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現地報告!――アメリカ人の歴史認識と戦後70年談話に必要なこと【その1】

http://hrp-newsfile.jp/2015/2159/

幸福実現党・兵庫第12選挙区支部長 和田みな

◆ロサンゼルスでの現地調査

アメリカに暮らす日本人が、「従軍慰安婦」の影響で深刻ないじめに合っているということが最近明らかになりました。(『正論3月号』髙橋史朗氏の報告参照)

その調査報告を受けて、私もカリフォルニア州のロサンゼルス近郊へ現地調査に行かせていただきました。

アメリカ第2位の大都市であるロサンゼルス近郊には、全米で最も多い9.7万人以上の日本人が暮らし、600以上の日系企業の拠点もあります。

今回の調査目的は主に以下の2つです。

(1) 従軍慰安婦の像が建っている町(もしくは建つ可能性のある町)の住民の方々がどのような認識を持っているのか。(本稿 調査報告・その1、その2)

(2) 現地で暮らす日本人の方々が、どのような「いじめ」や「差別」に受け、この問題をどのように感じているのか。(調査報告・その3にて)

本稿では、現地住民の皆さんの認識と、そこから見えてきたこれからの日本に必要なものをまとめました。

◆グレンデール市の少女の慰安婦像

グレンデール市はロサンゼルスのダウンタウンから北へ約15kmに位置する郊外の静かで美しい街です。ここに少女の慰安婦像が建立されたのは2013年7月で、アメリカ西海岸では最初の建立でした。

慰安婦像が建っている公園は、市の中心部や商業施設、図書館、高齢者施設などに隣接する場所で、朝はヨガや体操、お昼にはランチ、夕方には散歩をする方々で賑わう美しい公園になっています。

この少女の慰安婦像は、悲しい顔をしてイスに座る少女として有名です。

その横の碑文には、歴史的事実とは異なる「アジア各国の20万人以上の女性を、旧日本軍が強制連行をし、性奴隷にしたこと」が切々と書かれ、最後には、「日本政府にこの犯罪を受け入れ責任を取ること」を促す内容となっています。

◆グレンデール市民の意識調査

私はこの慰安婦像の建つ公園に隣接している市立図書館の前で慰安婦に対する意識調査アンケートを試みました。アンケートに答えていただいた方の半数以上が「従軍慰安婦」のことをご存じで、何らかの意見をお持ちでした。

その内容は、「20万人以上の女性か日本政府によって強制連行された。」「日本政府は反省と謝罪をすべきだ。」「とにかく日本政府が悪い。」「女性の人権問題だ。」といったステレオタイプの意見ばかりで、これらの意見は全て碑文に記されているそのままの内容でした。

私はある方に「では、日本政府は何をしたらよいですか?安倍さんは何をすべきでしょうか?」と質問しました。するとその方は「安倍って誰だ?」と言われたのです。

その後も、何人かご意見をお持ちの方に同じ質問をしてみました。すると誰も安倍首相の事を知る方はおられませんでした。それでもみなさん「日本政府が悪い。謝罪しろ。」と口を揃えて言われていました。

このことは、住民の皆さんは、もともと日本政府や従軍慰安婦に詳しいわけではなく、碑文の文言のままに「洗脳」されてしまっていることを物語っています。

私が出会った全ての方が「従軍慰安婦は事実として『あった』と思いますか?」という質問に対して、「Yes」と答えられました。残念ながら、多くの日本人が行っている「誤解」を解く活動はまだまだ伝わっていません。

慰安婦像ができて、まだ2年も経っていないこの町で、このような認識が広がっていること、これが10年、20年、70年と経ったときのことを考え、全米に慰安婦像が建てられることの恐ろしさを改めて感じるとともに、日本政府による対応が早急に必要であると感じました。

次回、ロサンゼルスの中心部から南東に約40kmのところに位置するフラトン市でも意識調査を行いましので、その様子については次回紹介致します。

和田みな

執筆者:和田みな

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