Home/ 新着一覧 新着一覧 集団的自衛権の行使容認は、国民と自由を守る第一歩 2014.07.15 文/幸福実現党 兵庫県本部副代表 湊 侑子 ◆国民に理解されていない「集団的自衛権」 「息子や孫が戦争に行くことになるからね。本当に怖いね、集団的自衛権の行使容認って」 先日訪問したお宅の奥様の発言です。 おそらく、左派政党の知り合いがおられるか、左派新聞・テレビの主張を鵜呑みにされているのだと思いますが、このように感じている女性たちは実際多いように思います。 集団的自衛権が侵略戦争につながっていくはずはないのですが、実際は関連づけられないものを無理やり結び付け、感情に訴えて国防強化を阻むのが“平和勢力”と名乗る人々です。 安倍政権がいかにも独裁的で、すぐにでも侵略戦争に突き進んでいくかのようなイメージを植え付けています。 一方で、安倍首相の今までの会見では、理解を得たいがために、事例や細部の説明に終始しており、何が本質なのかよくわかりません。テレビや新聞の報道においても同様です。 そのため、よく分からないことが不安につながり、国民の不信感につながっているのだと考えられます。 ◆現状は「集団的自衛権」なくして日本を守ることができない おそらく「集団的自衛権が侵略戦争につながる」と考える方々は、中国が覇権主義を隠すことなく領土拡大に励みながら自治区や自国民の人権弾圧を行っているということをご存知ないのでしょう。 その中国は台湾・香港においても圧力をかけて自由の弾圧を始めており、尖閣を含む東シナ海だけでなく、南シナ海でもベトナム・フィリピン・マレーシア・インドネシアの各海に侵入しては、自国の海だと称し海底資源を漁り、勝手に施設を建設しています。 1949年の中華人民共和国成立以来、2千万人を超える国民が一党独裁体制維持のために殺されてきたことを考えると、今後もこの体制を維持するために国内外問わず、かなりの人間の命を犠牲にすることが予想されます。 また北朝鮮という国家ぐるみで拉致を行い、国民を餓死させながら核開発を進め、日本に向けてミサイルを撃ち込んでくる、という普通でない国もいまだに存在しています。 現在、核兵器を擁するこれらの国々の行いに対して、日本一国で対応することは残念ながら不可能です。集団的自衛権を否定し「個別的自衛権があれば足りる」と主張していた政党もありましたが、その場合は今以上に軍事費を増やし、日本の核保有も検討し進めなければなりません。 自主防衛のための国防強化、憲法9条改正を目標に据えつつ、まず今は同盟国のアメリカをはじめ価値観を共有する国々と協力し合う「集団的自衛権の行使容認」は不可欠です。 ◆現代のカルタゴにならないために 商人国家であったカルタゴが滅んだ理由の一つは、カルタゴ市民が軍事に無関心であったからだと言われています。自国の防衛を傭兵に任せており、自分たちの血が流れることを嫌っていました。軍事の必要性に気付いた時には、既に遅かったのです。 日本も一国平和主義を唱え続け、軍事や国際情勢に無関心・無責任であり続けた結果、現代のカルタゴにならないとも限りません。 参議院の集中審議では、「集団的自衛権の行使容認により自衛隊への入隊希望者が減り、徴兵制が開始され大切な肉身が奪われるのでは」というようなことを質問していた左派議員もいました。 服務の宣誓で「(前略)…強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」と宣言し、命を賭けて仕事にあたっている自衛隊員です。 国民を護るために活動している彼らの決意と日本の負うべき責任をあまりにも軽く考えすぎているように思います。 日本は自国の安定のみならず、アジアの平和にも責任があります。 全体主義国家に飲み込まれたときに現れるものは、平和などではなく、自由が抑圧される「隷属への道」です。人間性を潰され、神仏の尊厳を捨て去ることにもなります。 論理的に考えられず感情と空気に流されやすいのが日本人の特徴ですが、集団的自衛権問題は、日本の未来がかかっている大変重要な問題です。集団的自衛権の行使容認は、国民と自由を守る第一歩です。 私たち一人ひとりが日本をとりまく現状と向かうべき方向を知り、政府が打つべき手を打てるよう、声をあげて後押しをしなければならない時期にあると感じています。 日本の未来を左右する教科書採択の戦い 2014.07.14 文/HS政経塾 第3期生 和田みな ◆来夏は中学校教科書の採択年 来年の夏、中学校の教科書採択が全国の採択地区で実施されます。義務教育諸学校において、教科書採択は4年毎に行われ、次回の採択年は2015年。採択された教科書は2016年度から使用され、次々回の採択までの4年間使用されます。 2006年、第一次安倍内閣のもとで、約60年ぶりに教育基本法が改正されました。その中で新設された「教育の目標」の中には、「公共の精神」「我が国と郷土を愛する」などの文言が並び、教科書採択においても戦後教育で教えられてこなかった「日本の精神と誇り」を見直す動きが出てきました。 ◆「社会科教科書」の内容の現状 中学校の社会科の教科書は「歴史」「公民」に分かれ、文科省の検定を通った教科書は、それぞれ7社から発行されています。しかし、残念ながら、ほとんどの教科書の内容は、新教育基本法の主旨を反映したものであるとは言えません。 日本人に罪の意識を植え付け、日本の偉人を教えず、領土の正しい知識も身に付かない内容の教科書。戦後の自虐史観の元凶をつくった社会科の教科書は、未だに、決して「我が国と郷土を愛する」内容ではありません。 このような自虐史観的な社会科教育の是正を求める保守系の有識者によって作られたのが育鵬社の「新しい日本の歴史」「新しいみんなの公民」です。 前回の採択時では、これまで1%以下であった育鵬社の採択率が歴史3.7%、公民4.0%にまで伸び、神奈川県ではシェアNo.1となりました。 これにより、4年間で30万人の子供たちが、日本に誇りを持てる教育を受けましたが、わずか4%でしかありません。 ■竹富町の教科書問題の危険性 2011年の夏の教科書採択において、沖縄県の「八重山採択地区協議会(石垣市、与那国町、竹富町)」は、育鵬社の公民教科書を選定しましたが、その後、竹富町だけが、違法に「不採択」とし、東京書籍の教科書を使用するという問題が起きました。 「教科書無償措置法」では、共同採択地域において同じ種類の教科書を採択し、使用するように決められていましたが、竹富町はこれを破り、沖縄県教育委員会もそれを認める事態に至っています。 これに対して、中川正春文科大臣(当時・民主党政権)は、「違法状態では、教科書を無償提要できない」と是正を求めましたが、竹富町は「『篤志家』によって教科書が配られるので、無償提供してもらわなくても構わない」と強気な態度に出ました。 そして、文科省側も「それなら、国としてはもう何も言わない」という姿勢を示してしまったのです。教育は地方行政に多くの権限がある為、文科省といえどもこれ以上の介入は出来ないというのがその理由です(「地方分権一括法」)。 しかし、教科書無償措置法は、義務教育が一定のイデオロギー教育にならないように防止する役割も担っています。 今回の場合は「匿名の篤志家」が竹富町の教科書を無償で提供していますが、この篤志家が特定のイデオロギーを持った誰か、何らかの意図を持った外国人であるという可能性も十分考えられます。 教科書問題は「お金があるなら好きな教科書を配っていい」という問題では無いのです。 ◆来年の教科書採択に向けての取組み 来年の採択にむけて、私たちは「今」何ができるのでしょうか。まず、自分の住んでいる市町村区が「単独採択地区」か「共同採択地区」か、確認することです。 単独採択地区というのは、各市町村区がそれぞれ単独で採択権限を持つ地域のことを言います。一方で、共同採択地区は、いくつかの市町村区が共同で1つの教科書を選ぶ地区のことです。 現在、日本の市町村数は1742ですが、採択地区は全国で578地区、そのうち単独採択地区は259地区です。採択地区の決定権限は都道府県の教育委員会に委ねられており、都道府県でバラつきがあります。 「単独採択地区」の場合、次回の教科書採択において、民意が反映される可能性は高いと言えます。 「地方教育行政法」改正案では、首長や新教育長の責任が大きくなりました。その新教育長は、議会の同意を得て、首長が直接任命できる仕組みなので、首長の影響力は非常に大きなものとなります。 地域で声を上げ、世論を形成することで、首長の意見に影響を与えることが出来れば、採択の可能性は高まります。さらに、来春の統一地方選で、首長や議会に保守系の議員を多く当選させることで、正しい教科書が採択される可能性はより大きくなるでしょう。 一方で、「共同採択地域」の場合は、組織の仕組み上、首長や新教育長の影響は小さくなります。各市で決定された教科書が共同採択地区協議会で採用されるとは限らず、さらに、現場の教師や教育委員などの主張のみが反映されやすいことが特徴です。 現状では、声の大きな左翼系の教職員の意見が通る仕組みとなってしまっているのです。そこで、一案として都道府県の教育委員会に単独採択地区への変更を積極的に働きかけていくことが、今後の教科書採択にとって重要となります。 来年の教科書採択によって日本の誇りを取り戻すための戦いは、すでに始まっています。 「次世代の党」分党考 2014.07.13 文/幸福実現党岐阜県本部政調会長 加納有輝彦 ◆石原新党の紆余曲折 日本維新の会を分党して旗揚げする事実上の石原新党「次世代の党」は、8月1日に設立することを確認し、月内に「自主憲法制定」を明記した綱領や規約を固め、9月16日に都内で結党大会を開催することを決めました。 新党の理念を、「自立」「新保守」「次世代」とし、「自主憲法制定」が党是となる見通しです。 振り返れば一昨年(2012)の10月、石原氏はお国のために一身を投げ出したいと東京都知事を辞し、同年末の総選挙に日本維新の会で挑みました。 当初、支持政党の「たちあがれ日本」(2010.4立党)の党名を「太陽の党」に変更し(2012.11)国政に再登板した石原氏でした。 しかし自公に過半数を取らせないために、ミニ政党の乱立を避け第三極の結集を呼び掛けていた橋下徹日本維新の会代表代行(当時)に共鳴し、日本維新の会と合流しました。(結果、太陽の党は結党後5日間で姿を消しました。) 2012.12月の総選挙の結果は稚拙な政権運営に終始した民主党への批判、揺り戻しとして、自民党の大勝に終わりました。石原氏は尖閣諸島問題等、風雲急を告げる国情から自分の出番である、総理大臣になれるというお気持ちもあったと思われます。 ◆石原氏と橋下氏の決裂 あれからわずか一年半、今回の日本維新の会の分党は、石原、橋下共同代表の方針の決裂が原因でした。 橋下氏は、現在の一強多弱(自民党一強と他の多くの弱い野党という意味)の現在の構図を変えていくことが先決だとし、結いの党や民主党の一部を巻き込んで対抗軸をつくって一強多弱の構図を変えるべきだと主張しています。 一方、2012年末の時点では、石原氏も「第三極の結集こそ勝ち筋」として、小異を捨て大同団結を呼び掛けていましたが、今回、日本維新の会と合流予定の結いの党の江田代表が、「自主憲法制定という言葉は極めてイデオロギー臭の強い手垢のついた言葉だ」と非難し強く反発したことで、石原氏と江田氏が「小異」としてもはや妥協することは不可能となりました。 石原グループ側は、戦後構造を変えていくための一丁目一番地は、自主憲法制定であるとしているからです。分党の原因は、この結いの党との関係だけではありません。 ◆大川隆法総裁の慧眼 石原氏は、7/10日夜、BSフジの「PRIME NEWS」に出演し、かつての盟友・橋下徹氏を「(彼が)わからなくなってきた。原発に対する彼の発言も、支離滅裂だ」「彼は歴史を知らない、特に現代史を知らない。」と厳しく批判しました。 この石原氏の橋下批判を聞き、幸福実現党大川隆法総裁の著書「橋下徹は宰相の器か」(2012.6発刊)を石原氏が謙虚にお読みになっていれば、これまでの迷走は回避できたのではないかと思われました。 同著で、大川総裁は橋下氏の本質的傾向を「商売をし、一時的に人気を得て、そこで取り尽くしたらよそに移動する。そこでも取り尽くしたら、からくりがばれる前に、また、よそへ移動する」というタイプの旅芸人のような人ではないかと述べておられます。 大川総裁は、橋下氏に対して、ゼネラルな教養が身についていないので、「幅広い教養」と「啓蒙的な人生観」を身に着けて欲しい、特に「外交、経済」が弱点となっているので勉強して欲しいとアドバイスも送っておられます。 さらに同著あとがきには、「橋下徹氏の守護霊には、維新の志士のように、命を捨てて、大業をなしとげようとする志が感じられなかった。」とも述べておられます。 総理の座をあきらめ「老兵は消え去るのみ」と弱音とも思われる発言が聞かれるようになった石原氏ですが、最晩年をお迎えになり最後の御奉公をと命を惜しまない志をお持ちであるなら、旅芸人の座長たる橋本氏の「曲芸」から離れる事は自然の成り行きであります。 石原氏が、日本の危機を救うために使命を全うされ、危機の時代の政治家の範を示されることを祈念もうしあげる次第です。 『南京大虐殺』の論点 2014.07.12 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 昨日の江夏政調会長の論考に続き、『南京大虐殺』を検証してみたいと思います。 ◆諸説ある『南京大虐殺』の虐殺数 旧日本軍の虐殺数は、日本軍と戦った蒋介石が率いる国民党政府は、1947(昭和22)年の南京戦犯裁判軍事法廷で30万人以上とし、また中国共産党(現在の中国政府)は、30万~60万人で100万人と言うこともあります。 東京裁判(米国を中心とする連合国が日本を裁いた裁判)では、20万人以上です。アイリス・チャン著『ザ・レイプ・オブ・南京』では26~35万人。日本の識者の研究 は 20 万人を上限として、4 万人、2 万人などがあります。 しかし、国際委員会の活動記録(1939年に出版)では、殺害件数は26件と報告(南京事件の研究家・板倉由明氏は46件と分類)しています。しかも目撃されたものは1件のみで、他は伝聞や噂によるものです。 ちなみに米国は、広島や長崎に原爆を落とし、東京空襲では一夜で10万人の市民を虐殺するなど、トータルで30万人の日本の非戦闘員を殺害しました。これは否定しようがない事実です。 米国は自国の大虐殺を打ち消すため、ドイツと同じようなユダヤ人大虐殺に匹敵する事件を日本を裁くために、でっち上げる必要があったわけです。 そこで東京裁判で、はじめて「南京大虐殺」をつくり上げました。裁判では、日本軍がやったこととして虐殺などの証言は嘘でも認められ、それに対して日本側は反論の場も与えられない一方的な裁判を行ったのです。 ◆当時の新聞記者の証言「見たことも聞いたこともない」 日本軍が南京に入城したのは、1937(昭和12)年12 月、世界のマスコミも含めて100人を超える報道機関が日本軍と南京城内に入っていますが、しかし当時30万人にも及ぶ虐殺があったという報道はされていません。 朝日新聞は従軍記者とカメラマンを16人派遣し自動車を使って南京戦を取材しました。 南京戦での朝日新聞従軍記者の証言として、「南京事件ねえ、全然聞いてない。もしあったとすれば、記者の中で話が出るはずだ。記者というのは、少しでも話題になりそうなことは、互いに話をするし、それが仕事ですからねえ。噂としても、聞いたことがない。朝日では、現地記者を集め、座談会もやったが、あったなら話がでるはずだ。報道規制?何も不自由は感じていない。思ったこと、見たことはしゃべれたし、書いていた。」(橋本登美三郎氏 朝日新聞南京派遣記者団キャップ) 「私が編集局長の時、南京に特派した記者たちを集めて、一人一人 聞いてみたが、そのようなことは見たことも聞いたこともない、という返事ばかりだ。何万、何十万なんていう虐殺など、絶対にない。」(細川隆元氏 朝日新聞編集局長) ◆30万人の遺体が出ていない アメリカが広島に落とした原爆で亡くなったのは10万人、だとしたら日本軍は原爆3つ分の兵器に匹敵する大虐殺を銃剣で行い、しかも世界のマスコミが一緒に入城していながら、誰にも見つからず12月の凍った土地を掘って30万人の遺体を埋めたということになります。 また南京では戦後、ビル建設も行われていますが遺体が出てきた話は全くありません。ですから中国が主張する日本軍の30万人大虐殺は常識的に考えてあり得ません。 ◆中国が『南京大虐殺』を捏造する訳―対日外交圧力のカードとして利用 1998年、当時の中国の江沢民国家主席は会議の席上、「日本に対しては歴史問題を永遠に言い続けなければならない」と指示し、歴史問題を「対日外交圧力の重要カード」と位置付けていたことが「江沢民文選」の中で明らかになっています。 ですから、事実を捻じ曲げてでも、「日本を悪者」にしておく必要があるのです。 ◆改革が求められる日本の「自虐史観教育」 (例・中学校の教科書) 東京書籍「首都南京を占領した。その際、婦女子を含む約20万人とも言われる中国人を殺害した(南京大虐殺)。」 教育出版「日本軍は、シャンハイや首都ナンキンを占領し、多数の中国民衆の生命をうばい、生活を破壊した。ナンキン占領のさい、日本軍は、捕虜や武器を捨てた兵士、子供、女性などをふくむ住民を大量に殺害し、略奪や暴行を行った(ナンキン虐殺事件)。」 戦後の教育の中で捏造された歴史が子供たちに教えられています。これでは日本の子供たちが自分の国に誇りを持てるわけがありません。日本の子供たちが自分に自信が持てない理由の一因でもあります。捏造された歴史を正し、先人の名誉を回復し、日本人の誇りを取り戻すことが必要なのです。 【参考図書】 『南京事件の総括 虐殺否定十五の論拠』田中正明著/謙光社 『南京虐殺の検証―南京で本当は何が起こったのか』阿羅健一著/徳間書店 『南京事件の核心』冨澤繁信著/展転社 「南京大虐殺」が虚構である理由 2014.07.11 文/幸福実現党政調会長 江夏正敏 ◆そもそも南京大虐殺とは? 1937(昭和12)年12 月13 日、日中戦争時に旧日本軍が中華民国の南京を制圧した際、民間人を含む多くの中国人を殺害したとされる事件をいいます。 日本政府は、「日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」としているものの、「被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難である」との立場を取っています。 以下、「南京大虐殺がなかった」ことを示す論拠を挙げてみましょう。 ◆南京市民は30万人もいなかった 中国側は犠牲者数を30 万人と主張していますが、これはあり得ない数字です。 当時の南京市長は、全市民に対して「南京安全区国際委員会」(以下、国際委員会)が管理する安全区内に避難するよう命令を出しました。国際委員会が、日本軍が南京に入城した12 月に出した文書には、難民の総人口は20 万人と記されています。 また、米副領事の報告に、南京人口は20 万人と記録されているほか、米誌「タイム」にも、「15万人の南京市民が避難した安全区」と書かれています。さらに、南京攻略を指揮した松井石根(まつい・いわね)大将は、日記に「避難区の人数は12万余」と記しています。 以上のことから、当時の南京の人口は12万から最高20 万人と見て間違いなく、30 万人の虐殺など不可能なのです。 ◆日本軍による占領後、南京の人口は増えている 南京の人口は増えている30 万人もの大虐殺が行われたなら、南京の人口はゼロになるでしょうし、そのような場所に避難民が戻ってくることはあり得ないでしょう。 ところが、占領翌月の1938年1月の国際委員会の文書には25 万人と記されており、前月より5万人増えているのです。 東京裁判では、日本軍の南京占領後、「虐殺・暴行・掠奪・強姦など悪魔の狂宴は6週間にわたって続いた」とされています。 しかし、人口が急速に増加している事実は、南京市の治安がよかったことの証左であり、国際委員会からは感謝の書簡が日本軍に送られたほどでした。 ◆中国の指導者が南京大虐殺に言及していない 国民党の蒋介石や共産党の毛沢東といった当時の指導者たちは、南京大虐殺に言及していません。 特に、蒋介石は南京陥落後、漢口などで300 回も記者会見を行っていますが、虐殺を非難していないのです。 ◆南京大虐殺は中国による宣伝工作だった 1938 年7 月、英国紙の中国特派員ティンパーリーが『戦争とは何か -中国における日本軍の暴虐』をロンドンで出版し、世界に虐殺を告発しました。 しかし、同氏は国民党の中央宣伝部の顧問であり、同党から資金提供を受けていたことが明らかになっています。 ◆中国が「南京大虐殺」をユネスコの記憶遺産申請 しかしながら先般、中国政府がいわゆる「南京大虐殺」や「従軍慰安婦」に関する資料をユネスコの記憶遺産に登録申請しました。 その申請の可否は、戦後70年の節目の年である平成27年の夏頃に決定します。 そこで私たちは、歴史認識をめぐる日本の名誉を回復し、中国による記憶遺産への申請に強く抗議する「署名活動」を展開し、日本政府に対して、登録阻止に向けて全力を尽くすよう要望して参ります。 ◎署名用紙のダウンロードはこちらから http://info.hr-party.jp/files/2014/06/MpiuQvKg.pdf (※携帯・スマホの方は、お手数でもパソコンに転送してダウンロードしてください) 【署名活動期間】~11月30日(日)まで(最終締切:12月4日) 【署名送付先】 〒107-0052 東京都港区赤坂2-10-8-6F 幸福実現党本部 TEL:03-6441-0754 第6回米中戦略・経済会議の成果をどう見るか 2014.07.10 HS政経塾部長 兼 政務本部部長 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ ◆第6回米中戦略・経済会議をどう見るか 北京で開催された第6回米中戦略・経済会議が10日閉幕しました。米中戦略会議とは、アメリカと中国の二国間問題や外交、経済など幅広い課題について議論をすることを目的として、2006年ブッシュ政権時代に提案されました。 2009年のオバマ大統領が就任してからは、年に1度米中の首都で交互に開催されており、今回で6回目となりました。今回の会議の成果をどう見るかについては、様々な観点があろうかと思いますが、南シナ海などの外交分野のスタンスは米中間で平行線でした。経済分野では一部進展も見られましたものの、小粒の印象です。 中国はこれまで同様、海洋進出を緩めることはないことが、はっきりしましたし、アメリカは中国の南シナ海での行動に対して非難を表明しており、日本としては、現行の防衛力の強化路線は淡々と進めていくべきです。 ◆今回の米中会議の主な議題 今回の米中会議の議題として以下の5つを紹介します。 1)中国の東・南シナ海の海洋進出 2)中国のサイバーセキュリティの改善について 3)アメリカの量的緩和の出口戦略 4)人民元介入 5)米中投資協定について (7/10産経、7/10日経など) 1)中国の南シナ海の海洋進出 南シナ海問題では、中国は「領土主権と海洋権益断固として護る」としてアメリカに不介入を要求しました。中国の主張する核心的利益への不介入の主張は一貫して変わっていません、「相変わらず」です。 2)サイバーセキュリティの改善について アメリカ司法省は、5月にサイバー攻撃による産業スパイ容疑で、5名の人民解放軍を訴えた経緯もあり、中国側のサイバーセキュリティの改善を要求していますが、この点について大きな進展はなかったようです。 3)アメリカの量的緩和の出口戦略人民元介入 アメリカはFRB議長にイエレン氏が就任して以来、量的緩和政策の出口戦略を進めてきました。国債などの購入規模を2013年12月から100億ドルずつ減らしています(現在350億ドル)。中国側は、アメリカの金融政策は、国際的な資本の流れに大きな影響を与えるため、「秩序だった出口戦略」を中国側は求めました。 ただ、FRBは、6月に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公開し、量的緩和策を10月に終えることでほぼ合意したことが明らかにしており(7/10読売夕刊)、今後もアメリカの金融政策への動向は注視する必要がありそうです。 4)人民元介入について アメリカ側は、中国政府の人民元への過度な介入を批判しており、「著しく過小評価された状態」と指摘しています。しかし、不透明な資本の動きの中で、政府の関与は不可欠との立場は変わらず、為替政策について、中国が譲歩する気配はなさそうです。 5)米中投資協定について 今までは、外資の投資に関しての禁止項目の調整が難航していましたが、年内に協定の骨格を固め、来年の早い時期に個別分野の規制の交渉に移る段取りを目指しており、進展が見られました。 ◆アメリカのリーダーシップの低下 その他には、アメリカと中国とも気候変動問題について協調することが同意されました。温暖化問題は、オバマ大統領やケリー国務長官は力を入れており、今年の11月に行なわれるアメリカの中間選挙に向けての、アピールも意図に入っているかもしれません。 いずれにせよ、アメリカは、中国に対して踏み込んだ方針変更を求めておらず、当たり障りのないところで会議を終えたという印象です。中東情勢に加えて、パレスチナとイスラエルが衝突しており、アメリカの抱える外交課題は山積みです。 第6回米中戦略・経済会議の結果を見る限り、アメリカのリーダーシップの低下は隠しようもなく、日本は自主防衛に向けての施策を一層進めるべきことが明白であると言えるのではないでしょうか。 日本を貶める「第二の占領政策」を阻止せよ! 2014.07.09 文/HS政経塾2期卒塾生 服部まさみ ◆米中から歴史問題で挟みうちされつつある日本 2015年、戦後70年を迎えます。その時期に合わせるかのように、米中は先の大戦の歴史認識をめぐって、国内外の世論を味方にするべく動き始めました。 米国では、女優アンジェリーナ・ジョリーが監督を務める「アンブロークン(Unbroken)」という反日映画が12月に公開される予定です。 映画の原作は、ローラ・ヘンブラントが書いた小説で、2010年の発売後、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストで、14週連続で1位になりました。 ベルリン五輪に出場したルイス・ザンペリー二が先の大戦中に日本軍の捕虜になるが、その試練を乗り越えていくという人生を描いています。 しかし、この小説には「何千人もの捕虜たちが、殴られたり、銃剣で刺されたり、こん棒で殴り殺されたり、人体実験で殺され、人食いの風習で生きたまま食われた」などという反日感情をあおる表現や、原爆投下を正当化する場面が描かれています。 もう一方の中国では、「南京大虐殺」に関する資料をユネスコ記憶遺産に登録するように申請し、来年夏の登録を目指しています。 又、今月3日には台湾の馬英九総統が、訪問先の米カリフォルニア州で、慰安婦問題で日本非難を強める米下院議員のマイク・ホンダ氏と会談し、連携を確認しています。(7月6日産経新聞)このように、日本は着々と米中から歴史問題で挟み撃ちされつつあります。 ◆映画を使ったGHQの占領政策 こうした米国の戦略をみていると、GHQの占領政策が思い出されて仕方ありません。 第二次世界大戦の敗戦国であった日本に対して、GHQの民間教育局(CIE)は、1948年から文部省の協力の下、全国のCIE映画の上映を始め、文化・教育を通じて米国型民主主義を普及させる映画を進めました。 占領軍にとって、CIE映画は、米国で製作され、アメリカ社会を題材とした映画を上映することで、封建的とされた日本国民の態度を変え、アメリカ文化を定着させ、いかに親米的に「再教育」していくかという目的がありました。 多くの人々を啓蒙する広報メディアとして、映画を使い、効率的に幅広い影響を与えようとしました。純粋な文化としての映画ではなく、そこには、明らかな政治介入と真実に反するプロパガンダ的な要素が含まれていました。 いわゆる「南京大虐殺」も、日本が米軍に占領されていた1945年12月に始まったGHQ制作のラジオ番組「眞相はかうだ」で初めて登場し、48年11月の東京裁判の判決で「10万人から30万人が犠牲になった」と言い渡されています。(参照:ザ・リバティweb「戦後70年の歴史決戦が始まったー編集長コラム」) また、第二次世界大戦中、ハリウッド映画産業業界は米国の他のどの産業にも引けを取らないほど積極的に協力的な姿勢を示しました。占領期に開始された諸々の政策は、今も日本に深い影響を及ぼし続けています。 ◆米国の「広報宣伝」の特徴 こうしたプロパガンダ的要素が強い「広報宣伝戦」は、先の大戦だけではなく、冷戦期、そして、現在も行なわれています。米国の広報宣伝の特徴は、「表」と「裏」の顔があることです。 国務省が行なう、事実を伝えることに重点を置き、透明性の高い文化交流などの「表」の活動と、CIAなどが秘密裏に政治や教育、メディアなど相手国の重要機関に影響を及ぼす作戦を行なう「裏」の顔が存在します。 例えば、「表」では、自由と民主主義に基づき、「真実」を伝え、相手国と協調していくことを使命としますが、「裏」では、情報を操作し、アメリカ的価値観を押し付けた内政干渉など二つの矛盾する側面を持っているのです。 この矛盾した活動を正当化するために、米国はしばしば、敵の冷酷非情さを強調するのです。 ◆日本よ、強くあれ たとえ「嘘と偽りの情報を広めるプロパガンダは、倫理に反するから問題だ」といっても、自国の国益のために、時に倫理に反する行動を正当化することも、冷徹な国際社会の現実です。 日本は、こうした国際社会の現実に対して、対抗できる準備を行なう必要があります。 例えば、「もし『アンブロークン』という反日映画が世界中で大ヒットし、誤ったイメージが広がった時、日本はどうするのか」、「もし、米国内で非人道的な日本との同盟を解消すべきだという世論が巻き起こった時日本はどうするのか」。 「たかが映画ひとつで、そんな事態にはならないでしょう」という希望的観測に基づいて判断する政府であったなら厳しい現実が待っているでしょう。 事が大きくなってから対応していたのでは遅く、最悪のシナリオを考えた時に、何が必要で、そのために今、何を為すべきなのかをしっかりとシミュレーションしていく危機管理能力が試されています。 また、先進国の中で日本は、広報外交において活動の規模が小さく遅れているといわれます。その原因として、官民の連携がうまくできていないことがしばしばあげられます。 様々な理由が考えられますが、問題の根底には、自分の国の良さを世界に発信できない愛国心の欠如や、自虐史観が根底にあるのではないでしょうか。政府が日本の真実の姿を世界に発信していくためにも、それを後押しする国内世論は、必要不可欠です。 米中のプロパガンダに対して日本は官民一体となって国家として主張すべきことを主張し、誤解を解き説得していかなければなりません。 日本の平和と繁栄を守るために、今こそ、原点に立ち返り、国民ひとり一人が「自分には何ができるか」を考え、行動する必要があるのです。 幸福実現党は日本の誇りを取り戻すべく、中国による「南京大虐殺」従軍慰安婦」のユネスコ記憶遺産への申請に抗議し、 日本政府に万全の措置を求める署名活動に取り組んで参ります。 参考文献 『占領する眼・占領する声―CIE/USIS映画とVOAラジオ』土屋由香、吉見俊哉編 『文化冷戦の時代―アメリカとアジア』貴志俊彦・土屋由香編 ザ・リバティweb 『「戦後70年の歴史決戦が始まったー編集長コラム」』 日本よ、アジアの盟主たれ――朝鮮危機に備えて 2014.07.08 文/HS政経塾第2期卒塾生 川辺賢一 ◆縺れる北東アジア、各国の思惑 「中韓はともに日本に侵略された苦難の歴史があった」――今月4日、韓国を訪問した中国の習近平国家主席はソウル大学での講演でこのように述べました。 その前日に開催された韓国の朴大統領との首脳会談では、中韓自由貿易協定(FTA)の年内交渉妥結に向けて、努力していくことで合意され、中韓の蜜月ぶりがアピールされました。 しかしながら一方で、習主席の講演はこれまでドイツなどで行われた日本批判と比べるとトーンが抑制気味で、改革派を中心に日本との関係改善を模索する動きがあるとの指摘もあります。(7/5産経) また韓国に対しては米国から「これ以上日韓関係を悪化させるな」との圧力もかかっており、日本に配慮せざるを得ない事情もあったとされます。(同上) 実際、5月31日シンガポールで行われた日米韓三ヶ国の防衛相会談では、李明博政権時代に締結直前で頓挫した日米韓軍事情報協定(MOU)の議論を再度、締結推進に向けて本格化させていく方針で合意されました。 口では中韓共闘を謳いながら、その実、日米韓の軍事協定を結ばざるをえない韓国は、外交政策の矛盾を露呈させています。 一方で日本は拉致被害者に関する調査を進めていくことを条件に、北朝鮮に対する一部経済制裁を解除する方針を決めました。張成沢が処刑されて以来、隙間の空いた中朝関係の間に日本が入り込み、結果的に日本の独自外交が中韓を焦らせております。 このように現在、北東アジアの国際情勢は各国の複雑な思惑が縺れ合い、旧来の均衡から新しい均衡へ、今にも動き出しそうな状況だと言えるのではないでしょうか。 ◆『朝鮮崩壊』『中国崩壊前夜』――長谷川慶太郎氏の大胆予想 そのようななか、経済・軍事評論家として著名な長谷川慶太郎氏は『朝鮮崩壊』や『中国崩壊前夜』といった複数の著書で、北朝鮮の崩壊が間近に迫っていると、大胆予想を提示しております。 長谷川氏のロジックは「中国のシャドーバンキング倒産によって、中国経済が破綻し、北朝鮮を見捨てざるを得なくなる」というものです。 北朝鮮が現在、日本を含め中国以外の国との外交関係を重視するのも、中国による穀物や原油、無煙炭などの援助物資が届かなくなる可能性を見越してのことだと指摘されております。 さて、こうした長谷川氏の読みは中国のシャドーバンキング問題で経済が致命的なまでに破綻することを前提としており、その点で疑問がないわけでもありません。 しかし習近平がシャドーバンキングの救済問題から、それまで中央政府と対立していた中国北東部の瀋陽軍区を支配下に置いたこと、そして北朝鮮のコントロール役が北朝鮮と利害関係の強かった瀋陽軍区から習近平の中央政府に変わったこと、その結果、いつでも中国は北朝鮮を切れる体制に入ったとの分析は非常に鋭く、説得力があります。 幸福実現党・大川隆法総裁もすでに何度となく『北朝鮮―終わりの始まり』や『北朝鮮の未来透視に挑戦する』のなかで朝鮮危機を警告され続けてまいりましたが、日本政府は朝鮮有事に向けて、しっかりと備えていくべきです。 ◆求められる日本のリーダーシップ こうした背景を考えるならば、日本政府が今月、集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、防衛法制の整備を進めようとしていることは必然の道理であり、日本国内の左翼マスコミや韓国からの批判がいかにピンボケしたものであるかがわかります。 北朝鮮が崩壊したとして最も深刻なダメージを受けるのは2480万人の困窮者が流入する韓国です。韓国に北朝鮮の人民を吸収できるだけの経済力はなく、経済失速中の中国も頼りになりません。 1997年のアジア通貨危機の時もそうでしたが、彼らにとって最後に頼りになるのは強い通貨を保持し、数年分の米や石油の備蓄もある日本しかありません。また北朝鮮と地理的にも近いロシアの協力も得るべきでしょう。そして北朝鮮の復興にロシアを巻き込めるのも日本ぐらいです。 よって朝鮮危機に備えるならば、韓国は自分たちの身を守るためにも、反日で中国などと共闘すべきではありません。 幸福実現党は立党以来、防衛力の強化を訴え、憲法改正や集団的自衛権の行使容認を通して、日本がアジアや世界のリーダーとなっていく道筋を示し続けてまいりました。リーダーの不在によって世界を混乱させてはならないからです。 日本はアジアの盟主としての自覚を持ち、米・韓・露の協力を得ながらも、北東アジアの危機に備えていくべきです。 参考文献 『北朝鮮の未来透視に挑戦する』(大川隆法、2013) 『北朝鮮―終わりの始まり』(大川隆法、2012) 『朝鮮崩壊』(長谷川慶太郎、2014) 『中国崩壊前夜』(長谷川慶太郎、2014) 「レールガン」――中国のミサイル基地網を瞬時に破壊できる新兵器 2014.07.07 文/幸福実現党政務調査会 佐々木勝浩 ◆「平和」を唱えても平和は来ない 戦争を防ぐには、戦争を知らなければなりません。日本の左派がいうように「憲法9条」を守り、「平和」をお題目のようにいくら唱えても戦争はなくなりません。 先の大戦でフランス国民が、「平和運動」を行いましたが、ドイツの侵攻を止めることは出来ませんでした。最初から戦争を志向している国に「戦争反対」と唱えても無力であったのです。 「反戦平和運動」は、「戦わない国民」を大量に作り出すことであり、戦争を計画している国からすれば戦わない国民がたくさんいる国への侵略は容易いことです。そのため侵略をしようとする国が、相手国に工作して「反戦運動」を裏で手引きすることもあります。 「反戦平和運動」が平和をもたらすのではなく、自国を断固として守る「ハリネズミ」のような国は、簡単に 手は出せません。――それが平和を維持しているのです。 それが分かっていたフランスのドゴールは、国民に警告を鳴らしましたが、国民は聞く耳を持ちませんでした。フランスの「平和運動」がドイツの侵攻を呼び込んだ歴史の教訓を日本も学ぶべきです。 また日本の戦後の平和が維持できたのは、圧倒的な軍事力を持つ米国の「核の傘」に守られていたからです。決して「平和憲法」のおかげではないのです。 ちなみに中国の習近平は、昨年2月、甘粛省・蘭州軍区を視察の際に、「部隊は『招集されれば直ちに駆け付け、駆け付ければ戦争できる状態にし、戦えば必ず勝利する』よう確保しろ」 (2013年2月7日『解放軍報』)と指示しています。 すでに戦争を準備している国家が日本の隣国にあるということを日本国民は知り、日本を守るためにはどうしたらいいかを真剣に考えなくてはなりません。 そうした意味では「集団的自衛権」の行使容認の閣議決定は一歩前進です。中国からみれば、日本を攻撃しようとすれが、米軍も出てくるとなれば、日本に簡単には手を出せなくなります。 この「集団的自衛権」行使容認が中国の軍事的野心を抑える「抑止力」となるのです。 ◆戦争のルールを変える「レールガン」 レールガン (Railgun「電磁波砲」) とは、従来の火薬による弾丸の発射ではなく、リニアによる大量の電流パルスで弾丸を加速させ音速の10倍のスピードで打ち出すことができます。これは「戦争のルールを変える」とも言われる革命的な新兵器です。(THEMIS 2014.7) この技術は日本でおなじみの「リニア新幹線」の技術を利用したものです。 米国国防省やNASAは、1980年代に旧国鉄が始めたリニア新幹線の技術開発に軍事面から関心を示し、協力を打診しましたが、日本の歴代の政権は「武器輸出三原則」を盾に拒否してきました。 ところが、今年4月に「リニア技術を米に無償提供」(4/13産経)の報道がなされました。 そして米海軍のジョナサン・グリナード海軍作戦本部長が5月下旬に東京で安倍首相と会談し、これまでの戦争を超えた「作戦行動」を準備しているとも伝えています。 1980年代に米国は「スター・ウォーズ計画」から研究を開始しており、すでにバージニア州で地上実験を行い、海上での発射実験が成功すれは海上艦船に実戦配備される予定です。 ◆中国の核ミサイル基地を瞬時に破壊 日米が実用化に成功すれば、レールガンの配備で中国大陸沿岸に30年かけて築き上げてきた戦略核ミサイル軍(第二砲兵隊)のミサイル基地網は瞬時に壊滅することができ、中国も注目しています。(THEMIS 2014.7) ただレールガンは、一発の弾丸で弾道の通過レールの破損が激しく、連射に耐える高度な弾道生産などの課題もあります。この技術は日本企業が世界で最も進んでおり、日米で協力して開発を進める必要があります。 先にも述べたように、「習近平の戦争準備」を阻止するには、「平和主義」ではなく、現実的に中国が勝てない圧倒的軍事力を持っていることで中国の侵略的な野心を抑えることができます。 ちなみに、レールガンの技術は、空気抵抗がない宇宙空間でレーザーと並んで宇宙兵器の有力候補に挙げられており、軍事面ばかりではなく様々な分野での利用を期待されています。 「宇宙への輸送装置」「宇宙ゴミ衝突を想定した宇宙開発における新素材や新構造の研究・開発」「隕石衝突を回避する防衛技術」などの「宇宙産業」への貢献にも期待され、多大な経済効果も生み出すことは間違いありません。 日本はレールガンの技術の最先端を走っており、中国の侵略的野心を打ち砕き世界の平和維持に貢献する使命があるのです。 参考:THEMIS(テーミス) 2014.7 ロボットは人間の可能性を広げる! 2014.07.06 文/HS政経塾 4期生 数森圭吾 ◆ロボットの「定義」と「3D」 国が定める「ロボットの定義」というものが存在するのをご存じでしょうか。経済産業省の定義によると、(1)センサー、(2)知能・制御系、(3)駆動系という3つの要素を持つ機械システムのこととされています。 また「ロボットの3D」という言葉もあります。これはロボットの活躍が期待される分野のことで、3Dとは(1)Dangerous(危険)、(2)Dirty(汚い)、(3)Dull(退屈)という3つの単語の頭文字をとったものです。つまり人間にとって負担の大きい仕事をロボットに担ってもらおうということです。 今後、このロボット市場が急激に拡大していくと予想されています。 ◆ロボット市場の今後と中国の台頭 経済産業省の発表では、日本のロボット産業の市場規模は現在は約1.5兆円だが、2035年には9.7兆円にまで拡大するとしています。 ロボットといえば、自動車の組み立てなどに使用される産業用ロボット市場が世界最大の市場であり、ここにおいて日本は世界トップレベルのシェアを誇っています。 しかし同市場では近年、競争激化が進行しています。2008年から昨年までで日本企業の産業ロボット扱い量は約25%縮小(台数ベース)で、これに対し中国市場は同期間で約4 倍も拡大し、日本に迫る勢いをみせています。 産業用ロボットの中国市場は、年平均 約40%増で成長し、直近10年間では32倍にも拡大しています。技術大国日本はこの厳しい市場競争をリードする存在とならなければなりません。 ロボット産業の市場拡大が進む背景には、将来の労働力不足への懸念があります。少子高齢化が国際的に問題となっているため、各国は人間に代わる労働力を確保するための取り組みを開始しているのです。市場拡大に伴い、ロボット技術も急速な発展を遂げています。 ◆人とともに働く最先端ロボット 近年、ロボット市場は産業用以外にも新たな可能性を見出し始めています。 埼玉医科大学国際医療センターではパナソニック製の「HOSPi」という人型ロボットが活躍しています。このロボットは腹部が開閉式になっており、その中に検査用血液などを入れると、自動的に指定した部屋まで運んでいってくれるのです。 HOSPiは搭載カメラのセンサーで人をよけ、さらには人のいない場所ではスピードを上げて進むなどの機能を備えており、現場で大活躍しています。 またその風貌から、患者さんに「癒し」も提供しているそうです。ロボットを導入した埼玉医科大学国際医療センターの狙いは、単純作業のマンパワーを削減し、その分のサービス向上を目指すというものです。 また、ある歯科病院の実習室では人間とそっくりな「歯科患者ロボット」を導入しています。このロボットは外見だけでなく、治療中の反応、舌の動きも人間そっくりにつくられており、医師免許取得前の実習に使用されています。 歯科医は医師免許取得後に初めて人間への治療を行うため、新人医師による医療事故が多いのですが、この「歯科患者ロボット」によって実際の治療に非常に近い状況で実習を行うことが可能になっています。 さらに最近では、自閉症児教育むけの人型ロボットが登場したという報道もあったように(7/2産経新聞)、ロボットの可能性は様々な広がりを見せようとしています。 ◆人間の仕事がなくなる!? 先で述べた通りロボット市場の拡大は将来の労働力不足への対策が一因となっているが、一方で、「ロボットの進化と普及が人間の仕事が奪う」という意見もある。マイクロソフトのビル・ゲイツ氏の「ロボットによって人は職を奪われる」という趣旨の発言も最近話題となりました。 しかし、人間がより便利な社会を望む限り、ロボットは進化を遂げ、社会に普及し続けるでしょう。「人間の仕事がなくなるから、ロボットの開発は禁止にしましょう」というようなことにはならないでしょう。 ここで重要なのは、「人の仕事が奪われる」ことを心配するのではなく、「ロボットの普及によって得られる労働力と時間をいかに活用するか」ということではないでしょうか。新産業の研究・育成や各分野のサービス向上など、まだまだ人が必要な分野は数多くあります。 ロボットの進化と市場の拡大は、ある意味において人間の新たな可能性を引き出すことに繋がるのではないでしょうか。政府も国家政策としてより積極的にロボット産業振興に取り組む必要があるでしょう。 すべてを表示する « Previous 1 … 147 148 149 150 151 … 253 Next »