Home/ webstaff webstaff 執筆者:webstaff 2月28日「若者1,000人We Love 日本デモ」開催! 2016.03.02 文/HRPニュースファイル編集部 2月28日、学生青年1,200名が渋谷に集まり、「愛してるから、黙ってられない。日本とアジアの、自由と平和を守ろう」デモを開催。 日本政府に対して「日本の防衛力の強化」と、「真実の歴史認識を、世界に発信すること」を訴えました。 当日は幸福実現党の釈量子党首、トクマ遊説局長、国領ぶんた事務局長(兼)青年局長も駆けつけて、若者と共に声を上げました。 【動画公開】渋谷で行われたデモの様子 http://info.hr-party.jp/2016/5334/ You Tube:当日デモダイジェスト動画 https://www.youtube.com/watch?v=qyBoStMJlzk&feature=youtu.be デモを開催するにあたって学生リーダー慶應義塾大学商学部4年の原田翼さんは次のように訴えました。 「TRUTH YOUTH」(トゥルース・ユース)より http://truthyouth.jp/2016/71/ 今、立て続けに、悲しいこと、怖いことが起きています。 ◆悲しいこと。ありえない日韓合意 2015年末、日本と韓国は私たちを悲しませる、ある一つの「約束」をしてしまいました。 それは、日本が戦争中、「慰安婦を強制連行した」と事実上認め、韓国側に謝るものでした。 しかし、これは事実に基づくものではありません。 そもそも「慰安婦の強制連行」には何の証拠もなく、韓国側の「でっちあげ」であることがわかっています。 政治において、このようなウソがまかり通ってしまってよいのでしょうか? 日本はいつまでも「謝罪外交」を続けてはいけないと思います。 真実に基づかない「日韓合意」は、先の戦争で亡くなられた多くの方々の名誉を深く傷つけるだけでなく、将来にわたって大きな禍根を残します。 私たちだって、友達との間にウソがあったら、真の友情は生まれないですよね? 確かな友好関係を築くためにも、日本と韓国はお互いに正直であってほしいです。 ◆怖いこと。北朝鮮の「暴走」ふたたび さらに、北朝鮮の暴走がふたたび、日本を巻き込んでいます。 1月6日:核実験(水爆実験) 2月7日:北朝鮮の事実上のミサイル発射実験 2月12日:日本人の拉致被害者・行方不明者の調査中止を発表 もし日本の領土内にミサイルが飛んできたら、どうしますか? もう今までみたいに、「そんなことあるわけない」なんて、とてもじゃないですが言えないと思います。 現にミサイルは、沖縄上空を軽々と飛んで行きました。 今のところ対抗手段は、イージス艦と、パトリオットPAC-3による2段構えミサイル防衛です。 しかしこれらは、日本の領土内に飛んでくるミサイル全てに命中するとは限りません。迎撃をし損ねる可能性も十分にあるそうです。ちょっとヤバくないですか? いつの間にか、北朝鮮の「暴走」に「ああ、またか」と慣れてきてしまっている方もいるかと思います。 でも、ある日突然、日本領土にミサイルが飛んできて、全部迎撃できずに、日本のどこかにミサイルが命中してしまったら……。 その可能性は現実にあります。 そうなってしまっては、もう取り返しがつきません。 ◆「使わせない」ための選択肢として 北朝鮮に核を使わせないために。 愛する人を守るために。 正当防衛の範囲内での核装備―。 決して戦争がしたいわけではありません。 したくないけど、したくないけど、したくないけど! 侵略的な行動をする国に核を使わせないためにも、今は、「核抑止力」を真剣に考えるべき時なのかもしれません。 ◆北朝鮮の暴走と、韓国の歴史ねつ造を止めよう! 僕たちはやはり、「正義」の味方でありたい。 北朝鮮の暴走を止めること。 韓国の歴史ねつ造も許してはならないこと。 日本の防衛力を高めて、アジアの平和に貢献すること。 デモを通じて、日本政府に訴えたいと思います。 合言葉は、日本を「愛してるから、黙ってられない。」 若者から、日本の政治をよりよいものにしていきましょう! ※関連記事 ●「The Liberty Web」サイト 『日本とアジアの平和を守る! 若者1200人が渋谷でデモ行進』 http://the-liberty.com/article.php?item_id=11000 2月15日、釈党首が国連で「慰安婦の強制連行はなかった」と発言! 2016.02.18 文/HRPニュースファイル編集部 ◆国連で「慰安婦強制連行説」を否定 2月15日、幸福実現党党首・釈量子がスイス・ジュネーブの国連・「女子差別撤廃委員会」に参加し英語で、正しい歴史認識を世界へ発信しましたのでご報告いたします。 釈党首が出席した「女子差別撤廃委員会」とは、「女子差別撤廃条約」が正しく実行されているかを審査・検討するため設置された組織です。 釈党首から下記のスピーチを行いました。 ・日本軍による強制連行、および性奴隷という主張は明らかに間違っている。 ・ジャーナリストの吉田清治が韓国人女性が拉致されたと主張した。 ・これはクマラスワミ報告にも含まれている。しかし、吉田はこの主張を撤回した。 ・貧困のために家族によって売春婦にされた人たちには気の毒に思う。 ・しかし、日本の歴史では女性は敬意を持って扱われてきた。 ・日本の歴史の中であがめられ続けてきた日本の中心神の一人は、天照大神という女神。 ・125代におよぶ天皇のうち10代8人は女性。 ・日本の女性として私が強調したいのは、日本は女性に敬意を払い続けてきた。これは第二次世界大戦中も例外ではない。 今回、釈党首は民間人の代表の一人としてスピーチを行いました。 その後に政府代表の杉山外務審議官が日本政府として「慰安婦強制連行説」を否定するスピーチも行っています。 また、上記スピーチの翌日(2月16日〔火〕)に、同委員会の対日審査会合において、政府代表の杉山晋輔外務審議官が、慰安婦問題に関して「日本政府が発見した資料には、軍や官憲による、いわゆる強制連行を確認できるものはなかった」などの説明を行ない、日本政府として国連で「慰安婦強制連行説」を否定しました。 その後、釈党首は2月17日(水)にパリのユネスコ本部を訪問し、「南京大虐殺」資料の記憶遺産登録撤回及び審議プロセスの情報公開を求める申し入れ書を世界記憶遺産担当のイスクラ・パネブスカ氏に手渡しました。 なお、今回の国連でのスピーチについては、「THE FACT」公式サイト、「The Liberty Web」サイトでも紹介されておりますので、ぜひご覧ください。 ●「THE FACT」公式サイト 国連で「慰安婦の強制連行はなかった」と発言! 国連女子差別撤廃員会最新レポート!!! http://thefact.jp/2016/1365/ ●「The Liberty Web」サイト 日本が国連で「慰安婦強制連行説」否定 政府に先んじて主張した釈氏ら保守系の人々 http://the-liberty.com/article.php?item_id=10922 近年、中国や韓国は国連を舞台にウソの歴史を世界に吹聴し、日本を貶める国際宣伝が激しくなっていています。 今後も幸福実現党は、中国や韓国は世界に発信してきたウソの歴史である「南京大虐殺」や「慰安婦強制連行」」を糾し、世界に「正しい歴史認識」を発信して参ります! 対談映像――我が党の署名にユネスコ本部が動いた!(拡散歓迎) 2015.03.09 HRPニュースファイル事務局より ◆ユネスコにも影響を与えている我が党の署名活動 昨年より我が党で取り組んでいる「中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、日本政府に万全の措置を求める署名」活動、誠にありがとうございます。 中国による「『南京大虐殺』『従軍慰安婦』の記憶遺産登録申請」に反対する署名活動は、幸福実現党が国内で行っていますが、ハッピーサイエンス国際本部でも全世界の支部で取り組んでいます。(現在も継続中) その第一弾として、先月2月10日、ハッピーサイエンス国際本部の武川一広国際広報局長がパリのユネスコ本部を訪問し、中国の記憶遺産登録申請に反対する「海外の支部で集めた署名の原本」や「南京大虐殺」「従軍慰安婦」はなかったことを裏付ける当時の具体的資料等を手渡しました。 ユネスコの記憶遺産の担当者の方も中国の「南京大虐殺」の記憶遺産登録申請について日本人はどう思っているのか気にしており、その際に、我が党が現在取り組んでいる「日本で集めた署名の束の写真」も事務局の方々にお見せしました。 「海外支部で集めた署名原本」と「日本の署名の束の写真」は、ユネスコ事務局の方々に大きな驚きを与え、「今回の申し入れを真摯に受け止め、事務局長に早急に報告します」と回答を得ました。 <面談時の主な内容> ・ボコバ事務局長(ユネスコのトップ)に必ず届ける ・資料を精査し、しっかり審議をする ・本件について異議申し立てをしているのはハッピーサイエンスしかない ・日本人はこの問題をどう認識しているのか?(日本国内の世論への関心も強かった) ◆対談映像――ユネスコ本部での面談はどのような内容だったのか ユネスコ本部での面談はどのような内容だったのか、及川外務局長・武川国際広報局長による対談映像は、党HPの動画サイト「幸福実現党チャンネル」からご覧いただけます。 「幸福実現党チャンネル」【対談映像】その時、ユネスコ本部が動いた! https://www.youtube.com/watch?v=_p855JxGqfc 内閣府・ユネスコ本部に日本国民の声を届けて記憶遺産登録の棄却を実現し、歴史認識問題に終止符を打ちましょう!引き続き、皆様のご協力をお願い申し上げます。 ■中国による「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、日本政府に万全の措置を求める署名 《署名用紙はこちらから》 http://info.hr-party.jp/2014/3159/ 【署名締切】3月24日(火)必着 幸福実現党党本部 〒107-0052 東京都港区赤坂2-10-8 6F TEL:03-6441-0754 2007年、世界であがった「対日非難決議」の教訓 2015.03.01 文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩 ◆米国で中国の「抗日連合会」が仕掛けた反日工作 現在、米国では複数の「慰安婦像」が建てられ、反日感情の象徴になってしまいました。こうした土壌は、2007年、つまり第一次安倍政権の時につくられました。 もしこの時に、「慰安婦」に対する誤解を日本が世界に発信していれば、「慰安婦像」も建っていなかったのではないかと考えます。 2007年4月にアメリカ政府の「ナチス戦争犯罪と日本帝国政府の記録の各省庁作業班(IWG)」は、8年の歳月と30億円のお金をかけてナチスの戦争犯罪について大規模な調査結果をまとめました。 この調査は、もともとはナチスの戦争犯罪を検証するプロジェクトだったのですが、実はこのとき中国系の反日団体である「抗日連合会」が米国政府に働きかけをし、日本の戦争犯罪も一緒に検証してほしいと要望したのです。 ◆米政府――日本の慰安婦問題調査で「奴隷化」の証拠発見されず その結果をIWG委員長代行のスティーブン・ガーフィンケル氏が議会向けに、最終報告書として提出しました。 調査対象となった未公開や秘密の公式文書は計850万ページで、そのうち14万2千ページが日本の戦争犯罪にかかわる文書でした。 「いわゆる慰安婦プログラム=日本軍統治地域女性の性的目的のための組織的奴隷化」にかかわる文書には、「日本の官憲による捕虜虐待や民間人殺傷の代表例が数十件列記」の報告がありましたが、しかし慰安婦関連は皆無だったのです。 【参考】米政府の慰安婦問題調査で「奴隷化」の証拠発見されず…日本側の主張の強力な後押しに (2014/11/27産経) http://www.sankei.com/world/news/141127/wor1411270003-n1.html スティーブン・ガーフィンケル氏は、中国系の「抗日連合会」に対しても日本の慰安婦にかかわる戦争犯罪や「女性の組織的な奴隷化」の主張を裏づける米側の政府・軍の資料は一点も発見されなかったことを謝罪し、以下のように報告しました。 「アメリカの資料の中から日本の戦争犯罪に関する大量の資料が出てくることを期待していた方々(「抗日連合会」)は、失望するでしょう。私は2001年に抗日連合会の人々と面談し、この件に対する(日本の戦争犯罪に関する資料を探してほしいという)思い入れの深さを知りました。」 「抗日連合会の目的は、戦時において大日本帝国の統治下にあったアジア地域における戦争犯罪を世に伝えることです。私は彼らに対して、IWGがアジアにおける戦争犯罪に関する資料を探すために努力し、入念な調査をしたことに疑いの余地がないことを言っておきたい。」 「IWGがアジア戦域における日本の戦争犯罪に関する資料を見つけることができなかった理由は、そのような機密文書が存在しなかったからです」と。 結局、米国は中国系の抗日連合会の要請を受けて、8年間、クリントン政権、ブッシュ政権、民主党・共和党政権を挙げて、日本の戦争犯罪の証拠を調べたわけですが、日本の慰安婦問題に関する戦争犯罪を示す資料はまったくなかったのです。 ◆慰安婦問題を覆せなかった日本政府 本来であれば、この2007年4月に出された報告をアメリカ政府もマスコミも大きく取り上げて然るべきでした。そして日本政府も日本のマスコミもしっかりとこの結果を内外に知らせるべきでした。 なぜならば、この3カ月後に中国系や韓国系から献金を受けていた日系人議員のマイク・ホンダ氏が議会攻勢をかけた結果、アメリカ下院が日本の慰安婦問題を取り上げ、対日非難決議を上げてしまったからです。 しかし、朝日新聞の誤報に端を発する国際的な誤解が広がってしまったこともあり、その後アメリカのみならず、様々な国が対日非難決議をあげました。 アメリカが2007年7月の下院決議で対日非難決議を上げると、オーストラリアが2007年9月、カナダが2007年11月、オランダが同じく11月、欧州連合EUが12月、フィリピンが2008年3月、台湾が2008年11月と、次々に世界で対日非難決議を上げたのです。 こうして「慰安婦問題」は、日本がきちんと反論して来なかったために、国際的な誤解は取り返しのつかないところまで来てしまったのです。 ◆今年「南京大虐殺」で日本を国際的失墜に追い込もうとしている中国 戦後70年の今年、中国は「南京大虐殺」をネタに、「南京大虐殺」をユネスコの記憶遺産へ登録申請しています。登録されるかはユネスコが7月頃に決定します。 実は2月10日(現地時間)、パリのユネスコ本部を「幸福の科学」の武川一広・国際広報局長が訪問、中国の南京大虐殺のユネスコ記憶遺産事務局に登録の中止を求める申し入れを行いました。 幸福の科学がユネスコに「南京」「慰安婦」の記憶遺産登録の中止を申し入れ http://the-liberty.com/article.php?item_id=9199 いまのところ日本政府は、ユネスコに対して明確な抗議の声を申し入れていません。 このまま中国が申請した「南京大虐殺のユネスコ記憶遺産登録」が認められてしまった場合は、「慰安婦問題」と同じように、今度は「南京大虐殺」の濡れ衣を着せられ日本は国際社会で信用を失ってしまいます。 こうしたことを避けるためにも、是非、下記署名のご協力をよろしくお願いいたします。 ●「南京大虐殺」「従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し 日本政府に万全の措置を求める署名 (3月24必着) http://info.hr-party.jp/2014/3159/ 都市の未来と「垂直都市ビル」構想 2012.09.06 東京スカイツリーの「高さ」が人々の人気となってますが、関西の新名所「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区、地下5階地上60階)が2014年春の開業を目指して建設が進められています。⇒http://www.abenoharukas-300.com/ 「あべのハルカス」は今年8月30日に最終的な高度となる300mに到達し、横浜ランドマークタワー(横浜市西区、296m)を抜いて、ビルとして日本一の高さになりました。 ハルカスには複合商業ビルとして、近畿百貨店本店や大阪マリオット都ホテルの他、多機能オフィス、美術館などが入ります。 さらには、大阪市立病院など医療機関を集めた「メディカルフロア」や、複数大学のサテライトキャンパスなどを設置した「キャンパスフロア」もできる予定です。 このような「複合型ビル」は、「職」「住」「遊」「学」などといった都市としての機能を備え、小さな町や村と同等の能力を持っているという意味で「垂直都市ビル」と言って良いでしょう。 日本のように国土が狭く、さらに数少ない平野部に人口が集中している国(国土の約25%に人口の9割が住んでいる)にとって、「垂直都市ビル」というのは非常に合理的な施設です。 事実、多くの人々が集まる施設である「六本木ヒルズ」「東京ミッドタウン」や、今年オープンした「渋谷ヒカリエ」、また現在建設中の「環状2号プロジェクト(地下5階・地上53階建)」などは、様々な都市機能を備えた複合型ビルです。 高層の複合型ビルを建てていくという昨今の傾向が、なぜ理に適った戦略と言えるかについて、東京をはじめとする大都市が抱える課題を踏まえ、3つの切り口から解説させて頂きます。 (1)少子高齢化 日本は近代化を図る過程で、都市機能を分化し、用途を純化していきました。まず、都市がスプロール化(無秩序に拡大していく現象)し、その結果ドーナツ化現象が起きた結果、首都圏では毎日、「民族大移動」が繰り返されています。 この移動にかかる時間は、平均2時間を超え、生涯計算をすると、合計4年間以上、通勤・通学に費やすことになります。サラリーマンは、友人、知人、家族とゆっくり過ごす時間や、自己啓発の時間を奪われているのです。 その弊害や歪みが色々なところで出ており、その一つが、「少子化」であり、かつ、現在、進行している「高齢化」に対応できていない都市構造なのです。 このように「水平拡張」していった都市構造を見直す必要があります。そのカギとなるのが「垂直都市ビル」です。 この様々な機能を持ったビルは、「住み、かつ働く街」であり、ライフ&ワークスタイルも全く違ったものになり、女性や高齢者の社会参加も容易になり、子育てもしやすい環境が実現されます。 「垂直都市ビル」を建設してくことは「職住分離型→職住接近型」へと都市構造を変えていくことになります。 (2)インフラの更新 日本のインフラなどの公共施設の多くが、高度成長期、特に東京五輪前後の時期に建設が進められました。その多くが、これから耐用年数と言われる50年を超え、建て替えの時期を迎えようとしています。 老朽化により通行禁止となった15m以上の橋は今年4月で217と統計のある08年の8割増で、通行規制されている橋も1162と08年より7割も増えました。 この他にも下水道の老朽化による道路の陥没が頻発しているなど、状況はかなり切迫しています。公共施設を更新するのに必要な費用は、今後50年で400兆円にのぼると試算されています。(8/27 日経「老いる公共施設」) 日本の都市は、今までの延長線上のその場しのぎの工事ではなく、将来を見据えて投資していかねばなりません。 都市の機能を縦に揃えた垂直都市ビルにインフラを集約し管理・運営する方が高効率になり、メンテナンスや更新も非常にし易くなります。 (3)防災対策 垂直都市ビルは災害時にも非常に強いのです。例えば、六本木ヒルズでは、震度7の大規模地震に耐えられるよう設計されているうえ、地震でライフラインがストップしても、仕事や生活を継続できる設備や物資を備えています。 森タワーの地下には巨大な発電所があり、ヒルズ内の施設の電気や冷暖房を賄っています。東京全体が停電になっても、六本木ヒルズだけは電気を通常通り提供されているのです。 また、10万人分の備蓄倉庫や非常用井戸なども備え、周辺からの避難民や帰宅難民を受け入れることが出来ます。 現在、日本にはたくさんの木造住宅密集地域(木密地域)があります。東京においても、山手線の外周部を中心に広範に分布しています。 この木密地域は道路や公園等の都市基盤が不十分なことに加え、老朽化した木造建築物が多いことから、「首都直下地震による東京の被害想定」(2006年東京都防災会議)においても、倒壊・火災など大きな被害が想定されています。 これらの地域の建物を鉄筋コンクリート仕様などに建て替え、不燃化に膨大な予算を費やすよりも、効率的でかつ防災性も高い街づくり(=垂直都市ビル)を考えるべきです。 近年になって、前出のような高層の複合型ビルが建てられてきていますが、依然として日本の都市は空中を活用できていません。 具体例を挙げるならば、東京都区内の建物の平均階数が2.5階に比べて、ニューヨークでは平均15階、パリでは6階建てです(『超高層ビルの秘密』尾島俊雄著)。 東京は「平面的過密・立体過疎」の都市だと言えます。日本の中心である東京でもこのような状況ですから、他の都市はさらにこの傾向が顕著です。 高層ビルを建てれば良い、というわけではありません。しかし、今はせっかくの土地を無秩序に利用し、閉塞感が漂っています。 「垂直都市ビル」は現代における最先端技術の結晶であり、適切に建てることによって、新しい概念や文化が生まれてきます。 うつむきがちの日本が、再び空を見上げられるために、この「垂直都市ビル構想」を提案したいと思います。 法人税半減と規制緩和で日本の国際競争力を高めよ 2012.07.26 東京都が、外資を誘致する為に総合特区を始動させようとしています。(東京都「国際戦略総合特区 アジアヘッドクォーター特区」) 昨今、日本の国際競争力の低下が非常に懸念されています。ゆえに、この特区構想は早急に実現させるべきだと考えます。 2010年の外国企業による日本投資残高はGDP比で3.9%となっており、先進国平均の30.8%に比べ極めて低く、「投資対象」としての日本の地位の低さが見てとれます。 また、今年の3月に発表された『エコノミスト』誌による都市ランキングを見ると、東京は6位という結果になっています(1位:ニューヨーク、2位:ロンドン、3位:シンガポール、4位:香港・パリ、6位:東京)。 問題は、同じアジア経済圏のシンガポールや香港に、東京が負けているところにあり、国際競争力の強化は差し迫った課題です。(エコノミスト誌「Benchmarking global city competitiveness」) 今回の計画では、都は5年間で外国企業500社を誘致する目標を掲げており、「アジアヘッドクォーター特区」構想と名付けています。 総合特区として指定された対象区域は、六本木周辺、東京駅周辺、日本橋周辺などの計8か所です。これらの区域に、グローバル企業のアジアを統括する本部や研究開発拠点を誘致するというのが基本戦略です。 アジア圏のような高い成長が見込まれている市場には、全世界の企業の注目を集めており、多くの企業が成長機会を求めてこの市場を目指しています。 一般的に、より地域に密着した方が成功の可能性が高くなると考えられており、それぞれの企業はアジア本部や研究・開発拠点をどこかの都市に置こうとしています。 それが「金融・経済センター」と呼ばれる中心都市となっていくため、戦略としては理に適っています。 次に、都の提案や取組について見ると、(1)ビジネス支援、(2)生活環境整備、(3)都市インフラ整備、(4)誘致・ビジネス交流の促進の4点が中心となっています。 (1)ビジネス支援 入国・再入国申請審査等の規制緩和や、法人税の優遇措置です。特に、日本の法人税率は38%と高く、外資誘致に向けて大きな関門となっています。(cf.シンガポール:17%、香港:16.5%) (2)生活環境整備 外国人家族がストレスなく暮らせるためのサポート、教育、医療等の生活インフラの確立です。最も基本的な点としては、「英語」の問題です。 英語教育の充実は勿論必要な課題ですが、英語が普及するまで待つわけにはいかないので、都市政策としての取組も必要です。 例えばシンガポールでは、民間デベロッパー主導で、インターナショナルスクールを核とした街づくりがなされています。 (3)都市インフラ整備 高い防災対応力の実現や、コジェネレーションシステム等による自立・分散型エネルギーネットワークの整備により、安定した企業活動を保証するというものです。 (4)誘致・ビジネス交流の促進 海外への継続的な企業誘致活動や、MICE開催(会議・招待・学会・展示会)によるビジネス交流の促進です。 例えばロンドンでは、来る五輪開催に合わせて、各国の閣僚や企業の最高経営責任者ら約200人が参加する世界投資会議の開催や、外国企業と英国企業の商談会を3500件予定するなど、官民挙げて外資を呼び込む姿勢を徹底しています。 以上のことを実現するためには国の協力も必要なのですが、ここに「霞が関の壁」と呼ばれる高い壁があります。 都は、誘致に必要な30項目の規制緩和を国に求めています。このうち20項目について国の実務者間で協議した結果、要求が受け入れられたのは、羽田空港にビジネスジェットを連続駐機できる日数の延長など4項目のみでした。 さらに、法人税引き下げについても難航しています。 現在、東京の都市ランキングは6位となっており、シンガポールや香港に抜かれています。加えて、ソウル(20位)、台北(37位)、北京(39位)、上海(43位)が後に控えています。順位はそう高くないように感じるかもしれませんが、大阪(47位)、名古屋(50位)と日本の2大都市が後塵を拝しています。 日本の国際競争力強化は差し迫った課題です。 都が掲げる「アジアヘッドクォーター特区」構想が実現し、500社の外国企業を誘致できれば、雇用創出などにより全国で約2兆3000億円の経済波及効果があると試算されています。 幸福実現党は日本国内に企業を誘致し、国際競争力を高めていくためにも、法人税は速やかに諸外国並みの20%程度に半減すべきだと提言していますが、政治の強力なリーダーシップで減税や規制緩和を断行すべきです。 日本は必ず復活出来ます。敵は国外にもいますが、国内にもいます。一つずつ打ち破っていかねばなりません。 ロンドン五輪開幕迫る!――東京五輪を招致し、日本復活の原動力に! 2012.07.05 政局の混乱の裏で、開幕を7月27日に控えたロンドン五輪の報道が存在感を増してきています。 多くの人々が、我らが日本人選手の獲得するメダル数と色に期待を寄せています。彼らの活躍に、今年の日本の夏が盛り上がるかどうかがかかっています。 更に言うならば、2020年度以降の日本の未来にも影響してくると思われます。というのも、彼らの活躍が2020年夏季オリンピックを招致できるか否かに関わってくるからです。 5月23日に行われた国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、2020年夏季五輪招致を目指す東京が第一次選考を順当に通過しました。 「宿泊」「輸送」「安全と警備」等の項目において東京都の開催計画は高く評価されており、まずは良いスタートを切ったと言えるでしょう。 しかし、ライバルのマドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)と比べ、大きな課題を日本は抱えています。 それは、「国内支持」です。IOCが独自に行った各都市のに関する世論調査で、東京は47%と共に70%を超えたライバル2都市(マドリード78%、イスタンブール73%)に大きく水をあけられています。(5/25 The Japan Daily Press⇒http://goo.gl/Vh6MA) 2020年夏季五輪の開催都市が正式に決定するのは、2013年9月です。招致に向けた国内の機運を盛り上げるためにも、ロンドンでの日本選手団の活躍は欠かせません。 では、なぜ五輪を東京に招致する必要があるのでしょうか。これには、以下の3点が挙げられると思います。 一つ目は「インフラの再整備」 二つ目は「国際競争力の強化」 三つ目は「日本の復活をアピール」 まず、一つ目の「インフラの再整備」ですが、三環状道路(首都高速中央環状線、東京外郭環状道路(外環道)、圏央道)の整備率は47%と、まだまだ東京の交通ネットワークは未熟で、渋滞の大きな原因になっています。 これに対し、東京都は道路整備を加速させ、2020年度には整備率92%(外環完成)の達成を目指しています。(東京都「『2020年の東京』計画 全体概要」⇒http://goo.gl/Ua2k4) 実際、国土交通省は昨年12月、外環道の未着工区間の練馬―世田谷間(約16km)について、2012年度に着工し、東京都が招致を目指す2020年夏季五輪までに完成させる方針を発表。同区間の計画決定は1966年で、45年を経てようやく着工されることになりました。(2011/12/12 読売) 「五輪招致」という目標を掲げることにより、これまでほぼ凍結状態にあったプロジェクトもようやく動き出したのです。 二つ目の「国際競争力の強化」は、グローバル時代に日本が更に発展していくために必要不可欠な項目です。 東京が世界の都市間競争に敗れれば、日本全体が廃れてしまう恐れがあります。東京を世界中から人々が集まる吸引力を持つ都市にしていく必要があります。 現在、世界都市ランキングで、東京は4位ですが、シンガポール、ソウル、香港、上海などのアジア各都市が迫って来ており、悠長なことを言っていられません。(2011/11/19 「世界都市ランキング 『東京』は4位 将来は転落?」⇒http://goo.gl/PkVCs) 東京都は外国企業誘致のための総合特区制度を設け、東京都心・臨海地域などを重点的に開発し、アジアのヘッドクォーターとなる方針を掲げています。(東京都「アジアのヘッドクォータープロジェクト」⇒http://goo.gl/JPYV1) 東京都は「オリンピックを梃子として東京の自己変革を更に進め、日本を変える大きな動きにつなげていく」としています(「『2020年の東京』の概要」⇒http://goo.gl/jENQr)が、東京五輪招致がその原動力となることは間違いありません。 三つ目は、「日本の復活をアピール」することです。アピールする相手は、もちろん世界です。 「五輪」という祭典は200以上の国と地域から選手1万人以上が参加する大会です。東京で開催する場合、観客は五輪開催期間の17日間で約850万人(平成22年に東京都を訪れた外国人旅行者は約594万人)が訪れると見込まれています。 また、経済波及効果は都内だけで約1兆6700億円、全国では約2兆9600億に上ると試算されています。日本経済復活の起爆剤としても期待できます。(6/7 産経「2020年東京五輪開催の経済効果3兆円」⇒http://goo.gl/Y5aSG) 1964年に開かれた東京五輪によって、日本は「敗戦からの復興」の姿を世界に示しました。2020年の五輪は「東日本大震災からの復活」を成し遂げた、新しい日本を世界に訴えるチャンスです! 最後になりますが、日本は今、長期経済低迷期に陥っています。それを専門的に分析するならば、人口問題、デフレなど様々に理由を挙げられます。 しかし、最も必要なものは、国民全体で共有できる、明確な「明日への希望」であります。「五輪招致」は、その象徴の一つと言えるのではないでしょうか。 来るロンドン五輪での日本人選手団の活躍を応援しつつ、「東京五輪招致」の大義を発信していきたいと思います。 未来都市開発の促進こそ、日本の発展の鍵である 2012.05.10 5月22日に東京スカイツリー(東京・墨田区)の開業を控え、新聞やテレビの報道も盛り上がってきています。この「新名所」の年間来場者数はスカイツリーだけで552万人、周辺施設には2085万人の来場者が見込まれ、開業後の経済波及効果は年間880億円と推計されています。 また、この他にも東京では、「ダイバーシティ東京プラザ(江東区)」や「渋谷ヒカリエ(渋谷区)」などが4月にオープンし、新名所が後押ししています。先のGW期間中の来場者数は、ダイバーシティで100万を突破し、ヒカリエ(4月26日から5月6日までの集計)では150万人に達しています。 このように、人々を集め、地価を上げる工夫が様々になされています。ここに、日本が長引くデフレから脱却する道筋があると思われます。 というのも、デフレの大きな要因の一つに、土地や株価下落によって投資や消費が落ち込む「資産デフレ」があるからです。日本の地価は、この20年の間に1200兆円も下がり、景気回復の大きな足かせとなっています。 「都市開発によるデフレ脱却」――これは、日本の経済成長戦略のキーワードの一つです。 日本がなすべき都市開発のポイントとして、【ヒト】国際都市化、【モノ】インフラの再整備、【カネ】民間資金の誘導の三つが挙げられます。 (1)【ヒト】国際都市化 まずは、東京をはじめとする主要都市を、世界の企業と人材が集まる国際都市へ発展させるべきです。GDP約90兆円という世界一位の経済規模を誇っている東京都は国際競争力の面では5位となっています(Global Financial Centres Index⇒http://goo.gl/8eAyC)。 国際競争力強化のための都市機能の充実・強化に向け、以下の6つの項目に取り組むべきです。 ・国際金融などの中枢業務拠点の形成 ・国際的な商業・観光拠点の形成 ・国際化に対応した居住・教育・医療・カンファレンス・滞在型宿泊機能の誘導 ・文化・芸術機能や迎賓・交流機能の歴史と集積を生かした文化・交流機能の誘導 ・次世代型の産業・業務・情報機能や、アミューズメント、文化・商業・交流機能の誘導 ・空港と直結する交通拠点機能の強化 (2)【モノ】インフラの再整備 次に、道路や水道などの都市基盤の強化・補修です。道路渋滞による損失額は年額約12兆円で、四国全体のGDPに相当します。(国土交通省試算⇒http://goo.gl/YCPRU) また、東京23区内の都市計画道路整備率は未だ6割程度です。環状2号線、国道357号(東京港トンネル)、首都高晴海線等の整備・延伸など、広域的な交通利便性の向上していく必要があります。 加えて補修の問題があります。全国の橋梁や道路、水道などのインフラの多くは、高度経済成長期に造られたものであり、ここ10年の間に一斉に寿命を迎えます。 特に橋梁においては、寿命と言われている50年を越えるものが現在は8%ですが、10年後には26%、20年後には53%になります。 (3)【カネ】民間資金の誘導 最後に、民間資金を不動産に誘導するパイプである不動産投資信託(REIT)市場の拡大です。日銀買入もあって東証REIT指数は底入れはしましたが、時価総額は3.5兆円と小さいままです。 しかし、都市再開発における組み入れ対象物件は膨大にあります。資金調達手段の多様化などの制度改革によって、市場を活性化すれば民間資金が集まり、不動産市場が息を吹き返すでしょう。(5/8 日経) 東京をはじめとする主要都市が発展していかなければ、日本は衰退していきます。 都市開発は、最も目に見える投資の一つです。ここでは、夢のある都市開発の例として「オリンピック誘致」を挙げておきたいと思います。 一般的に「スポーツの祭典」とされているオリンピックですが、来る7月27日開幕のロンドン五輪では「英国産業の優秀さのショーケースとなる一世代に一度の機会」としています。 英国政府は、この五輪を「自国の産業や環境技術を世界にアピールする場」と位置付け、各国の経済・通商閣僚や企業のCEOら約200人が参加予定の世界投資会議を開幕前日に開きます。 また、各国にある在外大使館が現地の企業に声をかけ、開幕前から期間中に3500件もの商談会を用意し、産業技術の顕彰制度も創設するなど、新たな振興の機会と捉えています。 日本には、英国以上に世界にアピール出来る技術がたくさんあります。しかし、そうした技術を発信する機会や場が少ないために、国際競争力を失っています。 「ヒト」「モノ」「カネ」を呼び込める「舞台」をつくるのが「都市開発」であり、その実現に向けては、規制緩和等を通じて民間の力を最大限に発揮出来る仕組みが必要です。 都市開発は日本がデフレを脱却し、更なる繁栄を実現していくための大きな鍵となります。その促進のためにも、政治家がリーダーシップを発揮し、未来ビジョンを提示すべきです。 日本は「世界のリーダー国家」として、エネルギー・情報「インフラ」を整備・輸出せよ! 2012.04.05 電力は日本の「ものづくり」やビジネス活動の根幹です。しかし、現在、国内54基の全原発の停止による電力不足の懸念や、東京電力による電気料金の値上げの問題が、世間を賑わせています。 日本は3.11以前においては想像もしていなかった電力危機に陥っており、政府は「発送電分離」「電力業界のルールの見直し」「風力や太陽光をはじめとする再生可能エネルギーの拡大」「省エネの促進」等を検討しています。 今後の日本の電力事情の大きなトレンドとして、「賢い送電網」という意味の「スマートグリッド(次世代送電網)」が挙げられます。 ただ、間違えてはならないのが、「脱原発」をお題目のように唱える、「環境左翼」思想(「原発不要論」)のためにスマートグリッドを導入すべきではありません。 電力の安定供給のためには、まだまだ原子力発電は必要です。大切なことは「より便利で効率的な新しい街づくり」のインフラとして導入するべきです。 この「スマートグリッド」は「供給・需要側の双方向性を持つ、電力と情報の新しいインフラ」と定義されています。 すなわち、大規模発電(火力、原子力等)や分散型発電(風力、太陽光等)の電力供給側の情報を統合すると共に、「スマートメーター」によって家庭やオフィス等の電力需要側の情報をリアルタイムに掌握することで、きめ細かな発電が可能になります。 その結果、従来のような無駄な発電は不要になり、エネルギーの効率的利用が可能になります。また、スマートメーターを活用して、時間帯に応じた柔軟な料金メニューを設定する事で、料金インセンティブによる需要抑止(ピークカット)やピークシフト効果も期待されています。 この「スマートグリッド」を導入するポイントとしては、下記3点が挙げられます。 第一に「IT技術を利用した電力系統の管理・制御」です。 家やビル全体のエネルギー供給、需要の状況を総合的に把握し、電気機器や設備を集中的に管理することによって、電力の安定性、効率性を高めることにあります。 第二に「再生可能エネルギーの利用の拡大」です。 既存の技術である火力や原子力と、新たな技術である再生可能エネルギーを融合することにあります。 再生可能エネルギーの多くは天候任せのものが多く発電量の予測がしにくいため、既存の集中型電源と同時に利用するには、双方の発電量を正確につかんで、需給バランスを一致させる必要があります。 予測が難しい自然エネルギーの割合が増えると、電気機器の故障や停電恐れが生じ、一定の「電力品質」を保つことが出来なくなります。現在の電力網のままでは、導入限界は全体の10~20%と言われています。 第三に「エネルギー安全保障レベルの向上」です。 国全体のエネルギー効率を上げ、再生可能エネルギーを導入することにより、石油輸入を減らすことにあります。米国や韓国、シンガポール等では、スマートグリッドを導入するプロジェクトは「エネルギー安全保障」の一環として、はっきり位置づけられています。 スマートグリッドは「次世代送電網」とあるので全てが「新しい技術」なのかというとそうではなく、既にこの言葉が登場する以前から研究開発、導入されているものが多くあります。 「新しい」のは、これらを統合し、イノベーションさせた点にあります。既存の技術と新たな技術を最大限に有効活用するための、エネルギー、情報の「インフラ」なのです。 このようなスマートグリッドを地域に導入し、「スマートシティ(環境配慮型都市)」をつくり出そうという動きは既に始まっています。 2010年に経済産業省が、「次世代エネルギー・社会システム実証地域」として、横浜市、愛知県豊田市、京都府けいはんな学研都市、北九州市の4地域を指定し、実証実験がなされています。 他にも、「スマートシティ」を日本再興の原動力にしようと、被災地の6地域を含む全国11か所の環境未来都市でも取り組みがなされています。 また、世界に目を移してみると、中国を中心にしたアジア諸国、中南米や中東・アフリカ諸国等でも、安定した効率の高い系統の構築に向けて、急速にスマートグリッド導入の気運が高まっています。 世界のエネルギー関連企業やシンクタンク等の調査では、年間約100兆円以上の市場規模に成長すると予測されており、中には、500兆円規模まで成長するという意見もあります。今後、スマートグリッドに端を発するトレンドはますます加速していくでしょう。 日本の取るべき道としては、日本発の「スマートシティ」の国際標準をつくり、それを輸出していくべきです。 新興国が「スマートグリッド」を自ら構築することは非常に困難です。日本は、世界の「リーダー国家」として、エネルギー・情報「インフラ」を輸出していく気概を持つ必要があります。 すべてを表示する « Previous 1 … 14 15 16