Home/ 経済 経済 法人税の大幅減税で企業を元気に。家計を豊かに。 2013.10.05 ◆消費増税を受け入れる経済界のトップたち 消費増税が決定され、GDPの約6割を占める個人消費の冷え込みが予想されていますが、注目されるのは経済界の対応であります。 経済界のトップたちは意外にも、安倍首相の消費増税への決断を冷静に、好意的に受け止めていると報道されています。 経団連の米倉弘昌会長は「大変な英断だ」と強調し、安倍首相の判断を持ち上げています。 また経済同友会の長谷川閑史(やすちか)代表幹事も、「予定通りに(増税を)やることが大事だ」と述べ、消費増税への賛意を表しております。 ◆消費増税で実際は苦しい経営の現場 しかしながら、実際の企業経営の現場においては、消費増税による消費冷え込みへの対応策に追われているのが実情です。 トヨタ自動車では、消費増税前の駆け込み需要はあるものの、それ以降の一層の消費冷え込みの影響を予測し、2014年度の国内生産台数を前年度比約1割減の300万台とする見通しを主要取引先に伝えています。 こうした消費増税による大企業の対応で、更に苦しくなるのは下請企業や中小企業であります。 既に自動車部品メーカーなどでは、来年の国内の消費不況を見越して、輸出比率を増やし、海外に活路を見出そうとしている傾向にあります。 また、ある中小企業の経営者は「中小企業は3%の利益を出すのも闘い。油断すれば利益は吹っ飛ぶ。」と指摘しています。 倒産予備軍は6万社とも、30万社とも言われておりますが、昨今の脱原発と円安基調による電気代の高騰に加え、消費増税によってかかってくる更に重い税負担を強いられることで、日本の企業経営を取り巻く環境はシビアになってきているのです。 ◆世界的に見ても高すぎる法人税 そんな中、産業界から早期の実現を求められる声として大きいものが、政府が「今後速やかに検討を開始する」として事実上先送りした法人実効税率の引き下げであります。 「日本の法人実効税率は30%半ばで主要国と比べてまだ高い。早急に改善してほしい」(富士フイルムホールディングスの古森重隆会長)とあるように、日本の法人税は主要国でも最も高いレベルにあります。 実際に、世界の法人税率の平均は25%となっており、日本と比較すると10%以上も低い設定となっております。 EUでは、ここ10年間、企業誘致や自国企業の引き留めを目的に激烈な競争が行われ、この間に平均法人税率は全体で10%も引き下がっています。 またアジア諸国を見ても、シンガポール17%、韓国24.2%、中国25%など、安い法人税率によって国内産業の育成と外資誘致を図っています。 日本と同様に高いと言われてきたアメリカにおいても、今年に入ってオバマ大統領が現行の35%から28%程度への引き下げを提案しています。 このように日本の高すぎる法人税が、国内企業の海外流出、海外企業の日本敬遠の流れを起こし、国内経済の空洞化を誘発しかねないのです。 ◆高くて複雑な企業税制が経営者の「時間」と「ヤル気」を削いでいる もう一つの弊害は、法人税を中心とした複雑な企業税務が経営幹部の「時間泥棒」となっていることです。 つまり、直接的な納税コストだけでなく、税務全般に関わる時間的なコスト、また金銭的なコスト(納税経費、人件費など)などが実質的な企業の負担になるということです。 具体的に、税務担当者に「負担に感じている項目」をアンケートした結果をみると、「会計基準と法人税法との差異に関する申告調整」や「法人税申告書の添付書類」など、法人税にまつわる項目に対して重い負担感を感じていることが分かります。 また「2011年度の納税(法人)のしやすさランキング(プライスウォーターハウス調べ)」では、日本は先進諸国でも最下位に近い112位であり、申告納税等に要する時間は355時間/年を要し、実に1カ月以上も申告納税業務に追われるという計算となっています。 特に、日本の99%を占める中小企業において、納税業務の中心となるのは、まぎれもない経営者であります。 結局経営者が複雑な企業税制の間隙をぬい、高すぎる法人税から逃れるために如何に節税対策を行うかということに1カ月以上もの時間が割かれることになるのです。 その結果、高すぎる法人税が不正直な申告を企業に強い、更に中小企業の営業の要となるべき経営者が長期間税務に忙殺されることで経済全体に大きな潜在的売り上げ損失を生み出し、法人税収を悪化させていると考えられます。 ◆賃金アップを図りたければ、法人税を大幅に減税せよ! 実際に、安倍首相も消費増税と同時に、法人税の引き下げを図りたかったようですが、政権内外からの反発によって断念した経緯があります。 財務省は巧妙な交渉術で、復興特別法人税の廃止だけで済ませ、安倍首相に法人税実効税率の引き下げをあきらめさせています。 また政権与党である公明党山口代表も「消費税で負担を求め、法人の負担だけ軽くして、国民の理解を得るのは難しい」(20日)と記者団に述べるなど、法人税の減税に後ろ向きでした。 しかしながら、消費増税を行いながら、企業への賃金アップを求めるのはまさに大きな矛盾であります。企業への賃金アップを促すならば、企業経営を劇的に楽にさせる法人税の大幅減税に踏み込むべきなのです。 幸福実現党は、消費増税にもめげることなく、「安い税金」の実現に邁進して参ります。安倍首相には、勇気をもって法人税減税を訴えて頂きたいと切に願います。(文責:HS政経塾1期生 城取良太) 増税と経済成長は両立しない 2013.10.02 ◆安倍首相が消費増税を決断 安倍晋三総理は、2014年4月に消費税を8%へと引き上げることを正式に決定しました。10月2日各紙朝刊はこの話題でもちきりです。 2015年の10%への引き上げは未定となっていますが、財界の代表である経団連の米倉弘昌会長は、「大変な英断だ。高く評価する」と歓迎の意を示しました。 10月2日付のフジサンケイビジネスアイには、10人のエコノミストの評価と成長予測が掲載されています。 14年度の成長率は、最大で2%弱、最小で0%という結果が出ており、増税を緩和する経済対策を打ち出している点を評価している意見が多く見られました。 確かに、低所得者への給付金や復興特別法人税を2013年度末に前倒しで廃止、5兆円規模の補正予算を組んだことで景気減速効果を和らげることは事実です。 問題は、2014年4月以降の駆け込み需要の反動をどうするのかになります。 ◆一層重要となる金融政策と財政政策 増税は、消費マインドを悪化させます。日本のエコノミストや経済学者は、増税による景気への効果を低く見積もっていますが、実体経済はそれほど甘くありません。 景気を底上するのは困難ですが、下げるのは極めて簡単です。加えて、景気悪化のスピードは極めて早いことにも注意が必要です。 さすれば、どうしても日銀の「異次元緩和」、そして財政出動を考えざるを得ません。 2012年末以降、日銀の金融緩和によって円安傾向にある日本経済。輸出による景気回復効果は出始めています。 ただ、アメリカ政府機関の一部閉鎖に見られるように、海外の需要低下リスクは常につきまといます。たとえ円安基調でも、肝心の外需が弱くなれば景気回復は止まります。 また、国内では駆け込み需要の反動が出る2014年以降に急激に景気が冷え込む可能性が高いのです。日銀にはまだまだ頑張って頂かなくてはなりません。 本来、日銀の金融緩和の影響が実体経済に出てくるには、金融機関から中小零細企業への貸出が増えてこなければなりません。 国債の運用で収益を上げるので精一杯の金融機関が、リスクをとって貸出を増やすことは考えられない以上、景気の回復がどうしても必要になります(だからこそ、幸福実現党は消費税の増税を中止し、景気回復に全力投球することを提唱し続けてきた)。 今回は、景気回復までいくのは難しいかもしれませんが、市場に資金が流れるための最低限の流動性を確保し、景気腰折れを未然に防ぐ意味で金融緩和は役に立つでしょう。その意味で、「出口戦略」としての性急な利上げを控えるべきです。 なお、景気の下支えとして補正予算が5兆円程度組まれる予定です。5兆円という数字は、3%ポイント分の税収を補う程度のものです。 言い換えれば、5兆円分の税収を公共投資に使うということであり、各新聞社が大きな見出しをつけている財政再建にはならないことを見抜く必要があります。 つまり、右から左に流れる以上、財政再建にはならないのです。経済学では、均衡財政乗数という考え方があります。 つまり、5兆円の増税をして5兆円公共投資に使えば、5兆円GDPが増えるというわけです(つまり、乗数は1ということ)。 なぜこの論点を持ってきたかというと、「均衡財政乗数の原則に従えば、増税分を公共投資に使えば問題ない」と言いたいわけです。 ただし、この政策はアクセルとブレーキを同時に踏んでいるようなものであり、実体経済に及ぼす影響は極めて不明確です。 ましてや、近年では財政乗数そのものが低下傾向にあるため、理論通りにいく保証はどこにもありません(同様の主張は、高橋洋一嘉悦大学教授もしている)。 要するに、均衡財政乗数政策が疑わしいものであるならば、景気の下支えとしては失敗するリスクが高いと言わざるを得ません。 そうなると、増税後も、金融政策が重要となるのは間違いないでしょう(実際、付加価値税増税をしたイギリスが増税緩和策として採ったのが金融緩和だった)。 TPPの交渉も始まりました。東京五輪招致も決定しているので、日本経済にプラスの要素はまだあります。 現時点では、必要なマクロ経済政策とTPPなどの成長政策を通じて増税の悪影響を最小限にいくしかありません。 ◆ストップ!増税天国 最後に一点、触れておくべき追加論点を述べます。 現在、試案段階ではありますが、死亡消費税や教育目的税が検討されています。 既に、国と地方を合わせて70近くの税金があり、消費税増税が決定されています。 政府がこれ以上新しい税金を作らないように、納税者である国民の厳しいチェックが必要となります。 これを怠ると、日本は「増税天国」となり、国民の自由が奪われていきます。 逆に言えば、財務省の絶対権力が強くなるということです。⇒参考論点:「財務省の絶対権力化を許してはならない」⇒http://hrp-newsfile.jp/2012/457/ 増税が話題になっている今だからこそ、主権者である国民は、「納税者としての目」を開くべきです。 増税から減税を実現する戦いは、まだまだ続きます。落胆している暇はありません。(文責・幸福実現党静岡県本部幹事長 中野雄太) 安倍首相、財務省に屈服「消費税増税」を決断! 2013.10.01 ◆安倍首相「消費増税」を決断! 昨日10月1日、安倍首相は会見において消費税を予定通り来年4月から5%から8%に増税すると発表しました。その姿は残念ながら財務省の意向に屈服した姿そのものに見えました。 安倍首相は、アベノミクスの第一の矢、大胆な金融緩和政策の策定において日銀官僚とは戦ったと思います。 引続き、本丸財務官僚と戦い、消費増税の中止を英断する、これが本来の志であったと考えます。 なぜなら、安倍首相の消費増税を決断するに至る発言の経緯を検証するならば、首相こそ、消費増税が安倍政権の悲願「デフレ脱却」にとって最大の障害物と認識していた事が伺えるからです。 「景気の腰折れを防ぐ」ためにあの手この手で対策を講ずるということは、消費増税により景気が腰折れると認識しているからに他なりません。 昨日の首相会見の冒頭でも「増税により消費は落ち込み、日本経済はデフレと景気低迷の深い谷へと逆戻りしてしまうのではないか、結局、財政規律も社会保障の安定も悪い方向へといきはしまいが、最後の最後まで考え抜きました。」と正直な思いを吐露しました。 その通り悪い方向に行く可能性が高いのです。 ◆経済再生と財政健全化は両立できるのか 首相の悲願である「デフレ脱却」をゴールとして政策を立てるとしたら、インフレ目標の達成に向けて、大胆な金融緩和、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を推し進める、すなわちアベノミクスの3本の矢を推し進めればよかったのです。 インフレ目標が達成される過程でGDPの名目成長率が上がれば税収は間違いなく増えます。仮に名目成長率が3%増えれば、税収は6~9%程度増えると言われています。(税収弾性値2~3と仮定:この値を政府が不当に低く見積もっていることをHRPニュースファイルで中野雄太氏が指摘しています。→9/25「増税するか否かを決定するには、日銀短観は不十分な経済指標」) デフレ脱却というゴールに対して、障害となる消費増税はあまりに異質です。何もしなければ日本経済はよい方向に向かっていくのです。 デフレを脱却し、経済成長していく中に、賃金も上がり、税収も増え、社会保障の安定化、財政健全化も実現していく道があります。 財務省に屈服せざるを得なかった首相は、自らを説得するかのように「経済再生と財政健全化は両立できる。」と言い放ちました。これは「景気回復と増税は両立できる」という意味です。 ここ二十年の日本の財政を振り返っただけでも、その両立は困難です。そもそも矛盾しています。 結局、財務省の意向である増税ありきだったのです。 財務省は、東日本大震災直後の復興増税に引き続き、社会保障、財政健全化という二枚カードを利用しながら消費増税を実現したのです。二連勝といったところでしょう。 ◆今後も度重なる増税圧力を阻止 かつて、幸福実現党大川隆法総裁は「3.11の大震災で無力感に打ちひしがれ、思考力を麻痺させられている従順な国民の良心にだまし打ちをかけ、長期増税(復興増税)をおしつけるなど、地獄の悪魔も尻尾を巻いて逃げ出す所業」と財務省を断罪しました。(大川隆法著「もしケインズなら日本経済をどうするか」まえがき) 今回の増税に関しても、大川総裁は、9月22日の『戦後教育の大転換』という講演会で「財務省の判断が正しかったかどうか、これからウォッチさせていただこうと考えております」と述べております。 私たち幸福実現党にとって、今回の消費増税で日本経済に大きな負荷がかけられたことは痛恨の極みです。しかしながら、私たちは、それでも日本の発展のために「次善の策」を前向きに訴えてまいります。 今後も予想される度重なる増税圧力を阻止し、「小さな政府、安い税金」を目指し、国民の幸福を実現して参ります。(文責:岐阜県本部政調会長 加納有輝彦) 消費増税は「国家社会主義」への道 2013.09.27 ◆財務官僚の悲願である消費増税 安倍首相が消費増税の是非を決断する10月1日が近づいてきました。 新聞では「安倍総理が増税を決断」の見出しが日々続いていますが、安倍首相や菅官房長官は、消費増税を決断したことを全く認めていません。 消費増税に向けてのマスコミの「安倍包囲網」は大変なもので、結果として、多くの国民も「増税やむなし」と感じているようです。 財務省は「海外と比べて、日本の消費税率がまだ低い」ということをPRし、「増税は当たり前」と言い続けています。 しかし、実は、国税収入全体に占める消費税の割合は欧州諸国と変わりません。日本の消費税が網羅的に課税されているのに対し、欧州各国の付加価値税は、食料品や衣料品などが軽減税率や免税になっているためです。 これ以上、増税すれば、日本人の消費増税の負担感は、欧米を上回るものとなるでしょう。 ある意味、今回の消費増税は「社会保障費」という大義名分があるため、投票率の高いシニア層に対して大きな説得力を持っているようです。 しかしながら、復興増税が税務署の改修費用等に流用されていることからも明らかなように、消費増税分が社会保障費に充当されるかは全くあてになりません。 ◆国家社会主義への道としての「マイナンバー法」 5月には、国会でいわゆる「マイナンバー」法案が成立し、2016年より施行されることになりました。 「マイナンバー」制度は税金・社会保障・パスポート・運転免許等の各種番号を一元化することを目的としたものです。 この制度によって行政手続き上、便利になることは間違いありませんが、「国民総背番号制」とも言われるように、個人のお金の出入りから病歴に至るまで、国家が個人情報の全てを一元管理できるようになります。 この制度は「自由を守る」立場からすると大きな脅威であり、手放しに喜べません。 マイナンバー制度によって、膨大な個人情報が国家が管理するようになると、国家は個人のあらゆる行動を把握できるようになり、「国家社会主義」の危険度は間違いなく高まります。 ◆増税の最終着地点は「自由の喪失」 また、今回の消費増税にあわせて、低所得者にたいして「給付金」を支給するという報道がありました。 それ以外にも消費増税に併せて、既に各種の業者に対して、補助金の支給が始まっています。 これは、公明党が推進した「地域振興券」、民主党政権時代の「子供手当」を彷彿とさせる政策でありますが、これこそ官僚が望んでいる政策であり、彼らが目指している「国家が国民を養う(国民が国家に依存する)」ようになる国家社会主義政策です。 そして、消費増税の結果、不況になったとしても、官僚の論理から言うと「これこそ、自分たちの出番」ということで、新たに不況対策が必要になってくるので、官僚にとって非常に望ましい税制であるのです。 「官主主義」の最終着地点は、中国や北朝鮮と同じ「自由の喪失」だと言えます。 ◆世界のリーダー、日本の繁栄のために消費増税を中止せよ! 私たち幸福実現党は、立党以来、一貫して消費増税に反対して参りました。 そして、税収を増やす必要であるならば、増税ではなく、経済成長を目指すべきだと訴えて参りました。 「失われた20年」と言われていますが、実際にこの20年間、名目GDPは低迷しており、税収も増えていません。 もし、この20年、2%程度の成長が続いていたならば、現在は既に700兆円を超える名目GDPになっていたはずです。 そうしたら、消費増税の議論などはほとんどなかったでしょう。 今からでも遅くはありません! 幸福実現党は、消費増税を中止し、さらなる大胆な金融緩和、インフラ整備などの政策を進めることで、3%以上の成長は十分可能だと考えています。 2020年の東京五輪の開催も決定しました。日本が世界のリーダーになるためには、更なる経済成長が必要です。 そのために、国家社会主義への道を開く消費増税を認めてはなりません。 10月1日には安倍首相による「増税中止」の英断により、さらなる繁栄への道を進めることを強く求めるものです。(文責・小鮒将人) 増税するか否かを決定するには、日銀短観は不十分な経済指標 2013.09.25 2014年4月に消費税増税がされるか否かの最終段階に入りました。 10月1日の日銀短観(正式名称は、全国企業短期経済観測調査。全国1万企業を対象に3ヶ月に一度行われている)と呼ばれる経済指標を最終判断にすることを明言している安倍首相ですが、最終的にどうなるかはまだ分かりません。 ◆財務省になびく経済学者たち 首相の判断が近づくにつれ、新聞や経済雑誌などでの議論が白熱を帯びてきました。 日本のシンクタンクと呼ばれるエコノミストには『消費税増税が国を救う』(大和証券チーフエコノミスト熊谷亮丸氏)という本まで出して増税を正当化する人もいます。 熊谷氏のような論調は、銀行系や証券系のエコノミストには多く、財政再建と社会保障の財源確保から消費税増税を正当化します。 熊谷氏によれば、現在の年金の基礎部分も税方式にすることを提案しており、将来的には20%くらいまで引き上げる必要性を説いています。 財務省系の経済学者では、東京大学の井堀利宏教授が有名です。同教授の主張によれば、社会保障の財源確保のために消費税増税をしても無駄だと主張。なぜなら、右から左へお金が流れるだけで問題の解決にはならないとします。 ただ、社会保障の目的税化には反対していますが、15%への段階的引き上げが望ましいとします。 実は、消費税15%はIMF(国際通貨基金)からも出されています。現在の副専務理事の篠原尚之氏は元財務官僚だということも大いに関係があります。 そして、財務省からは何十人もIMFへ出向しているのが現状であり、IMFには財務省の強い意向が働いています。 幸いにも、ラガルド専務理事とチーフエコノミストのO・ブランシャール教授が財政再建に対して慎重な姿勢をとっているとは言え、財務省の増税推進は国際機関にまで及んでいることには留意しておくべきでしょう。 ◆景気が良くても悪くても増税 要するに、財務省の意向は簡単なのです。彼らには増税しかありません。 元財務官僚の高橋洋一嘉悦大学教授が指摘している通り、財務省は「あの手この手」で増税を正当化するのです。 「日銀短観が示した通り、景気は回復した。だから財政再建をするべきだ」と言うこともできれば、「たとえデフレ不況であっても、日本は世界最悪の債務水準だ。ギリシャのようにならないためにも、増税をしなければならない」「少子高齢化だから、消費税を増税して社会保障を充実すればお年寄りが安心してお金を使ってくれる」など、いくらでも理由はつけられるからです。 極めつけは、税収弾性値にケチをつけていることです。嘉悦大学の高橋洋一教授は、過去10年の日本の平均税収弾性値は3としています。 言い換えれば、GDPが1%上昇すれば、税収は3%上がるということです。一般会計での税収が40兆円だとすれば、1.2兆円税収が増える計算です。 もし、幸福実現党が言うように、最低でも4%の経済成長が実現すれば、税収は4.8兆円に上昇することになります。 経済成長をすれば、増税が不要だということはここからも導けます。 しかしながら、法政大学の小黒一正教授を筆頭に3という数字は高すぎ、少なくとも1程度だという意見が財務省をはじめとした政府側のエコノミストから出ています。 技術的な問題点は別にしても、税収弾性値を低くしておけば、増税をしても景気への影響力はないと言いたいわけです。 小黒教授の研究書や論文は、玄人好みの内容で説得力があるように見えますが、日本の成長を過小評価していること。財政破綻のリスクを過大評価している点に弱点があります。 つまり、彼の依拠するマクロ計量モデルの設定がそのようになっている以上、財政破綻の結末が出てきてもおかしくはないというわけです(『2020年、日本が破綻する日』ほか参照)。 ◆日銀短観では不十分首相は増税中止の決断をするべき 上述のように、日本の経済学者は、増税による景気への悪影響を過小評価し過ぎています。財政破綻や財政規律を懸念する合理性はあるにせよ、現実経済の重要な事実を見落としているのではないでしょうか。 例えば、日銀短観は、確かに景気の動向を示す指標ではありますが、増税を決定する経済指標としては不十分です。 本来ならば、鉱工業生産指数や住宅着工指数、失業率、有効求人倍率などの指標が上向かない限り本格的に景気が良くなったとは言えません。 これらの指標は左から右へ行くほど、効果が出るのに時間がかかるのです。 つまり、アベノミクスを評価するのは時期尚早であること。もう少し、景気が回復するには時間がかかるとみるべきです。 増税は成長の足かせとなり、税収減と失業率の高騰を招くことになるでしょう。 日本税制改革協議会(JTR:内山優会長)のご協力のもと、9月18日には、消費税増税に反対する14万人の納税者の声を首相に届けました。 東京をはじめとした主要都市でもデモが開催されました。今でも全国のどこかで党員が消費税増税を中止し、本格的な経済成長を目指すために活動をしています。 幸福実現党は、最後の最後まで諦めず、首相の勇断を引き出すために戦い続けます。(文責・幸福実現党静岡県本部幹事長 中野 雄太) 安倍首相は消費増税に誘導するマスコミに負けるな! 2013.09.22 ◆首相に「消費増税決断」を迫る新聞報道 9月12日付け読売新聞朝刊一面で「消費増税 来年4月8% 首相、意向を固める」という報道がなされて以降、19日には産経新聞朝刊一面で「消費増税来春8%首相決断」、同じく日経新聞が夕刊一面で同様の報道をしました。 その後も21日に、朝日新聞(朝刊)が一面の大見出しで「消費税来春4月8%」という記事を掲載しています。 「首相の消費増税決断」の報道があったこの一週間に何があったかと言えば、安倍首相と麻生財務相との間で、法人税の実効税率を下げる話し合いが持たれたことです。 このことをもって、マスコミは「安倍首相が消費増税した」と断定しているのであり、安倍首相が「消費増税を引き上げることを決断した」という記載は一切ありません。 実際、菅官房長官は20日、「総理ご自身がもう決断したということは私はまったく聞いていない」「10月になって日銀企業短期経済観測調査(短観)等の数字をみたうえで、総理自身その対策を含めたうえで判断する」と改めて表明しています。(9/20 日経) ◆軽減税率適用と引き換えに、増税を推進するマスコミ なぜ新聞各紙は、消費増税の誘導する報道をするのでしょうか? 8月30日の読売新聞社説には「15年10月に消費税率を10%に引き上げる際は、国民負担の軽減が不可欠だ。税率を低く抑える軽減税率を導入し、コメ、みそなどの食料品や、民主主義を支える公共財である新聞を対象とし、5%の税率を維持すべきだ」とあります。 日本新聞協会も、新聞の「軽減税率」の適用を求める特設ホームページを設置するなど、新聞の軽減税率適用こそが国民の総意だという世論を盛り上げようとしています。⇒http://www.pressnet.or.jp/keigen/ コメ、みそ等の生活必需品の消費税率軽減は、生活困窮者の生活を守ることを考えると納得できますが、新聞の軽減税率導入だけは誰も絶対に納得できないでしょう。 経済評論家の三橋貴明氏は「『日本新聞協会』として財務省と『軽減税率適用と引き換えに、増税キャンペーン推進』という取引が行われた」と指摘しています。(2011/7/27 三橋貴明「マスコミの堕落」) これが事実であったとすれば、マスコミは軽減税率と引き換えに、財務省に魂を売ったと言わざるを得ません。 ◆幸福実現党の消費増税中止を求める活動 安倍首相と麻生副総理・財務相と間で消費増税の経済対策として「法人減税」の話し合いが行われていた18日午後、ちょうどその頃、幸福実現党は首相官邸前での「消費増税の中止を求める集会」を協催し、14万の署名請願を内閣府に提出しました。⇒http://info.hr-party.jp/2013/2207/ また、9月20日には、全国から集まった約70名の学生達が、六本木の公園で力強い集会を開き、官公庁が並ぶ虎ノ門・霞ヶ関に向かって「消費増税反対」のデモを行い、財務省前での抗議活動も行っています。 幸福実現党本部には、一般の方々からも「消費増税については幸福実現党が反対の活動やらなかったら、どこもやらない。是非とも幸福実現党に頑張ってもらいたい」といったご意見を沢山頂いています。 国民の皆様の消費増税反対の声を政府に伝えるべく、幸福実現党は今後とも、引き続き、消費増税反対の活動を展開して参ります。 9月23日(月・祝)には、幸福実現党千葉県本部主催の「消費税増税の中止を求める!国民デモ」を開催致します。⇒http://info.hr-party.jp/2013/2168/ さらに、9/29(日)には、幸福実現党大分県本部協催の「消費増税の撤回を求める!市民デモ」が開催されます。⇒http://info.hr-party.jp/2013/2232/ 現状、マスコミや財務省による安倍首相に対する増税包囲網が縮まり、外堀を埋められた形で、安倍首相が「消費増税の決断」をせざるを得ない厳しい状況であることは間違いありません。 しかし、まだ安倍首相の最終判断はなされていません。 安倍首相は7月3日、「今後10年、20年見ても、もしかしたら最初で最後のデフレ脱却のチャンス。このチャンスを私は逃したくない。その中において(消費増税について)慎重に判断をしていきたい」と述べています。(7/3 日経) デフレ脱却がままならない中、安倍首相は絶対に消費増税を決断してはなりません。 幸福実現党は、安倍首相の勇断を後押しすべく、最後の最後まで粘り強く消費増税反対活動を展開して参ります。(文責・政務調査会 佐々木勝浩) メガバンクはリスクをとって日本の未来を創造せよ!~祝・最終回、ドラマ「半沢直樹」から見るメガバンクの実態~ 2013.09.21 ◆ドラマ「半沢直樹」から垣間見る銀行の姿 「やられたらやり返す、倍返しだ!」 このセリフと共に驚異的なヒットを続け、瞬間視聴率40%を超えたと言われるドラマ「半沢直樹(TBS日曜21時~)」もいよいよ大詰めとなり、22日(日)で最終回を迎えます。 内容はご存知の通り、バブル期にメガバンク(三菱東京UFJ銀行がモデルだといわれる)に入社した主人公・半沢直樹が、銀行上層部の不正や金融庁の圧力と戦いながら、志ある経営者に対しては絶対に筋を通す、型破り且つ誠実な銀行家(バンカー)として描かれています。 現役のメガバンクの行員などからも「描写にリアリティーがある」と評判になっているそうです。 まさに今、安倍政権が行っている異次元の金融緩和が日本の経済成長につながるか否か、日本経済のエンジンであるべきメガバンクの活躍にかかっているのは確かです。 しかし、別の観点からドラマを見ると、バブル崩壊の原因を作ってきたにもかかわらず、変革できておらず、むしろ退化しているメガバンクの姿が垣間見えてきます。 ◆「リスクを取らない人材」を生み出す極端な減点人事 第一には、相変わらず硬直的な人事制度が、銀行内部から活力を奪っている点です。 「ミスは許されず、一度失敗すれば敗者復活はない。評価は徹底した減点主義で役員まで出世できなければ、50歳前後で会社を追い出される(メガバンク行員)」と、実際に現場の銀行員が述べている通り、評価の主な基準が「ミスをしていないかどうか」となっているのです。 そして、銀行の人事評価で敗れた多くの銀行員たちは40代後半から50歳を過ぎる時期に、取引先や子会社に機械的に出向させられていきます。 出向先では年収は7~8割程度以下にダウンし、「出向は二度と銀行員に戻ることのない片道切符…」とドラマでも言われる通り、二度と本社に戻ることは出来ません。 このような徹底した「減点主義」による人事がバブル崩壊以降も続いており、合併による他行組との派閥争いも相まって組織を官僚化させ、バンカーに本来必要なリスクを取る力や創造性、チャレンジ精神を根こそぎ絶やしてしまっていると言えます。 ◆「金のなる木」を見分けられない「目利き能力」 更に、土地担保システムに代わる担保基準の見直しも出来ておらず、富を生み出す企業にお金を循環させる「目利き能力」に進歩がない点が挙げられます。 その「目利き能力」の源泉となるものは情報収集能力でありますが、それもバブル崩壊以前と比べても著しく低下しているのが現状です。 その理由の一つは、80年代後半以降「企業の銀行離れ」が進んできたことにあります。 特に業績を上げている大企業や優良企業などからの銀行への情報開示は圧倒的に少なくなっており、以前と比べると銀行は企業に出入りする業者の一つに過ぎなくなっています。 そして二つ目の理由としては、「銀行の企業離れ」も同時に進行してきたということです。 具体的には、内部管理の仕事が劇的に増えており、行内でのデスクワークに忙殺され、対顧客にかける時間は10年前の「3分の1程度」に減っているそうです(三菱東京UFJ銀行上席調査役)。 バブル前から比べての銀行の信用失墜と同時に、顧客と銀行側の人間同士の付き合い、接触時間も劇的に減少していることが情報収集能力の低下に繋がっていると言えます。 ◆未来の日本を担う中小企業の発見~育成こそがメガバンクの使命だ! その結果、銀行にとっての最大の使命であり、資産であるはずの中小企業向け(日本企業の99%)の融資が10年間で20兆円も減少している現実があります。 土地担保に代わる担保基準の発明も出来ておらず、相変わらず極端な減点主義がまかり通っているメガバンクにとって、金額が小さく、コストが高く、リスクが大きい中小企業向け融資を積極的に行う動機がないのも、一目瞭然でありましょう。 しかしながら、デフレ脱却やアベノミクスの成否は、「銀行融資が増えるかどうか」にかかっているため、政府や日銀は、融資拡大を強く求めている現状があります。 そのための一手が、先日発表された金融庁の銀行検査見直しであり、今までの金融庁独自の基準に基づいた画一的な銀行検査から、融資先が健全かどうかの判断の大部分を銀行に委ね、検査を大幅に緩和するというものでありました。 これによって、銀行はリスクが取りやすくなり、技術力はあるのに決算上は赤字になっている中小・ベンチャー企業などに対して、将来的な成長力や潜在力を元に運転資金や設備資金を融資しやすくなったのは事実です。 そもそも、「金融庁が必要かどうか」という別の問題もありますが、国のお膳立てを最大限に活かすためにも、メガバンクは長期的視点からみた企業育成に焦点を当てた「加点主義型」人事評価制度への見直しを行い、中小企業への融資がより積極的に行われる「人事改革」が必要であると考えます。 ◆メガバンクは今こそ古き良きバンカー精神から学べ! シュンペーターは「企業家(アントレプレナー)」と「銀行家(バンカー)」による異種結合によって産業革新(イノベーション)が起こると考えました。 残念ながら、今の日本にはバンカー不在という現実は否めませんが、過去を振り返ってみれば、安田善次郎や渋沢栄一といった明治日本の産業育成を一手に担った超一流のバンカーたちがいたことを忘れてはなりません。 そして本来は人材の宝庫であるはずのメガバンクから、将来的には雲霞の如く「本物のバンカー」が出てくることは間違いありません。 メガバンクには是非とも「眠れる偉大な起業家を育てる」という本来のバンカーの使命に立ち返って頂き、チャレンジ精神をもって世界中で富の創造に貢献して頂きたいと思います。 そしてバブル崩壊による「失われた20年間」を自らの手で帳消しにし、「10倍返し」の経済成長を日本人にもたらしてくれることを期待したいと思います。(文責:HS政経塾1期生城取良太) 消費増税ストップこそ、最大の成長戦略――ストップすることで、事は進む 2013.09.19 ◆消費増税圧力に押される、安倍首相 各種マスコミが、安倍首相が来年4月に消費税を予定通り引き上げる意向を固めたと報じています。 首相周辺筋からの情報として、「その強大な指導力をもってしても、予定通りの増税という政府や与党内の体制を押し返せなかった」という報道もあり、安倍首相が増税圧力を跳ね返せない状況が伺えます。(9/19 産経) 「消費増税法の関連法案の修正をめぐり、10月半ばからの臨時国会が紛糾すれば、成長戦略の議論が進まなくなる心配があり断念した」ともあり、成長戦略を優先すべく、消費増税に踏み切ろうとしているようです。(同上) ◆ブレーキとアクセルを同時に踏み続ける不思議 しかし、やはり違和感があります。それは「なぜ、ブレーキとアクセルを同時に踏むのか」という一言に尽きます。 もちろん、「ブレーキ」とは消費増税で、「アクセル」は成長戦略のことです。 その最たる例は、3%の消費増税で8兆円の税収を見込むものの、景気の腰折れを懸念して、経済対策として5兆円を補正予算として計上することを検討していることです。 復興特別法人税3.5%の前倒し減税など、小出しの経済対策を見ても、とても消費増税による景気のマイナス効果を相殺できるものではありません。 ◆社会保障財源という名目はどこにいったのか? そもそも、消費増税は何のために上げるのかというと、社会保障の財源確保が名目でした。 確かに、消費増税法の付則には、次のようにあります。 「…消費税率の引上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略並びに事前防災及び減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、我が国経済の成長等に向けた施策を検討する。」 すなわち、消費増税は社会保障の財源がメインの理由であり、税収増の3分の2以上を財政投資のために使用するというのは、本来の主旨とは大きく離れています。 ◆不景気になると年金財源も悪化する 社会保障で大きな比率を占める年金は、景気と大きな関わりを持っています。 以前のHRPニュースでも指摘致しましたが、消費増税による景気の悪化は年金制度の破たんに繋がります。⇒http://hrp-newsfile.jp/2013/883/ 日本の年金制度は、賦課(ふか)方式という、現役世代が高齢者世代の社会保障を支える仕組みとなっており、約120兆円という巨額の年金積立金を、GPIFという独立行政法人が、国内外の国債・株式の購入という形で運用しています。 景気の悪化の影響で、保有銘柄の株価が下がれば、当然、年金積立金も運用損が出ます。 事実、GPIFが自主運用を開始して12年間の内、5年は損失を計上しています(平成24年度「業務概況書」) 消費増税によって、景気が悪化すれば、年金基金の運用損が拡大し、社会保障そのものを危うくするのです。 では、運用損の責任は誰が取るのでしょうか?独立行政法人がとれるのでしょうか?残念ながら、答えは「国民へのさらなる増税」となる可能性が極めて高いのです。 ◆実は空前の好景気を前提にしている厚生労働省 ちなみに、2009年の厚生労働省が発表の財政検証では、運用利回り4.1%で賃金上昇率2.5%を前提として、概ね100年間の年金財政の均衡を図れると見込んでいます。(「年金財政の将来見通し:平成21年財政検証結果」) しかし実際は、基本給は2013年7月まで14ヶ月連続で減少している状況です。まさにありえない前提です。 運用利回り4.1%、賃金上昇率2.5%という空前の好景気のためには、幸福実現党がかねて主張している、減税路線と未来産業の創出に向けた経済政策は不可欠です。 この財政検証を維持するなら、厚生労働省は、幸福実現党の政策への支持を表明するべきです。 ◆消費増税のストップこそ、最大の経済成長政策 消費増税によって、景気が悪化することで税収は減り、さらに社会保障の財源も悪化する結果となります。 そして、活力のない日本経済、破たんした社会保障、重い税金という、とんでもない遺産を、若者、子供たち、孫たちに残すことになってしまいます。 日本国憲法第22条には「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」と定められています。 消費増税の結果、企業業績が悪化することで、夢を託すべき職業の選択の幅が狭まることを意味します。心ない増税は夢を奪うのです。 はっきり申し上げて、臨時国会で、小出しの成長戦略の議論はして頂く必要はありません。 なぜなら、消費増税をストップすることこそが、最大の日本経済成長戦略だからです。 最も大事なことは、国会が紛糾するほど議論するべきです。禅問答のようですが、「ストップすることで進む」のです。 さらに「ブレーキとアクセルを同時に踏み続ける」経済政策は世界でも流行っており、「消費増税ストップ」の決断は、日本から新しい経済政策の潮流をつくることにもなるでしょう。 安倍首相はプレッシャーを跳ねのけて、「最大の日本の経済成長戦略として、消費増税のストップを決断しました」と力強く表明すべきです。(HS政経塾部長 兼 幸福実現党東京都第9選挙区支部長 吉井としみつ) 安倍首相よ、経済合理性と逆行した財務省の脅しに屈することなかれ! 2013.09.17 ◆何のための増税なのか? いよいよ安倍首相が消費増税を決意し、予定通り実行するとの各種メディアによる報道が支配的・圧倒的となってまいりました。 菅官房長官は「首相が決意した事実はない」と発言していますが、まるで選挙投票日前から自民党圧勝が決まっていたかのような選挙報道と同じく、もう増税は決まっているかの如き報道です。 消費税増税法の景気弾力条項に基づき行われた有識者による集中点検会合の結果、政府から発される発言、マスコミ報道等の推移を観察すると、「税と社会保障の一体改革」を目的に行われる消費増税は、必ずしも「税収増」が目的でなく、「増税」そのものが目的であるといわれても致し方ありあせん。 特に甘利大臣(内閣府特命担当)は、以下の内容を繰り返し発言しています。 「消費増税することによってもし景気が腰折れし、法人税などが減り、消費増税による増収分を打ち消してしまうようなことになったら元も子もない。税収が減ってしまったら元も子もない。そうならないように対策を打つ。」 その対策の一つとして、新聞報道によれば5兆円規模の財政出動を用意するといいます。5兆円規模の財政出動が必要ということは、消費増税が景気の腰を折るということを政府自身が認めているからに他なりません。 しかし、消費税を3%引き上げ(税収6兆円相当)、その内の5兆円相当を財政出動するなら、「社会保障のための増税」ではなく、「バラマキ利権のための増税」だと受け取られても仕方がありません。 ◆財務省のマッチポンプ もし、税収を増やすことを目的とするならば、幸福実現党が何度も主張しているように、消費増税を中止し、アベノミクスを成功させ、名目GDPを伸ばすことがベストなのです。 しかし、財務省は増税することそのものが目的であり、アベノミクスにブレーキをかける増税をわざわざ実施し、そのマイナス効果に対処するために財政出動するというのです。 例えて言うならば、アベノミクスで積み木を積み上げ、増税で積み木を倒し、補正予算でまた積み木をゼロから積むような不合理なことをやろうとしているのです。 筑波大学宍戸駿太郎名誉教授は、「アベノミクスの第一楽章は素晴らしかったが、(消費増税すれば)第二楽章で葬送行進曲のようになり、第3楽章は収拾不能となる」と消費増税がアベノミクスを殺すことを警告しておられます。(『ザ・ファクト』第2回「消費増税で大不況到来!GDPがマイナス6%に!」⇒http://youtu.be/fW5LpSpDUo8) このように、増税が目的となっているが故に、経済合理性を無視している現状は、財務省が自分で火をつけて、自分で消火する「マッチポンプ」に過ぎません。 ◆最後まで消費増税に異議申し立てる 政府は開き直り、消費増税を中止した時と延期した時の副作用と比べ、どちらがより副作用が大きいかというような議論を展開しています。 増税で景気が悪くなったとしても、それに対しては対策を講ずることが出来る。しかし、増税を中止して国債が暴落し、長期金利が上昇したらもはやなす術はないと国民を脅しにかかりました。 借金1000兆円という世界一のわが国の財政赤字、この赤字を解消する財政再建への意志を国際社会に見せない限り、国債の信用は失墜するというのです。 しかし、長期国債の金利は10年スパンで見ても低下傾向にあり、暴落する兆候は全く見られません。異次元緩和が発動され、一時的に長期金利は上がりましたが、現在は低下傾向にあります。 国際社会の信用は、勤勉な日本国民の力による繁栄・経済成長により得られるものであり、国が徴税権力を行使して国民から収奪する増税によって得られるものでは断じてありません。 収入が上がらず、電気代等光熱費、社会保険料等の負担が増え続けている今、納税者たる国民は決意しています。消費増税され、物価が上がったら、生活を切り詰めてでも消費を抑えると。 これが消費不況の原因となることがひとり分からないのが税金を食べている側の人たちのようです。 今こそ、納税者たる民間の経済感覚でもって「庶民の心が分らなくなっている政治家・財務官僚」を糺すべき時です。 幸福実現党は9月18日(水)、首相官邸前にて集会を開催し、全国より集まった「消費増税の中止を求める署名」(総数14万1712名分)を安倍首相宛てに提出いたします。ぜひ、皆さま、ご参加ください!⇒http://info.hr-party.jp/2013/2178/ 幸福実現党は、最後の最後まで、消費増税に強く異議申し立てて参ります。(文責・岐阜県本部政調会長 加納有輝彦) 安倍首相は消費増税を潔く撤回し、国民の自由と繁栄を守れ! 2013.09.16 安倍首相の消費増税の決断まで秒読み段階に入ってきました。 マスコミ各紙の報道を見ると、既に増税が決まったかのような論調ですが、このような世論誘導に惑わされてはなりません。 共同通信社が14日、15日にかけて行った世論調査によれば、国民の消費増税反対・慎重派の割合は約50%に上り、賛成派を上回っています。(9/15 共同「消費増税、反対は50% 共同通信世論調査」) 安倍首相には、民意をしっかりと認識して頂きたいと思います。 ◆国民の「財産の自由」「私有財産権」を守るのが政府の仕事 そもそも、国家における政府の役割の内、最も重要なものの一つは、国民の財産の自由、私有財産権を守ることです。 これは近代的デモクラシー、民主主義社会における普遍的な原則とも言えます。 西欧の歴史を見れば、財産の自由を獲得し、維持していく過程で、近代的な立憲主義や民主主義が生まれてきたことが分かります。 国家権力(王権)・徴税権力の暴走から「財産の自由」を守るために、人類が編み出した智慧が立憲主義であり、議会政治、近代的デモクラシーだったのです。 本来、民主主義の根底には、個人が汗を流して働いてつくった富、財産というものを尊重する考えがなければならないのです。 ◆際限なき増税は民主主義の破壊 幸福実現党は2009年の立党初期の段階で、全十六条からなる「新・日本国憲法試案」を発表しています。 その第十一条は「国家は常に、小さな政府、安い税金を目指し、国民の政治参加の自由を保障しなくてはならない」とあります。 立憲主義と財産の自由の深い関係を考えれば、憲法に「小さな政府・安い税金を目指す」という「増税への防波堤」「大きな政府の抑制」を明記することは至極当然のことと言えます。 これこそが真なる立憲主義、民主主義の精神です。 国民の私有財産権を無視した際限なき増税は、民主主義の破壊であり、国家社会主義への道であると言わざるを得ません。 ◆増税は日本の国防にもマイナスに働く また、忘れてはならないのが、消費増税による景気の腰折れです。 経済成長率の大幅な低下は、日本の安全保障環境・国防強化にもマイナスに働きます。 言うまでもなく、国防充実の原資は国民の所得であり、GDPです。 現在のデフレ脱却もままならない経済状況下で増税を断行すれば、GDPの大幅減少、税収の低下により、「社会保障の安定財源の確保」はおろか、安全保障体制の確立のための財源もままならなくなります。 元経済企画庁審議官の宍戸駿太郎・筑波大名誉教授は、消費税が10%に引き上げられた場合、名目GDPへのマイナス効果は6%以上になることを指摘しています(宍戸駿太郎著『奇跡を起こせアベノミクス』)。 参考:インターネット番組『THE FACT』「消費増税で大不況到来!GDPがマイナス6%に!」⇒http://info.hr-party.jp/2013/2185/ その場合、単純に考えれば、暗黙のルールとして「防衛費・GDP比1%枠」を採用している日本は、安全保障費を6%削減しなければならなくなります。 これでは、毎年2桁成長で軍拡を行っている隣国の中国との差はますます開き、中国の居丈高な軍事的圧力に拍車がかかるでしょう。 消費増税は日本の安全保障に不利に働くと考えられます。 今、日本に必要なのことは、消費増税ではなく、さらなる国民所得の拡大、GDPの拡大、経済成長、そして国防強化です。 私たち幸福実現党は、この国の自由と繁栄の砦として、消費増税の撤廃に向け、最後の最後まで戦って参ります。(文責・HS政経塾2期生 鈴木純一郎) ■安倍政権に消費増税の中止を求める集会(9/18首相官邸前にて開催)のご案内⇒http://info.hr-party.jp/2013/2178/ すべてを表示する « Previous 1 … 62 63 64 65 66 … 78 Next »