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「反米反基地」の報道被害に苦しむ町(下)

昨日、お伝え致しましたように、米海軍兵士による暴行致傷事件3日後、昨年10月19日に在日米軍は、日本に滞在する全ての米軍兵士に、午後11時から午前5時までの夜間外出禁止令(オフリミッツ)を発令しました。

続いて12月1日には、基地外での飲酒禁止令(基地外でのアルコール類の購入も禁止)を発令しました。

米軍人の夜間外出禁止令や禁酒令がもたらす経済的影響は甚大で、基地に隣接する町は今、ゴーストタウンと化しつつあります。

さて、「その実態は如何に」ということなのですが、現場の驚く事情が見えてきました。

在日米軍は当初、基地外への外出を午後11時までとし、飲酒までは禁止していませんでした。

そのため、門限を超えて飲食をしてしまった米兵は、行くところがなく、以前付き合っていた女性宅に行くことがある、というのです。

言葉の違いからくる勘違いで、女性は別れたつもり、米兵はまだ付き合っているつもりで、女性の家に行ったら警察に通報された、という例があります。それが翌日には凶悪なストーカー事件のように報道されてしまいます。

家宅侵入罪で捕まった米兵の中には、女性宅の鍵をもっていたが、女性をかばってそのことを語らなかった者もいると聞きます。

その他、女性のほうから酔った米兵をトイレに誘い、一緒に入ったとたんに交番に走り通報した件など、明らかに女性の側からトラップを仕掛けているとしか思えない事例もあるそうです。そのようなことが重なり、米軍当局は禁酒例を発令しました。

それでも午前0時までは外出可能なのですが、今度は基地の外に出るのが怖くなって、多くの米兵や家族もあまり外出しなくなりました。

何をしても捕まってしまうのではないか、という不安があるためです。そのため、飲食店以外の商店も売上が落ちているのです。

また、沖縄市は米軍人が町に多くいることが町の情緒を醸し出してきたため、その雰囲気を味わいたいという人達が観光に訪れておりましたが、観光客のキャンセルも相次いでいるそうです。

ここまでこの町の人たちを苦しめている原因の一つは「米兵による事件や事故」を過大に取り上げる報道であり、外出禁止令の厳守を米軍に迫る威圧記事にあると言わざるを得ません。

また、米兵が定期的に町の清掃美化のボランティア活動を自発的に基地の外で行っていますが、そのことについて報道されたことはありません。

「日本を守るために米軍はいる。それなのに、一部の軍人の犯罪や不祥事を理由に全体責任を迫るのはおかしい」という声は街に住む多くの人々の偽らざる意見でもあります。

この苦境を脱するため、沖縄市や金武町、宜野湾市等社交飲食業組合の人たちが集まり、緊急に対策を錬ることとなりました。

実情を訴える署名活動を行なうと同時に、各市町村首長、議長、知事宛に要請を行なうことになり、各市町村でそれぞれに陳情活動を行い、2月19日には、連絡協議会代表各位が県庁まで出向き、県知事に要望書を出しております。

内容は、首長や議会の側から、米軍、外務省等関係機関に働きかけて、禁酒令や外出禁止令を緩和していただきたい、という趣旨のものです。

沖縄市の中心地の飲食店組合の活動には私も参加させていただいております。

3月1日に市民の広場に97名が集まり、一週間後に1000名以上の署名活動をして、市長や議長に陳情書を届ける目標を掲げ、一週間後の8日の集会では、1260名の署名が集まったのです。

やはり多くの市民は町の現状を憂いています。

更に3月21日には尖閣に上陸したロッカー、トクマのコンサートを開催し町の元気を取り戻そうと呼び掛けます。トクマは、支援のため2日間ライブハウスでも歌います。

その他、ただ陳情するだけではなく、陳情する側の誠意も表明するべく、ペイデイ(給料日)を中心として必要に応じ、安全・安心な明るい町づくりのパトロールを実施することも決定しました。

また、月一回の日米共同清掃作業を実施するとともに、日米親善を築き強めるためのあらゆることを考え、実行して参ります。

この運動を継続して行い、町の活気を取り戻すことだけでなく、沖縄の世論の正常化運動へと盛り上げていきたいと考えております。

日米同盟の下、県民と米軍との親睦を深め、協力しあう中で経済振興を図り、アジアの平和と安定にも貢献していきたいと思います。(文責・幸福実現党沖縄県参議院選挙区 金城竜郎)

金城 竜郎

執筆者:金城 竜郎

幸福実現党沖縄統括支部代表

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