増税しても税収は増えない――経済成長すれば税収は増える!
◆増税しても、税収は増えない!
自公政権は「消費増税で税収を増やし、社会保障費の増大に備える」と訴えていますが、本当に増税すれば税収は増えるのでしょうか?
国の税収は、名目GDP×税率×税収弾性値で概算することができます。
ここ20年間、税収は、増減を繰り返してきましたが、基本的に名目GDP値に連動しています。
1997年の消費増税(消費税3%⇒5%)の際にも、政府は税収が増えると喧伝していました。
しかし、消費増税が消費不況を招いた結果、名目GDPは523兆円(97年)→512兆円(98年)→505兆円(99年)と減少し、その結果、税収も54兆円(97年)→49兆円(98年)→47兆円(99年)へと大幅に落ち込みました。
◆経済成長すれば、税収は増える!
産経新聞の編集委員兼論説委員の田村秀男氏は、先ほどお伝えした計算式の「税収弾性値」について解説しています。(7/14 産経「【日曜経済講座】アベノミクス効果で税収増 消費増税なしの財政再建可能」)
「税収弾性値」とは、GDP伸び率1%に対して、どのくらいのパーセントで税収が増えるかを示す数値です。
財務官僚は弾性値を1~1・1程度と見ていますが、多数の民間の研究者は、弾性値は少なくみて2.5、平均で3、特に現在のように景気の回復期には4に達すると算出しています。
すなわち、経済成長すれば、GDP伸び率の3倍前後の伸び率で、税収が増えるのです。
それを裏付けるように、先日、2012年度(11年4月~12年3月)の税収が、これまでの予想を1兆円上回り、43兆円台になる見通しが発表されました。(6/20 朝日「12年度税収、1兆円増見通し 景気回復で43兆円台に」)
2012年度は、法人税が30%から25.5%へ引き下げられたにもかかわらず、景気回復によって、法人税収が7千億円、所得税が3千億円、合計1兆円もの税収増となったのです。
2012年度税収に対するアベノミクスの影響は3ヶ月間程度に過ぎません。年間に直すと4兆円程度の税収増と推測されます。
田村氏は、2013年度で名目GDP成長率3%を達成すれば、税収は9%増え、約3兆9500億円増となり、2014年度もGDPが3%成長すれば、13年度に比べて4兆3100億円税収が増えると推測しています。
増税しなくても、景気回復すれば、相当な税収増を見込むことができるのです。
◆社会保障問題の解決は「生涯現役社会」建設が鍵!
社会保障費の増大については、少子高齢社会が進む中で、現行の社会保障モデルでは必ず破綻します。
そのため、幸福実現党は、今後の日本社会の方向性として「生涯現役社会」を提言しています。
日本の平均寿命は世界最高レベルで男性80歳、女性86歳であり、更に、高齢者の肉体年齢は10年前より11歳若返っています。(参照:7月4日発刊 HRPブックレット『生涯現役社会~豊かな長寿社会を目指して~』幸福実現党発刊⇒http://info.hr-party.jp/2013/1497/)
まだまだ働けるのに「高齢者」というレッテルで定年になってしまうのは、現役世代が減少していく日本社会にとって大きな損失です。
また、シニア世代が「社会に支えられる側」ではなく、「社会を支える側」になっていくことにより、増税によらず、高齢者の「知恵」や「経験」を生かして国を豊かにすることが可能になるのです。
◆壮大な「未来ビジョン」を掲げた幸福実現党
すなわち、増税ではなく、経済成長こそが財政問題、社会保障問題を解決していく鍵なのです。
そのために、私、参院選大阪府選挙区候補者の森よしひろは、日本の新しい基幹産業となる「未来産業の育成」を掲げています。
関西という土地は、新しいことにチャレンジしていく気風、ものづくりの伝統と技術、重厚長大産業の生産設備があります。
関西を中心に、航空機産業や宇宙産業、さらには、ロボット産業など、日本が世界をリードしていく高付加価値の産業を創って参ります。
幸福実現党は、長期的な日本経済の目標として、GDPを現在おおよそ500兆円から2030年代に1500兆円という大きな目標を掲げています。
それは、政治家が「世界一のGDPを目指す」という明確な国家目標を持つと同時に、更なる大胆な金融緩和、積極的な財政投資、未来産業育成、聖域なき規制緩和等を徹底して行うことで可能になります。
経済成長を成し遂げることができれば、税収も現在の数倍の規模になり、財政問題も解決します。そして、世界のリーダーとして更なる建設的課題に取り組むことができます。
幸福実現党は「若者たちが未来に希望を抱ける国づくり」を進めて参ります!ご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。(大阪府 幸福実現党公認候補 森よしひろ)
執筆者:森よしひろ