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果たして「維新」は「愛国」を語る資格ありや?――歴史から学ぶ現代の軽佻浮薄

中国・上海中心部の日本料理店で11日夜、日系企業の現地法人に勤務する日本人と中国人の社員数人が食事をしていたところ、中国人4~5人に言いがかりをつけられ、暴行を受けて負傷していたことが15日、明らかになりました。(10/15 読売「上海の料理店で邦人数人、殴るける暴行受け軽傷」)

日本人数人が軽傷を負ったほか、中国人社員1人は刃物で手を切られました。中国では日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、反日感情が強まっており、上海では9月中旬にも日本人が中国人に暴行を受ける事例が報告されています。

法治国家・日本であれば、傷害罪・暴行罪の刑法に問われる事件であります。特に日本人というだけの理由で、一方的に暴行を加えるという事は言語道断です。

万一、「愛国無罪」という暗黙の了解の下で、彼らの暴力が許容され行政処分程度で済まされるとしたら、中国は、法治国家を目指しているという建前が完全に崩壊し、まさしく本音は、恣意的な「人治国家」であることを天下に晒すことになります。(現実は既に中国の文明国としての信頼は反日暴動で失墜した。)

大川隆法党名誉総裁は新刊『国を守る宗教の力―この国に正論と正義を』(幸福実現党発行)のまえがきで、「日本人が上海ラーメンを頭にかぶせられているその時に、東京の銀座では、中国人が中国語をしゃべりながらショッピングを楽しんでいる。日本と中国との文明落差は、まだ七十年はある。彼らに、宗教心と道徳心を教えてやらねばなるまい」と指摘されています。

まさしく、一国が「文明国」として尊敬されるのは国家の柱に宗教心、道徳心、倫理観があることによるのではないでしょうか。

吉田松陰、橋本左内等維新の志士たちは全員「愛国有罪」でありました。

しかし、維新の志士達と、反日デモでお世話になった日系企業の財産を略奪して、私腹を肥やしている卑劣な民族とは雲泥の差があります。

彼らは、有罪を覚悟で、それでも「やむにやまれぬ大和魂」で国禁を犯したのであります(当時、「国禁を犯す」とは「死罪」を意味しました)。

先日も、沖縄県警がTOKMAら日本人による尖閣上陸事案で書類送検を行いました。しかし、日本人の上陸を禁じ、罰すること自体、日本政府が尖閣の管理を中国政府から委託されているかのような間違った措置です。

尖閣を巡って日中の対立が先鋭化するなか、「亡国無罪、愛国有罪」とする日本の姿勢では、「愛国無罪」とする中国にまともに対抗することは不可能です。

日本政府は日系企業への破壊デモへの損害賠償を請求するとともに、日本を「盗っ人」扱いした中国外務省現大臣の罷免要求、国連からの中国常任理事国追放等を強く要求すべきです。

私たち日本人は今一度、先人たちの命を賭した「愛国」の歴史を知る必要があると思います。

現在、私達は「維新ブーム」の中にいます。「維新の会」には、早くも9人の国会議員が集まっていますが、彼ら9人の思想・信条はバラバラで、唯一の共通点は「維新ブームに便乗すること」しか無い「烏合の衆」です。

風に乗ることしか考えていない政治家に、果たして「維新」を語る資格があるのでしょうか?

かつて人気TV番組『行列のできる法律相談所』の弁護士軍団として橋下日本維新の会代表と同僚だった自民丸山和也参院議員は、雑誌のインタビューで橋下維新ブームを批判しています。

「彼ら(幕末維新の志士たち)のほとんどは30歳前後で斬首されたり、命を落としている。幕末には、多くの若者が理想を達成するために命を捧げたが、『維新バブル』になびく現代の政治家にはその覚悟があるのか。」

私たちは一時の「維新の会」ブームに乗って、三年前の民主党への政権交代ブームと同じ失敗を繰り返してはなりません!

幸福実現党はマスコミが報道しない問題をしっかり国民の皆様にお伝えし、愛国政党として責任を果たして参ります。
(文責:加納有輝彦)

加納 有輝彦

執筆者:加納 有輝彦

岐阜県本部政調会長

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