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世界の「減税で景気回復」に学べ

文/幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩

◆日本には消費税率を引き上げる選択しかないのか

本年に消費税が8%に上がり、サブプライムショック時のレベルまでGDPが減ってしまいました。

今回の安倍首相は消費税10パーセント見送りましたが、結局2017年に消費増税を上げるのであれば、日本の経済はまた失速してしまいます。

自民党をはじめとして既存政党は、ほとんどが消費税率を10パーセントに引き上げることしか考えていません。はたして、日本が取るべき選択として消費税を引き上げること以外に道はないのでしょうか?

ここで他国の例を見てみましょう。

◆外国の減税策

(1)インドの間接税減税

サブプライムショック後の2008年12月にインド政府は財政出動と減税を柱とする経済対策を発表し、間接税率(日本の消費税に相当)を14%から10%に下げました。(08/12/08 日経)

結果、インドの経済はどうなったかというと、2007年9.2%から2008年に6.7%と推移していた実質GDP成長率は、減税後2009年に7.4%へと増え景気が回復したのです。

また今年2014年、インドでは投資と輸出が減り、その対策として2月にインド政府は減税を決断、6月以降も減税を継続しました。

具体的には、製造業者向けの間接税の税率を12%から10%に引き下げ、小型車、商用車、二輪車も物品税を12%から8%に引き下げました。 (「2/17ロイター通信」「6/25ウォールストリートジャーナル日本語ネット版」)

これによって2014年のインドの実質GDP成長率は、前年比で4.6%増(1-3月期)から5.7%増(4-6月期)、5.3%増(7-9月期)と、減税以降、回復の兆しを見せています。(9/4三菱総合研究所・11/29読売ネット版)

(2)イギリスの付加価値税減税

イギリスにおいてもサブプライムショック後、2008年12月から13ヶ月間、付加価値税(日本の消費税に相当)の標準税率を17.5%から15%に下げました。

結果、実質GDP成長率は、2008年度の-0.1%から2009年に-4.9%、2010年には、1.3%へと推移(JETROデータ)しています。減税が景気悪化を止める役割をしたのです。

当時、国際通貨基金(IMF)の高官は付加価値税減税の効果はないと主張していますが、英国の有力シンクタンク・財政研究所は、「減税をしなければさらに景気が悪化していただろう」と指摘しています。

ちなみに、その後イギリスは、2010年1月に17.5%に税率を戻し2011年1月に20%へ引き上げました。結局イギリスは2012年にロンドンオリンピックがあったにも関わらず景気は回復しませんでした。

日本も2020年東京オリンピックを迎える前の2017年に消費税率を上げれば、イギリスと同じ道を歩むことは必至です。

(3)カナダの商品サービス税減税

カナダも1991年に日本の消費税にあたる「商品サービス税」を導入して以降、2度引き下げを行っています。2007年にも減税が行われ7%から5%へ引き下げられました。

カナダは、「商品サービス税」に加えて州の「小売売上税」も徴収されており、国民からの強い反発があったのです。(4/2 NEWSポストセブン)

(4)ロシアの消費税導入撤回

ロシアも今年9月、来年予定していた消費税3パーセント導入計画を撤回しました。

ウクライナ問題や国内経済にすでに強い逆風が吹いていることが理由です。(9 / 20 時事ドットコム「ロシア、来年の消費税導入を撤回=首相」)

◆景気が悪い時には減税を

このように外国では不況対策としての減税が普通に行われているのです。しかし、現在の日本の政治家は、わき目も振らず増税への道を一直線です。

消費増税という自公民の三党合意の弊害が明らかになったにもかかわらず反省もしていません。消費税を2017年に増税延期するという選択は何の解決にならないのです。

「2017年には必ず増税」というアナウンス効果で、国民はさらに財布のひもを締め、増税前後で引き起こる消費の上振れと下振れによる悪影響が日本経済に打撃を与えるでしょう。

日本の経済を浮上させる喫緊の経済政策は、消費税を5%へ減税することです。

佐々木 勝浩

執筆者:佐々木 勝浩

幸福実現党広報スタッフ 課長代理

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