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「いじめ防止法対策推進法」の見直しを!

幸福実現党・政務調査会 佐々木勝浩

◆「助けてくれる人はどこかに必ずいる」

先日、原発事故で福島から横浜に避難した男児が、通っていた小学校でいじめを受けていたことが報道されました。

報道によると、男児は繰り返し暴力を受け、「(東電から)賠償金をもらっているだろう」と脅されたうえに、遊ぶためや食事代として総額で約150万円に上る現金を要求されていました。

いじめがあったことは学校も把握していましたが、両親からいじめ被害の相談を受けた後も、1年半にわたって適切な対応がとられていませんでした。

第三者委員会は、調査報告の中で、「教育の放棄に等しい」と厳しく批判し、教育長は謝罪した上で、「校長の処分も検討する」としています。
  
いじめを受けていた男児は、弁護士の記者会見を通じて「なんかいも 死のうとおもった」「でもしんさいで いっぱい死んだから つらいけど ぼくはいきるときめた」という手記を公表しました。

手記を公表した理由は、「全国の学校で絶えない『いじめ自殺』がなくなることを願う思い」があったからだそうです。

自分と同じいじめを受けている子供たちに対して「助けてくれる人はどこかに必ずいる」とのメッセージを添えています。

全国で起こっているいじめをなくすためにも、この子供の勇気を決して無駄にしてはなりません。

◆報道されるいじめは氷山の一角

限りない愛情を注いで育んできた我が子がある日突然、自ら命を絶ったとしたら、その悲しみは想像もつかないことです。

報道されているいじめ問題は氷山の一角で、私が知っている限りでも学校がいじめを隠ぺいしているケースは他にもあります。

私達は、今もいじめの渦中にあり、学校が解決してくれず泣き寝入りしている児童生徒、保護者の皆さんに助けの手を差し伸べなければなりません。

子供たちが希望に向かって夢を描き、安心して学べる環境をつくってあげる必要があります。

◆いじめ不適切対応で校長ら懲戒処分

こうした中、11月29日の報道によると、東京学芸大附属高校で、去年、生徒がいじめを受け、セミの幼虫をなめさせられたり、手首を骨折する等のいじめを受けていたことが明らかになりました。

学校側は、保護者からの申し出で、関係者から聞き取りを行いましたが、生徒の心身に危険が及ぶ「重大事態」だったにもかかわらず文科省への報告が遅れるなど対応が不適切だったとして、校長ら4人が戒告の懲戒処分になりました。(11/29 NHK)

このように、いじめ事件の報道が再燃する中で、学校側に対して処分を求める空気も生まれています。

◆「いじめ防止対策推進法」の見直しを

平成23年に起きた大津市のいじめ事件をきっかけに、平成25年には、「いじめ防止対策推進法」が施行されています。

しかし、同法では、いじめを行なった児童生徒に対する「出席停止」等の処罰事項はありますが、教師などに対する処罰規定はありません。

施行3年目を迎えた「いじめ防止対策推進法」は、付則にあるように、法改正を含めた「必要な措置を講ずる」時期が来ています。

いじめを解決するためには、学校や教師のいじめ解決の情熱がどうしても不可欠です。また一人の教師が抱え込まないように学校も一丸となって解決する必要があります。

現在、幸福実現党は、子供たちを守るために全国の地方議員を中心として、「いじめ防止対策推進法」の中にいじめを隠ぺい、加担、放置した教師、学校に対する処罰規定を設けることを求めていく活動を展開しています。

◆子供の未来を守るために

おそらく教職員を支持母体に持つ共産党等が「労働者である教職員」を守るために反対するでしょう。

労働者として教師の生活を守ることも大切かもしれませんが、では、誰が子供を守るのでしょうか?

教師の使命は、「子供の未来を守る」ことです。

犯罪まがいの恐喝や暴力に対して学校が指導できないとすれば、それは教育ではありません。何が正しいかを学校が教えなければ「犯罪者」を社会に送り出すことになります。

実際に学校のいじめは、卒業後も続き犯罪にエスカレートするケースも出ています。

子供の未来を守ることは私たちに課せられた責務なのです!

佐々木 勝浩

執筆者:佐々木 勝浩

幸福実現党 広報本部スタッフ

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