トランプ革命に続け!100年後の日本のために考える日本型大統領制
幸福実現党たつの市地区代表 和田みな
◆2017年は憲法改正への議論が進む
安倍晋三首相は5日、自民党の仕事始めに出席し、今年の抱負を述べました。
その中で、今年が日本国憲法施行から70年目の節目を迎えることに触れ、憲法改正の議論を進めていく決意を語りました。
今年は憲法改正への議論が進む一年になるでしょう。
私たち幸福実現党は、立党の僅か一か月後である2009年6月に、103条ある現行憲法の条文を16条にスリム化した「新・日本国憲法試案」を発表し、常に憲法改正の議論を盛り上げてきました。
新憲法制定は幸福実現党の悲願なのです。
◆2020年以降のビジョンが描けない政治
現在、日本は2020年の東京オリンピックにむけて大変盛り上がっています。
安倍首相はその時まで自分の政権が維持できるかということが気になっておられることでしょう。また、マスコミや多くの方の関心も3年後のオリンピックに集中しています。
しかし、通常、オリンピック後には景気が悪化することが多く、手放しで喜んでばかりはいられません。
このような中で10年先、30年先、50年先の未来において、発展する日本のビジョンを明確に示している政党や政治家がいないことに私は危機感を抱いています。
◆政策実現に欠かせないリーダーシップ
一方で幸福実現党は高い経済成長を達成し、GDPを現在の3倍である1500兆円に引き上げるための多くの政策を掲げています。
例えば、「交通革命」を起こすため、リニア新幹線などのインフラ投資を積極的に行うこともその一つです。
最短で2037年に予定されているリニア中央新幹線の延伸を更に前倒しし、北海道~九州までをリニア新幹線で結ぶことによって、オリンピック後の日本の成長を確かなものにしたいと考えています。
しかし、リニア新幹線の早期延伸には問題も山積しています。
JR各社の経営の自主性を確保しつつ、環境にも配慮し、人口減少が進む日本社会の中で速やかに「交通革命」を起こすためにはリーダーの「熱い思い」と「強いリーダーシップ」の両方が欠かせません。
「交通革命」は一つの例ですが、このような「思い」と「リーダーシップ」は他の政策を実現する上においても重要です。
◆ドラスティックな改革を進めるための大統領制
しかし、現在の日本の政治体制では、「大きな未来ビジョンを示す」ことや、「大きな国家プロジェクトを推進する」ことは簡単ではありません。
総理大臣であっても、平均して2年に一度ある衆議院選挙を気にしなければなりませんし、与党内でも意見の調整が難しく、そのような中で長期のビジョンを示すことは困難です。
更には、国民から直接選ばれたわけではない総理大臣では、国民の世論を盛り上げることも簡単ではありません。
一方で、昨年、アメリカではトランプ新大統領が選出され、フィリピンでは一見過激に見えるドゥテルテ大統領が国民の圧倒的な支持を得て活躍しています。
わかりやすい政策で国民の心をつかんだトップたちは、「国をいい方向に変えてくれる」と、多くの人々に期待と希望を持って受け入れられています。
同じことは東京の小池都知事にも言えるのではないでしょうか。このように直接的に選挙で選ばれた代表の下では、ドラスティックな改革が可能となるのです。
◆トランプ革命に続け!今こそ新しい国のかたちを考える時
かつてアメリカのケネディ大統領は「Go to the moon」と夢を語り、多くの国民の支持を得て、その夢を実現しました。
もしあの時、アメリカ国民がケネディ大統領という選択をしていなかったら、人類は月に立つことができたのでしょうか。アメリカが今でも世界No.1の国であり続けていたかわかりません。
幸福実現党は、「新・日本国憲法試案」の中で大統領制を提示しています。
私は、多くの有権者の方から「大統領制だけは受け入れられない」というお声を頂戴します。
しかし、現在の日本の政治に必要なことは小さな改革ではなく、根本的な改造です。50年後、100年後の日本を考えるのであれば、日本でも、憲法をスリム化し、「日本型大統領制」を考える時が来ているのではないかと思います。
日本には古来より、天皇陛下がおられます。そして、より素晴らしい日本を創るために様々なものを受け入れ、独自に進化させてきたわが国。国体は変えず、政体を変化させて様々な国難、社会の変化に対応してきました。
そのような日本であるからこそ、逃げずに、気概を持って、世界で最も素晴らしい憲法、よりよい政治制度を目指し続け、議論を深めていきたいと考えます。
執筆者:和田みな