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安倍談話のアメリカでの反応――アメリカ・ラジオ出演報告【1】

文/幸福実現党・外務局長 及川 幸久

◆アメリカのマスメディアで日本の立場を英語で発信しているのは幸福実現党だけ

広島・長崎への原爆投下から70年、日本の敗戦から70年の8月、私は、アメリカ各地のラジオ番組に12回出演していました。

目的はほかでもありません。70年目の今だからこそ、日本がアメリカに言えること、先の大戦と原爆投下の真実です。

私は昨年10月から全米のラジオ番組に「幸福実現党外務局長(兼)国際政治コメンテーター」として60回以上出演しています。

この間に日本とアジアの国際ニュースとして、香港の学生民主化デモ、慰安婦問題、ISILの日本人人質殺害、安倍首相の米国議会演説等がありました。世界は日本からの視点を聞きたいというニーズがありました。

ところが、日本人がアメリカのマスメディアで英語で日本の立場を語ることはほとんどありません。幸福実現党が、唯一の「日本の声」になっています。

◆謝れば問題を回避できると考える日本人的発想は誤り

今回は「安倍談話」発表の直前で、番組司会者たちの質問は「安倍首相は歴史問題に対して謝罪するのか?」「日本人は首相の謝罪をどう見ているのか?」に集中しました。

私は、ラジオ出演の直前、一人のアメリカ人の友人に「アメリカ人の見方」を聞いてみました。彼の答えは、「日本はまだ謝り続けるのか?日本は中国や韓国の『パンチング・バッグ』になっているぞ」。

そして、番組本番、私は、「安倍談話の内容はまだかわからないが、日本人は日本の首相が中国、韓国に謝り続けることにもうウンザリしているんだ」と話しました。

驚いたことに、私のコメントに対して、どの番組司会者も、「やっぱりそうか。日本は謝る必要なんてないと私も思うよ」と強い調子で同意してきました。

ある男性司会者はこう言いました。「イランはアメリカ大使館人質事件に対して謝っていない。中国は人権問題に対して謝っていない。そんなケースがたくさんある。なぜ日本だけが70年以上も前のことをいまだに謝り続けなければならないんだ。」

国際社会では、自分が正しいと信じることをハッキリと言えば、共感する人は必ずいます。問題は、謝れば問題を回避できると考える日本人的発想です。

私が行っていることは、ラジオ番組という場で、番組司会者、プロデューサー、番組のリスナーたちとの対話です。

彼らは日本との戦争、原爆投下について様々な意見を持っています。しかし、日本人しか知り得ない情報と視点を話すことで、彼らの情報は増え、意見は変わります。

◆安倍談話をほとんど報道しなかった欧米メディア

安倍談話は、格調の高い言葉を駆使した、「村山談話」をアップグレードした「謝罪声明」でした。それでは、国際社会の中で新たな情報はゼロです。対話にはなりませんし、彼らの意見に影響を与えることもありません。

実際に、安倍談話は欧米メディアではほとんど報道されませんでした。

もし安倍首相がハッキリと正しいことを正しいと言う内容だったら、オバマ政権との軋轢は一時期起きますが、国際社会は聞く耳を持っていたと私は考えます。

(つづく)

及川幸久

執筆者:及川幸久

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