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安倍首相、財務省に屈服「消費税増税」を決断!

◆安倍首相「消費増税」を決断!

昨日10月1日、安倍首相は会見において消費税を予定通り来年4月から5%から8%に増税すると発表しました。その姿は残念ながら財務省の意向に屈服した姿そのものに見えました。

安倍首相は、アベノミクスの第一の矢、大胆な金融緩和政策の策定において日銀官僚とは戦ったと思います。

引続き、本丸財務官僚と戦い、消費増税の中止を英断する、これが本来の志であったと考えます。

なぜなら、安倍首相の消費増税を決断するに至る発言の経緯を検証するならば、首相こそ、消費増税が安倍政権の悲願「デフレ脱却」にとって最大の障害物と認識していた事が伺えるからです。

「景気の腰折れを防ぐ」ためにあの手この手で対策を講ずるということは、消費増税により景気が腰折れると認識しているからに他なりません。

昨日の首相会見の冒頭でも「増税により消費は落ち込み、日本経済はデフレと景気低迷の深い谷へと逆戻りしてしまうのではないか、結局、財政規律も社会保障の安定も悪い方向へといきはしまいが、最後の最後まで考え抜きました。」と正直な思いを吐露しました。

その通り悪い方向に行く可能性が高いのです。

◆経済再生と財政健全化は両立できるのか

首相の悲願である「デフレ脱却」をゴールとして政策を立てるとしたら、インフレ目標の達成に向けて、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を推し進める、すなわちアベノミクスの3本の矢を推し進めればよかったのです。

インフレ目標が達成される過程でGDPの名目成長率が上がれば税収は間違いなく増えます。仮に名目成長率が3%増えれば、税収は6~9%程度増えると言われています。(税収弾性値2~3と仮定:この値を政府が不当に低く見積もっていることをHRPニュースファイルで中野雄太氏が指摘しています。→9/25「増税するか否かを決定するには、日銀短観は不十分な経済指標」)

デフレ脱却というゴールに対して、障害となる消費増税はあまりに異質です。何もしなければ日本経済はよい方向に向かっていくのです。

デフレを脱却し、経済成長していく中に、賃金も上がり、税収も増え、社会保障の安定化、財政健全化も実現していく道があります。

財務省に屈服せざるを得なかった首相は、自らを説得するかのように「経済再生と財政健全化は両立できる。」と言い放ちました。これは「景気回復と増税は両立できる」という意味です。

ここ二十年の日本の財政を振り返っただけでも、その両立は困難です。そもそも矛盾しています。

結局、財務省の意向である増税ありきだったのです。

財務省は、東日本大震災直後の復興増税に引き続き、社会保障、財政健全化という二枚カードを利用しながら消費増税を実現したのです。二連勝といったところでしょう。

◆今後も度重なる増税圧力を阻止

かつて、幸福実現党大川隆法総裁は「3.11の大震災で無力感に打ちひしがれ、思考力を麻痺させられている従順な国民の良心にだまし打ちをかけ、長期増税(復興増税)をおしつけるなど、地獄の悪魔も尻尾を巻いて逃げ出す所業」と財務省を断罪しました。(大川隆法著「もしケインズなら日本経済をどうするか」まえがき)

今回の増税に関しても、大川総裁は、9月22日の『戦後教育の大転換』という講演会で「財務省の判断が正しかったかどうか、これからウォッチさせていただこうと考えております」と述べております。

私たち幸福実現党にとって、今回の消費増税で日本経済に大きな負荷がかけられたことは痛恨の極みです。しかしながら、私たちは、それでも日本の発展のために「次善の策」を前向きに訴えてまいります。

今後も予想される度重なる増税圧力を阻止し、「小さな政府、安い税金」を目指し、国民の幸福を実現して参ります。(文責:岐阜県本部政調会長 加納有輝彦)

加納 有輝彦

執筆者:加納 有輝彦

岐阜県本部政調会長

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