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LGBTQに猛反発?世界大混乱。ロシア、イスラム諸国、グローバルサウス。【後編】

https://youtu.be/BvYe-R_WVv4

幸福実現党党首 釈量子

◆ロシア

前編から引き続き、世界の動きとして、ロシアのプーチン大統領の「LGBTQ」に関する発言も見てみます。

昨年9月30日のドネツク・ルガンスク、ザポリージャ・へルソン併合式典での発言です。

「私たち自身のために、とてもシンプルな質問に答えましょう。私たちは、この国、このロシアで、母親と父親の代わりに「親No.1、親No2、親No3」を持ちたいのでしょうか?」

この「親1親2」というのは何かというと、フランスでは2013年から同性婚が合法化され、さらに2019年から、学校が「父親」「母親」という言葉を使用しなくても済むよう法律を修正する案が国民議会で可決しました。

学校で書類などに「父」や「母」などの言葉を使うのをやめ、「親1」や「親2」という表現を使います。

プーチン氏の発言を続けます。

「私たちは、学校という場所で、子どもたちが学校に通い始めたときから、劣化と絶滅につながる倒錯を押し付けられたいのでしょうか?女性や男性とは別の性別が存在するという考えを頭に叩き込み、性別適合手術を受けさせたいのだろうか。それが私たちの国や子どもたちに望むことなのでしょうか。」

「欧米エリートの独裁は、欧米諸国の市民自身を含むすべての社会を対象としています。これは、すべての人への挑戦です。人間であることの意味を完全に放棄し、信仰と伝統的な価値を転覆させ、自由を抑圧することは、『倒錯した宗教』、つまり純粋な悪魔崇拝と似てきています。」

「イエス・キリストは山上の垂訓で、偽メシアを暴くためにこう言った。『その果実によって、あなたがたは彼らを知るであろう』。この毒の果実は、わが国だけでなく、欧米諸国の多くの人々を含むすべての国の人々にとって、すでに明白なものです。」

なお、ロシアでは「ゲイ・プロパガンダ禁止法」が制定されています。これは同性愛行為そのものではなく、同性愛関係が未成年者の発達に及ぼす悪影響を防ぐことを目的としたものです。

◆グローバルサウス

最後に、新興国・途上国の様子です。

世界の動向を大きく握る「グローバルサウス諸国は、アメリカ型のリベラルに反発する国は多く、最近ではウガンダや、アジアでもインドネシア(人口の90%がイスラム教)とマレーシア(60%)などは、イスラム保守主義の台頭などで、LGBTに対する法律は厳格になりつつ国もあります。

世界70以上の国と地域が、憲法や国内法、または地域法により同性愛行為などを「犯罪」として取り締まりの対象としていて(難民研究フォーラムによる)、法令で死刑を規定している国は8カ国です。

実際に実施していない国もありますし、法律にはないものの、イスラムの「シャリーア」に基づいて「死刑」とされる国もあります。

同性愛嫌悪が強い国では、同性愛に対する迫害が酷く、難民認定申請をして国外に逃げる人もいます。

婚姻などを規定する「シャリーア」は、そもそも婚姻関係以外のすべての性行為が違法、石打ちの刑や鞭打ちの刑に処せられます。ISISの占領下のイラクでは、支配地域ではビルから突き落とされました。

「これはいくら何でもひどすぎる」と思うのが正直なところで、大川隆法党総裁も、イスラム圏に関しては、「自由の風」を流したいとイスラム教改革について言及を何度もされております。

アジアではシンガポールのマハティール首相が、2018年タイで行った講演でこのように語っています。

「アジア人は度々、西洋の価値観を疑問なしに受け入れてしまう。しかし、すべて真似(copy)する必要があるのだろうか。もし彼らが裸で歩き回ると決めたら、私たちも従わねばならないのか。私たちには私たちの価値観がある。だから私は自分たちの価値観があることを誇りに思っている。」

「彼ら(西側)が受け入れたいならば彼らの勝手だ。しかしそれを押し付けるのは、やめていただきたい。」

どの国も歴史や文化、その根底にある宗教に基づいて、独自の判断をしています。

G7サミットで岸田首相は「ジェンダー主流化」の推進を表明しています。

これは「ジェンダー平等」の観点をあらゆる政策や制度に反映することを指すという宣言で、6月24、25日に日光市で開催されるG7男女共同参画・女性活躍担当相会合でも議論される方向です。

日本の政治は、バイデン政権に追随するだけで、あまり考えてもいないというのが現状です。政治の無責任な姿勢がどういう結果をもたらすかを冷静に考えるべきです。

◆生まれた性で生き抜くことの大切さ

幸福実現党は、LGBTの問題に対しては、「少数者の権利は守らなければいけないし、それが『魔女狩り』みたいになることは避けるべきだ」と考えます。

本当に苦しんでいる方にお伝えしたいところとして、「性への違和感」には根深い「心の問題」があることがよくあります。

例えば、子供の頃、一番身近な親からマイナスの感情をぶつけられたり、暴力を振るわれたりすることでの自己否定観を持ったり、学校で体型などの悪口を言われたことで、自分の性を否定するケースも多いのです。

そういうマイナスの心には、「波長導通の法則」で「憑依」という現象も起きてきます。「確かに」と思い当たる方も結構いるはずです。

自己否定の感覚を紛らわそうと、不特定多数の性関係を持つティーンエイジャーが立っていますが、人間は神仏の子であるという魂の尊厳や、欲望に負けずに自制心を養うことの大切さを教えるべきでしょう。

また、もっと深く突き止めると、「前世の性別の記憶が魂に残り、それが性の違和感に出る」こともあります。

人生は苦しいことが多くいのですが、「魂の修行の場」であり、やがてあの世に還っていきます。

「この世で自分がしたいことをやれることが幸福」という考えで、行き過ぎたリベラルが、男女を造ったという神の心に反し、地球の伝統的価値観を破壊することには反対です。

公教育で「生まれた性が嫌なら変えてもいいよ」と教えるのではなく、「生まれた性で生き抜くことの大切さ」であり、「その性別にとって違和感がある」のも、永遠の生命を持つ魂の歴史からすると学びの機会であるわけです。

こうした観点で、どういう政策が幸福であるべきかを考えてまいりたいと思います。

釈 量子

執筆者:釈 量子

幸福実現党党首

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