感謝から始まる新しい国造り
文/幸福実現党・福井県本部副代表 白川 康之
◆天皇皇后両陛下のペリリュー島ご訪問
4月8日と9日、日本では桜咲く麗しき日に、天皇皇后両陛下が先の大戦の戦没者を慰霊するために、パラオ共和国のペリリュー島をご訪問なされました。
パラオの人々の歓迎ぶり、親日の様子がテレビの画面を通して日本全土に伝わりました。中国や韓国が歴史問題をあげつらう反日的報道に辟易している日本人にとって、心温まるホットなニュースでありました。
◆ペリリュー島の戦いは侵略ではなく、防衛のための戦いだった
今回の両陛下のご訪問によって知れ渡ったペリリュー島ですが、NHKのドキュメンタリー番組などにみられるように、その悲惨さのみが報じられ、無駄な戦い、まるで犬死であったかのように報じられました。
このような報道の影響もあり、日本人の多くは、まだまだその戦いが、侵略ではなく防衛のための戦いであったという真実が知られていません。
「サクラ、サクラ、サクラ」これは中川大佐が最後に打たせた電文です。中川守備隊長はじめ一万人の兵隊さんが、祖国を愛するがゆえに、家族を愛するがゆえに、美しい国を護るがために勇敢に戦ってくださったのです。
きっと、サクラ咲く美しい故郷を思い浮かべながら。これは戦争を美化して言っているのではありません。真実を言っているだけです。
このペリリュー島の戦いの真実を知っていただくためにも、日本の誇りを取り戻すためにも、書籍『パラオ諸島ペリリュー島守備隊長 中川州男大佐の霊言』を多くの方々に読んでいただきたいと思います。
『パラオ諸島ペリリュー島守備隊長 中川州男大佐の霊言』
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1435
この書籍のあとがきに「先の大東亜戦争は、日本の神々のご意志でもあられた。欧米列強の植民地支配からアジアの同朋を解放したいという願いは本当だった。これを明言し、新しい国造りに入っていきたいと思う」とあります。これは幸福実現党の決意でもあります。
◆パラオ共和国元大統領からのメッセージ
ユーチューブに配信されているネット・オピニオン番組『ザ・ファクト』の「祖国への愛のために」は、両陛下に先立って、幸福実現党の釈量子党首がペリリュー島を訪問した時のものです。
天皇陛下のパラオ慰霊に寄せて 大東亜戦争「ペリリューの戦い」を知る(ザ・ファクト)
http://thefact.jp/2015/349/
その中から、パラオの元大統領、日系人クニオ・ナカムラ氏のメッセージを紹介します。
「私は大統領として、日本に永遠に感謝しています。すでに戦争から70年が経ちました。天皇陛下の訪問によって、日本兵達の魂が弔われることを願います。第二次世界大戦の章を終わらせ、新しい章を始めなければなりません。平和のために、発展のために、絆を深めるために。それは日本とアメリカだけではありません。全世界がそうなのです。」
◆感謝から始まる新しい国造り
ペリリュー島での釈党首の感想も紹介させていただきます。
「今の自分があるのは誰のおかげであるのか、感謝の思いで込み上げてくるものがありました。今の日本の繁栄、私たちの平和な暮らし。これは、あの戦いを必死に戦ってくださった方々がいたからこそだと。この愛の思いを知ることによって、感謝から報恩へ。戦後70年の節目に、また新しい国を造っていこうという気持ちは、感謝から始まるんじゃないかなと。そういう意味でペリリュー島で先人たちの愛を発見したことは、私にとって大きな経験になりました。」
今、私たちは何故「日本の誇りを取り戻そう」としているのでしょうか。それは新しい国造りをするためです。
全ての日本人が、真なる歴史を知り、今自分があるのは、今日本が繁栄しているのは誇り高き先人たちのおかげだという感謝の思いに到ってこそ、愛からの新しい国造りが始まるのではないでしょうか。
◆「一国平和主義」「一国繁栄主義」は許されない
それでは、新しい国造りによって日本は、どのような国を目指すべきなのでしょうか。
現在、日本は迷走しています。経済にあっては、デフレ脱却のつもりが消費税の増税という反対の政策を推し進めています。
高度成長を謳歌してきた者たちが「下山の思想」と称して、「日本は成熟社会で、これ以上の成長は必要ない」などと、高度成長社会を経験していない若者たちには到底受け入れられない自分勝手なことを言っています。
国防にあっては、中国の侵略主義があきらかであるにもかかわらず、沖縄の普天間基地移設問題で揺れています。エネルギー問題においては、世界を見ることなく、原子力発電に関して司法の判断が割れています。
まさしく国難の中にあります。
それもこれも、日本に国家としての明確な未来ビジョンがないからです。進むべき正しい方向が分からないからです。世界に目を転ずれば、世界も混迷しています。
世界から日本を見たならばどのように見えているのでしょうか。戦後70年、平和国家として歩んできた日本、経済大国となった日本。
そのような日本に世界の多くの国は、世界のリーダーとしての振舞いを期待しているはずです。もう「一国平和主義」や「一国繁栄主義」のようなエゴイスティックな振る舞いは許されないのです。
◆日本の未来ビジョンは「世界の平和と繁栄のリーダー国家」
日本は世界のリーダーとしての使命を果たさなければなりません。アメリカ合衆国は世界のリーダーとしての使命から撤退しつつあるように見えます。
世界の平和と繁栄に貢献する、そうした責任と義務が日本にあると自覚したならば、そうした未来ビジョンを描き、その実現に向かうならば、おのずと日本の新しい国造りの方向は定まり、現在の国難といえる問題も解決できるのです。