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「憲法9条」は世界に誇るべきものか?

文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩

◆平和憲法?

5月3日は、憲法記念日。朝日新聞の調査では、「9条改正賛成」が29%に対して「9条改正反対」は63%もありました。「憲法を変える必要がないと答えた人」に「特に大切だと思う分野」は、「戦争放棄」で78%でした。(5/2朝日)

今日もどこかで「憲法9条を改正することは、日本を戦争できる国にすることだ」「平和憲法は戦争放棄を謳った素晴らしいもの、世界に輸出すべき」と声高に叫ばれることでしょう。

あるお笑い芸人は「憲法9条を世界遺産に」と言い、昨年は一人の主婦が「憲法9条をノーベル平和賞に」という運動も起こしています。

◆本当に憲法9条は素晴らしいのか?

「戦争放棄」は、「侵略戦争を含め、国際紛争を解決する手段として戦争に訴えることを放棄する」というものです。

結論から言うと、憲法9条にある「戦争放棄」(第一項)は、世界で一つしかないというほど特別なものではないのです。

同じ趣旨の規定は、国連憲章にもあります。

「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を…慎まなければならない」(憲章第二条)

イタリア、アゼルバイジャン、ハンガリー、フィリピンの憲法にも「国際紛争を解決する手段としての戦争放棄」の規定がありあります。

またフランスは、憲法前文で「征服を目的としたいかなる戦争も企てないし、その武力をいかなる国民に対しても決して使用しないであろう」と規定しています。

他にもこうした「侵略戦争の否認」を規定は、ドイツや韓国の憲法にもあります。

西修駒沢大学名誉教授によれば、世界にある188の憲法典のうち、なんらかの「平和条項」をもっているのは158もあると言われています。

ですから日本の「平和憲法」は、日本の専売特許でもなんでもありません。

◆では憲法9条の問題点は何か

憲法9条の二項では、「戦力の不保持」を規定しています。この「戦力の不保持」こそが問題で世界に例がないのです。

世界の国々の憲法には「戦争放棄」「侵略戦争の否認」など平和を希求する規定はありますが、ほとんどすべての国が「国の戦力としての軍の保持」を規定しています。

これは矛盾するものではなく、「国の戦力としての軍の保持」は「世界の常識」であり自衛の戦争を認めているのです。

国連憲章でも先に述べたように「武力による威嚇又は武力の行使を…慎まなければならない」と規定する一方で「国際連合加盟国に対して個別的又は集団的自衛権の固有の権利を害するもではない」(憲章51条)としています。

つまり、「憲法で平和条項を掲げる一方で、戦力もまた保持する」というのが「世界の常識」です。従って改正すべきは、「9条二項」であり、「自衛のための戦力の保持」をはっきり規定すべきです。

9条改正反対派は、「平和憲法を守れ!」「一言一句9条を変えてはならない」「9条を変えたら日本は戦争をする軍国主義の国になってしまう」と言います。

そうだとすると、日本を除く世界の国々は、すでに「軍国主義国家」であることになります。

◆「戦争になったら逃げる」と答えた9条改正反対派

2007年8月、NHKで「日本のこれから…憲法9条」という9条の改正賛成派と改正反対派が分かれて討論したことがありました。

議論も進んだころ、司会が「もし日本が他国から攻められたら」という質問をしたのですが、9条改正反対派からは、「逃げる」「命は大切だ、命より大切なものがあるのか?」 という声があがりました。

その時、私はテレビにもよく出ているある左派識者が言った言葉を思い出したのです。

「他国から攻められても、自分たちが武器で人を殺めるようなことをするくらいなら抵抗しないことを選びたい。それで日本がなくなるなることがあってもそれもしょうがない。」

かつて戦争で他国に迷惑をかけた日本は滅んでもしかたがない、これが左派が言う「平和主義」です。

しかし侵略者が来た時に自分は逃げ、家族や友人が蹂躙されても黙ってみていることが、はたして本当の「平和主義」と言えるのでしょうか?

◆真の平和主義者とは

日本を侵略したいという国からすれば、多数の日本人が「自衛の戦力も持たず、自分の命は大切だから戦わない。それで国が滅んでもしょうがない」と思っている国民が多ければ、日本を簡単に占領できます。

戦後の日本はマスコミや教育でそんな国民をたくさん増やしてしまいました。

ところが国民に国を守るという覚悟があり、自衛の戦力を持っていたら侵略者は簡単には手を出すことができません。これが「抑止力」です。

自分の国は自分で守ることは当然として、さらにアメリカとの同盟が強固であったならどうでしょうか。

日本に手を出せばアメリカが出てくる、そうなれば簡単に日本を攻めることは出来なくなります。これが「集団的自衛権」です。

このように「日本国憲法」は世界に誇るべき「平和憲法」どころか、実際には日本の国を滅ぼしかねない危険な憲法であるのです。

参考:『憲法「改正反対論」大論破』日本政策研究センター

佐々木 勝浩

執筆者:佐々木 勝浩

幸福実現党広報スタッフ 課長代理

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