このエントリーをはてなブックマークに追加

「外国人労働者受け入れ」と「移民政策」【前編】

http://hrp-newsfile.jp/2018/3414/

幸福実現党 広報本部スタッフ 佐々木勝浩

◆日本の労働者不足

30年前、私が学生の頃、ファミレスなどの飲食店の店員は、ほとんどが学生のアルバイトでした。

当時「将来、日本は労働者不足になり、おばさんがウエイトレスで働く時代が来る」と言われていましたが、時代はその通りになりました。

ところが、最近はファミレス、コンビニでは、外国人の店員が多くなっています。

「厚生労働省によると平成29年10月末時点で国内の外国人労働者数は127万8670人に上り、前年比18・0%増で、過去最高を更新。国籍で多かったのは、中国、ベトナム、フィリピン」(7/13産経)です。

安倍政権は、外国人労働者の受け入れを拡大し、新たな在留資格を設け、人手不足に悩む「農業」「建設」「介護」「宿泊」「造船」の5業種を対象に、5年を上限に外国人労働者の在留を認める方針を示しました。

2025年頃までに50万人超の外国人を受け入れ、さらに技能実習(最長5年)を終えれば、最長10年在留できるようにもなります。

安倍政権は、これは「移民政策ではない」と強調していますが、事実上の「移民受け入れ」と言ってよいでしょう。

7月24日の外国人受け入れ拡大に向けた関係閣僚会議では、「5業種以外にも金属プレスを含む製造業の一部や外食産業、水産、物流なども想定している」と報じられています (7/13読売)。

外国人労働者の受け入れを検討しなければならない理由は、「労働人口減少の問題」と「年金問題」です。

人口が増加しなければ、社会保障費が膨らみ国民が払う税金が高くなるばかりで若い世代に負担がかかります。これでは国は持たなくなります。

日本国内には、移民受け入れに反対する意見が根強くありますが、「在日外国人は過去最多の249万人」(7/13読売)で、外国人が急速に増えています。

日本の人口が減少し、すでに多くの外国人が日本にきている現状では、外国人との融和策を打ち出す必要があるでしょう。

■外国人から言われたこと

ところで、ある外国人からこのように言われたことがあります。

「アメリカに行った外国人は、アメリカの代弁者になる。しかし日本に来た外国人が日本の代弁者になることはない。」

日本人は「いつ国に帰るのですか?」と聞いてくる。「さっさと国に帰れ」と聞こえるのだそうです。

結局、優秀な外国人はアメリカンドリームを求めてアメリカに行く。アメリカに渡った外国人は、自然とアメリカのために使命感、ミッションを持つようになるそうです。

もちろんアメリカは、元々移民国家で日本と国の成り立ちが違うので同じように比べることはできないでしょう。

安倍政権の外国人労働者受け入れ策は、「安価な労働者としての受け入れ」でしかありません。

外国人労働者に日本への帰属意識を持ってもらい、日本を愛してもらうようにするためはどうしたらいいのでしょうか。

そのヒントがスポーツ界にあります。

◆2015年、外国出身のラグビー日本代表の例

2015年、イギリスで開催されたラグビーワールドカップで日本チームが強豪アフリカチームに歴史的な勝利を挙げ注目されました。

日本チームは、31人の選手のうち10人が外国出身の選手でした。試合前に国歌「君が代」を外国出身の選手が日本の選手以上に熱烈に歌いました。

日本代表の主将リーチ・マイケル選手はラグビー選手として日本の高校に入学しており、「日本ラグビーが自分を育ててくれた。今があるのは日本のおかげ。日本に恩返しがしたい」と語り、その後2013年に日本国籍を取得しています。

リーチ選手は、合宿でも必ず全員で「君が代」の練習をし、その歌詞を理解して歌っていたそうです。「君が代」の意味を日本人選手に教える程でした(2015年1月2日産経)。

他にもサッカーのラモス瑠偉選手や三都主アレサンドロ選手も大きな声で「君が代」を歌っていたのが印象的でした。

日本にやってきた外国人が日本の文化を愛し「君が代」を歌い、日本のために戦う。それは目の色が違い、肌の色が違っても、心は立派な日本人ではないでしょうか。

そんな外国人が増えることは日本人としてもうれしいことです。これが今の日本に必要な外国人を受け入れる大切なマインドです。

次回、その外国人を労働者や移民として受け入れる際の具体的ポイントを述べて参ります。(つづく)

参考
◆リーチ・マイケルの凄さの根底には強いマインドあり!名言から性格を分析!
http://irodori-terrace.com/athletelibrary/6770/

佐々木 勝浩

執筆者:佐々木 勝浩

幸福実現党 広報本部スタッフ

page top