Home/ 坂本麻貴 坂本麻貴 執筆者:坂本麻貴 HS政経塾6期生 「サヨク」が知らない中国共産党の「人権侵害」 2018.07.19 「サヨク」が知らない中国共産党の「人権侵害」 幸福実現党 三重県本部統括支部長 HS政経塾第6期卒塾生 坂本麻貴 ◆民主主義の重要性 『宇宙時代の幕開け』という演題の講演会を、大川隆法幸福実現党総裁が7月4日に行いました。その講演の中で次のように指摘しています。 『多様な考えを持つ人や多様な人種、民族が調和して暮らしていくためには「自由」「民主主義」「信仰」が大切であり、無神論の名においてウイグルやチベット、内モンゴルを占領したり一方的に滅ぼしたりするような事態は間違っている』 1950年に中国共産党はチベットを侵略しています。その後も周辺の国々を占領し、中国化をすすめています。 ◆中国の「成長」と他国の「中国化」 1950年代の中国は、毛沢東による政策の失敗によって、経済は崩壊の危機にありましたが、その後の政策で急成長してきました。 同時に軍事費も右肩上がりに増額しており、過去26年間で40倍にもなっていますが、それに対して日本の成長率や防衛費はこの30年間だけをみても横ばいです。日本は2011年についに中国に追い抜かれています。 中国が経済的にも軍事的にも力を蓄え始めると、周辺の国々の侵略を実行し、中国領土を広げています。中国共産党は話し合いで条約を締結しても、ことごとく破っていきます。 例えば、1950年にチベットを侵略した際に、次のような条約を締結しました。 「チベットの現行政治制度やダライ・ラマの固有の地位及び職権にも中央は変更を加えない」 「チベット人民の宗教信仰と風俗習慣を尊重し、ラマ寺廟を保護する」 「チベットに進駐する人民解放軍は取引は公正にし、人民の針一本、糸一本といえどもとらない」 しかし、この条約はことごとく破られていきました。 その証拠に、1959年にダライ・ラマ14世がインドへ亡命しました。 また、1950年から1976年の間で17万人以上のチベット人が強制収容所で死亡しており、15万人以上が処刑されています。 その他にも拷問死や自殺、飢餓など含めて合計で120万人以上の犠牲者を出しています。 中国には「国境」という概念がありません。チベットやウイグルはあくまで「辺境の地」であり、その辺境の地を取り戻すことは中国にとっては必然なのです。 そして今度は中東からヨーロッパまでを「中国化」しようとしていることは、一帯一路計画からも読みとれます。 他国を「中国化」するために、民族意識を形成する宗教を否定します。チベットでも多くの寺院が一方的に破壊されました。 チベットでは数人で集まって話しているだけで逮捕されるのです。共産主義政権下では、言論の自由も信仰の自由もないのです。 宗教を弾圧し、民族ごと消そうとする中国が、チベットやウイグルに対して行っていることは、単なる人権侵害を通り越して、ジェノサイドだといえます。 こうした事実を知って、その上で憲法9条の改正や自国の防衛について考えるべきではないでしょうか。 ◆アジアのリーダーとして必要な国力 日本は「自由」と「民主主義」によって世界をリードしていく必要があります。 そのために、憲法9条の「改正」、核装備はもちろん、持続的な国力をつけるための成長戦略が必要不可欠です。 その成長戦略とは、法人税、消費税などの減税と、リニア中央新幹線などの成長の見込みのある分野への投資です。 都市と都市をつなぐインフラを強化する事で、企業が日本の国内で活躍できる環境をつくることが、持続的な国力の増強につながります。 左派思想を掲げる人たちがやさしいのだという事は分かりますが、そのやさしさは、自立しない学生が夢や理想を語っている姿に似ています。 国が力を持つということは、他国を生かしはぐくむことや、許すことを現実に実行することができ、より多くの人を守ることができるようになるということです。 国力をつけてこそ、国際社会の中で「自立」できるのです。 皆さんのお声を伺いにまわっていますと勘違いされていることがありますが、幸福実現党は左派ではありませんが、「ウヨク」でもありません。 今後も私たちは国を愛する真の保守政党として、希望の未来へと変えてまいります。 参考書籍 ・岩崎尚人(2015)『中国の経済成長と展望』 ・ペマ・ギャルポ著(2018)『祖国を中国に奪われたチベット人が語る侵略に気づいていない日本人』ハート出版 【HS政経塾からのご案内】 ◆7月21日(土) ペマ・ギャルポ教授によるオープンセミナーのお知らせ https://hs-seikei.happy-science.jp/2018/5836/ このたび、当塾に国際政治学者のペマ・ギャルポ氏をお呼びし、「日本人よ、中国の属国になってもよいのか ~激変するアジア情勢と日本~」と題したオープンセミナーを開催することになりました。 演題:「日本人よ、中国の属国になってもよいのか」 講師:ペマ・ギャルポ氏(拓殖大学教授、桐蔭横浜大学大学院教授) 日時:7月21日(土) 於:ユートピア活動推進館 2F 大礼拝室 〒107-0052 東京都港区赤坂 2-10-8 受付開始 13:00~ セミナー 13:30~15:00 懇親会 15:15~16:30(※ペマ氏同席) 参加費:3000円 (懇親会別途500円) 今回の講演では、1959年に中国軍によるチベット侵略からインドに逃れ、その後、日本に留学されたペマ教授から、「国を失うとは、どういうことなのか」という重大な問題に関して、実体験を踏まえたお話を語っていただきます。 なぜ、平和国家だったチベットが侵略されたのか。 侵略でどれほどの人が犠牲になったのか。 中国による人権侵害の実態はどうなっているのか。 こうした切実な問題は、「平和国家」を謳っている日本にとっても、他人事とは思えません。 中国は現在、公表額で日本の3.7倍の軍事費(約18.4兆円)を用いてアジアで米国に対抗できる軍隊の建設を目指しているからです。 (※海外シンクタンクでは、中国の軍事費は日本の5倍近くになるとも見積もられている〔ストックホルム国際平和研究所〕) 「日本は、今のままで本当に大丈夫なのだろうか」 そんな疑問をお持ちの方に、お勧めのセミナーです。 是非ともお越しいただければ幸いに存じます。 皆様のご来場を心よりお待ちいたしております。 お問い合わせは、Tel:03-6277-6029、Mail:hs-seikei@kofuku-no-kagaku.or.jpまで 経済発展に必要な「愛国心」教育 2018.05.05 経済発展に必要な「愛国心」教育 HS政経塾 第6期卒塾生 坂本麻貴 ◆経済成長時期の見送りとモノづくり産業の人材不足 日本の発展を支える成長産業の半導体において、技術者の枯渇が深刻な問題となっているということが、5月2日付の日経新聞(注1)で報じられました。 記事によると、中国国有企業の長江存儲科技(YMTC)は、自前でフラッシュメモリー開発を進めるため、東芝の技術者をヘッドハンティングしているという記事です。 また、自動車運転技術の普及によって、半導体技術に精通する技術者が要になり、昨年末にはデンソーが東芝の四日市工場から開発チームを引き抜いたことも大きなニュースとなっていました。 そのため、メモリー需要の拡大で東芝が三重県四日市市と岩手県北上市に新製造棟を稼働させる計画で、十分な技術者を確保できず、頭を抱えているというのです。 同じ日の日経新聞で、プライマリー・バランスの黒字化達成を、これまでの目標から5年先送りし、2025年度とする検討に入ったことが報じられました。 日本の経済低迷には、こうした企業の苦悩も一因となっていると考えられます。 ◆プライマリー・バランスの黒字化には「減税」を 政府が目指す目標を実現するには、高い経済成長が必要になります。しかし、実際には簡単ではないようです。これまでも何度か、黒字化達成時期を先送りにしてきています。 今のままの政府の戦略では、結局2025年でも達成できず、2030年、2040年と先延ばしされる可能性も非常に高いと思われます。 幸福実現党は、経済成長させるために、消費税や法人税の減税の必要性を訴えてきました。 具体的には、消費税の税率では、現行の8%から5%へ引き下げるというものです。 5月1日に自民党の若手議員がつくる「日本の未来を考える勉強会」が、消費税率10%への引き上げの凍結をうったえていましたが、「凍結」では8%のままです。 人口が減少傾向にあるからこそ、消費税率を引き下げて、成長していける土台を作らなくてはなりません。 こうした「減税政策」とともに、経済成長のためには、専門技術をもつ人材の育成に力を入れる必要があるということが、この記事からうかがえるのではないでしょうか。 ◆「愛国心」が技術者を育てる 日本を代表する企業であるトヨタ自動車の創始者・豊田佐吉も、パナソニックの創始者である松下幸之助は、「愛国心」をもっていました。(注2) 愛国心について、幸福実現党創立者である大川隆法総裁は次のように指摘しています。 「愛国心というのは、国を発展させる大きな力になります。やはり、富を生産していく人、新しい価値を創造していく人をつくらなければいけません。」 「そのためには、国を愛していなければならないし、『国を愛して立派にしていくことは、よいことだ』と考えて努力することを認めなければいけないのです。」(『教育の使命』)(注3) また、次のようにも指摘しています。 「不況期における、いちばん正しい考え方は『人材教育』です。これが、いちばん効果があるのです。『不況期は人材教育の時期である』と考えたほうがよいでしょう。」 「リーダーであるならば、自分の部下たちをしっかり教育することです。『今は、お客様が大して買ってくれない時期である』と思うならば、教育の時期であると考えて、しっかりと『仕込み』にかかることです。」(『朝の来ない夜はない』)(注4) 国を愛する心が、日本という国で働く誇りにもなります。企業を支える人材を多く養成するためにも、愛国心教育を公教育に取り入れていく必要があるのではないでしょうか。 (注1)5/2日本経済新聞「技術者枯渇 東芝の苦悩 半導体メモリー増産に暗雲」 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO30054380R00C18A5EA1000/ (注2)『かえりみて明日を思う』松下幸之助 著/PHP研究所 (注3)『教育の使命』大川隆法著/幸福の科学出版 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=906 (注4)『朝の来ない夜はない』大川隆法著/幸福の科学出版 https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=120 緊迫する北朝鮮有事に対して未だに鈍い国内体制 2017.08.26 緊迫する北朝鮮有事に対して未だに鈍い国内体制 HS政経塾6期生 坂本麻貴 ◆安倍政権のリスク管理 北朝鮮がグアム周辺へ、ミサイルを4発発射することを計画していることが報じられましたが、26日の朝方に日本海に向けて短距離ミサイル数発を発射しました。 北朝鮮の今回のミサイル発射は、21日から始まった米韓合同軍事演習への反発から発射したとみられています。 アメリカと北朝鮮が軍事衝突する可能性について、8月19日~20日に産経・FNN合同世論調査が行いました。 また同じ調査で、北朝鮮による核ミサイル開発問題について、外交交渉による解決が期待できるかどうかというアンケートもとられました。 結果は、以下のようでした。 「アメリカと北朝鮮が軍事衝突する可能性を懸念していますか、していませんか。」 ・懸念している:78.2% ・懸念していない:20.1% ・どちらともいえない:1.7% 「北朝鮮による核兵器や弾道ミサイル開発問題について、あなたは、外交交渉による解決が期待できると思いますか、思いませんか。」 ・思う:36.6% ・思わない:58.4% ・どちらともいえない:5.0% (政治に関するFNN世論調査所収) この結果から、国民の中でも、北朝鮮がミサイルを発射するということに対して、外交交渉は成り立たず、防衛装備の拡充など、具体的な策を求める声が多くなってきていることが分かります。 ◆中四国で行われたJアラートを通じた訓練 このグアムに向けたミサイル発射計画が発表されたことにより、島根、広島、高知県など中四国9県全202市町村を対象にJアラートによる訓練が行われました。 この訓練はJアラートのシステムが正常に動作するかの訓練で、職員や関係機関の訓練でした。高知県は今後住民の避難訓練も検討しているようです。 万が一、今の状態でミサイルが日本に着弾した場合、訓練のされていない地域ではパニックになる可能性があります。 また、日本の核シェルター保有率はわずか0.02%です。中立国であるスイスや、イスラエルでは100%、アメリカやロシアでは80%前後という世界の水準から見ると最低レベルといえます。 行政機関の側でそうした訓練や防衛のための準備を進めたくても、議会を通さなければ難しい現状があり、幸福実現党は5月から全国300近い自治体に対して避難訓練の実施を要望してきましたが、他の地方公共団体ではなかなか進んでいない状態にあります。 しかし、このような国内の状況を考えれば、国会でも、地方議会でも、感情論を廃して今、何が必要なのかを議論できる議会であってほしいと思います。 ◆短期的な対策と同時に長期的な対策を そもそも、こうした北朝鮮のような国が暴挙にでるまえに牽制するためには、日本がしっかりと国力をつける必要があります。 それは、銃をもった強盗に対して警察が拳銃で牽制するのと同じことです。国力とは、大きくは「経済力」と「防衛力」です。経済力は長期的な力、防衛力は短期的な力になります。 改憲や防衛力の強化によって短期的には相手を牽制できても、長期化した場合に兵站が絶たれたら、国民を守ることができなくなってしまいます。 その意味でも、もう一度日本企業を国内に呼び戻し、地方経済を栄えさせることが重要です。それと共に、地方と都心部の移動時間を短くするインフラを整備し、充実させることが急務となっています。 地方によって観光がつよい、二次産業がつよいなどそれぞれ個性はありますが、それぞれのその個性を生かして「国を支える気概」を、地方は持つべきではないでしょうか。 「坂の上の雲」を超えた国家ビジョンを目指せ 2017.07.04 「坂の上の雲」を超えた国家ビジョンを目指せ HS政経塾第6期生 坂本麻貴 ◆国の税収が減収 日本経済がリーマンショックの影響を受けた2009年から、今年で8年がたちますが、国の2016年の税収が前年度を下回り、55兆5千億円程度となりました。 これは7年ぶりの前年割れで、所得税、消費税、法人税といった税収全体の8割を占める「基幹3税」がそろって減収となっています。 さらに消費税収は2015年度の1兆4千億円を数千億円下回り、これは2014年4月の消費税率引き上げが絡んでおり、経済成長頼みの財政運営は転機をむかえているといいます。(6月30日付日本経済新聞) ◆社会保障の充実を名目に引き上げられた消費税 2014年に消費税率は8%へ引き上げられました。その少し前の民主党政権かで、社会保障の財源のために消費税率をあげるという法案を通し、それをベースに引き上げられ、また2019年からは10%まで引き上げられます。 しかし、高齢化が進む日本において、消費税の税収を社会保障にあてても、今以上に充実していくことは極めて難しいと言わざるを得ません。 そもそも、消費税制を始めて日本に導入した際、当時の竹下登首相は、「景気が回復し、国の借金を返すまでの間導入する」と私たちに約束しています。その年の税収は60兆円ほどでした。 しかし、その後景気はいっこうに回復せず、27年間、一度もこの60兆円の税収を超えたことがないのです。 1997年には5%へ引き上げ、これによってさらに景気は悪化。その後8%に上げたことの影響が、今になって現れてきたといえます。 消費税の増税では、景気は回復しないということがいよいよ明確になってきました。 ◆鍵を握る企業の国内回帰 今回の減収の要因の一つとして、企業のグローバル化についても指摘されています。 日本企業が海外に進出し現地で雇用したりすることで、日本に法人税や所得税が入らず減収したということです。 ここから、海外に進出している企業が、再び日本国内に立地していく必要があり、そのためには大幅な法人税の減税が必要です。 また、企業が魅力に思う人材を教育によってつくっていくことも重要です。 ◆坂の上の雲を超えた国家ビジョン 戦後日本は坂の上の雲を目指して経済成長してきました。それがここ30年は坂を登りきり、下り始めたかのようになってきています。 日本では、経産省を筆頭に日本の技術力に注目し、「モノづくり」を推進してきました。 戦略を階層で考えるというものがありますが、技術力というのは最下層にあたります。 「技術」→「作戦」→「戦略」→「大戦略」→「政策」→「理念・世界観」(奥山真司氏講義より所収)と進むにつれ上の階層になっていきますが、下の階層でどんなに素晴らしくても、より上の階層が強い方が勝ってしまいます。 今、日本には、世界の中でどのような存在なのかという理念や、世界の中でどういうビジョンを持ち、どの方向へ舵を切るのかという世界観が必要です。 幸福実現党のもつ、「より多くの人を幸福にする」という理念や「世界をリードする日本」といったビジョンが必要なのではないでしょうか。 憲法9条を改正し、国民の安全と生命を守る国家へ 2017.05.16 憲法9条を改正し、国民の安全と生命を守る国家へ HS政経塾第6期生 坂本麻貴 ◆有事に対して備えなく、憂いが残る行政事情 北朝鮮がミサイルを撃った場合、日本では「Jアラート」が鳴り、国民に避難するよう警告されます。 「Jアラート」が鳴ってから、着弾までは約7分。あるいはもっと短いといわれます。 しかし、14日の未明にミサイルが発射され、30分間飛行した後、日本海に落ちましたが「Jアラート」は鳴りませんでした。 実際に、ミサイルが日本に向かって発射された場合、国民の救助に当たるのは地方公共団体です。 自然災害時とは違い、自衛隊は迎撃などに当たるためです。 地方公共団体によっては、まず司令塔にあたる職員や関連機関で訓練を実施し、今後市民も巻き込んで訓練していこうとしているところもあります。 しかし、地方公共団体で具体的な対策を取っているところはほとんどないのが現状です。 「ミサイル着弾は前例がなく、訓練や備蓄を準備するだけの予算をつけることが難しい」「国の判断で鳴らすので、鳴ってすぐに対応することが難しい」という団体もあります。 そのため、ミサイルを想定した避難訓練をすることや、備蓄の用意、生物兵器だった場合に備え、ワクチンや医薬品の準備と関連機関との連携を求める活動を行なっています。 ◆国民の声 9条に自衛隊の存在を加える「加憲」に国民の55%が賛成だと、16日の産經新聞で報じられました。 地元をまわって、皆さまの声を聞いても、「9条を改正するべき」「2項の矛盾を改めるべき」という声を多く頂くようになってきました。 憲法を改正することは、自民党の党是。安倍首相はその念願を叶えたいところですが、各方面に配慮して9条1項2項はそのまま残し、あくまで自衛隊の存在を加えるとしています。 ◆「加憲」よりも「改正」 しかし、それでは国民にたいして不誠実です。政治は諸外国に対しても、国民に対してもまっすぐであるべきです。 憲法9条を改正し、主権国家としての交戦権を認めるよう改正しなくてはなりません。 その上で、更に、人はなぜ尊いのか、人権の尊厳の根拠は何であるのかを、国の柱である憲法に定めた自主憲法を制定するべきです。 いざという時、しっかり大切な人たち、愛する国をまもるための国家をつくっていくべきです。 アメリカにみる民主主義の新しい形 2017.02.07 HS政経塾第6期生 坂本麻貴 ◆トランプ大統領に対するイメージ 地元でふれあい訪問をしながら皆様の声を聞いて歩いていると、「トランプ大統領になって本当に大丈夫なの」「テレビを見ているととんでもないね」と言った声をよく聞きます。 テレビや新聞を見ていると、移民のアメリカ国内入国を禁止したり、メキシコとの国境に壁を造ると言って実際予算組ませたりと、「有言実行だが『政治』のやり方を知らない暴君」というような報道が多いかと思います。 ◆イスラム移民に対する入国拒否について 2月5日(日)の日経新聞の一面に、「米入国制限 司法の壁」という大きな見出しがでていました。トランプ大統領がイランやイラクなど7か国のイスラム系の国からの入国を禁じ、シリア難民他すべての国の難民受け入れも停止した大統領令に対する記事です。 結局司法が入国制限措置を一時差し止めたことで、3日から7か国の入国が再開しています。 しかし、特にメキシコからの入国者の中には、犯罪や薬物を持ち込んでくることも多いため、これをくい止められるかどうかはアメリカにとって非常に大きな問題です。 またイスラム教徒の中にISISのようなテロ因子が混じっている以上、トランプ大統領の入国制限が一概に人権侵害だとは言い切れない部分もあるかと思います。 ◆日本が見習うべきアメリカ精神の源 アメリカとイスラム圏、ヨーロッパあるいは日本との1番の違いは何でしょうか。 民主主義国家なのか軍事国家なのか、大統領制か、主力産業の違い、人口の違いなどいろいろな切り口はありますが、1番大きな違いは、私は神を認めている国かどうかと、更にその宗教が多神教的か一神教的かというところではないかと思います。 「アメリカ独立宣言」には、 『We hold these truths to be self-evident, that all men are created equal, that they are endowed by their Creator with certain unalienable Rights, that among these are Life, Liberty and the pursuit of Happiness.–』 (自明の真理として、すべての人は平等に造られ、創造主によって、一定の奪いがたい天賦の権利を付与され、そのなかに生命、自由および幸福の追求の含まれることを信ずる。また、これらの権利を確保するために政府が組織された)【[注]「人権宣言集」岩波文庫(2014)第66刷 高木八尺他編】 という箇所があります。また、「忠誠の誓い」には、 『I pledge allegiance to the Flag of the United States of America, and to the Republic for which it stands, one Nation under God, indivisible, with liberty and justice for all.』 (私はアメリカ合衆国国旗と、それが象徴する、万民のための自由と正義を備えた、神の下の分割すべからざる一国家である共和国に、忠誠を誓います) とあり、これを公立学校では毎朝唱和しています。 「忠誠の誓い」は議会でも暗唱され、アメリカは実質的に神の下に民主主義を行い、宗教立国しているのです。 これとは反対に、フランスでは「ライシテ憲章」で、学校などの公の場所に一切宗教的なものを持ち込まないという憲章をつくっています。 例えば、大きなロザリオやイスラム教徒の女性が被るスカーフなどです。 フランスも移民の多い国で、宗教間の衝突が問題になっていますが、フランスでは宗教を排除することで摩擦を避けようとしました。 しかしその結果、イスラム教徒との間に大きな溝をつくることになり、ISISのテロの原因にもなりました。 ◆「神」の下の民主主義 元々アメリカは移民の国であり、移民にとってアメリカは「夢の国」でした。そのためプロテスタントが多いものの、多様な信仰をもった人たちから成り立っています。 その多様な神様を信じている人民をまとめるために、アメリカでは「神」を『キリスト』であるとか『アッラー』であるとか、ひとつの信仰の対象に絞ることをせず、ただ「神」であるとしました。 つまり、宗教間で起こるかもしれない摩擦を、それぞれの宗教を認め、それぞれの神の下に平等であるとして成功しているのです。 神道のような多信仰とは少し違いますが、多様な神の存在を否定していないという点で多信仰的だと言えるのではないでしょうか。 イスラム教の国家は典型的な一神教で、他宗教に対して(宗派によって多少違いますが)排他的です。 宗教の問題は、宗教を排除することでは解決できません。自分の信じる宗教だけが正しく、後は排除されるべきだという考えにも限界が来ています。 日本が目指すべき政治体制は、民主主義は民主主義でも、すべてを包含する「神」の下の民主主義を、アメリカと共に進めていくべきだと考えます。 ※参考文献 ・ジャン・ボベロ著(2009)「フランスにおける脱宗教(ライシテ)の歴史」白水社 ・高木八尺他編(2014)「人権宣言集」岩波文庫第66刷 ・大川隆法著(2016)「トランプ新大統領で世界はこう動く」幸福の科学出版 世界の一流企業を日本へ誘致するために 2016.12.20 HS政経塾第6期生 坂本麻貴 ◆国外へ立地していく日本企業 最近、服を買っても、本棚や家具、百円均一で小物入れや雑貨を買っても、中国製などの商品が非常に多くなっています。 二次産業に限らず、大企業の製造工場の多くは、税率のやすい海外へと移転し、日本国内の空洞化が問題となっています。 ◆生産の国内回帰促進でメイドインジャパンを世界に なぜ、企業は工場や本社を海外に立地するのでしょうか。 その理由は、一つは労働力の確保の容易さや人件費の安さ、もう一つは、税率の低さがあります。現在、日本の法人税実効税率は29.97%ですが、これは世界で7番目に高い税率です。 それに対してシンガポールが15%、韓国は24.2%です。イギリスは20%、アメリカ38.92%ですが、今回の大統領選で勝利したトランプ氏は、15%まで引き下げようとしており、それを受けてイギリスでも17%まで引き下げようとしています。 アメリカが15%まで引き下げ、中国などに進出している工場などがアメリカ国内への立地が進めば、日本の国力はどんどん落ちていってしまいます。 国民の生命と安全、財産を護るためには国力をつけなくてはなりません。 国力とは、産業と軍事力が中心だということを考えれば、日本国内に新産業をそだてる環境を整えるのと同時に、海外に進出していった企業を呼び戻し、国際競争力をつける必要があります。 ◆法人税パラドックス 法人税率を下げると税収が下がってしまうという理由で、財務省は減税に消極的です。 しかし、たとえば、イギリスでは税率を33%から23%に引き下げた時、税収は年平均4.8%伸びています。このうち4.5%分は経済成長によって企業の課税所得が拡大したためとされています。 また、ドイツでも、2008年に9%下げたことにより、ドイツ企業の国際競争力が上がり、オランダやアイルランド等の低税率国に移転されていた所得が、再びドイツに戻り、税収も上がっています。 つまり、高すぎる税率だった場合、ある程度まで下げることによって逆に税収増が見込めるのです。 ◆国力を支える哲学の必要性 現在の税制には哲学がありません。哲学がないため、税制改正草案をいくら練って表面的な数字を変えても、どこかで必ず失敗するのが目に見えています。 それは、公正・公平であるということにとらわれ過ぎて、「結果平等」になっているからです。結果平等は、「結果さえよければ手段は何をしても構わない」という共産主義的な考え方からくるものです。 共産主義の思想のもとに税制を考えると、基本的に取れるところから取れるだけ取る、というような方向に進んでいきます。 しかしそれでは、努力を重ねて稼いだ人も、そうでない人も同じ税率を負担するということになります。 こういう考えの下では、個人の能力も企業の活力も育まれにくくなります。そういう「公平さ」よりも、努力した人が報われる、「機会の平等」をもとにした税制であるべきではないでしょうか。 長い目でみて産業を育てていく税制改革を進め、産業を復活させて雇用や消費を増やしていかなくてはなりません。 新しい企業誘致の考え方で地方の活性化を! 2016.11.01 HS政経塾六期生 坂本麻貴 ◆リニア開通で地方の人口はどうなる? リニア中央新幹線の開通が、2027年に品川―名古屋間、その10年後には、大阪までが開通する予定です。 それに向けて、国土交通省は先月24日、経済効果などを高めるインフラ整備や制度設計を目的とした調査プロジェクトを年度内に立ち上げることを決めました。 リニア開業は移動時間の大幅短縮に伴う新たな人やモノの流れだけでなく、ライフスタイルそのものにも変革を起こす可能性があり、国交省は早期に青写真を示し、地方との意思統一も図っていく考えのようです。 リニア中央新幹線は、品川-名古屋間をおよそ40分で結びます。(大阪まで67分)そうすれば地方へ人口を集めることができ、地方の活性化が見込まれます。 一方、逆に都心部に地方の労働人口が吸い上げられ、格差が一層深まるのではないかと言った懸念も指摘されています。 地方を元気にするためには、地方に住む若者を増やすことが課題だとして、政府は「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、「地方における安定した雇用の創出」、「地方への新しいひとの流れをつくる」といった目標のもとに政策を講じています。 ◆「亀山モデル」にみる企業誘致の成功と陰り 三重県は全国に先駆けて大規模な企業誘致を行ってきました。クリスタルバレー構想として、シャープ㈱を亀山市に誘致した例で、『亀山方式』とよばれるほど一時期大きな注目をあびました。 『亀山方式』とは、大型の補助金や助成金によって企業にインセンティブを支払うというもので、当時シャープの誘致に県と市が投入した補助金は135億円でした。 また、用水や道路のなど受け皿の準備にも力を入れ、企業のニーズに合った立地条件をつくりました。 県によると、その成果は大きく、関連企業も含めて、2004年の創業から2011年には雇用者数は2.8倍の7100名に増え、税収も315億円になり、投入した補助金以上の効果があったとしています。 しかし、家電業界では工場閉鎖や売却が増えているのが現状です。 例えば、愛知県一宮市に立地していたソニーのテレビ工場は2009年に閉鎖されました。また2012年には大阪府貝塚市のパナソニックの工場も閉鎖しています。 前述のシャープに関しても、今年8月12日には台湾の鴻海精密工業によるシャープ買収の手続きが完了しました。 家電工場中心の誘致政策にも陰りが見えつつあるのが現状です。 ◆新たな産業誘致を 今まで企業を地方に誘致する際、『亀山方式』のような、補助金・助成金でのバックアップや、「企業立地促進法」 による税制面での優遇などの処置がとられることが一般的でした。 その際は、地方税収の中で約25% をしめる固定資産税の減免です。固定資産税は地方税ですが、海外を見ると国税である法人税を減免する国も多いのです。 例えばシンガポールは新規企業の法人税は最長15年間免除、タイ王国では8年間免除、その後5年間は5割減免という優遇策がとられています。 外資系企業を誘致するにしても、こうした状況から日本へ誘致するメリットは少ないということが言えます。 工場中心の企業誘致に行き詰まり、外資系企業も見込みが少ないとなると今後、どういう分野の企業を誘致するのかということが非常に重要です。 ◆地方が活性化するためには 現在、成長産業と言われる分野には、「航空宇宙産業」、「医療」、「食」が挙げられます。 航空宇宙産業では、既に愛知県の旗振りで「アジアNO.1航空宇宙クラスター形成特区」が行われています。また、医療分野についても「あいち医療イノベーション推進特区」をすすめています。 三重県を例にすると、同県は井村屋製菓㈱(上場)や㈱柿安(上場)、㈱おやつカンパニー(非上場)など、食分野の企業が多く立地しています。また、和牛や海産物にも恵まれ、茶業でも全国3位のシェア を持っています。 今後、三重県において一つの可能性として、食産業を誘致し集積地をつくることで新たな集積地をつくり、世界的な人口増加に伴う食糧問題に取り組んでいくことが上げられます。 地方の活性化の問題は、国内の人口をどう呼び寄せるかという「パイの奪い合い」から視点を変え、「世界で問題になっていることは何か」ということに目を向けることが解決の鍵なのです。 神風特別攻撃隊について 2016.09.13 HS政経塾6期生 坂本麻貴(さかもと・まき) 昭和19年10月、大西瀧治郎海軍中将がフィリピンに着任した時、第一航空艦隊の手持ちの兵力は、39機のみという、まともに米軍と戦うのはほぼ不可能な数でした。 そこで20日、特別攻撃隊の編成を決定したのです。 25日には関大尉率いる敷島隊など18機が出撃し、護衛空母3隻を大破などの戦果をあげました。 その大西中将は「特攻の父」と呼ばれていますが、「特攻は統帥の外道」と語っていました。 また、「特攻を続けるのはムダではないのか」という質問に対しては、「日本がたとえ負けたとしても、青年が国難に殉じていかに戦ったかという歴史を記憶する限り、日本人は滅びない。」と語っています。 大西中将はアメリカとの軍事力の差をよく把握しており、戦争はもう終わらせるべきだと考えていたのです。 ◆特攻隊員の遺書 戦局が悪化し、一般国民が巻き込まれるようになると一時の感情に駆られて志願したり、周りの人の空気に押されて志願するようなことも一部ありました。 しかし、大部分は国を守ることは家族を守ることであると考え、志願していました。 ≪今や祖国の隆盛と東洋平和を祈りつつ、愛機と共に敵空母へ花と散りゆく。唯々救国の要に此の身を捧げ、悠久の大義に生きむのみ。(野口鉄雄 昭和20年4月13日戦死)≫ ≪特別攻撃隊に志願するや否や、論を持たず。わが身があるは国があるが故なり。国なくして家なし。彼を撃滅せずしては我が理想たる、大東亜の新秩序は成らず、八紘為宇の大精神は大東亜に遍からず。(大塚要 昭和20年5月25日戦死)≫ 以上の遺書からも、志願した特攻隊員たちは狂信的でも妄信的でもなく、純粋に自分の正義のために命を賭けて戦ったということが分かります。 ◆特攻の精神に学ぶ「血の通った正義」 大戦中、日本側には日本側の正義がありました。 大東亜戦争が日本の自衛戦争であったということは、のちにGHQのマッカーサー元帥自身が認めていることです。 日本は日本の正義観のもと守るべきものを守ろうとしたのです。その日本の正義とは、欧米から植民地を解放し、人権と、自由と、平和を守ることでした。 たとえば、インドネシアに日本軍はPETAという祖国防衛義勇軍をつくり「自分の国は自分でまもる」ということを教えました。それが1945年のオランダからの独立につながっています。 また、タイのプラモートー元首相は、サイアム・ラット紙で「日本のおかげで、アジアの諸国は全て独立した。日本というお母さんは、難産して母体を損なったが、生まれた子供はすくすく育っている。」と書いています。 一方、アメリカ側の正義とは、神の名のもとに、自由と民主主義の精神をアジアに広げるということでした。 この「アジアの独立・日本の正義」と「自由と民主主義・アメリカ的正義」の二つの価値観が衝突し、それが戦争という最悪のかたちとなってあらわれたのです。 何が正しいのかということを考える時、正義は立場によって変わってくる面がありますが、先の大戦ではアメリカ側が勝利したのです。 これにより日本はより自由や個人主義を重視する価値観を受け入れましたが、しかしこれによって反対に日本人としての愛国心や国を守るという精神を置き去りにしてきたのです。 そうした公的使命のために自己犠牲も厭わない特攻隊員1人ひとりの精神性は後世に受け継がれていくべきです。 いま、日本人には純粋に、利己心や保身をこえた「血の通った正義」とは何なのかということを議論することが必要でないでしょうか。 日本は、敗戦のトラウマを乗り越えて、独立国としての防衛力をしっかり整備するべきです。 なぜ宗教が政治に参加するのか 2016.07.19 HS政経塾6期生 坂本麻貴(さかもと・まき) ◆なぜ宗教が政治に参加するのか? 皆さまの意見を聞きながら活動していると、よく「なぜ宗教が政治に参加するの?」といった声や、「政教分離規定に反しないの?」といったご意見を頂きます。 幸福実現党は、「新・日本国憲法試案」の前文で、「われら日本国国民は、神仏の心を心とし、日本と地球すべての平和と発展・繁栄を目指し、神の子、仏の子としての本質を人間の尊厳の根拠とさだめ」と提唱しています。 ■大川隆法著『新・日本国憲法試案』幸福の科学出版 http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=110 今回は各国と比較しながら、あるべき政治と宗教の関係を考えてみたいと思います。 ◆イスラム過激派にみる宗教対立 現代で祭政一致の国と言えば、中東などのイスラム圏があります。 全てではありませんが、イスラム教の一部の過激派組織は、自分たちの聖典の中の「正義」を実現するために手段を選びません。 例えばISISは、2015年初めに2人の日本人を殺害しました。それ以降もフランス、トルコなどでテロ行為を繰り返しています。 彼らはキリスト教圏やその同盟国を狙ってテロを繰り返します。 同じイスラム教でもスンニ派とシーア派は排他的で、長く抗争を続けています。このような「レリジャス・クレンジング(宗教浄化)」の思想が世界中に広がってしまうと、人々が幸せになっていく世界の実現は、非常に困難になってしまいます。 ◆フランスの”世俗主義”による宗教排除 一方、フランスには”ライシテ憲章”があります。フランスはムスリム系の移民が多く、彼らと文化や習慣が違うためいろいろな場面で衝突が起こりました。 1987年ごろから、女児生徒のベールをとらなければ授業を受けさせないとした問題などが重なり、公的な場に宗教的なもの(ロザリオや、ベール等)を持ち込んではならないと定められました。(三井美奈著『イスラム化するヨーロッパ』新潮新書 P169) 宗教間の摩擦を緩和するために、公的な場から宗教を排除したのです。 しかし、それで問題が解決するわけではありません。むしろそうした措置が、ムスリムの感情を害し逆に宗教間の摩擦を悪化させています。 ◆ドイツ、アメリカの政教関係 世界では宗教を背景にもつ政党は珍しくありません。ドイツのメルケル首相は、「ドイツキリスト教民主同盟(CDU)」という宗教政党の党首です。 アメリカでは、9割以上の国民が神の存在を信じていて、無信仰という人はわずか数%しかいないのです。 ※飯山雅史著/中公新書ラクレ「アメリカの宗教右派」P.18、アメリカの宗教HP http://www.xn--ccks5nkbz150dj5j.net/religeons.html そもそも、政教分離とは、政府と教会を分離し、「信教の自由」を守るために制定されたものでした。 それは特定の宗派や教会が、行政権を行使して、司法権や徴税権を利己的に使うことを阻止するものであって、宗教の政治活動を否定するものではないのです。 アメリカは憲法に政教分離を定めていますが、実態は「宗教国家」なのです。 ◆戦後、日本の発展を牽引した豊田・松下がもっていた信仰心 こうしてみると、政教分離は本来、信教の自由を守るために定められたということがわかります。 さらに日本は古くから日本神道、仏教をベースとして成立してきた国です。 それを否定することで戦後日本が繁栄したわけではありません。 トヨタ自動車の豊田綱領では、「神仏を尊崇し報恩感謝の生活をすべし」と定められていました。(トヨタ自動車ホームページ「豊田綱領」参照) 松下幸之助は「物心両面が豊かである精神大国実現の具体案を打ち出し、自らの心を養い、高めていくような道を切り開いていきたい」と語っています。(松下幸之助著『遺論 繁栄の哲学』PHP文庫) 日本は、こうしたリーダーがいたからこそ、焼け野原から発展してこれたのです。 ◆日本の誇りを取り戻すために必要な「信仰心」 そもそも日本国憲法上は、宗教の政治参加を否定していません。 幸福実現党がめざす宗教立国の本意は、人間の尊厳の根拠をみとめ、造物主の存在を認めるという点にあります。 基本的人権の尊重は現行憲法第十一条に制定されています。 しかし問題は、なぜ人権が侵すことのできない永久の権利なのかという、説明がなされていない点です。 人間はなぜ尊いのかといえば、それは、神仏の子だからです。 神に造られ、神から「幸福を追求する権利」を与えられているということは、『アメリカ独立宣言』にも明記されています(高木八尺他編/岩波文庫『人権宣言集』P.114「独立宣言」)。 こうしたことを踏まえて、宗教者の参政権を守り、人権の根拠を認めることが、さらなる繁栄のために重要だと考えます。 そして政治に信仰心を取り戻すことが、世界のリーダー国として活躍していく前提になっていくのではないでしょうか。 そのため、幸福実現党は「新・日本国憲法試案」を提唱して、国の精神的主柱を立てようとしているのです。 すべてを表示する 1 2 Next »