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日本の伝統・文化教育の充実は、宗教教育から

文/幸福実現党・福岡県本部副代表 吉冨和枝

教育基本法第2条(教育の目標)第5項に「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する(略)態度を養うこと」と規定されているように、現在、伝統と文化を教えることが、学校教育における重要な課題となっています。

そこで、新しい年を迎えるにあたり、「お正月行事」に見る、我が国の伝統文化を考えてみたいと思います。

◆「お正月行事」にみる、日本人の国民性

「お正月」皇室には、川に入って身を清め、天と地、東西南北の四方を拝む習慣があり、この「身を清めて、神様を迎える」神事がお正月行事につながったと言われています。

お正月行事は、年末の「大掃除」から始まります。「大掃除」は、年神様をお迎えするために行うものなのです。

古くは、12月13日が煤払い(すすはらい)とされ、すすと共に、年内の穢れや厄(やく)をお祓いする意味がありました。

すすはらいの後は、年神様を家に案内するための門松を立てたり、家に年神様を迎えたというしるしとなる、しめ飾りをつけたりします。

大晦日に年神様を迎え、7日には、門松やしめ飾りを外して、「ドンド焼き」といって、大きな火にくべて燃やし、年神様をお見送りするのです。

「おせち料理」は、年神様にお供えし、それを下げて頂くためのものです。 1年に1回、我が家に来て下さる年神様を敬い、もてなす気持ちで溢れているのが、代々受け継がれてきた、お正月行事であり、日本の伝統文化なのです。

このように、私達日本人は、お正月から、大晦日に至るまで、神様を敬い、神様と共に生きてきた、最も信仰深い民族なのです。

◆戦後教育で否定された宗教教育と伝統文化

しかし、戦後の教育では、GHQの日本弱体化政策により、日本の強さの源泉であった宗教の影響を取り除くために、公教育の場から、宗教教育が排除され、人々から信仰心を奪いました。

宗教行事と深く関わる、日本の伝統文化を教えることもなくなったのです。

その結果、現代では、お正月や大掃除、おせち料理に込められた意味さえも知らない国民が大半をしめるようになっているのではないでしょうか。

ある食品会社が20代から60代の主婦に行ったアンケートでも、お正月のいわれを知っていたのは、3.3%にとどまり、 20代の主婦にいたっては、1.3%という結果でした。

◆「伝統文化」とその根底にある宗教教育は現代の重要課題

現代は、国際社会のグローバル化が急速に進行しています。

少子化が重大な問題となっている我が国が繁栄していくためには、これから、多くの移民を受け入れ、様々な国と地域の人々と協調しながら、主体的、創造的に生きていかなければなりません。

そためには、日本人としてのアイデンティティをしっかり持っていることが求められます。

教育においては、自国の歴史や伝統・文化について理解を深めると共に、誇りを持ち、異なる文化を持った人々と共に生きていく態度と能力を身につけさせる教育に力を入れる必要があります。

おりしも来年は戦後70年を迎えます。日本が日本人らしさを取り戻し、その高い精神性により、自国のみならず、世界の平和と繁栄に貢献していくためには、誇れる自国の伝統文化を教え、その根底に流れる、宗教教育の復活が必要です。

大いなるものに、敬意を払い、信仰深く、常に神と共に生きてきた国民性こそが、我が国の誇りであり、最大の強みであることを公教育の場で教えるべきです。

よしとみ和枝

執筆者:よしとみ和枝

幸福実現党 福岡県本部副代表

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