ルールを踏みにじって暴走を続ける沖縄県教委
沖縄県石垣市と与那国町、竹富町からなる「教科用図書八重山採択地区協議会」が選定した育鵬社の公民教科書を一転「不採択」とした9月8日の協議について、中川正春文科相は13日、「協議が整っていない」として「無効」を宣言しました。
森裕子文科副大臣も15日に会見を行い、「現時点で文科省が認めているのは(育鵬社を選定した)8月23日の答申だ」「(9月8日に育鵬社を不採択とした協議は)3教育委員会の合意の上で設置されたとは確認できない」と述べ、8日の採択結果は無効であり、育鵬社を採択することを求めました。
そして、文科省は15日、「八重山採択地区協議会の規約に従ってまとめられた結果(筆者注:育鵬社を選定)に基づき、3市町教育委員会が同一の教科書を採択するよう指導を行う」ことを求める通知を沖縄県教委に提出し、教科書の必要冊数の報告期限である16日までに結論を出すよう求めていました。
すなわち、文科相、文化副大臣、文科省は沖縄県教委に対して、一貫して、(育鵬社を不採択とした)9月8日の協議は法的に「無効」であり、8月23日の八重山採択地区協議会において選定された育鵬社教科書に一本化するよう指導していました。
文科省の指導は、これまで幸福実現党が主張して来た通りの内容で、法治国家として極めて当然と言える指導内容です。
ところが、本日16日、沖縄県教委が文科省の指導に真っ向から反発。行政機関自らルールを踏みにじって暴走を続ける前例なき事態が勃発しました。
まず、沖縄県教育委員会の大城浩教育長が記者会見を行い、育鵬社を不採択とした8日の協議は「協議の場として成立している。採決の状況については有効と捉えている」と文科省の公式見解を真っ向から否定。中川文科相の発言には「いささか困惑している」と不快感を示しました。
続いて、狩俣智義務教育課長は「県教委の認識では、3教委の採択に違法性はない」「有効か有効でないかという判断はまず、当事者がすべきだ。第三者が一つの団体の協議の有効性をいうべきものではない」と県庁の一課長でありながら、文科省に反旗を翻しました。
沖縄県教委は、左翼特有の「ゴネ得」や「自らの間違いを決して認めない、反省できない習性」「上位の階層に対する闘争本能」等を見事に体現しています。教師の範たるべき教育委員会の姿としては誠に情けない限りです。
しかし、どのように沖縄県教委が「ゴネ得」を図ろうとも、法律に則って正式に決議された8月23日の地区協議会での育鵬社教科書の選定は「合法」であり、育鵬社を不採択にするために仕組んだ9月8日の協議は「違法」であることは決して覆せない事実です。
文部科学省は、法治国家のルールを踏みにじる沖縄県教委を責任を持って指導すべきであり、断じて“ゴネ得”による例外を認めてはなりません。
(文責・黒川 白雲)