世界恐慌をサバイバルする3つのマインドセット【前編】
幸福実現党外務局長 及川幸久
◆恐怖心を克服する「マインドセット」
今、世界は徐々にロックダウンから解除の方向に向かっていますが、果たしてコロナウイルスの第二波、第三波はやってくるのでしょうか。また世界恐慌はやってくるのでしょうか。
その中で会社が倒産し、職を失い、未来の希望を失っている方もいるかもしれません。そういう方のために今回は、「世界恐慌をサバイバルする3つのマインドセット」をお届け致します。
世界恐慌は、学校で1929年に起きたと教わります。しかし正確にはこの後10年以上続きます。
その世界恐慌の時代にアメリカの大統領になったのがフランクリン・ルーズベルトでした。
1933年、ルーズベルトは大統領就任演説の中で、有名な言葉を発しています。
「私たちが恐るべき唯一のものは、恐慌ではなく心の中の恐怖心だ。」
人々が世界恐慌の恐怖心に苛まれていた時に、私たちが恐るべきものは恐慌ではなく、「心の中の恐怖心」だと言ったのです。
この言葉を言わしめたのは、ルーズベルト大統領のスピーチライターだったナポレオン・ヒルです。
ナポレオン・ヒルは、世界恐慌の真っ只中の1937年に「Think and Grow Rich」という本を発刊しています。これは歴史上の大ベストセラーの一つといわれている名著です。
日本語版では、「思考は現実化する」というタイトルで出ています。
英語タイトル「Think and Grow Rich」は、「考えて、金持ちになろう」です。つまり「マインドセット」が重要だと言っているのです。
「マインドセット」を考えるにあたって、著者ナポレオン・ヒルは、「恐怖心の克服」を最も強調しています。
これが、ルーズベルト大統領のスピーチの中に出てきた言葉です。
◆マインドセット(1)「計画を立てる」
では、どうしたらこの恐怖心を克服できるのでしょうか。
マインドセットのその1は、「計画を立てる、未来をデザインする」ということです。
職を失って未来がわからないから恐怖心があるわけです。にもかかわらずナポレオン・ヒルは、だから「計画を立てろ」と言っています。
ナポレオン・ヒルは次のように言っています。
「神は、自分の望んでいることが正確にわかっている人の味方になろうとしているようだ。もし本人にそれを手に入れる覚悟があるならば!」
恐慌、もしくは不況になると多くの人々が絶望します。しかし、この時にナポレオン・ヒルが訴えたのは、絶望する前に「未来の計画を考える」だったのです。
これが、世界恐慌をサバイバルするマインドセットのその1です。
◆マインドセット(2)「―つのドアが閉まると別のドアが開く」
幸福実現党の大川隆法総裁が、12年前の2008年1月に『朝は来ない夜はない』という演題で講演をされました。
タイトルの通り、「夜が延々と続くような乱気流の大混乱の時代、苦難の時代になったとしても朝の来ない夜はない。だから朝が来る未来を信じて頑張っていきましょう」という内容でした。
実は、2008年1月に講演があった時は景気が良かったのです。しかし、2008年9月に何があったかというと、リーマンショックです。それを予知していたかのような内容だったのです。
この時、大川総裁が不況をどう乗り越えたらいいのかについて話されています。
「どんな苦境にあっても必ず立ち直るチャンスはあります。一つのドアが閉まっても、別のドアが開きます。」
これは実は有名な言葉です。電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルが、「When one door closes, another door opens. (1つのドアが閉まると、別のドアは開く。)
非常にシンプルな話ですが、これは真理です。
ベルのお母さんは難聴だったのですが、それがきっかけで音声学に興味をもち、それを極めていったら電話の発明につながったのです。
この言葉について、ベルはもう少し詳しく言っています。
「ひとつのドアが閉まるとき、別のドアが開く。しかし閉まったドアをいつまでも残念そうに見つめているので、私たちのために開いているドアが目に入らない。」
これと同じことをヘレン・ケラーが言っています。「閉じたドアばかりに目を奪われて、開いたドアに気付かない」と。
この開いたドアを見つけるためにはどうしたらいいのでしょうか。そのためには、自分自身との「心の対話」が必要です。
一人になって心を静めて、自分自身と対話してみることです。
マインドセットその2は、「―つのドアが閉まると別のドアが開く」です。
自分自身との「心の対話」をすることによって、ドアが閉じだかように見えても、開いているドアがあるということに気付くはずです。新しいドアの向こうには必ず光があります。
(つづく)
執筆者:及川幸久