し論点はそれますが、昨日、財務省は覆面介入として1兆円強の為替介入をしたことが記事になりました。「為替介入をどう見るか」でも紹介した通り、円高是正のための為替介入自体を否定しませんが、金融緩和を同時に発動していなければ効果は限定的です。 また、わざわざ「覆面介入」という姑息な手段に対して資金を使う余裕があるのなら、同額程度をギリシャ政府に融資しても問題ないわけです。 さらに言えば、昨年から始まった日欧EPA(経済連携協定)を円滑に進めるためにも、今は欧州に恩を売っておくことも大事です。 また、中国が執拗に欧州に対して金融支援を行う意思表示をしている以上、外交・安全保障の観点からも欧州を味方につけることは極めて大事になるでしょう。 日本政府は、内政ばかりに目を向けず、上記のような国際的視点からの政策も視野に入れて行動するべきです。相応の努力を怠ると、最悪の場合は日本が孤立することになります。 日本は欧州の危機を救う力を持っているのですから、日本政府は、堂々とギリシャ支援を実施するべきです。(文責・中野雄太) FRBの「インフレ目標」導入であらわになる「日銀の無策無能」 2012.01.27 米連邦準備制度理事会(FRB)はとうとう25日、インフレ率2%を長期的なゴールと位置づける「インフレ目標」の導入に踏み切りました。同時にゼロ金利を2014年まで延長することも決定しました。 26日の朝日、読売、毎日、日経、東京の夕刊はどれも、このニュースを一面で取り扱っています。27日の朝刊各紙にも大きく報道されました。 FRBのバーナンキ議長は「インフレ目標」導入について、「2%の目標を明確にすることで、物価の安定化や適度な長期金利を促すことができる」と説明しています。 「インフレ目標」とは、政府や中央銀行がインフレ率(物価上昇率)の目標を設定・公表し、その達成に主眼を置く金融政策のことです。 インフレ目標は、1990年にニュージーランドが採用して以来、カナダ、イギリス、韓国など20カ国以上で採用されています。先進国でインフレ目標を取り入れていないのは、日本と米国だけでした。 幸福実現党は2009年の立党当初より、「3%程度のインフレ目標値を設定」することをマニフェストに掲げて来ました。しかし、日本では日銀を筆頭に「インフレ目標」に対して否定的な論調が主流を占めています。 日銀が反対している理由について、嘉悦大学教授の高橋洋一氏は「インフレ目標にすると、それを達成できない場合には、日銀に説明責任が発生するが、日銀はそれを嫌っていたのだ」と述べています。(高橋洋一の民主党ウォッチ「FRB、ついにインフレ目標導入『取り残された』日銀どうするのか」) 日銀は、これまでもデフレに対して無策でしたが、「インフレ目標」に対しても、自らの責任回避のために避けて来たのです。 今回、FRBがインフレ目標の導入に踏み切った事で、日銀の「米国もインフレ目標をやっていない」という主張は説得力がなくなります。 一方で、「今回のような法的拘束力のない『インフレ目標』なら、日銀は既に設定している」という日銀擁護論も出ています。 しかし、東京大学大学院教授の伊藤隆敏氏は「日本銀行も1%程度の上昇率を示しているが、それはあくまで『望ましいと考える水準』にすぎない。デフレから脱出するためには『いつまでに何%にするのか』を示すべきだ。それに、海外では2%の目標が一般的で1%は低すぎる」と述べています。(1/27 朝日) 日銀のデフレに対する無策ぶりに対しては、例えばノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン博士は「今、日銀が重い腰をあげないというなら、日銀総裁は銃殺刑に処すべき」とまで酷評しています。(2010年08月20日週刊『現代』独占インタビュー) 日銀の白川総裁の東大時代の恩師であるエール大学の浜田宏一教授は、2010年に出版した著書の中で、教え子たる白川総裁に対し、「いまの日銀は、金融システム安定化や信用秩序だけを心配して、本来のマクロ金融政策という『歌』を忘れたカナリヤ」だと警告しています。 白川総裁はこれらの批判に耳を傾けることなく、「私は日本の政府・国民は財政バランスを回復する意志を持っていると信じている。これがマーケットの信任に繋がる」と、非常に抽象的な表現で煙に巻き、緊縮財政デフレ路線を正当化してきました。(2011/4/25 NHKクローズアップ現代「復興の道筋 日銀・白川総裁に問う」) 白川総裁は積極的な金融緩和に対しては「通貨の信認を守る」の一点張りで、何もしないことの言い訳にしています。「デフレ放置」が仕事であるかのような日銀白川総裁の石頭に、もはやなす術がないかの如きです。 奇しくも、米国のインフレ目標導入が大々的に報道された1/27日に『日銀総裁とのスピリチャル対話』(大川隆法著、幸福実現党発行)が店頭発売となりました。一種の「神仕組み」と言えましょう。 本書は白川日銀総裁の本心を明らかにする「守護霊インタビュー」であり、抽象的な表現、煙幕の奥にある白川総裁の本心が見事に解き明かされており、今、日本を貧しくしている「元凶」が白日の下に晒されています。 「日銀のメンツをつぶしたくない」という白川総裁のメンツなど、どん底の日本経済を救うことに比べれば瑣末なことであります。 もちろん、「インフレ目標」は万能ではありません。「インフレ期待」を醸成しつつ、日銀の金融緩和とのコラボで、政府が効果的な財政政策や大胆な規制緩和を打ち出し、経済を回復・成長軌道に乗せることが不可欠です。 幸福実現党は、リニアモーターカー等の高速交通網の全国整備、航空宇宙産業等、ロボット産業等、新たな基幹産業振興に向けた、確かな未来ビジョンを有しています。 幸福実現党は必ずや、大胆な金融政策と財政政策のミックス政策を通じて、「新・所得倍増計画」を実現して参ります。(文責・幸福実現党 岐阜県本部参議院選挙区代表 加納有輝彦) アメリカがインフレ目標を導入か 2012.01.25 不況に苦しむアメリカが、打開策としてインフレ目標の導入に踏み切ることを検討しています。「インフレ目標」政策とは、中央銀行が物価上昇率に一定の目標を定めることを指します。 様々な金融政策を通じて市場への通貨量を増加させて、マイルドなインフレを起こす政策ですが、現在では1990年にニュージーランドで導入されて以来、イギリス、カナダ、オーストラリアなどの主要国を含め20ヶ国以上で実施されています。ただし、ドルや円、ユーロなどの主要通貨を持つアメリカ、日本、ユーロ圏では導入されていません。 現在、アメリカの連邦準備制度理事会(FRB)には、インフレ目標推進派のB・バーナンキ議長がいます。学者時代から大不況を克服する重要政策は金融緩和にあることを主張しており、日本のバブル崩壊後の金融政策に関しても批判を展開している方です。 バーナンキ議長は、24日から25日にかけて実施される連邦公開市場委員会(FOMC)において、前月に協議した「金融政策の長期目標と政策戦略に関する声明」に関する草案をさらに踏み込むことが予想されています。 そのため、アメリカの主要メディアでも日増しに注目が高まっています。ただし、共和党の保守派勢力からは、バーナンキ議長の「過剰な」金融政策がインフレを引き起こす懸念があることを批判され、金融緩和第三弾(QE3)を実施する時期が未定でした。 こうした批判に対して、具体的なインフレ目標値を導入することによってインフレ懸念を抑え込み、QE3実施に道筋をつける目論見があるとも考えらます。 現時点(日本時間1月25日18時時点)では、詳細は出ていませんが、もしアメリカがインフレ目標値を導入したらどうなるかを考えてみたいと思います。 結論は簡単です。FRBがインフレ目標値導入と金融緩和に踏み切ると予想したならば、ドルの供給量が増えるわけですから、物価水準が上昇=インフレ傾向となり、同時にドルの相対的な価値が他の通貨に対して下がります。 言い換えれば、「円高ドル安」になるということです。加えて、日本政府は増税路線を鮮明にしていますし、日銀はインフレ目標や国債の日銀直接引受などの大胆な金融緩和を否定しているので、日本経済はデフレが定着すると予想ができます。 その結果、円の価値が高止まりする可能性が出てくるのです(インフレ目標値の是非や上記のメカニズムをもっと知りたい方は、『日本経済再建宣言』のついき党首が担当した第二章を参照のこと。また、より詳しく知りたい方で入門的な解説書は、岩田規久男著『デフレと超円高』講談社現代新書や『ユーロ危機と超円高恐慌』日経プレミアシリーズを参照)。 日本経済はデフレと円高問題に苦しんでいるのなら、政策としては「金融政策」を割り当てるのが筋です。特に、アメリカでは不況打開策として金融緩和をしてドル安へと誘導するわけですから、輸出企業を数多く抱える日本にとってはなおさら対策が必要とされます。 よって、政府は日銀の白川総裁に一層の「金融緩和」を迫るべきです。幸福実現党としては、長期国債の買い切りオペや日銀の国債直接引き受け、量的緩和の拡大などを行い、過度なインフレにならないようにインフレ目標の導入も併せて提言しています。 アメリカがやるから日本もやるといった単純な議論ではなく、既に昨年から「日本再建宣言」の一環として、デフレ脱却と震災復興の打開策として打ち出しているものです。 現状を見ると、本来ならばアメリカではなく日本においてインフレ目標を含めた金融緩和策が議論されなければいけません。日銀の白川総裁は、いったい何をしているのでしょうか。 幸福実現党としても、現在の日銀の金融政策に断固軌道修正を求めていきます。(文責・中野雄太) 2012年、日本の分岐点―日本再建に向け、「富の分配」ではなく「富の創造」を! 2012.01.01 新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 野田首相は1月1日付で平成24年の「年頭所感」を発表しました。「社会保障制度の持続可能性を高める必要性」を指摘する一方、「歳出削減と、税収収入の確保」に全力で取り組むと方針を示しました。「力こぶを入れて取り組んでいく」そうです。 さて、昨年末から、消費税増税を巡る民主党内の攻防が激化し、9人が離党届を提出しましたが、今回、注目したいのは「所得税の最高税率を現状の40%から45%に引き上げる」案です。 見直しの理由は、経済格差の是正を図るための「所得再分配機能の回復」とされています。つまり、高額所得者からの税収を増やし、低所得者向けの社会保障サービスを充実させるということです。 しかし、これは大変、危険な見直し案です。人の何倍も働き、長年努力して来た高額所得者を狙った増税は「働く意欲を失わせる」ことに繋がります。社会主義国のように「努力が報われない社会」になります。 その結果、富裕層が、税金の安い香港やシンガポールに移る「資本逃避」が現実となり、一層、税収が下がることでしょう。 実際、米国で「富裕層に対する増税案」に賛成しているといわれる、富豪、著名投資家のウオーレン・バフェット氏も、シンガポールに移住しています。 「所得の少ない人ほど負担感が強くなる消費増税への理解を得るには、富裕層に負担を求める必要がある」として、最高税率の引き上げを指示した野田首相。野田首相の頭にあるのは「富の分配」ばかりです。 消費増税の不満を減らし、支持率や国民世論、選挙を考えての「迎合主義」と言わざるを得ません。 民主主義では、高額所得者も税金を納めていない者も同じ一票です。一万人に一人の富豪から税金をとって、一万人に分配すれば「一票が一万票に化ける」。政治家にとっては、抗しがたい誘惑なのでしょう。 しかし、これはマルクスが『共産党宣言』で打ち出した「強度の累進課税」と発想が同一です。 「強度の累進課税で、高額所得者から財産を取って分配する」――つまり、財産を全部、国家の方に持っていこうとする社会主義的発想が強く見られます。 政府税制調査会が30日にまとめた税制抜本改革案には相続税の最高税率5%引き上げも明記されています。改正が行われれば、相続税の対象になる人が全国民の4.2%から6~7%まで増えると試算されています(ニッセイ基礎研究所調査)。 ここにも、マルクス『共産党宣言』(「相続権の全面廃止」)の強い影響が見られます。 現在、所得税と個人住民税を合わせた個人所得課税の最高税率は50%です。税と所得を折半する「五公五民」となっていますが、最高税率引き上げが実現すれば、高額所得者は課税所得の過半を税で納めることになります。 働いても、働いても、半分以上を税で取り上げる仕組みは、国家による「合法的な略奪」であり、憲法18条の「奴隷的拘束の禁止」に明らかに違反する行為です。 野田増税内閣が突き進んでいるのは、まさしくハイエクが言う「隷属への道」そのものであります。 ハイエクは、たとえ、「共産主義」であろうが、「ファシズム」であろうが、「福祉国家」であろうが、「富の分配」であろうが、その「目的」に関わらず、私有財産を中央集権的に管理統制する「集産主義(collectivism)」という「手段」は同一で、その「手段」こそが「暴政」と「貧困」という、「隷属への道」を生み出すことを指摘しています。 「社会保障と税の一体改革」が「国家社会主義への道」であることを指摘しているのは、幸福実現党だけです。 ※詳細は1月18日、幸福実現党より緊急発刊される『国家社会主義への警鐘~増税から始まる日本の危機~』(大川隆法名誉総裁とついき秀学党首との公開対談)をご覧ください。 松下政経塾で無税国家を学んだはずの野田首相は、「無税国家」を目指した松下幸之助氏の理想とは見事に真逆に進んでいます。 2012年、「税収収入の確保に力こぶを入れて取り組んでいく」のなら、日本を豊かにするための、「富の創造者」の輩出に努力すべきです。 あの、「岩崎弥太郎」を100人輩出する!」という目標でも立てたらいかがでしょうか。 「富の分配」ではなく、「富の創造」への努力こそ、「日本再生に歩み始める最初の年」となるはずです。 野田首相は、「増税に不退転」になるのではなく、「多くの雇用を生み、国富を増やしてくれる人こそ国の宝」と考え、「未来のリーダーを創る」ことに「不退転」であるべきです。 所得税の最高税率を上げていく考え方は、日本を豊かにしていく道とは反対方向に進む道です。 イギリスのサッチャー元首相は「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません」と言い切り、労働党政権が続けてきた「福祉国家路線」を大きく転換。「自由な競争社会」に改革し、イギリスの国力を復活させました。 「世界中の成功者が住みたくなる国」「新しい成功者を続々と輩出する国」――幸福実現党は、そんな豊かで自由な日本にして参ります!(文責・竜の口法子) 「政治家の使命」とは何か――政治家の心意気こそ経済成長の牽引力 2011.12.30 民主党の社会保障と税の一体改革両調査会の合同総会は29日、消費税率を2014年4月に8%、2015年10月に10%と2段階で引き上げる消費税増税案を含む一体改革大綱素案の税制抜本改革案を了承しました。(12/30産経) これを受けて、政府は30日、消費税増税を柱とする「社会保障と税の一体改革」の素案をまとめました。与野党協議を経て、年明けの通常国会で消費増税の関連法案を3月末までに提出することを目指しています。 消費税増税に向けた野田首相の意志は固く、「政治家の集大成のつもりで臨む」「私の政権で一番苦しく逃げてはいけないテーマは社会保障と税の一体改革だ」と決意を示しています。 「無税国家」を掲げる松下政経塾出身の初の首相として、国民の負担増と経済衰退をもたらす「増税」を政治家の集大成とするというのはあまりに淋しく、政治家の風上にも置けません。 「社会保障と税の一体改革」の間違いは二つあります。その第一は「歳出削減の努力」が欠如していることにあります。 野田首相は、復興増税で国民に10兆円以上の負担を押し付けておきながら、復興増税成立後、早々と議員定数削減を先送りし、国家公務員の冬のボーナスを4.1%も増額しました。 国と地方の公務員のボーナス平均は76.5万円(みずほ証券調べ)で、民間平均37.8万円の2倍以上となりました。野田首相は「歳出削減」どころか、公務員の人件費増大を推し進めています。 政治家や官僚は決して身を削らず、肥える一方、疲弊する国民から増税して税金を取り立てている姿勢は、国民を飢餓に追いやってでも、豪華な暮らしを続けている北朝鮮の豚親子と何ら変わりありません。 「社会保障と税の一体改革」の間違いの第二は「経済成長」の視点が完全に欠けていることにあります。経済成長して、GDPが伸びれば、税収は飛躍的に増大します。 「社会保障と税の一体改革」という問題設定自体が「経済成長」を視野から外し、「社会保障が毎年増加する→増税は不可避」という財務省による巧みな詐術(トラップ)であることを私たちは見抜かなくてはなりません。 税収が経済成長と密接に関連がある以上、問題設定は「社会保障と税の一体改革」ではなく、「経済成長と税の一体改革」であるべきです。 しかし、野田首相は「経済成長」には関心を示さず、ただ「増税」に対してのみ「不退転の決意」で臨もうとしています。 本来、政治家は自国を世界一豊かにするというビジョンを持ち、その実現に向けて「不退転」で努力しなければなりません。 幸福実現党のついき秀学党首は、今、日本が持つべきビジョンとは「世界一にして世界最先端の経済社会の実現」ということを掲げています。(ついき秀学党首論文「これが本物の経済成長戦略だ」⇒http://p.tl/RrAC) 「増税推進派」の政治家、学者は総じて悲観論に立っています。「これ以上の経済成長は望めない。成長しても金利が上がり、借金が返せない、借金が膨らみ、日本はギリシャのように破綻する」としています。 「このままの雲行きだと、明日は大嵐がくる」と天気予報をしているようです。学者は天気予報で良いでしょう。しかし、政治家は天気予報ではだめです。 幸福実現党のついき秀学党首のように、「明日は快晴にする!」というビジョンを国民に示して国民を導き、天気予報自体を変えることが「政治家の使命」なのです。 国家経営も企業経営も本質は同じです。「未来を予測する最良の方法は、未来を創ることだ。未来を予測しようとすると罠にはまる」という、ドラッカーの格言を今こそ噛みしめるべきです。 したがって、「明日は嵐になる(財政破綻)。傘(増税)が必要です」という財務官僚、学者の天気予報に唯々諾々と従い、不退転の覚悟で「傘を集める(増税する)」という野田首相の姿勢は、国家の「経営者」としての資質に欠けていると言わざるを得ません。 「明日は必ず快晴にしてみせます!皆さん、傘はいりませんよ!」と明るい未来ビジョンを示してくれる政治家の心意気こそ、今の日本には必要なのです。そうであってこそ、投資も活発化します。 野田首相の「増税路線」では、民間からさらに富が剥奪され、税金が増えるどころか、国民全体がいよいよ貧しくなり、税収が激減することは火を見るより明らかであります。 今こそ、政治家、官僚共に「国富」を創造するという一点に、あらゆるエネルギーを集中すべきです!そして、民間に富が蓄積されてこそ、税収が増えるのです。「経済成長と税の一体改革」こそが必要なのです。(文責・加納有輝彦(岐阜県本部幹事長)) すべてを表示する « Previous 1 … 74 75 76 77 78 Next »