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「自由」から観たマイナンバー制度の考察

文/HS政経塾5期生 水野善丈

◆マイナンバーの手続き開始

いよいよ10月よりマイナンバー法が施行され、来年2016年1月よりマイナンバー制度の運用がはじまります。

全ての国民・企業に関わる重要な制度ですが、その内容を理解している人は少ないのが現状です。

今回は、「自由」という観点からマイナンバー制度がどのようなものなのかを考察し、「自由」というものの大切さを改めて感じて頂けたら幸いです。

◆マイナンバー制度で見込まれる拡大利用

そもそもマイナンバー制度とは、国民一人ひとりに番号を割り当て、個人情報を役所が一元化するもののことを言います。

現在政府は「社会保障」「税」「防災」の目的のもと利用するとしていますが、すでに利用範囲拡大は見込まれています。

例えば、9月に成立した改正法では、2018年から本人の任意のもと「銀行口座」の情報と番号を結びつけることが決められ、さらに2021年を目度に、銀行口座への結びつけを強制する方向も検討しています。

このように政府が国民の私有財産まで把握しようとするところまですでに考えられているのです。

◆ 「社会保障と税の一体改革」による課税強化の補強のためのマイナンバー制度

その背景にあるのが、政治家や財務省・国税庁が考える「社会保障の財源を確保する為に国民から税金を取れるだけとる」という考え方です。

例えば、今年に入ってからも、国税庁の富裕層への課税取り締まりは強化されており、1月には所得税や相続税の最高税率を引き上げ、7月には有価証券1億円以上の保有者の海外移住による課税逃れを防ぐ「出国税」も導入されました。

しかし、そもそもこうした流れは、国内の富裕層への自由を奪う課税だけでなく、増税という景気を悪化させながらも税収が増えない政策であり、社会保障の財源も得られず、根本的な解決は考えられていないことが分かります。

つまり、「国民からいかに税金を取るか」という視点しかなく「いかに無駄なく税金を使うか」といったところの政府の改善は考えられておらず、ただ国民の負担を求める姿勢が顕著に表れています。

こうした姿勢の中には、国民の血税である税金を当たり前に国民から取れるものと軽んじて考えられているのもうかがえます。

◆導入コストに対するメリットの低さ〜企業にとっては「労務」という「増税」〜

また、3000億円以上の税金を投入して取り入れるマイナンバー制度でありながら国民へのメリットは「あらゆる手続きの簡易化」しかないのも問題です。

それだけでなく、企業にとってはマイナンバー導入そのものが負担でしかありません。

一番の負担となるのが、情報漏洩による厳しい罰則が企業に課せられており、各企業に従業員のマイナンバーの情報管理が任されているところです。

たとえば、全国に1万点以上ある大手コンビニエンスストアとなると、バイトも含め20万件以上の膨大なデータを管理しなくてはなりません。

こうした状況を見るにつけても、日本の99.7%を占める中小企業にとっては、セキュリティ管理ができず、倒産の危険性をはらんでくる企業も出てくるでしょう。

つまり、マイナンバー制度自体、企業にとっては「労務」という新たな「増税」になっているのです。

◆マイナンバー制度の本質〜監視管理型社会への道〜

以上のことからも、マイナンバー制度は、「国民の自由」を代償に政府を中心とする国、社会主義的な「監視管理型社会」への一歩が踏み出されたものと見えます。

そのため幸福実現党は、マイナンバー制度を受けて、5つの問題点を発表しています。

「実は危険! 「マイナンバー制度」5つの問題点~情報流出リスクが高く、国家による監視社会を招く~ 」
http://info.hr-party.jp/2015/4709/

◆自由への選択、そして繁栄へ〜選択の豊富さこそ経済成長への道〜

「自由」は選択の豊富さを与え、それが真の発展・繁栄へと導くものだと信じます。

マイナンバー制度導入により考えられている私有財産の監視・コントロールといったものは、逆にこの国から富を奪い逃すものです。

人それぞれに与えられた天性や仏性というものを、選択の豊富さ、自由の中で成長させていくことこそ、この国がより豊かになっていく道であります。

国民のこうした自由を奪うマイナンバー制度に対しては、動向を見ながら今後とも警鐘を鳴らしていかなければなりません。

この国が真に自由からの繁栄を実現することを止みません。

水野 善丈

執筆者:水野 善丈

HS政経塾5期生

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