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学問の自由を脅かす文部科学省の天下り問題【後編】

幸福実現党たつの市地区代表 和田みな

前回取り上げた「文部科学省の天下り問題」について、さらに掘り下げ考えて参ります。

◆文科省が脅かす学問の自由

文部科学省の天下りが、さらに問題なのは「学問の自由」を侵しているということです。

例えば、日本では新設大学を創る場合、厳しい「大学設置基準」があり、審議会を経て、文科大臣の認可が必要です。

また、この審議会は非公開、構成委員は競合相手ともいうべき私立大学の関係者が含まれています。

そのためもあり、ここ数年、不認可や厳しい意見が相次ぎ、新規参入を阻む「規制強化」となっており、実質的には「学問の自由」を奪っているといえる状態です。

本来、私立の大学にはもっと自由が認められるはずです。

しかし、文科省の言い分は「教育は公共性が高い」ため、大学の倒産は望ましくなく、簡単に新規参入を許可することはできないというものです。

ある意味倒産を防ぐために、私学助成金も支給されています。当然、文科省には、認可の権限があるというのでしょう。

一方アメリカでは、連邦政府は大学の認可には関与すらせず、民間団体が教育の質をチェックし、州政府が認可するという簡単なものがほとんどです(州政府によってばらつきがあります)。

もし、連邦政府が認可に関わるようなことがあれば、憲法違反で訴えられる可能性が高いといいます。

日本の文科省は多額の税金を使い、大学を補助金漬けにすることで、大きな権限を維持してきました。しかし、大学の財政基盤を健全化させるためにも、教育の自由を守るためにも、過度な私学助成は見直すべきです。

そのためには、教育の質の低い大学は自由競争の中で淘汰されるという自由競争が必要なのではないでしょうか。

学生の救済措置をしっかりと定めつつ、教育の自由性を確保することで、日本の大学の教育の質は向上するはずです。

◆バウチャー制度で補助金行政の見直しを

私学助成の目的の一つにあった学生の経済的負担の軽減策としては、バウチャー制度の活用が有効です。

バウチャー制度とは、教育目的に限定した個人への補助金の支給にすることで、これによって大学への補助金を背に文科省が大学に天下りを斡旋したり、学問の自由を脅かすような権限を振りかざすことは防ぐことができます。

私学助成の見直しによって浮いた予算をこのように転用することで、低所得家庭の学生に対しても学問の自由が保障されます。

私学助成の全てが「悪」であるとは言えません。しかし、今の助成制度では私学の赤字補てんという意味合いが強く、文科省の権力を増大させ、私学の自由、創造性を奪っており、天下りの温床となっています。

政府の借金が1000兆円を超え、政府が「増税止むなし」を訴えている中、今回のように税金を補助金としてばら撒くことで利権を得ようとする官僚の不正は許されることではありません。

私学助成についても、卒業生の業績や新しい価値のある研究など「成果」に対する助成を主流にするべきだと考えます。

「成果」をだすための大学側の努力やチャレンジが教育の質を向上させることにもつながります。そのためにも新しい大学の創設や大学の新たなチャレンジにも広く門戸を開く「学問の自由」を守ることこそ文部科学省の使命です。

なくならない官僚の「天下り」問題――。まずは、学生たちの「人格の完成」を指導する立場の教育行政のトップである文部科学省から、襟を正していくことが求められます。

幸福実現党は、日本を弱体化させる補助金行政を見直し、民間の自由を拡大していくための政策提言を行ってまいります。

和田みな

執筆者:和田みな

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