映画「アナと雪の女王」と「自由の価値」について
文/政務調査会チーフ 小鮒将人
◆「自由」の歓びを歌いあげた主人公、アナ
今、日本だけでなく、全世界的にディズニー映画「アナと雪の女王」が大ヒットしています。映画は見ていない方でも街中で、松たか子や神田沙也加が歌う劇中歌はお聞きになったことと思います。
私も、映画を観る機会がありました。内容に深く触れることは避けますが、主人公の一人、エルザは、ある王国の王女として生まれますが、幼少時に自分の「超能力」をコントロールすることができず、妹であるもう一人の主人公、アナを傷つけてしまいます。
その結果、両親である国王夫妻は、王国の門を閉ざし、王女と外部との接触を避けることを決めます。
エルザを守るための親心からの判断でありますが、事情を知らない周辺の諸国には突然門を閉じてしまった事が不思議でありました。
やがて、長じたエルザが女王になることを機会に王国は、ようやく門戸を開く事となるのです。この時、アナにも「自由」が与えられることとなり、歓びの歌「生まれて初めて」を歌うのです。
この歌を聞くと、いかにアナが自由を求めていたのかが分かります。そして、ディズニー映画を生み出したアメリカも「自由」の価値をよく理解していると思いました。
◆「自由」に危機を抱く香港の民主化リーダーたち
先日、幸福実現党の釈量子党首は、去る6月4日、5日に香港を訪れ、二人の民主化リーダーと会談を行いました。
中国は、民主化を求める多数の学生たちを軍隊が一方的に弾圧した「天安門事件」から25年目を迎えました。
中国は先日、「従軍慰安婦」と「南京大虐殺」に関する資料をユネスコの「記憶遺産」に登録申請を行った事が明らかになりました。私たち幸福実現党は、これらの事件がねつ造であることを明らかにし、全世界に向けてその真実を訴える活動を始めております。
中国側はありもしない事実について、どのような資料を「記憶遺産」として提出したのでしょうか。ユネスコとしては、資料を7月に公開する可能性が高いとのことですが、いっその事、「天安門事件」そのものを「記憶遺産」に登録して、世界中にその自由を抑圧した出来事を共有してもよいのではないでしょうか。
以上のとおり、中国は日本に対して、いわば思想戦を仕掛けている状況でありますが、今回、釈党首と会談を行った香港の方々は、中国の民主化を進めていこう、とする世界的な基準からまっとうな主張を行っているのです。
彼らは、釈党首に対して「北京政府は世界的に信頼を失っている。」「香港では真の民主化が行われることが必要。」と真摯に訴えています。実際の映像は、パソコンのユーチューブ動画「THE FACT」の以下のアドレスでご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=gCsOLxhcCGk
映画「アナと雪の女王」は中国でも大ヒットしていると思いますが、この映画のテーマをしっかりと受け止め、中国の指導者の方々には「自由」の大切さ、民主化への理解を深めていただきたいと思います。
◆一方、日本にも「真の自由」はあるのか
さて、かといって、私たち日本も「自由を尊んでいる国」であるかというと、TPPをめぐる動き、小保方氏についての一連の騒動を見る限り、大変怪しい、というのが印象だと思います。
特に小保方氏について、その主張は「STAP細胞は存在する」というもので、現時点に至るまでその訴えはまったく変わる事がありません。
しかしながら、マスコミ、関係者の視点は論文の形式的なところに集中しており、小保方氏の業績については、まったく触れていない事に大きな違和感を持ちます。
そして、世界的な業績を上げるはずだった論文は「ねつ造」の烙印を押され、いったん取り下げという形になってしまいました。
今回の一連の事件を見る限り、やはりムラ社会的な嫉妬が合理化されているのではないでしょうか。
そして、有能な若手の方々にとって「日本で業績を上げることは難しいのではないか」と大きな失望を与える結果となってしまいました。
こうしたことが本当に「自由の国」において許されてよいのでしょうか。
◆日本がリーダー国家になるために必要なもの
私たち幸福実現党は、明確に「繁栄」を目指しています。しかし、それは単なる繁栄ではなく「精神的な支柱」が必要だと主張しています。
映画「アナと雪の女王」の中でも、閉ざされた国家が門戸を解放し、繁栄に至るために必要なものが最後に示されることになりますが、私たちも同様に精神的な支柱が必要だと訴えてきました。
そのためには、「愛国心」がまず必要です。そして、成功者をどんどん輩出するために、国家が「繁栄のビジョン」を示す事、そして実際に業績を上げる方に対して嫉妬せず、素直に「祝福するマインド」が必要であります。
幸福実現党には、これらの条件を満たす事ができる様々な政策があります。当面は、中国との思想戦に勝利する活動が柱となりますが、日本が世界のリーダーとなるための努力を続けていく所存です。
執筆者:こぶな 将人