日本国憲法改正へ、今がその時
https://youtu.be/5vPRzx2pqOs
(4月30日収録)
幸福実現党政調会長 里村英一
◆進まない憲法論議
今年で日本国憲法が施行されてから74年目を迎えました。コロナ問題で前面に出にくい昨今ですが、国際情勢が大きく変わる中で日本国憲法はこのままでいいのでしょうか。
隣国の中国あるいは北朝鮮の核武装が進んでいる時、憲法改正について議論しないのはあまりも無責任であると思わざるを得ません。
最近のある世論調査によると国民は憲法改正に53%が賛成です。政治もマスコミも日本国民の生命、安全、財産に関わる問題があるのだという観点からしっかりと憲法問題を取り上げ報道していただきたいと思います。
例えば、尖閣諸島では中国公船が頻繁に接近あるいは領海侵犯するようになっています。また、台湾の防空識別圏に対して中国軍機の進入が増えています。
先日の日米首脳会談でも「台湾」という言葉が入りましたが、アメリカはこの問題で動くかもしれません。
しかし日本は何ができるのか、そうした法整備が日本では進んでいません。憲法9条によって日本の手足が縛られた状態では心もとないと思います。
日本をこうした不安定な状態に置いているのは、政治やメディアの責任放棄であると言わざるを得ません。
◆憲法改正の必要性
2点目として、「世代間の責任」についてです。
憲法改正が進まない理由には、日本国憲法の原点に先の「戦争における反省」があります。私たち日本人は、もう武器を取らないと決めたのだと。
百歩譲って終戦直後はそのような認識が正しいと言えるような状態もあったかも分かりません。しかし、今の若い達には何の関係もない話です。
ある意味で戦後を経験した私たち世代が責任を持って憲法改正すると必要はあると思います。
憲法前文もあるように、「平和を愛する諸国」を信頼して日本の安全を委ねるようなことは、はっきり言っても矛盾しています。
ですから「平和を愛する諸国」でない国に対しては「憲法前文の適用を除外」する。あるいは「憲法9条を改正」する。さらに一歩進んで21世紀にふさわしい「新しい日本国憲法」を制定するべきだと思います。
◆憲法改正の政治思想的な必要性
3点目として、「政治思想的な必要性」について触れておきたいと思います。政治思想家のハンナ・アレントは次のような学説を述べていました。
「フランス革命は失敗した。しかしアメリカの独立革命は成功した。その理由はアメリカの独立革命が自由の創設に成功したからだ」と。
なぜアメリカの独立革命が自由を創設できたのか、それはアメリカの建国の祖たちが国民の議論によってあるべき憲法というものを決めたからです。
その憲法がアメリカ国民の自由を保障することになったとハンナ・アレントは評価しました。しかし、フランス革命は恐怖政治を生み出し、多くの方をギロチンに送り出しました。
その意味でフランス革命は、「自由・平等・博愛」を掲げながら全く逆のものを生み出したのです。
このハンナ・アレントの意見に照らし合わせた時に今の日本も考えなければならないと思います。
実際、日本の憲法は、GHQ(占領軍)に押し付けられたものです。今国民がゼロから議論し自分たちで制定したわけではありません。
その意味において、憲法の権威というものがありません。さらに言えば自分たちの議論によってつくった憲法によってこそ権威が生まれるのであれば、私たち日本人は自由をも生み出してないことになります。
つまり、今のこの日本国憲法というものは実は日本がまだ独立してない、自由もない、その証であるというようなことになるわけです。
これは非常に民主主義国家日本にとって不幸なことだと思います。今こそ私たち日本人は互いに議論し、そして自分たちで制定した憲法を生み出す時に来ていると思います。
最後に、この点において日本国憲法の議論すらこれを否定する一部の政党、メディアがあります。「反省してない」とか「憲法対する冒涜だ」という意見があります。
やはり議論をし、その上で自分たちの新しい法律あるいは方針を公的領域において決めていくということ。これそのものが民主主義にとって大切なあり方です。
つまり、憲法議論の否定は民主主義を否定するということのなにものでもありません。
「憲法改正は、今がその時である」と言わせていただきます。
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