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迫る台湾有事!政府が明日にでも為すべきこと

http://hrp-newsfile.jp/2021/4174/

幸福実現党 政務調査会 藤森智博

◆台湾と運命共同体である日本は、台湾防衛を真剣に考えるべき

台湾海峡をめぐる緊張が高まっています。中国軍機が大挙として台湾の防空識別圏に侵入したニュースを御存知の方は多いのではないでしょうか。

これ以外にも、中国は様々な形で圧力をかけており、偶発的な衝突から戦争に至る可能性もあります。

また、3月には当時の米インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン司令官が「6年以内に中国の台湾侵攻がありえる」と発言しており、計画的な戦争も起こりかねない状況です。

日本にとって、台湾は運命共同体であり、台湾を見捨ててはいけません。台湾が中国に占領されれば、台湾は日本のシーレーンを封鎖することができるようになります。

従って、戦わずして日本が中国の支配下に入ることになります。しかし、中国は、自由や民主主義などの普遍的価値観を軽視する独裁国家です。

チベットやウイグルの例を見れば、日本が中国の属国となることで、国民を不幸に陥れることは間違いないでしょう。

それは台湾にとっても同じことであり、自由や民主主義、基本的人権の尊重を国是とする日本は、中国の台湾侵攻を見過ごしてはなりません。

◆「日中共同声明」に配慮して、ほとんど何も言えない日本政府

しかし、台湾有事では、中国への配慮から、ほとんど何も言えないのが現在の政府の状況です。

日本は中華人民共和国と国交を結ぶために、台湾と事実上、一方的に断交し、日中共同声明に調印しました。

その結果、日本は「ひとつの中国」を尊重しなくてはならず、中国共産党が「台湾を自国の領土と主張して、侵攻まで企てていること」に対し、ほとんど何も言えなくなってしまいました。

その結果、台湾防衛は日本の生命線であるのにもかかわらず、これの準備が十分にできず、様々な支障をきたしています。

例えば、朝鮮半島有事に関しては、日米共同作戦計画は策定されていますが、台湾有事については策定できていません。また、有事に関する対応も日台政府間で検討できていません。

結局、迫る台湾有事に対して、日本は正面から向き合っていないため、一向に備えが進まない現状が伺えます。

◆政府は明日にでも、「台湾有事は日本の有事」と宣言せよ

従って、日本が明日にでもやるべきことは、「台湾有事は日本の有事」と認めることです。

専門的に言えば、集団的自衛権行使の条件の一つである「存立危機事態」(※1)となりえると閣議決定すべきです。

これをしない限り、台湾防衛のスタートラインに立つことすら難しいでしょう。

もちろん政府も内々には台湾有事を検討していると願いたいですが、表で台湾防衛の必要性すら議論できないようなら、様々な制約がかかり、十分な対応は期待できないでしょう。

台湾有事への備えを検討することは日中関係の基礎となる日中共同声明に違反するとは言えません。

同声明は、日本が無条件に「一つの中国」を尊重することを求めているわけではありません。

その前提条件として、両岸関係の平和があります。つまり、中国が台湾に武力侵攻するのなら、前提が崩れてしまうわけです。

こうした発想であれば、「一つの中国」を尊重するという既存の政府の立場を崩すことなく、台湾有事に備えることが可能になります。

そもそも、台湾は日本から独立した国家であり、「一つの中国」という考え方は、歴史的に真実ではありません。

しかし、こうした急速な方向転換は困難なことも事実でしょうから、まずは実を取って、一日でも早く台湾有事に備えられるようにすべきでしょう。

(※1)存立危機事態とは、「我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」と平和安保法制で定義されている。これは、安倍政権下で集団的自衛権を法制化する上で定められた。

◆これからの台湾は「戦略的曖昧さ」では護れない

先述の通り、日本は、台湾有事の際、台湾防衛に動くのかどうかを明確にしてきませんでした。これはアメリカも同様で、こうした「戦略的曖昧さ」が台湾海峡に平和をもたらすと考えられてきました。

しかし、こうした考え方では、かえって台湾を危険に陥れかねない状況へと変化しつつあります。

中国がアメリカを追い抜く勢いで急速な軍事拡張を進めており、曖昧な態度は、中国の更なる増長及び軍事行動を呼び起こすことになります。

これは、ナチス・ドイツに対し、宥和政策が全く機能しなかった歴史的事実を思い返せば分かる話でしょう。

従って、日本は、アメリカとともに、戦略的曖昧さを改めていくべきです。そうした戦略を見直す第一歩が、「台湾有事は日本の有事」と宣言することになります。

しかし、これは明日にでもできることであり、中長期的には、日本版台湾関係法や台湾への国連加盟を実現していく必要があります。

特に、日中共同声明を基礎として中国と国交を結んだ日本政府にとって、これらの法的根拠をどこに求めるかは悩ましい問題です。

幸福実現党政務調査会では、こうした台湾有事に関する論点を検討し、「News Letter」として、まとめました。興味のある方は、そちらもご覧いただければ幸いです。

「News Letter」
台湾防衛こそが、日本の平和を護る
https://info.hr-party.jp/2021/12151/

藤森智博

執筆者:藤森智博

幸福実現党 政務調査会未来産業部会

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