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学習指導要領改訂案、「竹島」と「領土」と「歴史」

HS政経塾6期生 須藤有紀

◆新しい学習指導要領案

2月14日に、文部科学省は、幼稚園教育要領と、小・中学校学習指導要領の改訂案を発表しました。

改訂案の中では、(1)「社会に拓かれた教育課程」の重視、(2)知識の理解の質をさらに高め、確かな学力を育成、(3)豊かな心、健やかな体の育成、の3点を基本的な考え方として、各教科の改善事項が述べられています。

その中でも特に注目したいのが、小学校第5学年の「内容の取扱い」です。

◆初!学習指導要領に「竹島・尖閣」

第5学年の「3内容の取扱い」では、「『領土の範囲』については、竹島や北方領土、尖閣諸島が我が国固有の領土であることに触れること」と、「竹島・尖閣」に関する記述が登場しました。

2014年の指導要領解説書改訂の際、竹島・尖閣を「固有の領土」と明記したため、小中学校の社会の教科書には竹島・尖閣に関する記載がありますが、学習指導要領で竹島・尖閣に触れるのは初めてです(日経新聞Web版2017年2月15日)。
 

◆竹島は明確に「日本」だ!

そもそも竹島が我が国固有の領土であることは、地図や資料によって明らかにされています。

外務省によれば、「日本人が政府(江戸幕府)公認の下,鬱陵島に渡る際,竹島を航行の目標として,また船がかり(停泊地)として利用するとともに,あしかやあわびなどの漁猟にも利用」しており、「遅くとも17世紀半ばには」竹島に対する領有権は確立していたと言います。

また、サン・フランシスコ平和条約締結の際、韓国は条約を起草していたアメリカに「日本が放棄すべき地域に竹島を加える」ように求めていましたが、アメリカは「竹島は朝鮮の一部として取り扱われたことはなく日本領である」として、「韓国の要請を明確に拒絶」しています。

◆かすめ取られた竹島

以上のように、竹島が我が国固有の領土であることは、歴史的にも対外的にも明白です。

そうであるにも関わらず、1952年、韓国はいわゆる「李承晩ライン」を一方的に設定し、そのライン内に竹島を取り込みました。

そして、竹島に警備隊員などを常駐させ、宿舎や監視所、灯台、接岸施設などを構築してきたのです。

2012年には、現職大統領として初めて李明博大統領(当時)も竹島に上陸し、2016年には「共に民主党」前代表の文在寅氏や、韓国国会議員団10名が上陸するなど、政治的パフォーマンスの場として、竹島が使われることも度々起きています。

これは明らかに国際法違反であり、領土侵犯行為です。

◆抗議「パフォーマンス」は、もう十分です

日本はこうした事件が起きるたびに「抗議」を行っているようですが、残念ながら効き目は全くありません。
 
韓国の態度からも、日本が「ナメられている」ことがよく分かります。

日本の抗議が抗議のための抗議であり、口で言う以外に何の実行力もないことが分かっているからでしょう。

事実、日本は憲法9条によって戦力保持が禁止されています。口での抗議以外に、対抗手段はありません。

まず、国民一人一人が「我が国の領土」に対する意識を持つこと。その上で、「我が国の領土」をしっかりと守るという強い意識を共有し、実行力を持つ必要があります。

◆領土だけでなく、歴史教育も見直しを!

韓国との問題は領土だけでなく、従軍慰安婦等の歴史認識においても深刻です。

今回の学習指導要領改訂では、残念ながら小学校社会における第二次世界大戦に関連する改訂は見受けられませんでしたが、幸福実現党がかねてから主張しているように、韓国側が主張する慰安婦強制連行等は決してありませんでした。

日本の歴史教育は、大勢において未だに自虐史観から脱することができておらず、誤った認識のもとに行われています。

戦後70年を越えた今、GHQによるWGIPの呪縛から、日本は早く解放されるべきです。

「竹島・尖閣」を我が国固有の領土として明記するだけでなく、こうした歴史認識においても、学習指導要領改訂を行うべきであると考えます。

【参考】
◆小学校学習指導要領改訂案
第5学年 社会
2内容
 (1)我が国の国土の様子と国民生活について、学習の問題を追及・解決する活動を通して、次の事項を身に付けることができるように指導する。
  ア 次のような知識及び技能を身に付けること。
   (ア)世界における我が国の国土の位置、国土の構成、領土の範囲などを大まかに理解すること。
◆外務省HP「日本の領土をめぐる情勢」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/gaiyo.html
〇日経新聞 2/15「竹島・尖閣諸島を明記 「我が国固有の領土」 学習指導要領案」
www.nikkei.com/article/DGXLZO12920630U7A210C1CR8000/

須藤有紀

執筆者:須藤有紀

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